①天乃屋兄弟のお話

あきすと

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道は決まっていた。

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あれ以来、俺はあまり恋愛観の話もしなくなって。仲が良い訳でも
悪い訳でも無いフツウの兄弟としての日々が続いていた。

何度も経験した様な日々の繰り返し。
店に来る客も、さして様変わりしない。
何より、自分が一番変わらない日々の中に居た。

進路の話は、三者面談で聞かされて。俺はただ茫然としていた。

進学も、就職も希望していない事を知らされて。
俺は、帰宅してから星明ともう一度だけしたくもない話をする事になった。

『先生が言った通りだけど。働かない訳じゃない。家の事もするし』
「お前、まさか俺の面倒を見る為にそんな事言ってるんだったら怒るぞ?」
星明は、制服のネクタイを解きながら俺の方を見て。
『俺、兄貴から聞かされてない事あるよね?』

急に何を言い出すのかと思えば。

何で、その事を星明が知ってんだろう?まさか、加賀から聞いたのか?
俺がホストを辞めて、占い師になる事を。
「まだ、言うには早いと思ってて…」
『俺も、家族なんじゃないの?一人の問題じゃないと思うんだけど。』
星明の言う通りだった。いくら、気まずいとは言え最低限の事は
伝えておくべきだったと思う。

「お前に、迷惑掛けられないって思った。」
『俺も、一緒に働きたい。何だったら、お金もいらないし「それは、駄目だ。」』
「あ、その…労働の対価はきちんと払うからって、意味で。」
『いいの?俺が一緒でも』

星明は感情を抑えきれないらしくて、両手で顔を覆っている。

「もう、18になったんだよな。…感慨深い。」
『うん。でも、成人するまでは、まだまだな気もする。』
「じゃ、来年からは更に星明にも支えて貰わないとな。」
『うん、任せて!』



懐かしい、青い話だと今となっては笑えそうに初心な事だ。
星明なら、俺の横でまだ寝てるけど?
数年前に贈ったネックレスをいつも、肌身離さないのに
俺とこうしている時は、外してやるのは何でかっていうと。

これ以上縛るものがあるのも、何となくしのびないから。

眠る星明の背中に、いくつも紅い痕をつけていく。
本当に、白くて綺麗な背中。
淡く色づく様がグッと来る。

肌が過敏なのか、わりと紅くなり易いっぽいんだよな。
素肌にブランケットだけを着ているせいで、少しだけ身を屈めている。
『ふふっ、くすぐったいよ…』
しなやかな星明の手が伸びて来て、やんわりと制される。
結局俺は、自制心に負けてしまい20歳の誕生日を迎える前に
星明を…抱いた。


懐かしい、青い話だと今となっては笑えそうに初心な事だ。
星明なら、俺の横でまだ寝てるけど?
数年前に贈ったネックレスをいつも、肌身離さないのに
俺とこうしている時は、外してやるのは何でかっていうと。

これ以上縛るものがあるのも、何となくしのびないから。

眠る星明の背中に、いくつも紅い痕をつけていく。
本当に、白くて綺麗な背中。
淡く色づく様がグッと来る。

肌が過敏なのか、わりと紅くなり易いっぽいんだよな。
素肌にブランケットだけを着ているせいで、少しだけ身を屈めている。
『ふふっ、くすぐったいよ…』
しなやかな星明の手が伸びて来て、やんわりと制される。
結局俺は、自制心に負けてしまい20歳の誕生日を迎える前に
星明を…抱いた。


目を覚ました星明の声を聞いて俺は、慌てて
「風邪か…?喉、痛む?」
ブランケットのまま星明を抱き締めた。
『大丈夫だよ…ちょっと、寒いのかも』
「…!風呂沸かしてくる」
『ぁ…、うん。あの、ありがとう兄貴』
力ない笑顔が胸に堪える。

俺は階段を駆け下りて、風呂場に行くと明け方から浴槽にお湯を張った。
温度差で、浴室が曇っていく。
自室に戻ると、丸まっている星明が心配で
「熱、あるのか?」
『無いよ、心配いらないったら』
「心配くらいさせてくれよ、ましてや…無理させたんだし。」
モゾモゾと星明は、顔を見せてくれて
『恥ずかしいの…、兄貴には分かんないだろうけど。照れてるの。兄貴のものになれた気がして、
心がやっと救われてる最中です。』

とんでもない言葉を浴びせられた俺は、茫然としていた。

俺に、良心が無かったらもう1R始めてたんじゃないだろうか。
「何それ、どんだけ俺に殺し文句言えば気が済むんですか?星明さん。」

あー、クソ可愛い。可愛すぎてしんどい。
寒がっている星明を抱き上げて、俺は部屋を後にする。
ひしっと俺に抱き着くか細い体が、儚げで少し残酷な仕打ちをした様な気がした。
泣きながら、俺に貫かれて息もまともに出来なくなっている
星明を見た時は、罪悪感が酷かったけど。

時間を掛けて、溶けていく表情や上がる嬌声を見聞きすると
少しは、快楽に近いものを感じたのかとも思えた。

「一人で、洗ったりできそうか?」
丁度良い湯加減である事を確認して、タイルの上に星明を降ろす。
『…ぁ、ちょっと…待って。立ち眩み…』
俺はすかさず、星明を支えた。
「やっぱ、無理そうだな。嫌かもしれないけど…俺がする。」

星明は首を緩く振っている。
『嫌なんかじゃないよ、ありがとう兄貴。こんな事までさせちゃって、ごめんね。』
「俺はいいの。全部引き受ける気持ちで…抱いたから。」
にこりと笑う星明の足元に、何かが滴っていた。
『…っ、ゴメ…出てきちゃったみたい』
一瞬、意味が分からなかったけど。
頬が赤い星明から察するに昨夜の残滓と言う事だろう。

「(どんだけ出したんだよ俺)お湯に、浸かっても大丈夫かな。」
『痛い所はそんなに無いし、うん。平気でしょ。』
星明にシャワーを掛けながら、柔らかいスポンジに泡を含ませて
体を洗う。
「肌薄いっぽいから、慎重になるな…」
『いつもは、手で洗ってるよ?』

何となく、そんな気はしてたけど。
俺が今、星明にそんな風に出来るとは思えなくて。
「優しくするから、手は勘弁して…俺も、不埒な生き物なんで。」
星明は、くすくす笑っている。
『そうだったね、うん。いいよ。』

星明の背中や下腹部、手足と洗い終えて。
そろっと浴槽に浸かる様子を見ていた。
「しみたりは、無いか?」
『あったかーい♡気持ちいい。やっぱり寒かったんだね。』

のんびりとした星明の声を聞いて、俺はやっと一安心できた。
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