レベル0の最強剣士~レベルが上がらないスキルを持つ俺、裏ダンジョンに捨てられたが、裏技を発見し気が付いたら世界最強になっていた。

つくも/九十九弐式

文字の大きさ
49 / 90

第49話 トーナメント発表

しおりを挟む
 受付を終えた参加者はトーナメントの組み合わせが決まる10時を待った。

 そしていよいよその10時がやってくる。

「それではこれより、トーナメントの組み合わせを発表します!」

 武闘会関係者が掲示板にトーナメント表を掲示する。そこには事細かに氏名が書かれていた。

 エドと当たるのは順調に進んでいっても準決勝。

 そして仮面の剣士スカーレット(と書かれているが……実際のところはクレアである)とは準々決勝。

 そしてあの銀髪剣士は決勝で当たる組み合わせになっていた。

「……俺の名前はどこだ? バハムート、探してくれ」

「う、うむ! あった! あれだ! 第一試合はDブロックの一戦目だ!」

 バハムートが指さしたDブロックにソルの名前はあった。問題なのはブロックではない。ブロックはABC順に並んでおり、Аから早く試合が行われるというだけだ。
 重要なのはその対戦相手の方である。

 肝心のソルの一回戦の相手は。バハムートは腑抜けたような顔になる。

「なんだ……聞いた事のある名前だの」

 ソルの対戦相手となる人物の名は『ロドリゲス』とあった。あの受付の時に絡んできた巨体の戦士である。

「ふむ……あの雑魚か……これは拍子抜けだの。もっと強い相手が来てくれれば良かった。あの赤い仮面の剣士か、あの銀髪男のような……これでは練習相手にもならぬぞ」

「へっ! 随分と言ってくるじゃねぇか!」

 一回戦の対戦相手であるロドリゲスが姿を現す。相変わらず巨大な体をしていた。まるでゴーレムが姿を現したかのようだ。マッスルゴーレムといった感じだ。筋肉で出来た巨人である。

「一回戦の相手が坊主……てめぇだったとはな。ソル・ユグドラシル……聞いた事がある名前じゃねぇかよ。噂には聞いてるぜ。あの有名なユグドラシル家のガキだろ?  けどよ。何でも『レベル0』なんて、外れスキルを授かったらしいじゃねぇか」

 ロドリゲスはソルを嘲ってきた。

「それがどうした?」

「そんな外れスキルを授かっておいて、この剣神武闘会への出場を決めたのは勇敢じゃなくて、無謀っていうんだよ。そして、最悪な事に、初戦の相手が優勝が決まってる、この俺様が相手なんだからよ。全く、ついてない野郎だぜ。クックック」

「全く、吠えるの。このでっかいのは」

 バハムートはため息を吐いた。

「そちらの事ばかり知っていてはフェアではないな。俺様の固有スキル『マスターマッスル』の効果を教えてやろう!」

「いいのか? そんなにペラペラと喋って、俺は一回戦の対戦相手なんだぞ?」

「構わん。いかに情報を教えたところで、俺様の勝利は揺るがないのだからなっ!」

 にやりと、ロドリゲスは笑った。

「俺様の固有スキル『マスターマッスル』は自らの筋肉を膨張させる事ができる! その結果、凄まじい破壊力と、耐久力を兼ね揃える事ができるのだ! この固有スキルの影響により、ただでさえ、凄まじい俺様の攻撃力と防御力が規格外のものとなる! つまり、最強の俺様がさらに最強になるんだ!」

「はぁ……」

「いちいち口数の多いやつよの」

 ソルもバハムートも呆れていた。

 ロドリゲスは饒舌に語り続ける。

「そして、その『マスターマッスル』の効果で上書きされた、怪力からこいつをお見舞いするんだ」

 大の大人程の大きさの大剣をロドリゲスは軽々と持ち上げた。馬をも斬るとされる『斬馬刀』であった。

「ぐへへっ! どうだ! わかったから俺様の実力が! 首を洗って一回戦を待っていろよ! 一瞬でひねりつぶしてやるからなっ!」

 余裕の笑みを浮かべつつ、ロドリゲスは去っていった。

「凄い自信だな……それだけの実力があるのか」

「我の勘だ……あいつは弱い」

「そうなのか?」

「大きいだけだ。ああやって饒舌に語る奴に限って弱いのだ。警戒すべきはあの義弟と、それから仮面剣士、さらには銀髪男の三名だろう」

「……そうか」

「そして我は感じるのだ。この三名のうち、良からぬ事を考えている者が見えるのだ」

「良からぬ者事を考えてい者が見える?」

「ああ……世界の拮抗が崩れる未来が見える。綻びが起こる。間違いない。このフレースヴェルグで、この剣神武闘会で一波乱は起こる未来が」

 バハムートは語っていた。ソルはただ、その身に起こる運命を受け入れるより他になかった。

12時に頃になり、第一試合が行われる手筈になっていた。そして、それよりも前に国王のスピーチが行われる予定となっている。開催前のセレモニーのようなものだ。

(しかし……クレアはどうやって王族の観戦を回避したんだ?)

 ソルは疑問に思っていた。クレアがどうして闘技者として参加できたのか。

 ともかく、正午を前にして、まずは国王によるスピーチが行われる。

 闘技場(コロシアム)は既に満席であった。大勢の観客が詰め寄せていた。出場する選手たちはひとまずは闘技場(コロシアム)のステージに集結する事となる。
しおりを挟む
感想 57

あなたにおすすめの小説

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ

天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。 彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。 「お前はもういらない」 ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。 だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。 ――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。 一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。 生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!? 彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。 そして、レインはまだ知らない。 夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、 「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」 「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」 と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。 そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。 理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。 王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー! HOT男性49位(2025年9月3日0時47分) →37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

身寄りのない少女を引き取ったら有能すぎて困る(困らない)

長根 志遥
ファンタジー
命令を受けて自らを暗殺に来た、身寄りのない不思議な少女エミリスを引き取ることにした伯爵家四男のアティアス。 彼女は彼と旅に出るため魔法の練習を始めると、才能を一気に開花させる。 他人と違う容姿と、底なしの胃袋、そして絶大な魔力。メイドだった彼女は家事も万能。 超有能物件に見えて、実は時々へっぽこな彼女は、様々な事件に巻き込まれつつも彼の役に立とうと奮闘する。 そして、伯爵家領地を巡る争いの果てに、彼女は自分が何者なのかを知る――。 ◆ 「……って、そんなに堅苦しく書いても誰も読んでくれませんよ? アティアス様ー」 「あらすじってそういうもんだろ?」 「ダメです! ここはもっとシンプルに書かないと本編を読んでくれません!」 「じゃあ、エミーならどんな感じで書くんだ?」 「……そうですねぇ。これはアティアス様が私とイチャイチャしながら、事件を強引に力で解決していくってお話ですよ、みなさん」 「ストレートすぎだろ、それ……」 「分かりやすくていいじゃないですかー。不幸な生い立ちの私が幸せになるところを、是非是非読んでみてくださいね(はーと)」 ◆HOTランキング最高2位、お気に入り1400↑ ありがとうございます!

処理中です...