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【過去編】想いはすり抜ける
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『ちょ、何?!その恰好…』
出掛ける準備を終えた、星明がすごい剣幕で俺に…と思ったら
『どうしちゃったの?なんかいつもの兄貴じゃないみたい。フツーだぁ』
俺の、服装が普段から派手で奇抜なせいで父兄参観日で星明はいつも
恥ずかしい思いをして来たらしいから。
ごく一般的な恰好するって俺からすれば、なかばコスプレなんだけど。
「えー、似合ってるの?その言い方って」
『見慣れてないだけで、似合うよぉ…好青年っぽい。』
…本当かよ?イマイチ、身内のよく目だと思ってしまう。
お互いにかなりのブラコンだからな。
「いつもの派手シャツがいいー、落ち着かない。」
『駄目駄目、また職質されてもいいの?』
「それは、困るけど。モノトーンとか、今にも消えそうな色なんて、見てて楽しい?」
星明は、高校生らしい程よいカジュアルな恰好なだけに。
バランスを考えると難しい。俺は、保護者でも無いし星明の兄である。
相応しい格好がイマイチ分からない。
加賀あたりは、本当に可も無く不可も無い格好を上手くできてるんだよな。
(アイツの場合は、制服がイメージとなってしまってる気もする)
『新鮮だよ、洗濯するときに色移りも、そこまで気にしなくて良さそうだし。』
「どういう事だよ…。」
『兄貴は、どんな格好も本当に似合うよ、でも今日はこの…良いお兄ちゃん♡って感じの
雰囲気で出かけようよ。』
ね?と、俺の前で首を傾げて来る星明の可愛さに負けた訳ですが。
家から出て、手を繋ごうとした俺を見上げて
『…夜なら、いいよ?』
星明は静かに笑った。
俺、何か完全に弟に弄ばれてない?
俺の育て方が、良かったのか悪かったのか。
星明が思わせぶりで、心がざわめく。
恋愛に抵抗も無いけど、相手は弟だぞ。
小うるさい彼女が嫌で、別れて来た俺にとっては本当に未知の存在だ。
よく、言われてきたっけ?
弟と私、どっちが大事なの?って。
くだらない質問だよな。そんな事言ってくる相手なんてのは、こっちから願い下げだ。
星明より可愛い女って、そうそう居ない。
外見も良くて、中身も出来てる存在が一番近くにいるってのは、嬉しいけど
同時に切なくもあった。
空の手のひらは、哀しくも無い。
「子供の頃の癖、こわ…っ」
って、情けない言い訳をした。
「クッソ甘…っ…何これ~砂糖じゃんよ…」
星明は、今はやりの飲むスイーツ?とか言うのの店に俺を連れて行った。
ここに来るまでの間、よく分からんけど写真撮られそうになったりして
俺等、一般人なんですけど…と呆れていた。
『よく似合ってる~、その眼鏡。』
正面に星明が居て、にこにこ笑いながら覗き込んでくる。
「地味ーじゃない?大丈夫、お世辞?」
頬杖をついて、少し考えてるのか
『そんな事ないのに。優しそうで…ふふっ、俺は好きだけどな♡』
今日来て良かった。日頃からほんと最近は接点無くなってただけに、
星明も嬉しそうだし。元より俺も浮かれてる。
こんな可愛いかったっけ?星明。
俺からすれば、生まれた時から可愛い認定がずっと変わらない唯一の相手なだけに
笑顔を見られるって、イイもんだな。
「星明、コレが飲みたかったのか?」
『…ぇ?…ぁ…』
星明って、こんな甘いのは好きじゃないはずなんだよ。
エスニック料理とかわりと好きなタイプだし。
「何だ?流行ってるから気になったとか。」
『うぅ…、兄貴を連れ出すのに、どこに行けばいいか迷っただけだよ。』
え!?そんな事なら、一緒に場所とか考えたのに。
「はぁ、そういう事か。」
『うん。…趣味じゃなかったよね?ごめんなさい。』
しょげた星明も、めっちゃ可愛い…!
じゃなくて、ココはスマートにフォローしないとな。
「俺、お前と出かけられた事がもう、それで満足してるし。気にすんなって。」
『女の子多いし、兄貴が喜ぶかなーって』
「俺、そこまで女好きでも無いのヨ?星明くん。仕事は、仕事だと思ってるし。」
やっぱ、そんな目で俺を見ちゃってる訳か。
致し方ないよね、俺、ホストだもん。
でも、俺が一番と言うか心でずっと想ってるのは星明だけなんだけど。
伝わらないかな?
