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第5話 (義弟SIDE)手下を連れて、魔王軍の討伐へ向かう
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そこは闘技場であった。王国イスカンダル(ペンドラゴン家はその王国の領土内にある)内にある闘技場。
グレンの義弟であるアーサーはそこで剣の稽古をしていた。
グレンが辺境に追いやられてから既に数日の時が過ぎている。その僅かな間に『剣王』のスキルを授かったアーサーはメキメキと剣の腕を上げていたのだ。
そして、王国一の腕前と言われる剣士。王国の騎士団長と、剣の試合をする事になっていたのだ。
アーサーの目の前にはいかつい男の戦士がいた。鎧を着た、いかにも屈強の戦士といった風体の男だ。
しかし、アーサーは舐め腐ったような目で、騎士団長を見下していた。相手は国一と言われる達人である。
(へぇ……不思議だぜ……相手は王国一の剣豪と言われている猛者——騎士団長様だ。だが、俺様の相手になる気がしねぇ)
「では行かせて貰うぞ。アーサー殿」
「ん? ……あっ、ああ。どっからでもかかってきてくれよ」
アーサーは気のない返事をする。騎士団長を相手にして、どこか気が抜けていたのだ。
「では、行くぞ! はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
(へっ……おせぇ……あの騎士団長様の動きがスローモーションのように見えるぜ)
キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン!
剣戟が鳴り響く。だが、アーサーからすれば遊んでいるだけだった。それっぽく見せているだけだ。相手の尊厳をできるだけ傷つけないように、すぐ終わる試合をできるだけ長引かせているだけだ。騎士団長ができるだけ、善戦したように見せる為に。
「くっ! 流石だ! アーサー殿! なかなかにやるなっ!」
「はは……騎士団長こそ」
(こいつ……俺様が手を抜いてやってる事すら気づかねぇのか? どうしようもない程の馬鹿だな)
「では、これはどうだ! はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
騎士団長は剣を天高く振り上げた。渾身の一撃を放とうというのだ。
(かったりぃ……そろそろ終わりにするか)
アーサーはにやりと笑みを浮かべた。
キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
「なっ、なぬっ!」
クルクルクルクルクル、グサッ!
騎士団長の剣はアーサーの剣により吹き飛ばされた。そして、空中で回転しながら、地面に突き刺さったのだ。
誰が見ても勝敗が決した事はわかった。一目瞭然であった。
「いやいや……流石騎士団長様、危ないところでしたよ」
「危ない所なわけがないかろう……私にはアーサー殿の力の底が見えなかった。まごう事無き、貴殿の勝利だ。全く、恐ろしい男だ。やはり『剣王』のスキルを授かった貴殿には敵わんよ。我が王国イスカンダルも安泰だ」
「そう、おだてないでくださいよ」
アーサーはにやけた笑みを浮かべる。
(そうだ……俺様は強ええ……当たりスキルを授かった、本当の強者だ。だから、あんな【農耕】なんて外れスキルを授かった無能な兄貴に負けるはずがねぇ。あれは何かの間違いだ。あの兄貴が俺様の剣を防げるはずがねぇ……そうだな。きっと兄貴の言う通りだ。あの時、俺様の剣にヒビが入っていたに違いねぇ)
アーサーはその嫉妬心からか、グレンが魔法でその攻撃を防いだという事を決して認めようとはしなかったのである。
こうして、騎士団長との試合を終えたアーサーは実家であるペンドラゴン家に戻っていったのだ。
だが、そこでアーサーは予期せぬ出来事に出くわす事になる。
◆
大抵の場合、剣の鍛錬を終えて、家に帰ってきたら入浴と食事を済ませて、後は自由時間——その後寝るだけといった感じだった。
だが、その日は義父アベルと義祖父ロイドに呼びだされたのであった。何でも重要な用事があるらしい。
「で……なんだよ、話って。義父(おやじ)、義祖父(ジジイ)」
