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第1話
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どうしよう。どうしよう。
震える身体を自分で抱きしめ、よろめきながらルーポは人気がない場所へ隠れるように歩いていった。
着いた先は元薬草園のそばの廃屋の前にある木製のベンチ。
寂れ朽ちた場所には滅多に人はやってこない。
ベンチはルーポがこっそり手入れをしていたので、ささくれで怪我をすることはない。
そのベンチに崩れるように座り、ボロボロであて布が幾つもしてあるマントにくるまり、がくがく震える身体を抱きしめようとするが、力が入らない。
ついさきほどのできごとが信じられず、自分でも受け止めきれない。
どうしよう。どうしよう。
僕、どうしたらいいんだろう。
なにかいい案はないかといっぱいいっぱいの頭で考えるが、何一つ安心できる考えが思い浮かぶはずもなく、「どうしよう、どうしよう」とばかり頭をぐるぐると回っていた。
そんなだったから、誰かがそばに来たのもルーポは気がつくはずがなかった。
「なにがどうしたんだ?」
頭の上から降ってきた太い声に驚いた。
低く響き、奥のほうが温かい声。
「え、カヤ様がどうしてこんなところに……?」
「俺のこと知っているのか?」
知った声に思わず反応してしまったルーポは、身体を抱いていた手で今度は自分の口を押さえた。
カヤと呼ばれた大きな男は、ルーポの隣に座った。
緊張で、ルーポの目から涙がこぼれ落ちた。
しかし、それはカヤには見えなかった。
「どうした?
こんなに暑いのに寒いのか?
熱でもあるのか?」
カヤがルーポに触ろうとしたが、みっともなくルーポは身をよじり縮こませるだけだった。
警戒している小動物のようなルーポに、カヤはそれ以上触ろうとはしなかった。
「だ、大丈夫です」
「そうか」
「あ、貴方は有名な方だから、ぼ、僕でも存じ上げて、お、おります」
「そんなに有名か?」
ルーポは大きく首を縦に振った。
それを見てカヤが小さく笑ったが、ルーポにはそれが見えなかった。
カヤは元第一騎士団の副団長を務めるほどの騎士だった。
腕が立ったが気さくで街でも人気があった。
数年前の戦いで大怪我を負い、それが元で騎士には戻れなくなってしまい退役した。
さらりと長い黒髪を後ろで一つに結わえているので、右頬に深い剣で切られ引きつった傷跡がはっきりと見える。
強面だが、その知識と人柄の良さを買われ、
今は王が進めている事業の一つである国の識字率を上げるための学校で、臨時の教師として街の子どもたちに読み書き計算を教えている。
誰にも分け隔てなく、わかりやすく教え、また人によって態度を変えないので、街でも人気があり、有名でもあった。
「それでおまえはどうしたんだ?
