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第二章
プロポーズ①
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隣に座る銀髪の女性を見つめ、私は見守ることを決める。
『どうか、後悔のない選択を』と願う私を他所に、ルパート殿下は表情を引き締めた。
「亡くなった家族の穴を埋めるには心許ないかもしれないが、私なりにアイリス嬢のことを愛し、守り、幸せにすると誓おう」
青い瞳に確かな意志と覚悟を宿し、ルパート殿下は真摯な思いを伝える。
すると、アイリスは小さく瞳を揺らした。
「な、何でルパート殿下がそんなことを……」
単なる同情や親切にしては度が過ぎているため、アイリスは困惑を示す。
泣き腫らした顔に戸惑いを滲ませる彼女の前で、ルパート殿下は迷わず
「アイリス嬢を好いているからだ」
と、答えた。
その途端、アイリスは目を見開いて固まる。
「はっ?好い……えっ?」
動揺のあまり言葉にならないのか、アイリスは言い淀んだ。
目を白黒させて狼狽える彼女に、ルパート殿下はスッと目を細める。
「驚くのも、無理はない。なんせ、私も先程自覚したばかりだからな」
……はい?『先程、自覚したばかり』ですって?
つまり、ルパート殿下は恋心を自覚して直ぐにプロポーズしたってこと?
『なんという行動力……』と心の中で呟き、私は呆れにも感心にも似た気持ちを抱く。
と同時に、ルパート殿下が立ち上がった。
「返事は急がなくていい。ゆっくり考えて、答えを見つけてくれ」
呆然とした様子のアイリスを気遣ってか、ルパート殿下は猶予を与える。
『今日のところはこれで失礼することにしよう』と告げる彼を前に、アイリスは顔を上げた。
かと思えば、ルパート殿下の服の袖を掴む。
「────なってください、私の新しい家族に」
少しばかり身を乗り出し、アイリスはルパート殿下のプロポーズに応えた。
なんだか勢いに任せて返事しているような印象を受ける彼女に対し、ルパート殿下は僅かに目を見開く。
「それは私の妻になることを承認した、と見て……アイリス嬢も私のことを好ましく思っている、と見ていいのか?」
「はい」
間髪容れずに首を縦に振り、アイリスは青い瞳を真っ直ぐ見つめ返した。
「私は強くて、真っ直ぐなルパート殿下のことを────以前より、お慕いしておりましたので」
『どうか、後悔のない選択を』と願う私を他所に、ルパート殿下は表情を引き締めた。
「亡くなった家族の穴を埋めるには心許ないかもしれないが、私なりにアイリス嬢のことを愛し、守り、幸せにすると誓おう」
青い瞳に確かな意志と覚悟を宿し、ルパート殿下は真摯な思いを伝える。
すると、アイリスは小さく瞳を揺らした。
「な、何でルパート殿下がそんなことを……」
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……はい?『先程、自覚したばかり』ですって?
つまり、ルパート殿下は恋心を自覚して直ぐにプロポーズしたってこと?
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少しばかり身を乗り出し、アイリスはルパート殿下のプロポーズに応えた。
なんだか勢いに任せて返事しているような印象を受ける彼女に対し、ルパート殿下は僅かに目を見開く。
「それは私の妻になることを承認した、と見て……アイリス嬢も私のことを好ましく思っている、と見ていいのか?」
「はい」
間髪容れずに首を縦に振り、アイリスは青い瞳を真っ直ぐ見つめ返した。
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