135 / 406
第二章「魔法学園の劣等生 入学編」
第97話「植物園は危険がいっぱい ①」
しおりを挟む
植物園は学園の建物からはだいぶ離れた場所にある。
うっそうと生い茂る樹木の森の奥。
ドーム型をしたガラス張りの建物があった。この世界において、ガラスは貴重である。
しかも、これだけの規模のものとなるとどれだけの費用が掛かっているのか見当もつかない。
お城ぐらいなら余裕で買えちゃうよ!はアメリア先生の言葉だ。
植物は光が命なのだ。
建物の中に入ると既にメリッタ先生が待ち構えていた。
「待っていたよノジミ君。さあ、実験を始めよう!」
「ええ、始めましょう!」
オレもノリノリだ。今日はアープルは呼んでいない。
彼女を弄ぶ……実験の手伝いをしてもらうのもいいのだが、今日は新しいお方に実験に参加して頂こうと思っている。
「うわぁ……ここが植物園……初めて来た」
入口の方から声がする。
出迎えると興味深そうに食虫植物を眺めるアメリア先生がいた。
うーん。いつ見ても可愛いなこのエルフっ娘は!
さあ、獲物は皿の上に舞い降りた!
宴を始めよう!
◆ ◆ ◆ ◆
「……と、このように植物と魔法との関係は非常に密接な関係にあります」
メリッタ先生の話を興味深そうにアメリア先生は聞いている。
魔法使いは自分の研究に関して秘密にすることが多い。
情報は秘密裏にすることはもちろん大切だ。不十分な情報のせいで重大な事故につながる可能性だってある。魔法だと特にその可能性が大きい。
例えるならば車の運転だろうか、中途半端な交通ルールだけでは重大な事故を招きかねない。ちょっとしたミスで大惨事が起こることにもなるのだ。
「植物を操ることは……可能なのでしょうか?」
ハイと手を上げてアメリア先生が質問した。
「いい質問です」
メリッタ先生はオレに目配せする。
「先生、これを見て下さい」
オレは右腕を見せる。その手首には植物の蔓が見えていた。
「これは……なんですか?」
「ツルナゲーヤ……昔は建築にも使われていた程の強靭な蔓科の植物です」
オレの説明に合わせるかのように蔓がスルスルと伸びていく。空中でベルの形になった。
「凄い……どうしてこんなことができるんですか?」
「これは、魔法属性にもよりますが、植物との相性が大切なのです」
正確にはアープルの「植物操作」の能力なのだが。
植物を操作するには植物と意識を同調させなければならない。その上で大切なのは高度な空間認識能力だ。そもそも植物には上下の認識はあっても左右という認識はない。それは惑星の磁場などによって知覚している。それをこちらの認識に照らし合わせて操作しなければならない。植物には単体では意識はない。しかし、草原……森……を近く範囲を広げていくとやがては惑星という巨大なネットワークにまで発展していく。それは巨大な知性体だ。
残念ながら、今のオレの能力ではこれにアクセスできるほどの力はない。
あくまでも植物の力の一部を借り受けているだけなのだ。
「植物を操るためには、ただそこに植物があればいいというわけではないのです」
メリッタ先生の説明はさらに続く。
「契約……というわけではありませんが、術者の血肉の一部を植物に与える必要があります」
「血肉……ですか?」
アメリア先生は怯えた表情を見せた。当然だろう。
「実際には血を一滴くらいですが」
「ああ、それくらいなんですね」
メリッタ先生の言葉にアメリア先生は表情を柔らかくする。
「蛇足ですが、血肉を分ける方法にも二通りの方法があるのです。一つは先程言った血を与える方法、そしてもう一つは……」
メリッタ先生は言葉を切る。
「肉体に直接、種を植える方法です」
オレの言葉と同時に、蔓がアメリア先生の身体に巻きつく。
「こ、これは……どういうことですか、ノゾミ君」
アメリア先生は驚いたように声を上げた。
「フハハハハ! アメリア先生。罠とも知らずにノコノコやってくるとは、笑止!」
うーん。完全に悪役のセリフ。
「罠ってなんですか?」
アメリア先生は自体が飲みこめず首をかしげている。
無防備だ。無防備すぎる。
こんな平和主義な考えではいつか足元をすくわれてしまう危険性がある。
オレは心を鬼にして、アメリア先生に世間の厳しさというものを教えて差し上げなければならない。
そう、これはオレからの【愛の試練】なのだ。
「先生には実験台になってもらいます」
メリッタ先生もノリノリだ。
「オレは植物を手足の如く扱えるようになりました。ここに至るまでにどれほどの犠牲を払ったのか分かりません」
主にアープルが犠牲になってましたが。
「そして……メリッタ先生……あなたの役目も今日までです」
蔓がメリッタ先生の身体に巻きつく。
「こ、これは……まさか!?」
「あなたにも実験の手伝いをして頂きます」
「ノゾミ君……裏切ったのね!」
「裏切るなんてとんでもない。せっかく完成したオレの力で、気持ち良くなってもらうだけですよ」
「あん♡」
蔓がアメリア先生の服の中に入り込む。サワサワとアメリア先生の身体を舐め回すように進んでいく。その感覚はオレにダイレクトに伝わってくる。
「素晴らしい!実に素晴らしい!おっと、メリッタ先生にもご褒美をあげねばなりませんね」
「ああっ♡」
メリッタ先生の服にも蔓がもぐりこんでいく。
「つ、蔓が擦れて……♡」
アメリア先生は蔓の感触を気に入ってくれたようだ。
これは植物にとっては小さな一歩だが、魔法においては大きな一歩だ。
「それでは……実験を始めましょう!」
うっそうと生い茂る樹木の森の奥。
ドーム型をしたガラス張りの建物があった。この世界において、ガラスは貴重である。
しかも、これだけの規模のものとなるとどれだけの費用が掛かっているのか見当もつかない。
お城ぐらいなら余裕で買えちゃうよ!はアメリア先生の言葉だ。
植物は光が命なのだ。
建物の中に入ると既にメリッタ先生が待ち構えていた。
「待っていたよノジミ君。さあ、実験を始めよう!」
「ええ、始めましょう!」
オレもノリノリだ。今日はアープルは呼んでいない。
彼女を弄ぶ……実験の手伝いをしてもらうのもいいのだが、今日は新しいお方に実験に参加して頂こうと思っている。
「うわぁ……ここが植物園……初めて来た」
入口の方から声がする。
出迎えると興味深そうに食虫植物を眺めるアメリア先生がいた。
うーん。いつ見ても可愛いなこのエルフっ娘は!
