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第二章
突撃③
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「だからね、もう貴方達が神殿の言うことを聞く必要なんてないの。私達だって、被害者とは戦いたくないし……出来れば、手に持っているものを下ろしてほしい」
血統魔法の媒介を手で示し、アイリスはじっと子供達の目を見つめる。
自分の切実な想いを伝えるように。
「お願いよ、貴方達の家族を人殺しの道具にしたくないの。もちろん、貴方達自身も」
「「「!!」」」
子供達はハッとしたように息を呑み、血統魔法の媒介をそれぞれ見下ろした。
かと思えば、グニャリと顔を歪める。
目にいっぱいの涙を溜めながら。
「……家族を人殺しの道具には、したくないな」
誰かがそうボソリと呟いた瞬間────子供達は一斉に血統魔法の媒介を下ろした。
『戦わない』という選択肢を取った彼らの前で、アイリスはホッとしたように表情を和らげる。
「ありがとう、私のお願いを聞いてくれて」
ゆっくりと歩を進め、アイリスは子供達を抱き締めた。
すると、子供達は堰を切ったように泣きじゃくる。
「セシリア、この場は任せてもいいかい?」
ヴィンセントはすっかり無害となった子供達を一瞥し、こちらに視線を向けた。
『護衛として、部下は何人か置いていくから』と申し出る彼に、私はコクリと頷く。
「ええ。だから、ヴィンセント達は早く教皇聖下を追って。建物の周囲は完全に包囲しているけど、私達の知らない抜け道や隠し通路があるかもしれないし」
『その結果、もし取り逃したら……』と思案し、私は危機感を覚えた。
ここで神殿の上層部を一網打尽に出来なければ、次の被害が出るだろうから。
『確実に今、潰さないと』と使命感に駆られる私を前に、ヴィンセントは祈祷室へ足を向けた。
「ああ、必ず教皇聖下を捕まえてくるよ」
『少しだけ待っていてね』と言い残し、ヴィンセントは駆け出す。
それに続くような形で、ルパート殿下達も前へ進み、祈祷室の扉を蹴破った。
続々と中へ入っていく彼らを前に、私はマントを脱ぐ。
と同時に、子供達へ被せた。
さすがにこんなボロボロの格好で、放置するのは忍びなくて……気休め程度にしかならないけど、ないよりはマシな筈。
『涙や鼻水を拭くことも出来るし』と考えつつ、私は膝を折る。
「本当によく頑張ったわね、皆」
歯を食いしばって必死に生き抜いてきただろう子供達を前に、私は心からの敬意を表した。
血統魔法の媒介を手で示し、アイリスはじっと子供達の目を見つめる。
自分の切実な想いを伝えるように。
「お願いよ、貴方達の家族を人殺しの道具にしたくないの。もちろん、貴方達自身も」
「「「!!」」」
子供達はハッとしたように息を呑み、血統魔法の媒介をそれぞれ見下ろした。
かと思えば、グニャリと顔を歪める。
目にいっぱいの涙を溜めながら。
「……家族を人殺しの道具には、したくないな」
誰かがそうボソリと呟いた瞬間────子供達は一斉に血統魔法の媒介を下ろした。
『戦わない』という選択肢を取った彼らの前で、アイリスはホッとしたように表情を和らげる。
「ありがとう、私のお願いを聞いてくれて」
ゆっくりと歩を進め、アイリスは子供達を抱き締めた。
すると、子供達は堰を切ったように泣きじゃくる。
「セシリア、この場は任せてもいいかい?」
ヴィンセントはすっかり無害となった子供達を一瞥し、こちらに視線を向けた。
『護衛として、部下は何人か置いていくから』と申し出る彼に、私はコクリと頷く。
「ええ。だから、ヴィンセント達は早く教皇聖下を追って。建物の周囲は完全に包囲しているけど、私達の知らない抜け道や隠し通路があるかもしれないし」
『その結果、もし取り逃したら……』と思案し、私は危機感を覚えた。
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『確実に今、潰さないと』と使命感に駆られる私を前に、ヴィンセントは祈祷室へ足を向けた。
「ああ、必ず教皇聖下を捕まえてくるよ」
『少しだけ待っていてね』と言い残し、ヴィンセントは駆け出す。
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続々と中へ入っていく彼らを前に、私はマントを脱ぐ。
と同時に、子供達へ被せた。
さすがにこんなボロボロの格好で、放置するのは忍びなくて……気休め程度にしかならないけど、ないよりはマシな筈。
『涙や鼻水を拭くことも出来るし』と考えつつ、私は膝を折る。
「本当によく頑張ったわね、皆」
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