なにをそんなに不安がっている?」
カヤの問いにはっと我に返り、ルーポは再び身体を縮こませた。
「ぼ、僕はもう生きていけないかもしれない」
「おいおい、物騒だな」
「どうしよう」
「一体、なにがどうなっているのかわからないな。
話してみろ」
「い、いえ、カヤ様にお聞かせするようなことではございません」
「死ぬよりかは楽だと思うぞ、俺に話すほうが。
まぁ、話してみろって」
頑なに口を閉ざしていたが、他にいい案は思いつかない。
このままではどうにもならない。
ふと、あの優しさを含む温かい声にルーポもすがってみたくなっていた。
半刻前、ルーポは薬局の会議室にいた。
薬師と見習いが全員集められ、局長代理の話を聞いていた。
「今年はわが薬局からも勲章受賞者が現れた」
年に一度、その年に活躍した者の偉業を称え、王から勲章が授けられる。
薬局からは久しく受章者が現れていなかったので、喜ばしい知らせだ。
全員、それが誰かを早く知りたがり、局長代理をせかした。
「ルーポだ」
驚きと苛立ちと蔑みを含んだ声がこぼれた。
一番信じられなかったのはルーポ自身だった。
「なにかの間違いではありませんかっ?」
厳しい声がした。
ルーポと同じ見習いをしている、キースだった。
いつもルーポ敵対視していた。
今、薬局長のイリヤは医局長のユエと共に選抜した医師や薬師と共に、海狼の女王の招きで医学薬学の遊学に出かけていた。
この二人が揃っているときにはルーポにも目がかけられていたが、不在となってからはルーポへのキースの当たり方がひどくきつくなった。
しかし、それを誰も止める者はいなかった。
有力者の子息であるキースの家の権力に恐れをなしていたからだ。
キースとルーポは薬師見習いの同期だった。
小さい時から家庭教師が付き、家にも立派な薬草園を持つキースは環境もそして資質にも恵まれていた。
そしてようやく難関の試験を突破して薬局に見習いとした入ったのに、地方出身のぱっとしないルーポのほうが薬師としてはより優秀だった。
いくら努力してもそれを超すことはなく、いつまでも追い抜くことができなかった。
キースは苛立ったが、イリヤの厳しい目があったので小さな意地悪程度で済んでいた。
しかしイリヤたちが遊学に出てしまうと、チャンス到来とばかりにキースはルーポに事あるごとにひどく当たり始め、それがもう2年近くも続いている。
「間違いではない。
私も再三確認したが、ルーポだった」
局長代理が苦々しく言った。
薬師や見習いは自分の仕事の合間に研究も重ねる。
去年ルーポが研究して出したものは、過去に受けた傷の手当についてのものだった。
戦争などで受けた怪我の後遺症に有効な薬の開発とリハビリの方法。
優秀な騎士や兵士が怪我が元で現役を退くのは国としても手痛いことであり、またその者たちが苦痛や絶望の中その後の人生を歩んでしまうことが多く、この成果は重要な意味があった。
つっかえつっかえそこまで話したルーポにカヤが言った。
「そうか、おまえだったのか。
あの薬とリハビリが始まってから、随分楽になったんだ」
「父が畑仕事中に大怪我をして、け、怪我は治ったけど痛みがずっと取れなくて、も、元のように働けなくなって、た、たいそう困りましたから、それをなんとかしたいと思って、王都に来ました」
「そうかそうか。
今日も薬局に薬をもらいに来ていたんだ」
カヤは自分の左膝を軽くなでた。
「喜ばしいことじゃないか。
それでなにが困るんだ?」
「こ、このなりで王様の前に出ることはできません」
キースが指摘したのもそこだった。
祖父に教わって薬草の知識を得たが、王都のそばにいたことのある新しく来た村長が「この才能を村に埋もれさせるわけにはいかない」と王都に出ることを強く勧め、ルーポの両親を説き伏せた。
両親もルーポの才能には気づいていたので、貧しいながらも王都に出る旅費を工面して送り出してくれた。
出てきたのはよかったが、後ろ盾も金も何もなかった。
後がなかったので、ルーポは死に物狂いで薬局の試験に挑み、一番の成績で合格した。
薬局に入れば、寮に入り寝食は保証されるはずだったし、実際に保証されていた。
だが2年くらい前から、キースがわざとルーポの食事のトレイをひっくり返したり、教科書を隠したりなどの嫌がらせがひどくなった。
部屋は荒らされ、夜中に大きな物音を立てられ、その他虚偽の訴えでルーポは薬局の寮から追い出されてしまった。
見習いに渡される賃金は微々たるものだ。
寮を出てしまっては、食べ物や新しい服を買うことも、髪を切ることも、水浴びをすることもままならなくなってしまった。
「ぼ、僕は…じ、辞退させてい……」
「はああああ?!
