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『①パンツを頭にかぶる』
『②パンツの匂いを嗅ぐ』
『③妹に相談する』
『④これは杉浦さんのパンツ?と聞く』
『⑤見知らぬ少女に出会う』
①②は却下!僕は変態ではない。変態ではないはずだ。本当に?という疑問が生じる。頭を振ってその疑念を振り払う。僕は変態ではない!絶対に!
③の妹に相談するのも駄目だな。
僕「靴箱にパンツが入ってたんだけど誰のパンツだと思う」
妹「お兄ちゃん、警察に行こう。私が付き添ってあげるから。ねっ」
という展開になるかもしれない。妹に余計な心配をかけたくない。それに妹に変態と思われたくない。だから選択肢③も却下だ。
残るは④⑤。さすがに杉浦さんに「これ杉浦さんのパンツ?」って聞けるわけがない。そんなことをすれば軽蔑され、ビンタされる気がする。
せっかく杉浦さんと仲良くなれたのに、杉浦さんに嫌われるなんて嫌だ。というわけで④も却下。
消去法で⑤が残った。見知らぬ少女に出会う・・・か。どんな少女に出会うことになるのだろう?
僕は期待と不安が交錯する心理状態で選択肢⑤を選んだ。
世界が動き始める。
僕の体が勝手に動き出す。個室のドアを勝手に開け、勝手に歩き、勝手にトイレのドアを開け、勝手に廊下に出る。
そこで少女と遭遇する。少女と言っても過言ではないくらい幼く見える女の子だ。この学校の制服を着ている。胸元に結ばれてるリボンの色は黄色。黄色は二年生の色だ。ちなみに一年生は青色、三年生は赤。この少女が僕の先輩。コスプレをしている小学生にしか見えない。
「後輩くん。今、失礼なこと考えたでしょう」
少女は怒ったような表情で言う。
「いや、考えてないですよ」
「嘘つかないで。絶対に失礼なこと考えた。コスプレしている小学生にしか見えないって考えた」
「すいません」
僕は素直に謝った。
「素直ね。私、素直な後輩は好きよ」少女は笑顔を浮かべる。「ところでその手に握っているものは何かしら?」
「・・・」
僕の手にはパンツが握られていた。強制的に体を動かされていたから隠す暇がなかったのだ。冷や汗がにじむ。
「それはパンツよね?女性用のパンツ」
「はい」
「どうして男のあなたが女性用のパンツを持っているの?」
「妹のです。カバンの中に入っていたんです」
僕は嘘をつく。
「嘘ついてるわね。私、嘘つきは嫌いよ」
少女先輩は怒ったように言う。
「靴箱に入っていたんです」正直に話す。「上履きに履き替えようと靴箱を開けたらこれが入ってたんです」
「今度は嘘ついてないみたいね」
「はい」
「それで・・・そのパンツを持ってトイレに入って何をしていたのかな?」
「考えていたんです。誰のパンツかなって」
「匂いとか嗅いでないの?」
「嗅いでないです」
「そうなんだ。残念。感想聞きたかったのに」
「・・・」
「私、変態心理に興味があるの。だから変態に出会ったらパンツを嗅いだときの気持ちを聞きたいなって思ってたの」
「・・・」
「ねえ、そのパンツの匂いを嗅いで感想を聞かせてよ」
「嫌です。そんな変態的行為できません」
「女性用のパンツ持ち歩いている時点であなたは立派な変態だと思うけど」
「これは・・・ちょっとうっかりしていたんです。趣味で持ち歩いていたわけじゃないです」
「うっかりね」少女は楽しそうに笑む。猫がネズミをいたぶる前のような笑みに見えた。「その言い分をあなたのクラスメートたちは信じてくれるかしら?」
絶対信じてくれないと思う。このことを知られれば絶対に変態のレッテルを貼られると思う。杉浦さんに軽蔑されると思う。軽蔑の目で見る杉浦さんを想像して恐怖を感じる。
「誰にも知られたくないわよね。パンツを持ち歩いていたこと」
「知られたくないです」
「じゃあ、私の言うことを聞きなさい。大丈夫よ。酷い命令はしないから」
「わかりました」
「昼休み、屋上に来て。そのパンツを持ってね」
「はい」
「そのパンツ、ちゃんと仕舞っておくのよ」
「はい」
そして少女は歩き出す。すぐに立ち止まる。
「ああ、まだ自己紹介してなかったわね。私は高梨里菜よ。里菜先輩って呼びなさい」
「はい」
「あなたの名前は?」
「鮎川光です」
「光くんね。良い名前ね」
「はあ」
「光くん、ちゃんと屋上に来るのよ」
「はい」
そして里菜先輩は行ってしまった。とんでもない先輩に弱みを握られてしまった気がした。
『②パンツの匂いを嗅ぐ』
『③妹に相談する』
『④これは杉浦さんのパンツ?と聞く』
『⑤見知らぬ少女に出会う』
①②は却下!僕は変態ではない。変態ではないはずだ。本当に?という疑問が生じる。頭を振ってその疑念を振り払う。僕は変態ではない!絶対に!