アーサーは悪態をついたような態度を取る。だが、これは彼の普段の程度である。別段悪意があるわけではない。だからこそ質が悪いとも言えなくもないが……。
「口を慎まぬか……このたわけめっ!」
ロイドはアーサーを叱責する。
「まあよい……。今はそんな事を言っている場合ではない」
「ん? なんかあったのかよ? わざわざこの俺様を呼び出したんだから、何の用もないって事はないよな?」
「貴様を呼び出して理由はただひとつじゃ……。1000年前に滅んだとされる魔王軍が復活したそうじゃ」
「な、なに!? 魔王軍が!? それはマジか!?」
「ああ……奴等は1000年前に勇者パーティーにより、滅ぼされたとされる魔王軍であったが、奴等は滅んではいなかった。奴等には残党がいたのじゃ。その残党たちが1000年という長い時間をかけて、力を蓄えていたらしい。そして復活した魔王軍は、エルフの国を襲い、攻め滅ぼしたそうだ」
「へぇ……そんな事があったんだな」
「当然のように、魔王軍がエルフの国を攻め滅ぼした位で満足するはずもない。奴等はいつ、人間の国を襲うやもわからん。王国イスカンダルはその危機を未然に防ぐ為に、大規模な軍事行動をとるそうだ。アーサー、貴様も貴族の端くれとして、民を守る為にその軍事行動に参加せよ」
「……ふーん。拒否権はないんだろ?」
「当然じゃ。我がペンドラゴン家は貴族として、民を守る責務がある」
本来、貴族とはそのような存在だ。民から税を搾取する対価として危機に立ち向かう。だが、現実問題として貴族はただ民から搾取するだけ。甘い汁を吸うだけの余分な――無駄な脂肪のような存在になっている事も現実論ではあった。
「わかった……だったら俺もその軍事行動に参加する。要するに、魔王軍を俺様の力でやっちまえばいいんだろ」
アーサーは不敵な笑みを浮かべた。
「頼んだぞ、我がアーサーよ。我々を失望させるなよ」
こうしてアーサーは王国の騎士団の軍事行動に帯同する事になったのである。
そして、人間軍と魔王軍との激しい闘いが繰り広げられるのであった。
グレンの義弟であるアーサーはそこで剣の稽古をしていた。
グレンが辺境に追いやられてから既に数日の時が過ぎている。その僅かな間に『剣王』のスキルを授かったアーサーはメキメキと剣の腕を上げていたのだ。
そして、王国一の腕前と言われる剣士。王国の騎士団長と、剣の試合をする事になっていたのだ。
アーサーの目の前にはいかつい男の戦士がいた。鎧を着た、いかにも屈強の戦士といった風体の男だ。
しかし、アーサーは舐め腐ったような目で、騎士団長を見下していた。相手は国一と言われる達人である。
(へぇ……不思議だぜ……相手は王国一の剣豪と言われている猛者——騎士団長様だ。だが、俺様の相手になる気がしねぇ)
「では行かせて貰うぞ。アーサー殿」
「ん? ……あっ、ああ。どっからでもかかってきてくれよ」
アーサーは気のない返事をする。騎士団長を相手にして、どこか気が抜けていたのだ。
「では、行くぞ! はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
(へっ……おせぇ……あの騎士団長様の動きがスローモーションのように見えるぜ)
キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン! キィン!
剣戟が鳴り響く。だが、アーサーからすれば遊んでいるだけだった。それっぽく見せているだけだ。相手の尊厳をできるだけ傷つけないように、すぐ終わる試合をできるだけ長引かせているだけだ。騎士団長ができるだけ、善戦したように見せる為に。
「くっ! 流石だ! アーサー殿! なかなかにやるなっ!」
「はは……騎士団長こそ」
(こいつ……俺様が手を抜いてやってる事すら気づかねぇのか? どうしようもない程の馬鹿だな)
「では、これはどうだ! はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
騎士団長は剣を天高く振り上げた。渾身の一撃を放とうというのだ。
(かったりぃ……そろそろ終わりにするか)
アーサーはにやりと笑みを浮かべた。
キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
「なっ、なぬっ!」
クルクルクルクルクル、グサッ!