マグリカ王様の受勲を断るというのか?」
「いや、そんな」
「楽しみにしているよ、ルーポがどんなに素晴らしい格好でマグリカ様から受勲するのかをね」
奥歯をギリギリさせながら、それでも顔はにこやかにキースが言った。
ルーポは目の前が真っ暗になった。
ろくに食べていないので、やせ細り、マントも服も垢で黒光りし、いやな臭いもしている。
髪はくせっ毛が伸びて絡まりごわごわになっており、「鳥の巣」とはやし立てられる。
人に会うのが嫌になり、伸ばした髪で顔を隠した。
自分の視界から人が見えなくなり、他の者からも表情が読み取れなくなった。
そのためますます不気味で、嫌がられる存在となっていた。
「それで?」
話を聞いたカヤの言葉にルーポはかっとなった。
「受勲を辞退することもできず、この格好で受勲式に出席するわけにもいかず、ぼ、僕は……
ど、どうしよう。どうしよう」
「外見だけどうにかすればいいんだろ」
「が、外見だけではありません。
僕はなんの作法もマナーも知らないんだ。
それでこれまでどれだけ笑われてきたか…」
「ふーむ」
顎に手をやったが、すぐにカヤは言った。
「わかった。
俺がなんとかしてやる」
「なんとかって、そんな簡単に」
「おまえの鳥の巣頭をなんとかするだけでも、きっと変わる。
まぁ、任せておけ」
「で、でも」
「泣くな。
悪いようにはしない。
おまえの薬には助けられているんだ。
恩返しがしたい」
ルーポはいつしかひくひくと小さく声を上げながら泣いていた。
カヤの真剣な声が耳の奥に響いた。
「今日からうちに来い。
なんとかしてやるから。
なにか持っていきたい荷物はあるか?」
ルーポは首を振る。
「よし、決まりだ。
俺はカヤだ。
おまえは?」
「ルーポ」
「ルーポか。
泣くな、泣くな。
王様だって人の子だ。
取って食いはしない。
安心しろ」
本当に、本当にこの人を信じていいんだろうか?
王都での暮らしがルーポの素直な心を少し曇らせ、歪ませていた。
しかし、ルーポには他に手がなかった。
おどおどしながら、カヤの申し出を受けることにした。
震える身体を自分で抱きしめ、よろめきながらルーポは人気がない場所へ隠れるように歩いていった。
着いた先は元薬草園のそばの廃屋の前にある木製のベンチ。
寂れ朽ちた場所には滅多に人はやってこない。
ベンチはルーポがこっそり手入れをしていたので、ささくれで怪我をすることはない。
そのベンチに崩れるように座り、ボロボロであて布が幾つもしてあるマントにくるまり、がくがく震える身体を抱きしめようとするが、力が入らない。
ついさきほどのできごとが信じられず、自分でも受け止めきれない。
どうしよう。どうしよう。
僕、どうしたらいいんだろう。
なにかいい案はないかといっぱいいっぱいの頭で考えるが、何一つ安心できる考えが思い浮かぶはずもなく、「どうしよう、どうしよう」とばかり頭をぐるぐると回っていた。
そんなだったから、誰かがそばに来たのもルーポは気がつくはずがなかった。
「なにがどうしたんだ?」
頭の上から降ってきた太い声に驚いた。
低く響き、奥のほうが温かい声。
「え、カヤ様がどうしてこんなところに……?」
「俺のこと知っているのか?」
知った声に思わず反応してしまったルーポは、身体を抱いていた手で今度は自分の口を押さえた。
カヤと呼ばれた大きな男は、ルーポの隣に座った。
緊張で、ルーポの目から涙がこぼれ落ちた。
しかし、それはカヤには見えなかった。
「どうした?
こんなに暑いのに寒いのか?
