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【過去編】遠ざかった過去
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俺がホストをしていた数年間、星明とは生活が大きくズレてしまって
日常でも接点が薄れていくのを感じていた。
昼過ぎに起きて、まだアルコールの抜けきらない体が半端にだるい。
目を覚ましてから、日の高さにうんざりしつつベッドから這い出る。
こんな毎日が、いつまで続くのかと思う。
高校から帰って来た星明とは、ほぼすれ違いだし。
本当に、限りなく楽しみが無い。
けど、唯一あるかな?と思えたのは
朝早起きして、作ってくれる星明の弁当だ。
『一人分も、二人分も変わらないから食べて。』
…俺は、本当に良い弟に育ったものだと感謝の思いで一杯だった。
口では、俺の職についてあまり良くは言わない星明だけど
本人には、養ってもらってる。と言う自覚があるから
俺も、何にも言わない。
ただ、心で繋がってる気はしていた。
俺がまだ高校生だった時にも、星明は弁当を作っていたのだから
本当に、頭が上がらない。
よく眠がるのは、朝早くから動いているから。
なのに、遅くまで俺が店から帰るのを健気に待っていたりするから
どこまでも、俺の心を揺さぶる存在に違いなかった。
昼過ぎに、書庫から持って来た占星学の占いの本を読みながら
昼食を摂る。暇な時間は、寝てるか読書。俺自身も少しは進学したい
気持ちはあったけれど、もうそんな甘い事を考えている余裕も無かったのだ。
学ぶ事は、実際いつでもできる。
なので、この先の人生において俺が必要だと感じている事を
家で勉強しているだけ。
きっと、星明は知らない。でも、それが良いと思う。
今更、自分から言う必要性も感じないし。
いずれにせよ、数年後には本格的に動き出すつもりだから
来る時が来たら、分かる。
色どり豊かな弁当は、手が込んでいて食材のバランスも良い。
愚痴一つこぼさない、良くできた弟は将来をどう考えているのだろうか?
もし、進学を考えているのであれば…
俺は、まだ今のホストを辞められないかもしれない。
そろそろ星明とも、向き合わないといけない。
猶予は余りない。
逃げている訳でも無いけど、星明とは時間が合わないと言う言い訳も
通じなくなってきている。
「…大学4年通えば、私立だと…」
頭の中で授業料の計算をしてみた。
とてつもない金額、だ。
夜の店一日の売り上げよりも、多い。
いや、比較対象がおかしい。
『~あれ?兄貴、起きてるの?』
玄関の方で物音がしたかな?と思ったら何と星明が高校から帰って来た。
「…!?ぇ、今日…どうした?体調でも悪いとか、」
俺は慌てて本を片付ける。
こんな食べ方をしていれば、星明にしかられるからだ。
『ん?言ってなかったっけ。今週からはテスト期間だから。少し早く帰宅できるんだよ。』
「そういえば、一昨日言ってたかも。」
『うん、そういう事。ただいまぁ…』
「昼は、食べたのか?」
『…あ、そう。友達とね、ちょっと寄り道して公園で一緒に。』
「本当は、作らなくてもいい週なら無理にしなくてもいいんだぞ?」
俺は、星明の姿を見て今やっと
高校生で、弟で、思春期だと実感する。
『そんな事ないよ?俺はね、兄貴にも同じものを食べて貰えるの…結構嬉しいから。』
あー、可愛い。本当にもう、弟が俺のタイプでしかない。
自分でも、頭おかしいのかって思うけど。
「いつも、ありがとな。俺にまで…」
『兄貴、ちゃんとお弁当箱も綺麗にしてくれて助かるよ。将来、お嫁さんが出来ても変わらないでね。』
え…。なんか、今の星明の言葉に俺はゾクッと背中に
嫌なものが走った気がした。
「俺には、誰も来ないって…」
この話題が、すごく苦手だ。避けたい。
『そんな事ないでしょ~。兄貴はいつだってモテモテで。俺にとっては遠い存在だもん。』
星明だけは、俺をそういう目で見ていないと思っていたのに。
何で、こんな寂しい気持ちになるのか。
自分でも、モヤモヤが払しょくできない。
ただ、星明にだけは自分と同じ心の距離感で居て欲しいと思うのは
俺の自分勝手なエゴなんだろうか?