『女の人と、…そういう事するんでしょ?一緒にお酒飲んだり。』
かなり誤解と偏見が生じてると見られ、店を変えようって
星明に伝えて連れ出した。
『公園が良いな、ちょっと人が多くて…息苦しかった。』
俺は、すっかり忘れていた。
星明が人混みが苦手な事を(閉所恐怖症なんだよ)
まずったなぁ、とか思いながら駅近くの公園に星明を連れて来た。
かなり緑が多めで、遊歩道には季節の花が多く植えられている。
今の季節だと、紫陽花が見ごろだ。
「星明、ほら…」
ポケットから出したハンカチを星明が受け取ると2人で
ベンチに座った。
ハンカチをそっと口元に持っていく姿を見たのは、本当に久しぶりだった。
『あんまり、見ないで…恥ずかしいよ。』
俺は、何とも思わないというか。星明にとって安心する匂いらしくて
好きな様にさせている。
背中を軽く撫でてやると、目を細めて微笑む。
あー、困った。好きにしかならないな。
俺の匂いを感じて、心が落ち着くと言う星明が愛おしい。
兄弟でも、確かに匂いは違うんだろうけど。
「そんなに、違うもの?俺とお前で」
『全然違うよ、兄貴のは…綺麗で、優しい匂いなんだ。少し、女性的なのかも。』
星明、もしかして親が居ないから寂しいのかな?
連絡も、あっちからはほとんど来ないし。
「フェロモンみたいな?」
『なのかなぁ?でも、兄貴のフェロモンになびかない人って、珍しいと思う。俺でさえ、ね…。』
言い淀む星明の言葉の先を気にしながら、俺は遠くに見える子ども連れを眺めていた。
「星明、進学考えてる?」
よりにもよって、こんな話題。
『しないよ、高校卒業したら…兄貴と』
「え、何?結婚でもしてくれるとか?」
茶化す感じで言ったのに、星明は目を見開いて
そのまま俯いてしまった。
『何、それ…』
「いや、冗談のつもりで…悪かったって」
『兄貴は、俺がいつもどんな想いで接してるのか全然分かってないんだもん。嫌んなっちゃう。』
まずい、怒らせたかな?
「どういう想いで、接してるのか。俺は、知りたいんだよ。」
冷静に畳みかける。
『まだ、言えない…言いたくない。』
星明は、立ち上がると駅の方へと駆けて行った。
はぁー、俺にもあれくらいの純情さが欲しいもんだわ。
出掛ける準備を終えた、星明がすごい剣幕で俺に…と思ったら
『どうしちゃったの?なんかいつもの兄貴じゃないみたい。フツーだぁ』
俺の、服装が普段から派手で奇抜なせいで父兄参観日で星明はいつも
恥ずかしい思いをして来たらしいから。
ごく一般的な恰好するって俺からすれば、なかばコスプレなんだけど。
「えー、似合ってるの?その言い方って」
『見慣れてないだけで、似合うよぉ…好青年っぽい。』
…本当かよ?イマイチ、身内のよく目だと思ってしまう。
お互いにかなりのブラコンだからな。
「いつもの派手シャツがいいー、落ち着かない。」
『駄目駄目、また職質されてもいいの?』
「それは、困るけど。モノトーンとか、今にも消えそうな色なんて、見てて楽しい?」
星明は、高校生らしい程よいカジュアルな恰好なだけに。
バランスを考えると難しい。俺は、保護者でも無いし星明の兄である。
相応しい格好がイマイチ分からない。
加賀あたりは、本当に可も無く不可も無い格好を上手くできてるんだよな。
(アイツの場合は、制服がイメージとなってしまってる気もする)
『新鮮だよ、洗濯するときに色移りも、そこまで気にしなくて良さそうだし。』
「どういう事だよ…。」
『兄貴は、どんな格好も本当に似合うよ、でも今日はこの…良いお兄ちゃん♡って感じの
雰囲気で出かけようよ。』
ね?と、俺の前で首を傾げて来る星明の可愛さに負けた訳ですが。
家から出て、手を繋ごうとした俺を見上げて
『…夜なら、いいよ?』
星明は静かに笑った。
俺、何か完全に弟に弄ばれてない?
俺の育て方が、良かったのか悪かったのか。
星明が思わせぶりで、心がざわめく。
恋愛に抵抗も無いけど、相手は弟だぞ。
小うるさい彼女が嫌で、別れて来た俺にとっては本当に未知の存在だ。
よく、言われてきたっけ?