さあ、獲物は皿の上に舞い降りた!
宴を始めよう!
◆ ◆ ◆ ◆
「……と、このように植物と魔法との関係は非常に密接な関係にあります」
メリッタ先生の話を興味深そうにアメリア先生は聞いている。
魔法使いは自分の研究に関して秘密にすることが多い。
情報は秘密裏にすることはもちろん大切だ。不十分な情報のせいで重大な事故につながる可能性だってある。魔法だと特にその可能性が大きい。
例えるならば車の運転だろうか、中途半端な交通ルールだけでは重大な事故を招きかねない。ちょっとしたミスで大惨事が起こることにもなるのだ。
「植物を操ることは……可能なのでしょうか?」
ハイと手を上げてアメリア先生が質問した。
「いい質問です」
メリッタ先生はオレに目配せする。
「先生、これを見て下さい」
オレは右腕を見せる。その手首には植物の蔓が見えていた。
「これは……なんですか?」
「ツルナゲーヤ……昔は建築にも使われていた程の強靭な蔓科の植物です」
オレの説明に合わせるかのように蔓がスルスルと伸びていく。空中でベルの形になった。
「凄い……どうしてこんなことができるんですか?」
「これは、魔法属性にもよりますが、植物との相性が大切なのです」
正確にはアープルの「植物操作」の能力なのだが。
植物を操作するには植物と意識を同調させなければならない。その上で大切なのは高度な空間認識能力だ。そもそも植物には上下の認識はあっても左右という認識はない。それは惑星の磁場などによって知覚している。それをこちらの認識に照らし合わせて操作しなければならない。植物には単体では意識はない。しかし、草原……森……を近く範囲を広げていくとやがては惑星という巨大なネットワークにまで発展していく。それは巨大な知性体だ。
残念ながら、今のオレの能力ではこれにアクセスできるほどの力はない。
あくまでも植物の力の一部を借り受けているだけなのだ。
「植物を操るためには、ただそこに植物があればいいというわけではないのです」
メリッタ先生の説明はさらに続く。
「契約……というわけではありませんが、術者の血肉の一部を植物に与える必要があります」
「血肉……ですか?」
アメリア先生は怯えた表情を見せた。当然だろう。
「実際には血を一滴くらいですが」
「ああ、それくらいなんですね」
メリッタ先生の言葉にアメリア先生は表情を柔らかくする。
「蛇足ですが、血肉を分ける方法にも二通りの方法があるのです。一つは先程言った血を与える方法、そしてもう一つは……」
メリッタ先生は言葉を切る。
「肉体に直接、種を植える方法です」
オレの言葉と同時に、蔓がアメリア先生の身体に巻きつく。
「こ、これは……どういうことですか、ノゾミ君」
アメリア先生は驚いたように声を上げた。
「フハハハハ! アメリア先生。罠とも知らずにノコノコやってくるとは、笑止!」
うーん。完全に悪役のセリフ。
「罠ってなんですか?」
アメリア先生は自体が飲みこめず首をかしげている。
無防備だ。無防備すぎる。
こんな平和主義な考えではいつか足元をすくわれてしまう危険性がある。
オレは心を鬼にして、アメリア先生に世間の厳しさというものを教えて差し上げなければならない。
そう、これはオレからの【愛の試練】なのだ。
「先生には実験台になってもらいます」
メリッタ先生もノリノリだ。
「オレは植物を手足の如く扱えるようになりました。ここに至るまでにどれほどの犠牲を払ったのか分かりません」
主にアープルが犠牲になってましたが。
「そして……メリッタ先生……あなたの役目も今日までです」
蔓がメリッタ先生の身体に巻きつく。
「こ、これは……まさか!?」
「あなたにも実験の手伝いをして頂きます」
「ノゾミ君……裏切ったのね!」
「裏切るなんてとんでもない。せっかく完成したオレの力で、気持ち良くなってもらうだけですよ」
「あん♡」
蔓がアメリア先生の服の中に入り込む。サワサワとアメリア先生の身体を舐め回すように進んでいく。その感覚はオレにダイレクトに伝わってくる。
「素晴らしい!実に素晴らしい!おっと、メリッタ先生にもご褒美をあげねばなりませんね」
「ああっ♡」
メリッタ先生の服にも蔓がもぐりこんでいく。
「つ、蔓が擦れて……♡」
アメリア先生は蔓の感触を気に入ってくれたようだ。
これは植物にとっては小さな一歩だが、魔法においては大きな一歩だ。
「それでは……実験を始めましょう!」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる