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次の日。
学校に行くと靴箱の中にパンツがあった。
見覚えのあるパンツだ。里菜のパンツ・・・
手紙がある。里菜の筆跡で『昼休み、そのパンツを持って屋上に来て』と書かれていた。
気が重くなる。
里菜のことを考えると授業に集中できなかった。
昼休みが近づくにつれ気が重くなっていく。好きな女性に会える時間が近づいているのに気が重くなる自分が悲しかった。
昼休みになった。重い足取りで屋上に向かう。
ドアを開け、屋上に出る。
金網の前に里菜がいた。背中をこちらに向けた状態で。
僕は里菜に近づき、声をかける。「陽菜」
里菜がこちらを向く。「光くん・・・来てくれてありがとう」
「うん」
「パンツ持ってきた?」
「うん」
「見せて」
僕はブレザーのポケットから袋に入っているパンツを取り出す。
「袋から取り出して」
言われた通りにする。
「そのパンツを私に履かせて」
「・・・」
「私、今、ノーパンなの。ほら」
里菜がスカートを捲る。
本当にノーパンだった。大事なところが見えてしまっている。
僕は目をそらす。「スカートを下ろしてください」
「嫌よ。パンツを履かせてくれるまで下ろさなわ」
里菜は頑なな感じで言う。
「陽菜。頼むから下ろしてくれ」
「どうしてよ。どうしてパンツを履かせてくれないの。あのときは履かせてくれたのに」
「・・・」
「里菜が好きだからなんでしょ。私よりも里菜が好きだからなんでしょ」
「違う」
「じゃあ、パンツ履かせてよ。ううん。今、この場で私とエッチをしてよ」
「そんなことできないよ」
「してって言ってるのよ!」里菜がヒステリックに言う。「私はエッチしたいの!光くんとエッチしたいの!濡れてるの!エッチがしたくて濡れてるの。見せてあげる!」
里菜が大事なところを開こうとする。
「やめろ!」僕は里菜の手を掴む。「僕は陽菜と清い付き合いをしたいんだ。それくらい陽菜のこと大事に思ってるんだ」
「嘘。里菜のことが好きだから、私より好きだから私とエッチしたくないんでしょ」
里菜は目に涙を滲ませながら言う。
「違う。僕が好きなのは陽菜だけだ」
「嘘嘘嘘嘘。光くんは嘘ばかり。私が一番大切ならどうしてそんな嘘ばかりつくの」
里菜は悲しい声で言う。
「嘘なんてついてない」
「また嘘ついた」里菜は泣いている。大粒の涙をぼろぼろ流している。「酷いよ。光くん。私は光くんのことだけを愛してるのに。光くんは私以外の女の子も愛してるなんて。酷いよ」
くそっ。どうしたらいいんだ?わからない。くそっ。くそっ。くそっ。くそっ。
「里菜に会わせてよ。里菜に言ってやるの。光くんは私の恋人なのって。だから会わせてよ」
会わせられないよ。里菜はキミなんだから。
「会わせられないよ」
「どうしてよ!」
・・・どう答えていいかわからない。
「里菜に私のこと知られたくないからでしょ。里菜に知られたら嫌われてしまうからでしょ。だから会わせられないんでしょ」
「違う。全然違う」
「じゃあ、どうして会わられないのよ」
「・・・それは」
「もういい。里菜のことはいい。私とエッチして。私とのエッチで里菜のこと忘れさせてあげるから。私とエッチして」
「できないよ」
「してよ!」
「できない」
「してって言ってるでしょ!」
陽菜がヒステリックに言う。さっきよりもヒステリックさが増している。
「できない」
「死ぬわ。エッチしてくれないなら私、死ぬわ。屋上から飛び降りて死ぬわ」
「駄目だ。そんなことしないでくれ」
「だったら私とエッチしてよ」