熱でもあるのか?」
カヤがルーポに触ろうとしたが、みっともなくルーポは身をよじり縮こませるだけだった。
警戒している小動物のようなルーポに、カヤはそれ以上触ろうとはしなかった。
「だ、大丈夫です」
「そうか」
「あ、貴方は有名な方だから、ぼ、僕でも存じ上げて、お、おります」
「そんなに有名か?」
ルーポは大きく首を縦に振った。
それを見てカヤが小さく笑ったが、ルーポにはそれが見えなかった。
カヤは元第一騎士団の副団長を務めるほどの騎士だった。
腕が立ったが気さくで街でも人気があった。
数年前の戦いで大怪我を負い、それが元で騎士には戻れなくなってしまい退役した。
さらりと長い黒髪を後ろで一つに結わえているので、右頬に深い剣で切られ引きつった傷跡がはっきりと見える。
強面だが、その知識と人柄の良さを買われ、
今は王が進めている事業の一つである国の識字率を上げるための学校で、臨時の教師として街の子どもたちに読み書き計算を教えている。
誰にも分け隔てなく、わかりやすく教え、また人によって態度を変えないので、街でも人気があり、有名でもあった。
「それでおまえはどうしたんだ?
なにをそんなに不安がっている?」
カヤの問いにはっと我に返り、ルーポは再び身体を縮こませた。
「ぼ、僕はもう生きていけないかもしれない」
「おいおい、物騒だな」
「どうしよう」
「一体、なにがどうなっているのかわからないな。
話してみろ」
「い、いえ、カヤ様にお聞かせするようなことではございません」
「死ぬよりかは楽だと思うぞ、俺に話すほうが。
まぁ、話してみろって」
頑なに口を閉ざしていたが、他にいい案は思いつかない。
このままではどうにもならない。
ふと、あの優しさを含む温かい声にルーポもすがってみたくなっていた。
半刻前、ルーポは薬局の会議室にいた。
薬師と見習いが全員集められ、局長代理の話を聞いていた。
「今年はわが薬局からも勲章受賞者が現れた」
年に一度、その年に活躍した者の偉業を称え、王から勲章が授けられる。
薬局からは久しく受章者が現れていなかったので、喜ばしい知らせだ。
全員、それが誰かを早く知りたがり、局長代理をせかした。
「ルーポだ」
驚きと苛立ちと蔑みを含んだ声がこぼれた。
一番信じられなかったのはルーポ自身だった。
「なにかの間違いではありませんかっ?」
厳しい声がした。
ルーポと同じ見習いをしている、キースだった。
いつもルーポ敵対視していた。
今、薬局長のイリヤは医局長のユエと共に選抜した医師や薬師と共に、海狼の女王の招きで医学薬学の遊学に出かけていた。
この二人が揃っているときにはルーポにも目がかけられていたが、不在となってからはルーポへのキースの当たり方がひどくきつくなった。
しかし、それを誰も止める者はいなかった。
有力者の子息であるキースの家の権力に恐れをなしていたからだ。
キースとルーポは薬師見習いの同期だった。
小さい時から家庭教師が付き、家にも立派な薬草園を持つキースは環境もそして資質にも恵まれていた。
そしてようやく難関の試験を突破して薬局に見習いとした入ったのに、地方出身のぱっとしないルーポのほうが薬師としてはより優秀だった。
いくら努力してもそれを超すことはなく、いつまでも追い抜くことができなかった。
キースは苛立ったが、イリヤの厳しい目があったので小さな意地悪程度で済んでいた。
しかしイリヤたちが遊学に出てしまうと、チャンス到来とばかりにキースはルーポに事あるごとにひどく当たり始め、それがもう2年近くも続いている。
「間違いではない。
私も再三確認したが、ルーポだった」
局長代理が苦々しく言った。
薬師や見習いは自分の仕事の合間に研究も重ねる。
去年ルーポが研究して出したものは、過去に受けた傷の手当についてのものだった。
戦争などで受けた怪我の後遺症に有効な薬の開発とリハビリの方法。
優秀な騎士や兵士が怪我が元で現役を退くのは国としても手痛いことであり、またその者たちが苦痛や絶望の中その後の人生を歩んでしまうことが多く、この成果は重要な意味があった。
