33 / 98
第一章
入学式
しおりを挟む
◇◆◇◆
あのあと、結局レーヴェン殿下がお兄様を止めてくれて、何とか事なきを得た。
揉めている時間も僅かだったから、パーティーをぶち壊すようなことにはならなかったけど……大人達から、叱られたのは言うまでもない。
『帰宅するなり、お説教タイムだったなぁ』と思い返しながら、私はクローバーのネックレスを眺めた。
「────あれから、約十年か。本当にあっという間ね」
リディアとして二度目の人生を歩み始め、気づけばもう十六歳。
ついに乙女ゲーム『貴方と運命の恋を』の舞台となる、アントス学園へ入学する年齢となった。
多少の不安はあるが、『行かない』という選択肢はない。
だって、デスタン帝国の貴族は必ず学園へ通い、見識を広めなければならないから。
グレンジャー公爵令嬢としてこれから生きていくなら、避けては通れない道だ。
まあ、ゲームの世界に酷似しているだけで本当は全くの別物かもしれないし、気楽に行きましょう。
『悲観的になっても何も始まらない』と奮起し、私は入学式当日を迎える。
晴れ舞台に相応しい青空を前に、私はグレンジャー公爵家の馬車へ乗り込んだ。
「それでは、行って参ります」
お見送りに来てくれた両親やアイリスに挨拶し、私は笑顔で手を振る。
すると、彼らは名残惜しそうな表情を浮かべた。
恐らく、寂しいのだろう。
アントス学園は完全寮制のため、長期休暇になるまでなかなか会えないから。
「リディア、元気でね……!体調には、充分気をつけるのよ!」
「はい、お母様もご自愛ください」
「お嬢様、何かあったら直ぐに相談してくださいね。暗殺でも、誘拐でも何でもやりますから」
「暗殺や誘拐は遠慮しておくけど、ありがとう。気持ちは嬉しいわ、アイリス」
「学園に通うのが嫌になったら、いつでも帰ってこい。お前の居場所はちゃんとここにある」
「はい。ありがとうございます、お父様」
当たり前のように公爵家を帰る場所として提供してくれる父に、私は目を潤ませた。
『泣かないって、決めたのに』と思いつつ、何とか笑顔を保つ。
「あちらに着いたら、手紙を書きますね。それでは、また会える日まで────ごきげんよう」
淑女らしい挨拶で締め、私は前を向いた。
御者に『出発してください』と声を掛け、制服のスカートをギュッと握り締める。
零れ落ちそうになる涙を何とか堪えながら、私は流れる景色をじっと見つめた。
────間もなくしてアントス学園に到着し、馬車から降りる。
と同時に、見覚えのある顔を発見した。それも、二人。
「やっと来たか」
「待ってたぜ、リディア」
そう言って、こちらにやってきたのは────兄のニクス・ネージュ・グレンジャーと、友人のリエート・ライオネル・クラウンだった。
三年生の証である黄色のネクタイを身につける二人は、その美貌も相まり結構目立っている。
『ここ数年ですっかり、“男の人”になっちゃったものね』と思いつつ、私はニッコリと微笑んだ。
「お久しぶりです、お兄様、リエート卿。お二人とも、また大きくなりましたね」
成長期なのか顔を合わせる度ぐんぐん背が伸びていく二人を見上げ、私は感心する。
『そろそろ、二メートルに突入しそう』と考える私を前に、二人は小さく肩を竦めた。
「そのせいで、また制服を新調する羽目になったけどな」
「大きくなれるのは嬉しいけど、こう……一気にガンッと来てほしいよな。色々面倒くせぇ」
『体の節々も痛むし』とボヤき、リエート卿はガシガシと頭を搔く。
傍から見れば贅沢な悩みだろうが、本人達は至って真剣だった。
最初の頃は凄く喜んでいたのにね。
身長高い方が格好いいし、戦いにも有利だからって。
過去の懐かしい記憶を呼び覚まし、私はクスクスと笑う。
『さすがにもうお腹いっぱいなんだろう』と考えながら、顔を上げる。
「そろそろ集合時間ですので、私はこれで。また後でお話しましょう」
『入学式の前にお二人の顔を見れて良かったです』と言い残し、私は集合場所へ足を向けた。
その瞬間────正門で女子生徒がバランスを崩し、転倒する。
『あら!』と声を漏らす私は慌ててその子の元へ駆け寄り、抱き起こした。
「大丈夫ですか?お怪我は?」
「えっ?」
困惑した様子でこちらを見つめ、瞬きを繰り返す彼女はポカンと固まっていた。
『訳が分からない』と言わんばかりの表情を浮かべて。
とりあえず、怪我はなさそうだけど……この反応は一体?