そんなことしたら里菜が消えてしまう。里菜を消したくない。消したくないんだよ。里菜にそう言いたかった。でも言ったところで理解してもらえないだろう。くそっ。
「できない。今はそれはできないんだ」
「死ぬわ」
里菜が金網を登ろうとする。
僕は里菜を背後から抱きしめて止める。
「駄目だ。死んじゃ駄目だ」
「離してよ。光くんに愛されないなら生きる意味ない」
「僕は陽菜を愛してる」
「エッチしてくれないと信じられない」
「できないんだ」
「離して。私は死ぬの。光くんは心のどこかで思ってるんでしょ。私がいなくなれば里菜と愛しあえるって。死んであげるよ。だから離して」
「そんなこと思ってない」
「思ってるよ。エッチしてくれないのがその証拠だよ」
「違う」
「そうだよ」
「違うって言ってるだろ」
「違わない。離して。私は死ぬの」
里菜は僕の拘束を逃れるためにもがく。
「止めてくれ。頼むから止めてくれ」
そのとき、ドアが開く音がした。「陽菜」という美晴先輩の声がした。
「陽菜、何してるの?」
「死のうとしてるのよ」
「何バカなこと言ってるの」
「バカなことなんて言ってない」
「言ってるわ。死んだらご両親がどれだけ悲しむと思ってるの」
「・・・」
「あなたは白血病でご両親をすごく悲しませた。あのとき以上の悲しみをご両親にさせるつもりなの。私だって陽菜が死んだらあのとき以上に悲しくなる。私にそんな悲しい思いをさせないで。お願いだから」
「・・・・・・」
里菜は傷ついたように顔を歪め、その場に崩れるように座り込む。激しくしゃくり上げながら泣き続ける。
「光くん、あなたは教室に戻りなさい」
「・・・はい」
僕は屋上を後にする。
涙が出た。僕には涙を流す資格はないと思った。でも涙は次から次へと溢れてきた。
僕はトイレに入り、個室に入り、泣いた。嗚咽を漏らしながら。
学校に行くと靴箱の中にパンツがあった。
見覚えのあるパンツだ。里菜のパンツ・・・
手紙がある。里菜の筆跡で『昼休み、そのパンツを持って屋上に来て』と書かれていた。
気が重くなる。
里菜のことを考えると授業に集中できなかった。
昼休みが近づくにつれ気が重くなっていく。好きな女性に会える時間が近づいているのに気が重くなる自分が悲しかった。
昼休みになった。重い足取りで屋上に向かう。
ドアを開け、屋上に出る。
金網の前に里菜がいた。背中をこちらに向けた状態で。
僕は里菜に近づき、声をかける。「陽菜」
里菜がこちらを向く。「光くん・・・来てくれてありがとう」
「うん」
「パンツ持ってきた?」
「うん」
「見せて」
僕はブレザーのポケットから袋に入っているパンツを取り出す。
「袋から取り出して」
言われた通りにする。
「そのパンツを私に履かせて」
「・・・」
「私、今、ノーパンなの。ほら」
里菜がスカートを捲る。
本当にノーパンだった。大事なところが見えてしまっている。
僕は目をそらす。「スカートを下ろしてください」
「嫌よ。パンツを履かせてくれるまで下ろさなわ」
里菜は頑なな感じで言う。
「陽菜。頼むから下ろしてくれ」
「どうしてよ。どうしてパンツを履かせてくれないの。あのときは履かせてくれたのに」
「・・・」
「里菜が好きだからなんでしょ。私よりも里菜が好きだからなんでしょ」
「違う」
「じゃあ、パンツ履かせてよ。ううん。今、この場で私とエッチをしてよ」
「そんなことできないよ」
「してって言ってるのよ!」里菜がヒステリックに言う。「私はエッチしたいの!光くんとエッチしたいの!濡れてるの!エッチがしたくて濡れてるの。見せてあげる!」
里菜が大事なところを開こうとする。
「やめろ!」僕は里菜の手を掴む。「僕は陽菜と清い付き合いをしたいんだ。それくらい陽菜のこと大事に思ってるんだ」
「嘘。里菜のことが好きだから、私より好きだから私とエッチしたくないんでしょ」
里菜は目に涙を滲ませながら言う。
「違う。僕が好きなのは陽菜だけだ」
「嘘嘘嘘嘘。光くんは嘘ばかり。私が一番大切ならどうしてそんな嘘ばかりつくの」
里菜は悲しい声で言う。
「嘘なんてついてない」
「また嘘ついた」里菜は泣いている。大粒の涙をぼろぼろ流している。「酷いよ。光くん。私は光くんのことだけを愛してるのに。光くんは私以外の女の子も愛してるなんて。酷いよ」
くそっ。どうしたらいいんだ?わからない。くそっ。くそっ。くそっ。くそっ。
「里菜に会わせてよ。里菜に言ってやるの。光くんは私の恋人なのって。だから会わせてよ」
会わせられないよ。里菜はキミなんだから。
「会わせられないよ」
「どうしてよ!」
・・・どう答えていいかわからない。
「里菜に私のこと知られたくないからでしょ。里菜に知られたら嫌われてしまうからでしょ。だから会わせられないんでしょ」
「違う。全然違う」
「じゃあ、どうして会わられないのよ」
「・・・それは」
「もういい。里菜のことはいい。私とエッチして。私とのエッチで里菜のこと忘れさせてあげるから。私とエッチして」
「できないよ」
「してよ!」
「できない」
「してって言ってるでしょ!」
陽菜がヒステリックに言う。さっきよりもヒステリックさが増している。
「できない」
「死ぬわ。エッチしてくれないなら私、死ぬわ。屋上から飛び降りて死ぬわ」
「駄目だ。そんなことしないでくれ」
「だったら私とエッチしてよ」
そんなことしたら里菜が消えてしまう。里菜を消したくない。消したくないんだよ。里菜にそう言いたかった。でも言ったところで理解してもらえないだろう。くそっ。
「できない。今はそれはできないんだ」
「死ぬわ」
里菜が金網を登ろうとする。
僕は里菜を背後から抱きしめて止める。
「駄目だ。死んじゃ駄目だ」
「離してよ。光くんに愛されないなら生きる意味ない」
「僕は陽菜を愛してる」
「エッチしてくれないと信じられない」
「できないんだ」
「離して。私は死ぬの。光くんは心のどこかで思ってるんでしょ。私がいなくなれば里菜と愛しあえるって。死んであげるよ。だから離して」
「そんなこと思ってない」
「思ってるよ。エッチしてくれないのがその証拠だよ」
「違う」
「そうだよ」
「違うって言ってるだろ」
「違わない。離して。私は死ぬの」
里菜は僕の拘束を逃れるためにもがく。
「止めてくれ。頼むから止めてくれ」
そのとき、ドアが開く音がした。「陽菜」という美晴先輩の声がした。
「陽菜、何してるの?」
「死のうとしてるのよ」
「何バカなこと言ってるの」
「バカなことなんて言ってない」
「言ってるわ。死んだらご両親がどれだけ悲しむと思ってるの」
「・・・」
「あなたは白血病でご両親をすごく悲しませた。あのとき以上の悲しみをご両親にさせるつもりなの。私だって陽菜が死んだらあのとき以上に悲しくなる。私にそんな悲しい思いをさせないで。お願いだから」
「・・・・・・」
里菜は傷ついたように顔を歪め、その場に崩れるように座り込む。激しくしゃくり上げながら泣き続ける。
「光くん、あなたは教室に戻りなさい」
「・・・はい」
僕は屋上を後にする。
涙が出た。僕には涙を流す資格はないと思った。でも涙は次から次へと溢れてきた。
僕はトイレに入り、個室に入り、泣いた。嗚咽を漏らしながら。
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