「いや、そんな事は無いし。一緒に住んでてそんな距離感感じてるのか?」
『…どうだろう?よく、わかんないよ。だって、兄貴は兄貴。俺は俺だし。』
しばらく、構わなくなって星明の心が離れてしまってる気がした。
日常でも接点が薄れていくのを感じていた。
昼過ぎに起きて、まだアルコールの抜けきらない体が半端にだるい。
目を覚ましてから、日の高さにうんざりしつつベッドから這い出る。
こんな毎日が、いつまで続くのかと思う。
高校から帰って来た星明とは、ほぼすれ違いだし。
本当に、限りなく楽しみが無い。
けど、唯一あるかな?と思えたのは
朝早起きして、作ってくれる星明の弁当だ。
『一人分も、二人分も変わらないから食べて。』
…俺は、本当に良い弟に育ったものだと感謝の思いで一杯だった。
口では、俺の職についてあまり良くは言わない星明だけど
本人には、養ってもらってる。と言う自覚があるから
俺も、何にも言わない。
ただ、心で繋がってる気はしていた。
俺がまだ高校生だった時にも、星明は弁当を作っていたのだから
本当に、頭が上がらない。
よく眠がるのは、朝早くから動いているから。
なのに、遅くまで俺が店から帰るのを健気に待っていたりするから
どこまでも、俺の心を揺さぶる存在に違いなかった。
昼過ぎに、書庫から持って来た占星学の占いの本を読みながら
昼食を摂る。暇な時間は、寝てるか読書。俺自身も少しは進学したい
気持ちはあったけれど、もうそんな甘い事を考えている余裕も無かったのだ。
学ぶ事は、実際いつでもできる。
なので、この先の人生において俺が必要だと感じている事を
家で勉強しているだけ。
きっと、星明は知らない。でも、それが良いと思う。
今更、自分から言う必要性も感じないし。
いずれにせよ、数年後には本格的に動き出すつもりだから
来る時が来たら、分かる。
色どり豊かな弁当は、手が込んでいて食材のバランスも良い。
愚痴一つこぼさない、良くできた弟は将来をどう考えているのだろうか?
もし、進学を考えているのであれば…
俺は、まだ今のホストを辞められないかもしれない。
そろそろ星明とも、向き合わないといけない。
猶予は余りない。
逃げている訳でも無いけど、星明とは時間が合わないと言う言い訳も
通じなくなってきている。
「…大学4年通えば、私立だと…」
頭の中で授業料の計算をしてみた。
とてつもない金額、だ。
夜の店一日の売り上げよりも、多い。
いや、比較対象がおかしい。
『~あれ?兄貴、起きてるの?』
玄関の方で物音がしたかな?と思ったら何と星明が高校から帰って来た。
「…!?ぇ、今日…どうした?体調でも悪いとか、」
俺は慌てて本を片付ける。
こんな食べ方をしていれば、星明にしかられるからだ。
『ん?言ってなかったっけ。今週からはテスト期間だから。少し早く帰宅できるんだよ。』
「そういえば、一昨日言ってたかも。」
『うん、そういう事。ただいまぁ…』
「昼は、食べたのか?」
『…あ、そう。友達とね、ちょっと寄り道して公園で一緒に。』
「本当は、作らなくてもいい週なら無理にしなくてもいいんだぞ?」
俺は、星明の姿を見て今やっと
高校生で、弟で、思春期だと実感する。
『そんな事ないよ?俺はね、兄貴にも同じものを食べて貰えるの…結構嬉しいから。』
あー、可愛い。本当にもう、弟が俺のタイプでしかない。
自分でも、頭おかしいのかって思うけど。
「いつも、ありがとな。俺にまで…」
『兄貴、ちゃんとお弁当箱も綺麗にしてくれて助かるよ。将来、お嫁さんが出来ても変わらないでね。』
え…。なんか、今の星明の言葉に俺はゾクッと背中に
嫌なものが走った気がした。
「俺には、誰も来ないって…」
この話題が、すごく苦手だ。避けたい。
『そんな事ないでしょ~。兄貴はいつだってモテモテで。俺にとっては遠い存在だもん。』
星明だけは、俺をそういう目で見ていないと思っていたのに。
何で、こんな寂しい気持ちになるのか。
自分でも、モヤモヤが払しょくできない。
ただ、星明にだけは自分と同じ心の距離感で居て欲しいと思うのは
俺の自分勝手なエゴなんだろうか?
「いや、そんな事は無いし。一緒に住んでてそんな距離感感じてるのか?」
『…どうだろう?よく、わかんないよ。だって、兄貴は兄貴。俺は俺だし。』
しばらく、構わなくなって星明の心が離れてしまってる気がした。
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