使い魔の王はパートナーを求めて

sara

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学校

推薦

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それからまた俺達はコツコツと依頼をこなしランクを上げていった
二年が過ぎ俺はもう14歳になった

いつものようにギルドに通う

「おはよう、ジュン君。
今日は依頼受ける前に話があるの。
応接室に行くから着いてきてくれる?」

「分かりました。」

何の用だろうか
不思議に思いながらミリーさんの後についていく

「入って。」

「失礼します。」
と言って入ると一人のオジサンとライ、リンがいた
このオジサン誰?
厳つい、目付き悪い
だけどこの人なかなか強者な方だ

「遅いぞー、」
「ジュンが最後だよ。」
二人に文句を言われる

「ごめんね、」
とりあえず謝っとこう

応接室ってこんな風になっているのか
ギルドの中にしては綺麗で派手である
椅子に座っているオジサンが口を開く


「はじめまして、俺はギルドマスターのグレンだ。
ここに集まって貰ったのは大事な話があってのことだ。」

皆大事な、と聞いて空気が鋭くなる

「お前達は優秀と聞いている。
今はもうCランクである、と。
お前達は将来何をするか決めているか?」

「いいえ、まだ決めてません。
暫くはギルドで力をつけようと思ってます。」
とライ

「私も特には決まってません。
ライと同じくギルドで経験を積もうかと。」
とリン


「僕は学校に行こうと思ってます。」
と俺


「え、そんなの聞いてないよ。」

「うん、言ってないし。」

「酷い!
そんな大切な事ちゃんと言いなさいよ!」

「リンにとってそんなに大切?」

「当たり前じゃない!
だってジュンと、ジュンと、…」

「僕と?」

「…離れ離れになるじゃない。」

初めて言い切った、と感心するライ
しかしそこはジュン
一筋縄ではいかない

「それが?」

「それがって、」

「いやだって、離れるのなんて当たり前だし。」

「そんな!」

「ストップストップ。
お前ら、ギルドマスターの前だぞ。
そんくらいで止めとけ。」

「…」
リンが黙る
初めてライに止められた
いつもその役目は俺なのに

「ごめんなさい。
話中断してしまって。」

「いや、大丈夫だが。
話戻すと、ジュンが今言ってた事だ。
学校についてなんだが。
ジュンはどうやって入ろうと考えていた?」

「一般入試です。」

「そうか。
なら、朗報だ。
ギルド枠の推薦がある。
中央魔法学園だ。
推薦は何人でもいいんだが、Cランクからなんだ。
どうだ?
推薦で行く方が安全だけど。
ジュンに限らず他の二人もどうだ?
やりたい事が決まってなかったら学校に行くのは良い機会だと思うぞ。」

「ギルドの推薦の事初めて聞いたんですが。」

「公表してないからな。
で、どうする?」

「受けさせて頂きます。」
勿論、即答
一般入試落ちるなんてサラサラ思わないが面倒なので楽に行けるなら推薦の方がいい
それにその学校は俺が行こうとしていた学校だ

「私も、受けるわよ。」
キッとこちらを睨んでリンが返事した

「俺も。
やりたい事探すのに丁度良さそう。」

「そうか。
じゃあ、三人とも行くと。
貴族とかいるからある程度マナーは身に付けてから行った方がいいぞ。」

「分かりました。」

貴族とマナーという言葉にうげーっとなるライ
その調子で大丈夫か?


「よし、話は終わりだ。
ジュンだけここに残って後は帰っていいぞ。
ミリー、連れてけ。」

「はい。」
ミリーはなぜジュンだけを残すのか不思議に思ったがギルドマスターの命令なので二人を連れて出ていった。


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