③の妹に相談するのも駄目だな。
僕「靴箱にパンツが入ってたんだけど誰のパンツだと思う」
妹「お兄ちゃん、警察に行こう。私が付き添ってあげるから。ねっ」
という展開になるかもしれない。妹に余計な心配をかけたくない。それに妹に変態と思われたくない。だから選択肢③も却下だ。
残るは④⑤。さすがに杉浦さんに「これ杉浦さんのパンツ?」って聞けるわけがない。そんなことをすれば軽蔑され、ビンタされる気がする。
せっかく杉浦さんと仲良くなれたのに、杉浦さんに嫌われるなんて嫌だ。というわけで④も却下。
消去法で⑤が残った。見知らぬ少女に出会う・・・か。どんな少女に出会うことになるのだろう?
僕は期待と不安が交錯する心理状態で選択肢⑤を選んだ。
世界が動き始める。
僕の体が勝手に動き出す。個室のドアを勝手に開け、勝手に歩き、勝手にトイレのドアを開け、勝手に廊下に出る。
そこで少女と遭遇する。少女と言っても過言ではないくらい幼く見える女の子だ。この学校の制服を着ている。胸元に結ばれてるリボンの色は黄色。黄色は二年生の色だ。ちなみに一年生は青色、三年生は赤。この少女が僕の先輩。コスプレをしている小学生にしか見えない。
「後輩くん。今、失礼なこと考えたでしょう」
少女は怒ったような表情で言う。
「いや、考えてないですよ」
「嘘つかないで。絶対に失礼なこと考えた。コスプレしている小学生にしか見えないって考えた」
「すいません」
僕は素直に謝った。
「素直ね。私、素直な後輩は好きよ」少女は笑顔を浮かべる。「ところでその手に握っているものは何かしら?」
「・・・」
僕の手にはパンツが握られていた。強制的に体を動かされていたから隠す暇がなかったのだ。冷や汗がにじむ。
「それはパンツよね?女性用のパンツ」
「はい」
「どうして男のあなたが女性用のパンツを持っているの?」
「妹のです。カバンの中に入っていたんです」
僕は嘘をつく。
「嘘ついてるわね。私、嘘つきは嫌いよ」
少女先輩は怒ったように言う。
「靴箱に入っていたんです」正直に話す。「上履きに履き替えようと靴箱を開けたらこれが入ってたんです」
「今度は嘘ついてないみたいね」
「はい」
「それで・・・そのパンツを持ってトイレに入って何をしていたのかな?」
「考えていたんです。誰のパンツかなって」
「匂いとか嗅いでないの?」
「嗅いでないです」
「そうなんだ。残念。感想聞きたかったのに」
「・・・」
「私、変態心理に興味があるの。だから変態に出会ったらパンツを嗅いだときの気持ちを聞きたいなって思ってたの」
「・・・」
「ねえ、そのパンツの匂いを嗅いで感想を聞かせてよ」
「嫌です。そんな変態的行為できません」
「女性用のパンツ持ち歩いている時点であなたは立派な変態だと思うけど」
「これは・・・ちょっとうっかりしていたんです。趣味で持ち歩いていたわけじゃないです」
「うっかりね」少女は楽しそうに笑む。猫がネズミをいたぶる前のような笑みに見えた。「その言い分をあなたのクラスメートたちは信じてくれるかしら?」
絶対信じてくれないと思う。このことを知られれば絶対に変態のレッテルを貼られると思う。杉浦さんに軽蔑されると思う。軽蔑の目で見る杉浦さんを想像して恐怖を感じる。
「誰にも知られたくないわよね。パンツを持ち歩いていたこと」
「知られたくないです」
「じゃあ、私の言うことを聞きなさい。大丈夫よ。酷い命令はしないから」
「わかりました」
「昼休み、屋上に来て。そのパンツを持ってね」
「はい」
「そのパンツ、ちゃんと仕舞っておくのよ」
「はい」
そして少女は歩き出す。すぐに立ち止まる。
「ああ、まだ自己紹介してなかったわね。私は高梨里菜よ。里菜先輩って呼びなさい」
「はい」
「あなたの名前は?」
「鮎川光です」
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