王道じゃなくて悪かったな

学院生活 前学期編

8. 突撃、会長'sルーム

　翌日

　朝起きて登校して、昼食って放課後。
　特にイベントなんか起きてなかったし、今日のメインはこの後なんで時間が勝手に跳んだよね。

　というわけで会長さんの部屋の前なう。なんかよくわからんけど泊まりの用意してこいって言われた。何故？

　てか、これ親衛隊にバレたらワンチャンダイブじゃね？え、やば。守秘義務って事で無闇に言いふらさないようにせねば。


　備え付けのインターホンを押して部屋の主を呼び出しまーす。


『今鍵を開けるから入ってくれ。入ったらオートロックが閉まるから、そのまま真っ直ぐ進んだ突き当たりにあるリビングに居てくれ。』


　会長さんはあれだね。端的に話すから分かりやすいね。言葉不足ってこともないし。

　うん、会長さんが内緒にしてくれる人ならお相手頼もうかなー。

　素直にリビングに向かうと、会長さんは居なくて、簡易キッチンの方から音が聞こえた。

　それが気になって視線を向けると、そこに会長はいた。エプロンをつけて。料理をしていた。

　え、意外と家庭的…？

　てかエプロンにデフォルメされたライオンが居るんだけど。マジか。


「カイチョーさんってさ、可愛いもの好きなん？」

「彩雅でいい。可愛いもの… そうだな。似合わないのは分かっているがつい、な。」

「んじゃ彩雅ね。んでも、結構似合ってるよ？そのエプロンも、彩雅も可愛い。」

「……/// 俺が可愛いとか無理して言う必要はない。それより夕飯にしよう。好き嫌いはないか？」

「特にないよ。俺も手伝う？」

「いや、もう終わるさ。話はこの後でゆっくりしたい。急に泊まりの用意なんて言ってすまなかった。」

「いーよいーよ！大丈夫！てか、そんな硬くなんないでよ。俺しか居ないし、フランクにいこ？」

「そうだな。響也と呼んでも？」

「ん、お好きなよーに。」


　彩雅が運んできた飯は和食で、俺の胃袋ガッツリ持って行きましたとさ。

　次回から俺と彩雅の甘々ワンナイトが始まるよ！