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第四章「カルネアデス編」
第94.5話 021メザイヤ編「調査開始 ⑥」
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「ノゾミ殿、ガルハン卿のことはどこまで調べがついているのだ?」
ミネルバ補佐官の剣が落ち着いた頃、アマンダ団長が質問してくる。
今さら隠しても仕方ない。オレは正直に白状することにした。
「正直さっぱりだ。聞いた奴らは誰も話したがらない」
質問をした者たちは皆口をつぐみ決して話そうとはしない。それどころか「下手なことをするな」と恐喝まがいに忠告するものさえいた。
これは黒いなんてもんじゃない。まっ黒クロスケだ。
「奴はあらゆる犯罪に手を染めていると言っていい」
闇賭博、密輸、恐喝まがいの地代の徴収。だが、それだけはない。
「奴の最も重い罪は亜人の人身売買と薬の密売だな」
つまりは麻薬の販売と言うことか……下手をすれば国が傾きかねない超重要案件だ。それを駆け出し冒険者兼現役学生に任せるとかどんだけブラックだよ。それをオレに振ったマイスター卿から殺意すら感じるのはオレの気のせいか?
「マイスター卿が信を置くノゾミ殿が来られたのだ。ここは我々も死ぬ気でその誠意に応えなければならない」
アマンダ団長が拳を打ち合った。
「そうですぞ。ノゾミ殿が命を賭けてくださっているのだ。我々が動かなくてどうする!」
ダンベル副団長も覇気も露に言い放つ。
オレはその間に挟まれる形で「えーっ、なんでみんな本気なの?」という感じだった。
システィーナ曰く「行って調べるだけの簡単なお仕事♡」ということだったのに。ふたを開けてみれば国家を転覆しかねない大物だということではないか。
もしかして、みんなグルでオレをだまそうとしているのではないかと半ば本気で疑いたくなりそうだ。
「事情は分かった。これからは宿屋ではなくこの騎士の詰め所を拠点にするといい」
「な……っ!」
今度はオレが「おい、ちょっ……待てよ」と言いたくなった。そんなことをすれば、これからオレはどこで寝ればいいんだ? ノルンは? リベラは? まさか一人で眠らないといけなくなるのか!
まあ、もともと一人で調査するつもりだったから今さら一人になると言われてもオレは別に困らないんだけどぉ……でもさぁ、二人がねぇ……
「ノルンお兄ちゃんと離れるなんイヤっ!」
「ノルンに激しく同意だね。なんで私たちが騎士団の詰め所で生活しないといけないんだよ」
ノルンもリベラもご立腹だった。ですよね。オレだっていやだもん。
「……ふむ。そうか……ミネルバ補佐官」
アマンダ団長がミネルバ補佐官を見つめにやりと笑った。
「……な、なんでしょうか」
いやな気配を感じつつミネルバ補佐官。
「ミネルバ補佐官にはこの二人と共に生活してもらい常に護衛をしてもらいたい」
「なんやてぇ!」
ミネルバ補佐官が関西弁!?いや、問題はそこじゃない。
なんで四六時中監視みたいになってんだ。
雪だるま式に事態がどんどんややこしくなっていく。
「えっ、昼も夜もですか?」
ミネルバ補佐官がその場に崩れ落ちる。
ノルンやリベラも同様にショックを受けているようだった。
まるで、こちらが犯罪者みたいだった。
「ガルハン卿は一筋縄ではいかない。私たちも何度も調査員を送り込みことごとく失敗しているんだ」
アマンダ団長の答えはゆるぎないものだった。
「いいか、君たちは犬人族、そこの小さいのは特に狙われやすい――世の中にはそんなヘンタイ野郎がいるからな」
そうだ。ノルンは可愛い。そんな彼女がさらわれでもしたら、あんなことやこんなこと――オレが昨晩彼女にしたようなことをされるかもしれない。リベラも性癖はともかく見た目麗しい女性だ。彼女もつかまったりすれば昨晩のような目にあわされるかもしれない――ってことは、オレはそのヘンタイ野郎の仲間ということになる――
いや、そんなはずない。
オレはいたってノーマルだ。
亜人なんて、兎人族、猫人族、竜人族、樹人族、耳長族……くらいしか【お相手】したことないし。
――あれ、オレってヘンタイ野郎なの……?
そんなはずはない。みんなちょっと幼い感じがするが年齢的には全然OKだ。人族だって妹やお嬢様兼聖騎士兼教師や受付嬢がいるけど全然OKだ。
――あれ、オレってヘンタイ野郎なの……?
