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第2章
49.絡まれましたけど?
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森を出る前に俺はハクに念話を飛ばした。
「ハク、そろそろ街に戻るぞ~。」
『うむ。すぐ戻る。』
ハクはそう答えると俺の影から出てきた。
『ただいまなのじゃ~!たくさん狩って来たから食料がたんまりじゃわい。またこれで美味い料理を作ってくれよ、ミナト。』
ハクはそう言いながら大量の魔獣を出してきた。俺はそれを自分のアイテムボックスにしまう。
「じゃあ戻るか。」
俺達二人は街へ向けて足を進めた。
「おい!待てお前!!」
俺がギルドに入ろうとすると後ろからそう呼ばれた。
振り返ると、俺と同い歳くらいだろうか?ホワイトタイガーの獣人がいた。その後ろにはパーティ仲間と思われる3人が慌てて向かってきている。
「ん?俺に用か?初対面だと思うんだが……。」
俺がそう答えると青年はこう続ける。
「お前、最近ソルさんと一緒にいる人間だな。どうしてお前みたいな初心者が「フェニックス」のパーティに入ってるんだ!」
「それはソルさんに誘われたからであって……「そんな訳ない!何かずるい手でも使って騙してるんだろ!」
一方的に話してくる彼に俺は困ってしまった。確かにぽっと出の俺がAランクパーティにいる事を周りから見ればそんな風に映るだろう。だが、この青年はなぜこんなに怒っているんだ?
考えている間にも青年は俺に向かって喚いている。するとようやくパーティメンバーの一人が追いついてきて、その女性が青年の頭をフルスイングで叩いた。
うわ、痛そう……。「スパーン!!」って綺麗に音が鳴ってたよ。
「痛ってーな!!何すんだよ!!」
「あんた急に走っていったと思ったら、なに喧嘩ふっかけてんのよ!!……私はピーファ、ウチのワトグルがすみませんでした!!ほら、あんたも謝んなさい!!」
「なんで俺が!!……っ痛い、痛い!!」
ピーファはワトグルという青年の耳を掴んで一緒に謝ってきた。
「大丈夫ですよ。」
俺がそう言ってもピーファはペコペコと頭を下げている。そうこうしているうちに残りのパーティメンバー2人も追いついてきた。
「おい、ワトグル。問題起こすなら俺がいない所で一人でやってくれよ……。」
「はぁっはぁっ……。も~、シュカそういう問題じゃないですよ!!」
シュカと呼ばれた青年は興味もなさそうにそう呟き、もう一人の女性は息を切らしながらその青年を怒っている。
何とも賑やかで個性の強そうなパーティだ。
ちなみに忘れているかもしれないが、俺達が今いる場所はギルドの前だ。そんな所で騒いでいれば人も集まるし、邪魔にもなるわけで……。
俺はとにかく場所を移そうと目の前のパーティメンバーに話しかけようとすると、後ろから聞き覚えのある声で呼びかけられた。
「ミナトー!!そんな所で何してるんだ?」
声をかけてきたのはソルさんだ。
「ハク、そろそろ街に戻るぞ~。」
『うむ。すぐ戻る。』
ハクはそう答えると俺の影から出てきた。
『ただいまなのじゃ~!たくさん狩って来たから食料がたんまりじゃわい。またこれで美味い料理を作ってくれよ、ミナト。』
ハクはそう言いながら大量の魔獣を出してきた。俺はそれを自分のアイテムボックスにしまう。
「じゃあ戻るか。」
俺達二人は街へ向けて足を進めた。
「おい!待てお前!!」
俺がギルドに入ろうとすると後ろからそう呼ばれた。
振り返ると、俺と同い歳くらいだろうか?ホワイトタイガーの獣人がいた。その後ろにはパーティ仲間と思われる3人が慌てて向かってきている。
「ん?俺に用か?初対面だと思うんだが……。」
俺がそう答えると青年はこう続ける。
「お前、最近ソルさんと一緒にいる人間だな。どうしてお前みたいな初心者が「フェニックス」のパーティに入ってるんだ!」
「それはソルさんに誘われたからであって……「そんな訳ない!何かずるい手でも使って騙してるんだろ!」
一方的に話してくる彼に俺は困ってしまった。確かにぽっと出の俺がAランクパーティにいる事を周りから見ればそんな風に映るだろう。だが、この青年はなぜこんなに怒っているんだ?
考えている間にも青年は俺に向かって喚いている。するとようやくパーティメンバーの一人が追いついてきて、その女性が青年の頭をフルスイングで叩いた。
うわ、痛そう……。「スパーン!!」って綺麗に音が鳴ってたよ。
「痛ってーな!!何すんだよ!!」
「あんた急に走っていったと思ったら、なに喧嘩ふっかけてんのよ!!……私はピーファ、ウチのワトグルがすみませんでした!!ほら、あんたも謝んなさい!!」
「なんで俺が!!……っ痛い、痛い!!」
ピーファはワトグルという青年の耳を掴んで一緒に謝ってきた。
「大丈夫ですよ。」
俺がそう言ってもピーファはペコペコと頭を下げている。そうこうしているうちに残りのパーティメンバー2人も追いついてきた。
「おい、ワトグル。問題起こすなら俺がいない所で一人でやってくれよ……。」
「はぁっはぁっ……。も~、シュカそういう問題じゃないですよ!!」
シュカと呼ばれた青年は興味もなさそうにそう呟き、もう一人の女性は息を切らしながらその青年を怒っている。
何とも賑やかで個性の強そうなパーティだ。
ちなみに忘れているかもしれないが、俺達が今いる場所はギルドの前だ。そんな所で騒いでいれば人も集まるし、邪魔にもなるわけで……。
俺はとにかく場所を移そうと目の前のパーティメンバーに話しかけようとすると、後ろから聞き覚えのある声で呼びかけられた。
「ミナトー!!そんな所で何してるんだ?」
声をかけてきたのはソルさんだ。
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