騎士団長の剣はアーサーの剣により吹き飛ばされた。そして、空中で回転しながら、地面に突き刺さったのだ。
誰が見ても勝敗が決した事はわかった。一目瞭然であった。
「いやいや……流石騎士団長様、危ないところでしたよ」
「危ない所なわけがないかろう……私にはアーサー殿の力の底が見えなかった。まごう事無き、貴殿の勝利だ。全く、恐ろしい男だ。やはり『剣王』のスキルを授かった貴殿には敵わんよ。我が王国イスカンダルも安泰だ」
「そう、おだてないでくださいよ」
アーサーはにやけた笑みを浮かべる。
(そうだ……俺様は強ええ……当たりスキルを授かった、本当の強者だ。だから、あんな【農耕】なんて外れスキルを授かった無能な兄貴に負けるはずがねぇ。あれは何かの間違いだ。あの兄貴が俺様の剣を防げるはずがねぇ……そうだな。きっと兄貴の言う通りだ。あの時、俺様の剣にヒビが入っていたに違いねぇ)
アーサーはその嫉妬心からか、グレンが魔法でその攻撃を防いだという事を決して認めようとはしなかったのである。
こうして、騎士団長との試合を終えたアーサーは実家であるペンドラゴン家に戻っていったのだ。
だが、そこでアーサーは予期せぬ出来事に出くわす事になる。
◆
大抵の場合、剣の鍛錬を終えて、家に帰ってきたら入浴と食事を済ませて、後は自由時間——その後寝るだけといった感じだった。
だが、その日は義父アベルと義祖父ロイドに呼びだされたのであった。何でも重要な用事があるらしい。
「で……なんだよ、話って。義父(おやじ)、義祖父(ジジイ)」
アーサーは悪態をついたような態度を取る。だが、これは彼の普段の程度である。別段悪意があるわけではない。だからこそ質が悪いとも言えなくもないが……。
「口を慎まぬか……このたわけめっ!」
ロイドはアーサーを叱責する。
「まあよい……。今はそんな事を言っている場合ではない」
「ん? なんかあったのかよ? わざわざこの俺様を呼び出したんだから、何の用もないって事はないよな?」
「貴様を呼び出して理由はただひとつじゃ……。1000年前に滅んだとされる魔王軍が復活したそうじゃ」
「な、なに!? 魔王軍が!? それはマジか!?」
「ああ……奴等は1000年前に勇者パーティーにより、滅ぼされたとされる魔王軍であったが、奴等は滅んではいなかった。奴等には残党がいたのじゃ。その残党たちが1000年という長い時間をかけて、力を蓄えていたらしい。そして復活した魔王軍は、エルフの国を襲い、攻め滅ぼしたそうだ」
「へぇ……そんな事があったんだな」
「当然のように、魔王軍がエルフの国を攻め滅ぼした位で満足するはずもない。奴等はいつ、人間の国を襲うやもわからん。王国イスカンダルはその危機を未然に防ぐ為に、大規模な軍事行動をとるそうだ。アーサー、貴様も貴族の端くれとして、民を守る為にその軍事行動に参加せよ」
「……ふーん。拒否権はないんだろ?」
「当然じゃ。我がペンドラゴン家は貴族として、民を守る責務がある」
本来、貴族とはそのような存在だ。民から税を搾取する対価として危機に立ち向かう。だが、現実問題として貴族はただ民から搾取するだけ。甘い汁を吸うだけの余分な――無駄な脂肪のような存在になっている事も現実論ではあった。
「わかった……だったら俺もその軍事行動に参加する。要するに、魔王軍を俺様の力でやっちまえばいいんだろ」
アーサーは不敵な笑みを浮かべた。
「頼んだぞ、我がアーサーよ。我々を失望させるなよ」
こうしてアーサーは王国の騎士団の軍事行動に帯同する事になったのである。
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