弟と私、どっちが大事なの?って。
くだらない質問だよな。そんな事言ってくる相手なんてのは、こっちから願い下げだ。
星明より可愛い女って、そうそう居ない。
外見も良くて、中身も出来てる存在が一番近くにいるってのは、嬉しいけど
同時に切なくもあった。
空の手のひらは、哀しくも無い。
「子供の頃の癖、こわ…っ」
って、情けない言い訳をした。
「クッソ甘…っ…何これ~砂糖じゃんよ…」
星明は、今はやりの飲むスイーツ?とか言うのの店に俺を連れて行った。
ここに来るまでの間、よく分からんけど写真撮られそうになったりして
俺等、一般人なんですけど…と呆れていた。
『よく似合ってる~、その眼鏡。』
正面に星明が居て、にこにこ笑いながら覗き込んでくる。
「地味ーじゃない?大丈夫、お世辞?」
頬杖をついて、少し考えてるのか
『そんな事ないのに。優しそうで…ふふっ、俺は好きだけどな♡』
今日来て良かった。日頃からほんと最近は接点無くなってただけに、
星明も嬉しそうだし。元より俺も浮かれてる。
こんな可愛いかったっけ?星明。
俺からすれば、生まれた時から可愛い認定がずっと変わらない唯一の相手なだけに
笑顔を見られるって、イイもんだな。
「星明、コレが飲みたかったのか?」
『…ぇ?…ぁ…』
星明って、こんな甘いのは好きじゃないはずなんだよ。
エスニック料理とかわりと好きなタイプだし。
「何だ?流行ってるから気になったとか。」
『うぅ…、兄貴を連れ出すのに、どこに行けばいいか迷っただけだよ。』
え!?そんな事なら、一緒に場所とか考えたのに。
「はぁ、そういう事か。」
『うん。…趣味じゃなかったよね?ごめんなさい。』
しょげた星明も、めっちゃ可愛い…!
じゃなくて、ココはスマートにフォローしないとな。
「俺、お前と出かけられた事がもう、それで満足してるし。気にすんなって。」
『女の子多いし、兄貴が喜ぶかなーって』
「俺、そこまで女好きでも無いのヨ?星明くん。仕事は、仕事だと思ってるし。」
やっぱ、そんな目で俺を見ちゃってる訳か。
致し方ないよね、俺、ホストだもん。
でも、俺が一番と言うか心でずっと想ってるのは星明だけなんだけど。
伝わらないかな?
『女の人と、…そういう事するんでしょ?一緒にお酒飲んだり。』
かなり誤解と偏見が生じてると見られ、店を変えようって
星明に伝えて連れ出した。
『公園が良いな、ちょっと人が多くて…息苦しかった。』
俺は、すっかり忘れていた。
星明が人混みが苦手な事を(閉所恐怖症なんだよ)
まずったなぁ、とか思いながら駅近くの公園に星明を連れて来た。
かなり緑が多めで、遊歩道には季節の花が多く植えられている。
今の季節だと、紫陽花が見ごろだ。
「星明、ほら…」
ポケットから出したハンカチを星明が受け取ると2人で
ベンチに座った。
ハンカチをそっと口元に持っていく姿を見たのは、本当に久しぶりだった。
『あんまり、見ないで…恥ずかしいよ。』
俺は、何とも思わないというか。星明にとって安心する匂いらしくて
好きな様にさせている。
背中を軽く撫でてやると、目を細めて微笑む。
あー、困った。好きにしかならないな。
俺の匂いを感じて、心が落ち着くと言う星明が愛おしい。
兄弟でも、確かに匂いは違うんだろうけど。
「そんなに、違うもの?俺とお前で」
『全然違うよ、兄貴のは…綺麗で、優しい匂いなんだ。少し、女性的なのかも。』
星明、もしかして親が居ないから寂しいのかな?
連絡も、あっちからはほとんど来ないし。
「フェロモンみたいな?」
『なのかなぁ?でも、兄貴のフェロモンになびかない人って、珍しいと思う。俺でさえ、ね…。』
言い淀む星明の言葉の先を気にしながら、俺は遠くに見える子ども連れを眺めていた。
「星明、進学考えてる?」
よりにもよって、こんな話題。
『しないよ、高校卒業したら…兄貴と』
「え、何?結婚でもしてくれるとか?」
茶化す感じで言ったのに、星明は目を見開いて
そのまま俯いてしまった。
『何、それ…』
「いや、冗談のつもりで…悪かったって」
『兄貴は、俺がいつもどんな想いで接してるのか全然分かってないんだもん。嫌んなっちゃう。』
まずい、怒らせたかな?
「どういう想いで、接してるのか。俺は、知りたいんだよ。」
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