40 / 98
第一章
ゲームオーバー《ルーシー side》
しおりを挟む
◇◆◇◆
────時は少し遡り、ニクスと別れたばかりの頃。
私はリエートに連れられるまま、山の麓を離れていた。
おかしいな……本来のシナリオに、こんな展開はない筈だけど。
あっ、もしかして────お人好しのリディアに折られまくった恋愛フラグを補填するため、世界が動いた!?
だとしたら、しっかりしないと!このチャンスを無駄にしてはいけない!
『リエートの好感度を爆上げしてやる!』と奮起し、私は軽やかな足取りで前へ進んでいく。
『誘拐未遂事件の方は時間的にまだ余裕あるし、大丈夫でしょ』と楽観的に考えながら、頬を緩めた。
やっときた乙女ゲームらしい展開に、浮き立っているのかもしれない。
今までリディアに潰されまくっていた分、余計に。
『やっぱり、この世界はヒロインを中心に回っているのよ!』と思いつつ、口を開く。
「あの、リエート……様、私────」
────貴方のことが前から、気になっていたんです。
と続ける筈だった言葉は、奥に停められた荷馬車を見て閊えた。
だって────あれは間違いなく、ヒロインを誘拐するときに使用されたものだから。
一瞬見間違いか何かかと思ったが、御者の格好まで完全一致なんて……そうそうない筈。
そういえば、どうしてリエートはさっきから喋らないんだろう?
ゲームの彼は無口だったから、あまり気にしてなかったけど────よく考えたら、おかしいよね。
実際のリエートは、凄くお喋りなんだから……。
じゃあ、今目の前に居るのは────。
恐ろしい考えが脳裏を過ぎり、私は悩むよりも先に踵を返した。
これは自分の望んだ展開だというのに。
おかしい……おかしい!こんなの知らない!
確かにリディアの介入で、シナリオ通りにはいかないかもって思っていたけど……!でも!何でこんな……怖い!
半分パニックになりながら、私は急いで来た道を引き返す。
所詮、私は単なる一般人に過ぎず……ヒロインのように立ち向かう度胸も、勇気もない。
しっぽを巻いて逃げ回る弱者でしかないのだ。
ねぇ、攻略対象者達は……!?
そろそろ、助けに来てもいい筈でしょ……!?
なのに、何で来ないの……!?
まさか、私がシナリオと違う行動を取ったから……!?
じゃあ────私はどうなるの!?このまま、誘拐される訳じゃないよね!?
「そんなの絶対に嫌……!リエート、ニクス、レーヴェン!助けて……!」
本気で身の危険を感じ、私はひたすら叫んだ。
────が、返事はない。
あるのは、後ろから迫ってくるリエートの偽物の気配と足音だけ。
不味い……!捕まる……!
わざわざ振り向かずとも分かる奴との距離感に、私は不安と恐怖を覚える。
目に浮かんだ涙を袖口で拭い、私は必死に手足を動かした。
「もうこの際、誰でもいいから……!お願い、助けて!」
半ばヤケクソになりながら、そう言った瞬間────リエートの偽物に捕まる。
と同時に、布を顔に押し当てられ……一瞬で、気が遠くなった。
恐らく、麻酔薬を染み込ませてあったのだろう。
『ヤバい……意識が……』と思った時には、もう手遅れで……深い眠りへと落ちる。
そして、目を覚ましたら────倉庫のような……納屋のような空間に居た。
ガタガタと揺れながら動いているため、多分あの荷馬車に乗せられたんだと思う。
……結局、助けは来なかったか。
一度寝て冷静になったのか、私は淡々と現状を受け入れる。
縄で縛られた手足を眺めながら、『貴方と運命の恋を』の知識を引き出した。
本来のシナリオでは、荷馬車へ乗せられそうなところに攻略対象者達が駆け、助けられるという展開だった。
でも、シナリオ通りの行動を取らなかったせいか……それとも、黒幕になる筈だったリディアがお人好しのせいか、全然違う展開になってしまった。
まあ、今回の件に関してはゲームのリディアもほとんど関わってなかったけど。
せいぜい、首謀者の女子生徒の背中を押したくらい……だから、『概ねシナリオ通りになるのでは?』と思ったのに。
最悪の展開と呼ぶべき状況を前に、私は『はぁ……』と深い溜め息を零す。
ヒロインのスペック的に、まず自力で脱出は無理。
攻撃力0の完全サポート型だから。
