誰かが望んだ楽園の迷い人

AI異世界小説家

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第14章:愚者たちの挽歌、そして新しい時代の幕開け

ベテラン冒険者の矜持

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14-2
俺は魔法はあまり得意ではないので、小出しにした初級魔法を男の冒険者が固まっている所に打ち込んだ。派手な爆発が起きて冒険者達が倒れていく。そんななか、大柄の男が土煙を割って俺の前に立ちふさがった。

「勇者、俺はお前に警告したはずだ。余計なことに首を突っ込むなと」
 隻眼の大男、Sランク冒険者のガルドだった。
「お前、ちゃんと意識がしっかりしてるのか」
 俺はガルドが俺と会話ができることに驚き、それなら闘う必要はないのではと淡い考えが頭をよぎる。
「こうなったからにはもう遅い。元の生活を男たちは失ったんだぞ、お前のいらない行動のせいで」
 ガルドはその背丈に見合う大剣を振り下ろしてきた。風圧だけで肌が切れるような一撃。俺は完全に切られるところだったが、勇者の反射能力でなんとか躱すことができた。
「いらない行動なんかじゃない、魔王だって過去の勇者が望んだことだって言っていたんだ!」
 俺はガルドに言い放つ。
「……決着をつけよう。お前が正しいかどうかなんて俺にはどうでもいいことだ。俺は、俺たちの時代を守る」
 ガルドの振るう剣は、狂った男たちとは違い、鋭く洗練されていた。だが、俺には長く避けられそうにないほど早く、重く感じるものの、どこか「古い」剣技にも見えた。
 勇者の剣は魔法をかけると不可視の剣になり、防ぐことが困難になる。俺は居合斬りのような要領で、素早く剣を抜いてガルドを一閃する。
 刀身には魔法がかけられているので、ガルドは全く俺の剣が見えないはずだった。
 ザシュッ。
 脇腹あたりを剣が浅く切った手応えがある。
「ぐぅっ!」
 ガルドが顔をしかめるが、止まらない。
 俺はさらに立て続けに剣をガルドの鎧の継ぎ目に叩き込む。
「ゴフッ!」
 ガルドは呆気にとられたように俺の動きを追っていた。
 オーク程度をいつも楽勝で狩っていたガルドは、「勝ち組」の男だったかも知れないが、強敵との死闘を潜り抜けた歴戦の剣士ではなかった。長い間、女に守られ、女を盾にして戦ってきた彼は、鍛錬を忘れた2流の剣士に成り下がっていたのだ。
 俺は隙を作ったガルドに、最大の慈悲として勇者の技を放つ。ほとんどの冒険者は見たこともないスキルだろう。
「終わりだ……『次元斬(ディメンション・スラッシュ)』!」
 俺は容赦はしなかった。
 空間ごと断ち切る一撃が、ガルドの胸の板金鎧ごと切り裂いた。
 ガルドは深手を負って、ゆっくりと後ろに倒れた。
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