もしかして、頭でも打った?
などと考えつつ、私はチラリとネクタイを確認する。
『青色……ということは、私と同じ一年生か』と推察し、対応を迷った。
もし在校生なら、保健室まで一緒についていこうと思ったが……同じ一年生なら、それは出来ない。
だって、場所が分からないから。
『ここはお兄様やリエート卿に頼んだ方がいいか』と思案する中、彼女は突然立ち上がる。
「わ、私は大丈夫なので……!」
半ば怒鳴るようにして叫び、彼女は私の手を振り払った。
ビックリして何も言えない私を他所に、彼女は素早くこの場を立ち去る。
あっという間に見えなくなった彼女の背中を前に、私はコテンと首を傾げた。
集合時間に遅れそうで、焦っていたのかしら?
『あと五分もないものね』と思いつつ、私は周囲の人々に騒がしくしたことを謝る。
それから急いで集合場所へ向かい、入学式の説明を受けると直ぐに本番となった。
白黒の制服を身に纏う男女で埋め尽くされた会場内を前に、私は先生方の有り難い話を聞く。
式典への参加は初めてなので、妙にワクワクした。
────と、ここで新入生代表挨拶となる。
「皆さん、初めまして。本日よりアントス学園でお世話になる────レーヴェン・ロット・デスタンです」
笑顔で生徒達を見下ろし、壇上に立つレーヴェン殿下はまず自己紹介から始めた。
敬語を使っているのは、学園内で身分差を緩和する制度が立てられているから。
一番身分の高い自分が率先して、その制度を活用するべきだろうと考えたようだ。
そうしないと、身分を盾に問題を起こす生徒や平民を軽んじる生徒が出てしまうから。
良くも悪くも見習われる立場のため、正しい姿勢を示すべきだと思ったらしい。
なんとも、殿下らしい考えだ。
「────以上をもちまして、新入生代表挨拶とさせて頂きます。それでは、新入生・在校生の皆さん、これからよろしくお願いします」
優雅にお辞儀して挨拶を終えるレーヴェン殿下は、盛大な拍手に包まれながら壇上を降りる。
それと入れ替わるように、私の兄が壇上に姿を見せた。
「生徒会長ニクス・ネージュ・グレンジャーです。まずは新入生の皆さん、入学おめでとうございます。我々はあなた方を心より、歓迎します。また────」
真顔でツラツラと祝辞を並べ、兄はスピーチを終えた。
一礼してから後ろへ下がる彼を他所に、学園長の挨拶へ移る。
その後も式は滞りなく進み、幕を下ろした。
明日から、本格的に学園生活が始まるのね。
楽しみだわ。
たくさんお友達を作って、たくさん勉強して、たくさん思い出を作りましょう。
────と意気込んだのも束の間、入学三日目にして校舎裏へ呼び出される。
それも、初日に助け起こしたあの女子生徒────改め、特待生のルーシーさんに。
最初は『何事か』と身構えていたものの、待っていたのはまさかの転生者というカミングアウト。
なので、こちらも憑依者だということを明かした訳だが……あちらはポカンとしていた。
「あぁ……それで……だから……」
顎に手を当て考え込むルーシーさんは、下を向いてブツブツと呟く。
難しい顔つきで一度ギュッと目を瞑ると、勢いよく顔を上げた。
かと思えば、こちらに向き直る。
「いい?よく聞いて。私はこの世界────『貴方と運命の恋を』のヒロインなの!」
あのあと、結局レーヴェン殿下がお兄様を止めてくれて、何とか事なきを得た。
揉めている時間も僅かだったから、パーティーをぶち壊すようなことにはならなかったけど……大人達から、叱られたのは言うまでもない。
『帰宅するなり、お説教タイムだったなぁ』と思い返しながら、私はクローバーのネックレスを眺めた。
「────あれから、約十年か。本当にあっという間ね」
リディアとして二度目の人生を歩み始め、気づけばもう十六歳。
ついに乙女ゲーム『貴方と運命の恋を』の舞台となる、アントス学園へ入学する年齢となった。
多少の不安はあるが、『行かない』という選択肢はない。
だって、デスタン帝国の貴族は必ず学園へ通い、見識を広めなければならないから。
グレンジャー公爵令嬢としてこれから生きていくなら、避けては通れない道だ。
まあ、ゲームの世界に酷似しているだけで本当は全くの別物かもしれないし、気楽に行きましょう。