『せめて、護身術だけでも覚えておけば良かった』と後悔しつつ、私は扉をじっと見つめる。
シナリオ通りなら、首謀者の女性がそろそろ現れる筈……。
それで、『殿下に近づかないで』とか『貴方が出しゃばった真似をしなければ』とか言うんだけど……私、大して殿下に関わってないのよね。
お人好しのリディアのせいで、接点を持てなかったから。
そのため、本当にあの女子生徒────イザベラが首謀者なのかも怪しい……。
『学園ではかなり好意的に接してくれたし』と思い返す中、馬車が停まった。
『合流地点に着いたのか?』なんて思いながら耳を澄ますと、男性二人の会話が微かに聞こえる。
「それで、聖女候補は?」
「まだ荷台で眠っているかと」
「ふんっ……そうか。じゃあ────ちょっと痛めつけてこい」
「はい……?」
「単に人攫いから救ったというだけでは、インパクトに欠ける。何より、確実に結婚へ漕ぎ着けるとは思えない。だから、襲われているように見せかけるんだ」
『確証が欲しい』と主張する男性に、もう片方の男性は渋る素振りを見せた。
『いや、それはちょっと……』と躊躇う彼を他所に、私は一人納得する。
なるほど。この茶番を計画したのは、聖女候補との結婚を企む男性……いや、貴族だったのね。
他人に化ける能力まで持っている人間が、一般人に手を貸すとは思えないもの。
かなり金払いがよく、身元もしっかりしている人じゃないと応じないだろう。
今回の依頼内容はそうだな……多分、聖女候補を攫うように見せかけ、依頼者へ引き渡すというもの。
それで依頼者は聖女候補を救った英雄となり、無事結ばれる。
何故なら、傷物となった私にまともな縁談は舞い込んでこないから。
たとえ、純潔を奪われずに済んだとしても……。
大事なのは事実じゃなくて、周囲の捉え方だから。
『嗚呼、最悪……』と項垂れ、私は目に涙を溜める。
こちらの世界の貞操観念を考えると、これから先の人生が憂鬱でしょうがない。
『実際はただの自作自演なのに……』と不満を抱きながら、そっと目を閉じた。
救ってくれた英雄の求婚を断るなんて……世間は許さないだろうな。
あーあ、完全にゲームオーバーだよ。
どの道を選んでも、私はきっと幸せになれない……結局のところ、私にヒロインは務まらなかったんだ。
『完璧に人選ミスじゃん』と心の中で呟き、私はふと紫髪の美女を思い浮かべる。
『リディアに憑依したあの子なら、上手くやれたのかな……』と考えつつ、一筋の涙を零した。
────と、ここで荷台の扉が勢いよく開け放たれる。
どうやら、先程の話し合いに決着がついたらしい。
「チッ……!無茶苦茶、言いやがって……!」
バンッと勢いよく扉を閉め、男性は苛立ちを露わにする。
恐らく、依頼者の男性に『言う通りにしろ!』と押し切られたのだろう。
『感情の赴くままに殴られたらどうしよう』と不安がる中、男性は私の目の前まで足を運んだ。
かと思えば、乱暴に胸ぐらを掴む。
「悪く思うなよ、聖女サン」
────時は少し遡り、ニクスと別れたばかりの頃。
私はリエートに連れられるまま、山の麓を離れていた。
おかしいな……本来のシナリオに、こんな展開はない筈だけど。
あっ、もしかして────お人好しのリディアに折られまくった恋愛フラグを補填するため、世界が動いた!?
だとしたら、しっかりしないと!このチャンスを無駄にしてはいけない!
『リエートの好感度を爆上げしてやる!』と奮起し、私は軽やかな足取りで前へ進んでいく。
『誘拐未遂事件の方は時間的にまだ余裕あるし、大丈夫でしょ』と楽観的に考えながら、頬を緩めた。
やっときた乙女ゲームらしい展開に、浮き立っているのかもしれない。
今までリディアに潰されまくっていた分、余計に。
『やっぱり、この世界はヒロインを中心に回っているのよ!』と思いつつ、口を開く。
「あの、リエート……様、私────」
────貴方のことが前から、気になっていたんです。
と続ける筈だった言葉は、奥に停められた荷馬車を見て閊えた。
だって────あれは間違いなく、ヒロインを誘拐するときに使用されたものだから。
一瞬見間違いか何かかと思ったが、御者の格好まで完全一致なんて……そうそうない筈。
そういえば、どうしてリエートはさっきから喋らないんだろう?