つっかえつっかえそこまで話したルーポにカヤが言った。
「そうか、おまえだったのか。
あの薬とリハビリが始まってから、随分楽になったんだ」
「父が畑仕事中に大怪我をして、け、怪我は治ったけど痛みがずっと取れなくて、も、元のように働けなくなって、た、たいそう困りましたから、それをなんとかしたいと思って、王都に来ました」
「そうかそうか。
今日も薬局に薬をもらいに来ていたんだ」
カヤは自分の左膝を軽くなでた。
「喜ばしいことじゃないか。
それでなにが困るんだ?」
「こ、このなりで王様の前に出ることはできません」
キースが指摘したのもそこだった。
祖父に教わって薬草の知識を得たが、王都のそばにいたことのある新しく来た村長が「この才能を村に埋もれさせるわけにはいかない」と王都に出ることを強く勧め、ルーポの両親を説き伏せた。
両親もルーポの才能には気づいていたので、貧しいながらも王都に出る旅費を工面して送り出してくれた。
出てきたのはよかったが、後ろ盾も金も何もなかった。
後がなかったので、ルーポは死に物狂いで薬局の試験に挑み、一番の成績で合格した。
薬局に入れば、寮に入り寝食は保証されるはずだったし、実際に保証されていた。
だが2年くらい前から、キースがわざとルーポの食事のトレイをひっくり返したり、教科書を隠したりなどの嫌がらせがひどくなった。
部屋は荒らされ、夜中に大きな物音を立てられ、その他虚偽の訴えでルーポは薬局の寮から追い出されてしまった。
見習いに渡される賃金は微々たるものだ。
寮を出てしまっては、食べ物や新しい服を買うことも、髪を切ることも、水浴びをすることもままならなくなってしまった。
「ぼ、僕は…じ、辞退させてい……」
「はああああ?!
マグリカ王様の受勲を断るというのか?」
「いや、そんな」
「楽しみにしているよ、ルーポがどんなに素晴らしい格好でマグリカ様から受勲するのかをね」
奥歯をギリギリさせながら、それでも顔はにこやかにキースが言った。
ルーポは目の前が真っ暗になった。
ろくに食べていないので、やせ細り、マントも服も垢で黒光りし、いやな臭いもしている。
髪はくせっ毛が伸びて絡まりごわごわになっており、「鳥の巣」とはやし立てられる。
人に会うのが嫌になり、伸ばした髪で顔を隠した。
自分の視界から人が見えなくなり、他の者からも表情が読み取れなくなった。
そのためますます不気味で、嫌がられる存在となっていた。
「それで?」
話を聞いたカヤの言葉にルーポはかっとなった。
「受勲を辞退することもできず、この格好で受勲式に出席するわけにもいかず、ぼ、僕は……
ど、どうしよう。どうしよう」
「外見だけどうにかすればいいんだろ」
「が、外見だけではありません。
僕はなんの作法もマナーも知らないんだ。
それでこれまでどれだけ笑われてきたか…」
「ふーむ」
顎に手をやったが、すぐにカヤは言った。
「わかった。
俺がなんとかしてやる」
「なんとかって、そんな簡単に」
「おまえの鳥の巣頭をなんとかするだけでも、きっと変わる。
まぁ、任せておけ」
「で、でも」
「泣くな。
悪いようにはしない。
おまえの薬には助けられているんだ。
恩返しがしたい」
ルーポはいつしかひくひくと小さく声を上げながら泣いていた。
カヤの真剣な声が耳の奥に響いた。
「今日からうちに来い。
なんとかしてやるから。
なにか持っていきたい荷物はあるか?」
ルーポは首を振る。
「よし、決まりだ。
俺はカヤだ。
おまえは?」
「ルーポ」
「ルーポか。
泣くな、泣くな。
王様だって人の子だ。
取って食いはしない。
安心しろ」
本当に、本当にこの人を信じていいんだろうか?
王都での暮らしがルーポの素直な心を少し曇らせ、歪ませていた。
しかし、ルーポには他に手がなかった。
おどおどしながら、カヤの申し出を受けることにした。
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