これ以上考えるとどんどんドツボにはまっていきそうなので、オレはこの件について考えるのをやめた。
ミネルバ補佐官の剣が落ち着いた頃、アマンダ団長が質問してくる。
今さら隠しても仕方ない。オレは正直に白状することにした。
「正直さっぱりだ。聞いた奴らは誰も話したがらない」
質問をした者たちは皆口をつぐみ決して話そうとはしない。それどころか「下手なことをするな」と恐喝まがいに忠告するものさえいた。
これは黒いなんてもんじゃない。まっ黒クロスケだ。
「奴はあらゆる犯罪に手を染めていると言っていい」
闇賭博、密輸、恐喝まがいの地代の徴収。だが、それだけはない。
「奴の最も重い罪は亜人の人身売買と薬の密売だな」
つまりは麻薬の販売と言うことか……下手をすれば国が傾きかねない超重要案件だ。それを駆け出し冒険者兼現役学生に任せるとかどんだけブラックだよ。それをオレに振ったマイスター卿から殺意すら感じるのはオレの気のせいか?
「マイスター卿が信を置くノゾミ殿が来られたのだ。ここは我々も死ぬ気でその誠意に応えなければならない」
アマンダ団長が拳を打ち合った。
「そうですぞ。ノゾミ殿が命を賭けてくださっているのだ。我々が動かなくてどうする!」
ダンベル副団長も覇気も露に言い放つ。
オレはその間に挟まれる形で「えーっ、なんでみんな本気なの?」という感じだった。
システィーナ曰く「行って調べるだけの簡単なお仕事♡」ということだったのに。ふたを開けてみれば国家を転覆しかねない大物だということではないか。
もしかして、みんなグルでオレをだまそうとしているのではないかと半ば本気で疑いたくなりそうだ。
「事情は分かった。これからは宿屋ではなくこの騎士の詰め所を拠点にするといい」
「な……っ!」
今度はオレが「おい、ちょっ……待てよ」と言いたくなった。そんなことをすれば、これからオレはどこで寝ればいいんだ? ノルンは? リベラは? まさか一人で眠らないといけなくなるのか!
まあ、もともと一人で調査するつもりだったから今さら一人になると言われてもオレは別に困らないんだけどぉ……でもさぁ、二人がねぇ……
「ノルンお兄ちゃんと離れるなんイヤっ!」
「ノルンに激しく同意だね。なんで私たちが騎士団の詰め所で生活しないといけないんだよ」
ノルンもリベラもご立腹だった。ですよね。オレだっていやだもん。
「……ふむ。そうか……ミネルバ補佐官」
アマンダ団長がミネルバ補佐官を見つめにやりと笑った。
「……な、なんでしょうか」
いやな気配を感じつつミネルバ補佐官。
「ミネルバ補佐官にはこの二人と共に生活してもらい常に護衛をしてもらいたい」
「なんやてぇ!」
ミネルバ補佐官が関西弁!?いや、問題はそこじゃない。
なんで四六時中監視みたいになってんだ。
雪だるま式に事態がどんどんややこしくなっていく。
「えっ、昼も夜もですか?」
ミネルバ補佐官がその場に崩れ落ちる。
ノルンやリベラも同様にショックを受けているようだった。
まるで、こちらが犯罪者みたいだった。
「ガルハン卿は一筋縄ではいかない。私たちも何度も調査員を送り込みことごとく失敗しているんだ」
アマンダ団長の答えはゆるぎないものだった。
「いいか、君たちは犬人族、そこの小さいのは特に狙われやすい――世の中にはそんなヘンタイ野郎がいるからな」
そうだ。ノルンは可愛い。そんな彼女がさらわれでもしたら、あんなことやこんなこと――オレが昨晩彼女にしたようなことをされるかもしれない。リベラも性癖はともかく見た目麗しい女性だ。彼女もつかまったりすれば昨晩のような目にあわされるかもしれない――ってことは、オレはそのヘンタイ野郎の仲間ということになる――
いや、そんなはずない。
オレはいたってノーマルだ。
亜人なんて、兎人族、猫人族、竜人族、樹人族、耳長族……くらいしか【お相手】したことないし。
――あれ、オレってヘンタイ野郎なの……?
そんなはずはない。みんなちょっと幼い感じがするが年齢的には全然OKだ。人族だって妹やお嬢様兼聖騎士兼教師や受付嬢がいるけど全然OKだ。
――あれ、オレってヘンタイ野郎なの……?
これ以上考えるとどんどんドツボにはまっていきそうなので、オレはこの件について考えるのをやめた。
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