ゲームの彼は無口だったから、あまり気にしてなかったけど────よく考えたら、おかしいよね。
実際のリエートは、凄くお喋りなんだから……。
じゃあ、今目の前に居るのは────。
恐ろしい考えが脳裏を過ぎり、私は悩むよりも先に踵を返した。
これは自分の望んだ展開だというのに。
おかしい……おかしい!こんなの知らない!
確かにリディアの介入で、シナリオ通りにはいかないかもって思っていたけど……!でも!何でこんな……怖い!
半分パニックになりながら、私は急いで来た道を引き返す。
所詮、私は単なる一般人に過ぎず……ヒロインのように立ち向かう度胸も、勇気もない。
しっぽを巻いて逃げ回る弱者でしかないのだ。
ねぇ、攻略対象者達は……!?
そろそろ、助けに来てもいい筈でしょ……!?
なのに、何で来ないの……!?
まさか、私がシナリオと違う行動を取ったから……!?
じゃあ────私はどうなるの!?このまま、誘拐される訳じゃないよね!?
「そんなの絶対に嫌……!リエート、ニクス、レーヴェン!助けて……!」
本気で身の危険を感じ、私はひたすら叫んだ。
────が、返事はない。
あるのは、後ろから迫ってくるリエートの偽物の気配と足音だけ。
不味い……!捕まる……!
わざわざ振り向かずとも分かる奴との距離感に、私は不安と恐怖を覚える。
目に浮かんだ涙を袖口で拭い、私は必死に手足を動かした。
「もうこの際、誰でもいいから……!お願い、助けて!」
半ばヤケクソになりながら、そう言った瞬間────リエートの偽物に捕まる。
と同時に、布を顔に押し当てられ……一瞬で、気が遠くなった。
恐らく、麻酔薬を染み込ませてあったのだろう。
『ヤバい……意識が……』と思った時には、もう手遅れで……深い眠りへと落ちる。
そして、目を覚ましたら────倉庫のような……納屋のような空間に居た。
ガタガタと揺れながら動いているため、多分あの荷馬車に乗せられたんだと思う。
……結局、助けは来なかったか。
一度寝て冷静になったのか、私は淡々と現状を受け入れる。
縄で縛られた手足を眺めながら、『貴方と運命の恋を』の知識を引き出した。
本来のシナリオでは、荷馬車へ乗せられそうなところに攻略対象者達が駆け、助けられるという展開だった。
でも、シナリオ通りの行動を取らなかったせいか……それとも、黒幕になる筈だったリディアがお人好しのせいか、全然違う展開になってしまった。
まあ、今回の件に関してはゲームのリディアもほとんど関わってなかったけど。
せいぜい、首謀者の女子生徒の背中を押したくらい……だから、『概ねシナリオ通りになるのでは?』と思ったのに。
最悪の展開と呼ぶべき状況を前に、私は『はぁ……』と深い溜め息を零す。
ヒロインのスペック的に、まず自力で脱出は無理。
攻撃力0の完全サポート型だから。
『せめて、護身術だけでも覚えておけば良かった』と後悔しつつ、私は扉をじっと見つめる。
シナリオ通りなら、首謀者の女性がそろそろ現れる筈……。
それで、『殿下に近づかないで』とか『貴方が出しゃばった真似をしなければ』とか言うんだけど……私、大して殿下に関わってないのよね。
お人好しのリディアのせいで、接点を持てなかったから。
そのため、本当にあの女子生徒────イザベラが首謀者なのかも怪しい……。
『学園ではかなり好意的に接してくれたし』と思い返す中、馬車が停まった。
『合流地点に着いたのか?』なんて思いながら耳を澄ますと、男性二人の会話が微かに聞こえる。
「それで、聖女候補は?」
「まだ荷台で眠っているかと」
「ふんっ……そうか。じゃあ────ちょっと痛めつけてこい」
「はい……?」
「単に人攫いから救ったというだけでは、インパクトに欠ける。何より、確実に結婚へ漕ぎ着けるとは思えない。だから、襲われているように見せかけるんだ」
『確証が欲しい』と主張する男性に、もう片方の男性は渋る素振りを見せた。
『いや、それはちょっと……』と躊躇う彼を他所に、私は一人納得する。
なるほど。この茶番を計画したのは、聖女候補との結婚を企む男性……いや、貴族だったのね。
他人に化ける能力まで持っている人間が、一般人に手を貸すとは思えないもの。
かなり金払いがよく、身元もしっかりしている人じゃないと応じないだろう。
今回の依頼内容はそうだな……多分、聖女候補を攫うように見せかけ、依頼者へ引き渡すというもの。
それで依頼者は聖女候補を救った英雄となり、無事結ばれる。
何故なら、傷物となった私にまともな縁談は舞い込んでこないから。
たとえ、純潔を奪われずに済んだとしても……。
大事なのは事実じゃなくて、周囲の捉え方だから。
『嗚呼、最悪……』と項垂れ、私は目に涙を溜める。
こちらの世界の貞操観念を考えると、これから先の人生が憂鬱でしょうがない。
『実際はただの自作自演なのに……』と不満を抱きながら、そっと目を閉じた。
救ってくれた英雄の求婚を断るなんて……世間は許さないだろうな。
あーあ、完全にゲームオーバーだよ。
どの道を選んでも、私はきっと幸せになれない……結局のところ、私にヒロインは務まらなかったんだ。
『完璧に人選ミスじゃん』と心の中で呟き、私はふと紫髪の美女を思い浮かべる。
『リディアに憑依したあの子なら、上手くやれたのかな……』と考えつつ、一筋の涙を零した。
────と、ここで荷台の扉が勢いよく開け放たれる。