『悲観的になっても何も始まらない』と奮起し、私は入学式当日を迎える。
晴れ舞台に相応しい青空を前に、私はグレンジャー公爵家の馬車へ乗り込んだ。
「それでは、行って参ります」
お見送りに来てくれた両親やアイリスに挨拶し、私は笑顔で手を振る。
すると、彼らは名残惜しそうな表情を浮かべた。
恐らく、寂しいのだろう。
アントス学園は完全寮制のため、長期休暇になるまでなかなか会えないから。
「リディア、元気でね……!体調には、充分気をつけるのよ!」
「はい、お母様もご自愛ください」
「お嬢様、何かあったら直ぐに相談してくださいね。暗殺でも、誘拐でも何でもやりますから」
「暗殺や誘拐は遠慮しておくけど、ありがとう。気持ちは嬉しいわ、アイリス」
「学園に通うのが嫌になったら、いつでも帰ってこい。お前の居場所はちゃんとここにある」
「はい。ありがとうございます、お父様」
当たり前のように公爵家を帰る場所として提供してくれる父に、私は目を潤ませた。
『泣かないって、決めたのに』と思いつつ、何とか笑顔を保つ。
「あちらに着いたら、手紙を書きますね。それでは、また会える日まで────ごきげんよう」
淑女らしい挨拶で締め、私は前を向いた。
御者に『出発してください』と声を掛け、制服のスカートをギュッと握り締める。
零れ落ちそうになる涙を何とか堪えながら、私は流れる景色をじっと見つめた。
────間もなくしてアントス学園に到着し、馬車から降りる。
と同時に、見覚えのある顔を発見した。それも、二人。
「やっと来たか」
「待ってたぜ、リディア」
そう言って、こちらにやってきたのは────兄のニクス・ネージュ・グレンジャーと、友人のリエート・ライオネル・クラウンだった。
三年生の証である黄色のネクタイを身につける二人は、その美貌も相まり結構目立っている。
『ここ数年ですっかり、“男の人”になっちゃったものね』と思いつつ、私はニッコリと微笑んだ。
「お久しぶりです、お兄様、リエート卿。お二人とも、また大きくなりましたね」
成長期なのか顔を合わせる度ぐんぐん背が伸びていく二人を見上げ、私は感心する。
『そろそろ、二メートルに突入しそう』と考える私を前に、二人は小さく肩を竦めた。
「そのせいで、また制服を新調する羽目になったけどな」
「大きくなれるのは嬉しいけど、こう……一気にガンッと来てほしいよな。色々面倒くせぇ」
『体の節々も痛むし』とボヤき、リエート卿はガシガシと頭を搔く。
傍から見れば贅沢な悩みだろうが、本人達は至って真剣だった。
最初の頃は凄く喜んでいたのにね。
身長高い方が格好いいし、戦いにも有利だからって。
過去の懐かしい記憶を呼び覚まし、私はクスクスと笑う。
『さすがにもうお腹いっぱいなんだろう』と考えながら、顔を上げる。
「そろそろ集合時間ですので、私はこれで。また後でお話しましょう」
『入学式の前にお二人の顔を見れて良かったです』と言い残し、私は集合場所へ足を向けた。
その瞬間────正門で女子生徒がバランスを崩し、転倒する。
『あら!』と声を漏らす私は慌ててその子の元へ駆け寄り、抱き起こした。
「大丈夫ですか?お怪我は?」
「えっ?」
困惑した様子でこちらを見つめ、瞬きを繰り返す彼女はポカンと固まっていた。
『訳が分からない』と言わんばかりの表情を浮かべて。
とりあえず、怪我はなさそうだけど……この反応は一体?
もしかして、頭でも打った?
などと考えつつ、私はチラリとネクタイを確認する。
『青色……ということは、私と同じ一年生か』と推察し、対応を迷った。
もし在校生なら、保健室まで一緒についていこうと思ったが……同じ一年生なら、それは出来ない。
だって、場所が分からないから。
『ここはお兄様やリエート卿に頼んだ方がいいか』と思案する中、彼女は突然立ち上がる。
「わ、私は大丈夫なので……!」
半ば怒鳴るようにして叫び、彼女は私の手を振り払った。
ビックリして何も言えない私を他所に、彼女は素早くこの場を立ち去る。
あっという間に見えなくなった彼女の背中を前に、私はコテンと首を傾げた。
集合時間に遅れそうで、焦っていたのかしら?
