【R18】選択肢のある世界 ~エッチな選択肢は好きですか?~

赤い翼

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38 里菜視点

里菜視点

私は病室にいる。ベットには光くんの双子の兄弟がいる。名前は光。私の好きな光くんと同性同名の男の子だ。この男の子が子供の私を救ってくれたらしい。

「あの・・・子供の頃、私のことを助けてくれてありがとうございました」

「どういたしまして」
鮎川くんは笑顔を浮かべる。鮎川くんと呼ぶことにしたのだ。

「私、勘違いして、光くんに迷惑をかけてしまいました」

「仕方ないよ。僕と光くんはすごく似てるんだから。誰だって勘違いするよ」

「・・・でも、その勘違いのせいで私、光くんを苦しめてしまったんです。今も苦しめているんです」

「どうして苦しめてはいけないの。キミたちは恋人同士でしょ。苦しめたっていいじゃないか。長い人生苦しめてしまうことだってあるよ」

「でも私はそれが嫌なんです。光くんには幸せになってほしいんです。でも私では光くんを苦しめてしまうんです」

「嫉妬のせいで?」

「そうです。私は嫉妬深い女なんです。信じられないくらい嫉妬深い女なんです。鮎川さんがドン引きするくらい嫉妬深い女なんです」

「それだけ嫉妬するのは陽菜ちゃんが光くんを深く愛してる証拠でしょ」

「・・・愛してます。だから光くんを苦しめたくないんです。でも苦しめてしまうんです。自分をコントロールできなくなって」

「頑張るしかないよ。誰かを幸せにしたいなら頑張るしかない。役に立たない精神論かもしれないけど、僕にはそう言うことしかできない」

「・・・」

「光くんも頑張ってる。僕も頑張ってる。未来はどうなるかわからない。でも少しでも良い未来に辿り着くために頑張る。それしかできることはないと思うんだ。どんなに辛くても。僕は移植が失敗するかもしれない。そして死ぬかもしれない。そうならないよう頑張るしかないと思うんだ。一日一日を大事に生きたり、少しでも体力をつけたり、少しでも笑う回数を増やしたり、そういう前向きな頑張りをするしかないと思うんだ。そう思わない?」

「・・・」

「問題を一気に解決することは難しい。だから地道にできる頑張りをするしかない。僕はそう思うんだ。光くんだってそう思ってると思うよ」

「私にはそんな努力を続ける自信がありません」

「僕だって自信はないよ。でも続ける努力をしてる。少しでも良い未来にたどり着くためにね。病気の僕にできるんだ。陽菜ちゃんにだってできるはずだよ」

「・・・」

「光くんも頑張ってる。だから陽菜ちゃんにも頑張ってほしい。光くんを愛してるなら光くんと同じくらい頑張ってほしい。それが人を愛するってことだと思うから」

「・・・はい」

「でも、時にはお互い甘えることも大事だと思う。頑張るばかりでは疲れてしまうからね。だから疲れたときは素直に光くんに甘えるといいよ。そして光くんが疲れたときは陽菜ちゃんが光くんを甘えさせてあげてほしい。光くんは甘えるのが下手だから。上手に甘えさせてあげてほしい」

「わかりました」

「うん。光くんを頼むよ。僕のたった一人の血の繋がった家族だからね」

「はい」
私はうなずいた。

鮎川くんのおかげで自分が何をするべきか少しわかった気がした。
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