どうやら、先程の話し合いに決着がついたらしい。
「チッ……!無茶苦茶、言いやがって……!」
バンッと勢いよく扉を閉め、男性は苛立ちを露わにする。
恐らく、依頼者の男性に『言う通りにしろ!』と押し切られたのだろう。
『感情の赴くままに殴られたらどうしよう』と不安がる中、男性は私の目の前まで足を運んだ。
かと思えば、乱暴に胸ぐらを掴む。
「悪く思うなよ、聖女サン」
63
あなたにおすすめの小説
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと
淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品)
※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。
原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。
よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。
王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。
どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。
家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。
1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。
2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる)
3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。
4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。
5.お父様と弟の問題を解決する。
それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc.
リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。
ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう?
たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。
これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。
【注意点】
恋愛要素は弱め。
設定はかなりゆるめに作っています。
1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。
2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
婚約破棄を望む伯爵令嬢と逃がしたくない宰相閣下との攻防戦~最短で破棄したいので、悪役令嬢乗っ取ります~
甘寧
恋愛
この世界が前世で読んだ事のある小説『恋の花紡』だと気付いたリリー・エーヴェルト。
その瞬間から婚約破棄を望んでいるが、宰相を務める美麗秀麗な婚約者ルーファス・クライナートはそれを受け入れてくれない。
そんな折、気がついた。
「悪役令嬢になればいいじゃない?」
悪役令嬢になれば断罪は必然だが、幸運な事に原作では処刑されない事になってる。
貴族社会に思い残すことも無いし、断罪後は僻地でのんびり暮らすのもよかろう。
よしっ、悪役令嬢乗っ取ろう。
これで万事解決。
……て思ってたのに、あれ?何で貴方が断罪されてるの?
※全12話で完結です。
❲完結❳乙女ゲームの世界に憑依しました! ~死ぬ運命の悪女はゲーム開始前から逆ハールートに突入しました~
四つ葉菫
恋愛
橘花蓮は、乙女ゲーム『煌めきのレイマリート学園物語』の悪役令嬢カレン・ドロノアに憑依してしまった。カレン・ドロノアは他のライバル令嬢を操って、ヒロインを貶める悪役中の悪役!
「婚約者のイリアスから殺されないように頑張ってるだけなのに、なんでみんな、次々と告白してくるのよ!?」
これはそんな頭を抱えるカレンの学園物語。
おまけに他のライバル令嬢から命を狙われる始末ときた。
ヒロインはどこいった!?
私、無事、学園を卒業できるの?!
恋愛と命の危険にハラハラドキドキするカレンをお楽しみください。
乙女ゲームの世界がもとなので、恋愛が軸になってます。ストーリー性より恋愛重視です! バトル一部あります。ついでに魔法も最後にちょっと出てきます。
裏の副題は「当て馬(♂)にも愛を!!」です。
2023年2月11日バレンタイン特別企画番外編アップしました。
2024年3月21日番外編アップしました。
***************
この小説はハーレム系です。
ゲームの世界に入り込んだように楽しく読んでもらえたら幸いです。
お好きな攻略対象者を見つけてください(^^)
*****************
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる