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どうしてこうなった編
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しおりを挟む年月は過ぎ、私は6歳になった。
この歳になると耐性もつき、対人恐怖症を少しずつ治している。
現在の日課は早朝の庭園を歩くこと。日の出の時間に歩いて運動不足を解消しながら、日光浴もしている。
食事の回数も三食に戻してもらった。量は少ないけど、回数を増やすことで体内の栄養バランスをしっかり調整するようになった。
そして何よりも進歩したのは、部屋に人を入れることができるようになったこと。今までは1人の世界だったが、人慣れした今、屋敷内の気の知れた人物なら部屋に入っても平気になった。
あと二年もすれば婚約者を決めなければいけないし、そろそろ部屋の外で長く過ごす訓練を始めようと思う。
まず手始めに私は次男であるシュノ兄様と日課の散歩を共にすることになった。
カイン兄様は、お父様のサポートや領地経営のための勉学で日中を忙しく過ごされている。
夜になるとカイン兄様がお部屋にいらして、絵本を読んでくださる。日中構えない分、夜の読み聞かせに全神経を注ぐ勢いだと兄様付きの従者が話していた。
そして今日からついに私にも家庭教師がつくことになった。
まずは貴族令嬢に必須のマナー、そして国の歴史と魔法についてを学ぶ。
これは本来4歳から始めるべきものだが、私の場合男性恐怖症や引きこもりによりこの年までつけられていなかった。
お母様曰く、まずは女性の先生から始めましょうねとのこと。
あの誘拐事件から家族は一層過保護になり、兄二人はご学友との交流もそこそこに、全寮制のところも捻じ曲げに曲げて毎日自宅から通学している。
ちなみに私には信頼できる侍女が一人付いているだけ。
その侍女も基本的に身の回りの世話には関与しない。着替えは自分でするし、口にするものも料理長か自分で作ったもののみ。
侍女であるリリアの仕事は来客や私のスケジュールの管理。これから授業も始まるので彼女も気合が入っている。
6歳って意外と大変なのね…
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