『あと五分もないものね』と思いつつ、私は周囲の人々に騒がしくしたことを謝る。
それから急いで集合場所へ向かい、入学式の説明を受けると直ぐに本番となった。
白黒の制服を身に纏う男女で埋め尽くされた会場内を前に、私は先生方の有り難い話を聞く。
式典への参加は初めてなので、妙にワクワクした。
────と、ここで新入生代表挨拶となる。
「皆さん、初めまして。本日よりアントス学園でお世話になる────レーヴェン・ロット・デスタンです」
笑顔で生徒達を見下ろし、壇上に立つレーヴェン殿下はまず自己紹介から始めた。
敬語を使っているのは、学園内で身分差を緩和する制度が立てられているから。
一番身分の高い自分が率先して、その制度を活用するべきだろうと考えたようだ。
そうしないと、身分を盾に問題を起こす生徒や平民を軽んじる生徒が出てしまうから。
良くも悪くも見習われる立場のため、正しい姿勢を示すべきだと思ったらしい。
なんとも、殿下らしい考えだ。
「────以上をもちまして、新入生代表挨拶とさせて頂きます。それでは、新入生・在校生の皆さん、これからよろしくお願いします」
優雅にお辞儀して挨拶を終えるレーヴェン殿下は、盛大な拍手に包まれながら壇上を降りる。
それと入れ替わるように、私の兄が壇上に姿を見せた。
「生徒会長ニクス・ネージュ・グレンジャーです。まずは新入生の皆さん、入学おめでとうございます。我々はあなた方を心より、歓迎します。また────」
真顔でツラツラと祝辞を並べ、兄はスピーチを終えた。
一礼してから後ろへ下がる彼を他所に、学園長の挨拶へ移る。
その後も式は滞りなく進み、幕を下ろした。
明日から、本格的に学園生活が始まるのね。
楽しみだわ。
たくさんお友達を作って、たくさん勉強して、たくさん思い出を作りましょう。
────と意気込んだのも束の間、入学三日目にして校舎裏へ呼び出される。
それも、初日に助け起こしたあの女子生徒────改め、特待生のルーシーさんに。
最初は『何事か』と身構えていたものの、待っていたのはまさかの転生者というカミングアウト。
なので、こちらも憑依者だということを明かした訳だが……あちらはポカンとしていた。
「あぁ……それで……だから……」
顎に手を当て考え込むルーシーさんは、下を向いてブツブツと呟く。
難しい顔つきで一度ギュッと目を瞑ると、勢いよく顔を上げた。
かと思えば、こちらに向き直る。
「いい?よく聞いて。私はこの世界────『貴方と運命の恋を』のヒロインなの!」
66
あなたにおすすめの小説
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと
淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品)
※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。
原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。
よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。
王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。
どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。
家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。
1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。
2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる)
3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。
4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。
5.お父様と弟の問題を解決する。
それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc.
リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。
ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう?
たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。
これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。
【注意点】
恋愛要素は弱め。
設定はかなりゆるめに作っています。
1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。
2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
婚約破棄を望む伯爵令嬢と逃がしたくない宰相閣下との攻防戦~最短で破棄したいので、悪役令嬢乗っ取ります~
甘寧
恋愛
この世界が前世で読んだ事のある小説『恋の花紡』だと気付いたリリー・エーヴェルト。
その瞬間から婚約破棄を望んでいるが、宰相を務める美麗秀麗な婚約者ルーファス・クライナートはそれを受け入れてくれない。
そんな折、気がついた。
「悪役令嬢になればいいじゃない?」
悪役令嬢になれば断罪は必然だが、幸運な事に原作では処刑されない事になってる。
貴族社会に思い残すことも無いし、断罪後は僻地でのんびり暮らすのもよかろう。
よしっ、悪役令嬢乗っ取ろう。
これで万事解決。
……て思ってたのに、あれ?何で貴方が断罪されてるの?
※全12話で完結です。
❲完結❳乙女ゲームの世界に憑依しました! ~死ぬ運命の悪女はゲーム開始前から逆ハールートに突入しました~
四つ葉菫
恋愛
橘花蓮は、乙女ゲーム『煌めきのレイマリート学園物語』の悪役令嬢カレン・ドロノアに憑依してしまった。カレン・ドロノアは他のライバル令嬢を操って、ヒロインを貶める悪役中の悪役!
「婚約者のイリアスから殺されないように頑張ってるだけなのに、なんでみんな、次々と告白してくるのよ!?」
これはそんな頭を抱えるカレンの学園物語。
おまけに他のライバル令嬢から命を狙われる始末ときた。
ヒロインはどこいった!?
私、無事、学園を卒業できるの?!
恋愛と命の危険にハラハラドキドキするカレンをお楽しみください。
乙女ゲームの世界がもとなので、恋愛が軸になってます。ストーリー性より恋愛重視です! バトル一部あります。ついでに魔法も最後にちょっと出てきます。
裏の副題は「当て馬(♂)にも愛を!!」です。
2023年2月11日バレンタイン特別企画番外編アップしました。
2024年3月21日番外編アップしました。
***************
この小説はハーレム系です。
ゲームの世界に入り込んだように楽しく読んでもらえたら幸いです。
お好きな攻略対象者を見つけてください(^^)
*****************
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる