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第一章 幼年期
隠し設定?
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リディアの社交ダンス初レッスンの日。エレナはリディアに付き従って、レッスン場として使われることになった広めの空き部屋へと向かう。少年がアホなことをやらかさないよう、しっかり見張っておかなければ。
部屋のドアを開けると、小さな男の子が一人佇んでいて、「お待ちしておりました。お嬢様」と恭しくお辞儀した。
(このイケメン少年がキコくんかあ)
艷やかな金髪を前髪は長めに、目のわずか上くらいで切り揃え、襟足を少し刈り込んだいわゆるドイツ刈りが良く似合っている。もちろん『チェンジ☆リングス』の世界にはドイツなんて国はないから、この髪型にも別の名前がついているんだろうけれど。
(でもこのイケメンくん、どっかで見たことあるような……)
彼の金髪と、その髪型、くりっとした大きな目とアクアマリン色の虹彩に見覚えがある気がして、エレナはしばらく記憶を探った。こっちヘ来てからの記憶にはなさそうだ。ということは前世、斑賀李衣がプレイした『チェンジ☆リングス』の記憶――。
「あ! この子」
エレナは思わず大きな声を上げてしまった。リディアに「初対面みたいなリアクションをしないように」と釘をさしておいて自分がそれをやってしまったので、案の定リディアからジト目で睨まれる。でも、あまりにも意外な人物だったのだ。
(ヒロインの一年先輩のフランシスコだよね)
なんでキコくんがスランシスコなの? と考えて、ああ、愛称か。と自答する。『チェンジ☆リングス』は、生徒や教職員のほとんどが貴族である学園が舞台で、そこに入学した平民であるヒロインのクロエの視点で描かれているため、登場人物が愛称で呼ばれることはほとんどない。ごくまれに貴族キャラ同士が愛称で呼びあう会話もあったが、本名と愛称が混在するとプレイヤーが混乱するとの配慮から愛称の使用はなるべく避けたと、雑誌に掲載された製作スタッフインタヴューに書いてあった。確かに、フランシスコが他のキャラに唐突にキコなんて呼ばれたら、プレイ当時中学生だった斑賀李衣は混乱していただろう。
一方で、エレナたちメイドを含めたエチェバルリア公爵家の使用人たちは、御者や庭師などの下働きを除けば大抵が公爵家と縁のある貴族階級の家の令嬢令息であって、家格の違いこそあれ基本的に貴族である。愛称で呼び合うのもおかしくはない。だからメイド長を含めたメイドたちは、執事長の息子であるフランシスコをキコと呼んでいるのだ。
それにしても、フランシスコがリディアの家の執事長の息子なんて設定はなかったはず。作中でリディアとフランシスコが絡むシーンがあった記憶すらない。こんな隠し設定があったなんて。
「エレナさんどうしたの?」
変な声を上げてしまったため、キコが心配そうにエレナに近づいてくる。すぐ目の前までやってきて、気まずくてうつむいたエレナの顔を覗き込むようにしてくる。宝石みたいな瞳がエレナの目を真っ直ぐに見つめる。男の子にしては長い金色のまつ毛の一本一本や、ビスクドールみたいなすべすべの白い肌の肌目まで判別できる距離にキコの顔がある。
(近い近いって! 人にはそれぞれパーソナルスペースというものがあるんだよ。わかるかなボク?)
美少年にゼロ距離で見つめられて、エレナはちょっと動揺した。作中のフランシスコもこんな風に女の子に分け隔てなく近づいては優しく気づかって、『たらし』のフランシスコと呼ばれていたけれど、彼の女性をたらし込む能力は天然ものだったみたいだ。
「な、なんでもありません」
明らかに動揺しながら答えるエレナにキコはちょっと怪訝な顔をしたけれど、「何か困ったことがあったらすぐ言ってね」とだけ告げて、リディアの方に向き直った。そうしてリディアに歩み寄りながら、ダンスのレクチャーを始める。
「まずは足のステップだけ練習しましょう。私のステップをよく見て、真似て見てください」
そう言って華麗にステップを踏み始めたキコを見ながら、エレナは考えた。
(攻略キャラに会うのはまだ先だと思ってたけど、以外に早く出会ったわね。これはフラグ管理を考え始めないと……)
『チェンジ☆リングス』には四人の攻略可能キャラがいて、それぞれに対し、ヒロインがそのキャラと結ばれるグッドエンドと、ライバルキャラに取られてしまうバッドエンドがある。ゲーム前半終了時点で最も親密度が高いキャラのルートに入り、そこからの選択肢をどう選ぶかによってグッドエンドかバッドエンドかが決定する。
リディアはフェルナンドルートにおいて、ヒロインの恋のライバルとして登場する。フェルナンドのグッドエンド、つまりヒロインがフェルナンドと結ばれた場合、リディアとエレナは取りかえ児として火炙りにされてしまう。これは絶対に避けなければならない結末だ。
じゃあヒロインがフェルナンドを選ばず、別のキャラのルートに入れば問題ないのか、というと、そうとも言い切れない気がする。たとえば、フランシスコルートのライバルキャラは、真面目で勉強熱心な学園女子寮の寮長、セシリア・フアネーレ嬢だ。ヒロインより一年先輩でフランシスコと同学年の彼女は恋とは無縁の真面目一辺倒の少女だったが、一年生のときにフランシスコから勉強を教えてもらったことがあるらしい。女子に対する距離が近すぎる白皙の美少年による一対一の個人指導。耳に吐息がかかるほどの至近距離から甘いボイスで解き方を囁かれたり、セシリアが数式を解いているときに、ノートに書きつけた途中計算が間違っていたときに『そこ違う』とペンを持つ手をギュッと握って止めたりするヤバすぎる授業をたっぷり三時間受けたセシリアは、異性に免疫がなかったせいもあってすっかり恋の虜になってしまったらしい。普段は変わらず真面目な優等生かつ良き寮長なのだが、ヒロインのクロエがフランシスコと親密にしているのを見ると心にモヤモヤが溜まってしまい、寮長の立場を使ってクロエを陰に陽にいびってしまう。そんな自分に凄く罪悪感を持っている女の子だ。
フランシスコのグッドエンドでは、セシリアはフランシスコとクロエの交際を受け入れ、自分の恋は儚い夢だったと割り切って、それ以降はただ真面目なだけではない、人を愛することの大切さも知った女性へと成長を遂げるのだが、バッドエンド、つまりセシリアのほうがフランシスコと結ばれた場合には、ちょっと恐ろしい結末が待っている。
フランシスコと正式に交際することになったことで、逆に『奪われたらどうしよう』という不安がセシリアの中で増大していき、彼女の嫉妬心と猜疑心に拍車がかかるのだ。女子寮は嫉妬の鬼となった寮長セシリアが支配する、フランシスコと少しでも親しげに接した女生徒を次々に糾弾し退寮に追い込んでいく狂気の山岳ベースと化す。
このルートに入ってしまったら、フランシスコの父親の主家の娘で、同じ屋敷の敷地内で育ったリディアにもセシリアの魔の手は迫ってくるだろう。
(学園に入るまでに、キコくんの女性に近すぎる癖を治してあげないと……)
ステップだけの練習が一段落し、二人で組み合ってのダンスを練習し始めたキコとリディアをぼんやりと眺めながら、エレナはそう思った。リディアは運動に対する欲求だけは高校球児並でも体力はやはり九歳の公爵令嬢でしかないらしく、すでに少し疲れ気味だ。
「少し休憩しましょう」
リディアの疲労を見て取って、キコがそう言ってダンスをやめた。そうそう、フランシスコって女性を惚れさせることには無自覚でも女性の気持ちが分かってないわけじゃなく、相手が困ってるのを察して気づかうのはめっちゃうまいんだよな。それがまたモテる理由なんだけど。
レッスンを中断したキコが、ずっとこちらを見つめているエレナに気づいて、天使みたいな微笑を浮かべて会釈しながらエレナに近づいてきた。
「エレナさんも踊りたい?」
すっ、と。
さも、そうするのが自然であるかのように優しくエレナの右手を取ってダンスに誘うキコ。子供の手って温かいな、とか思いながらもエレナはさっと手を振りほどく。
「い、いえっ! わたくしは結構です!」
なんとかこの子の女性に対する距離感を改めてあげないと、とエレナは思った。
部屋のドアを開けると、小さな男の子が一人佇んでいて、「お待ちしておりました。お嬢様」と恭しくお辞儀した。
(このイケメン少年がキコくんかあ)
艷やかな金髪を前髪は長めに、目のわずか上くらいで切り揃え、襟足を少し刈り込んだいわゆるドイツ刈りが良く似合っている。もちろん『チェンジ☆リングス』の世界にはドイツなんて国はないから、この髪型にも別の名前がついているんだろうけれど。
(でもこのイケメンくん、どっかで見たことあるような……)
彼の金髪と、その髪型、くりっとした大きな目とアクアマリン色の虹彩に見覚えがある気がして、エレナはしばらく記憶を探った。こっちヘ来てからの記憶にはなさそうだ。ということは前世、斑賀李衣がプレイした『チェンジ☆リングス』の記憶――。
「あ! この子」
エレナは思わず大きな声を上げてしまった。リディアに「初対面みたいなリアクションをしないように」と釘をさしておいて自分がそれをやってしまったので、案の定リディアからジト目で睨まれる。でも、あまりにも意外な人物だったのだ。
(ヒロインの一年先輩のフランシスコだよね)
なんでキコくんがスランシスコなの? と考えて、ああ、愛称か。と自答する。『チェンジ☆リングス』は、生徒や教職員のほとんどが貴族である学園が舞台で、そこに入学した平民であるヒロインのクロエの視点で描かれているため、登場人物が愛称で呼ばれることはほとんどない。ごくまれに貴族キャラ同士が愛称で呼びあう会話もあったが、本名と愛称が混在するとプレイヤーが混乱するとの配慮から愛称の使用はなるべく避けたと、雑誌に掲載された製作スタッフインタヴューに書いてあった。確かに、フランシスコが他のキャラに唐突にキコなんて呼ばれたら、プレイ当時中学生だった斑賀李衣は混乱していただろう。
一方で、エレナたちメイドを含めたエチェバルリア公爵家の使用人たちは、御者や庭師などの下働きを除けば大抵が公爵家と縁のある貴族階級の家の令嬢令息であって、家格の違いこそあれ基本的に貴族である。愛称で呼び合うのもおかしくはない。だからメイド長を含めたメイドたちは、執事長の息子であるフランシスコをキコと呼んでいるのだ。
それにしても、フランシスコがリディアの家の執事長の息子なんて設定はなかったはず。作中でリディアとフランシスコが絡むシーンがあった記憶すらない。こんな隠し設定があったなんて。
「エレナさんどうしたの?」
変な声を上げてしまったため、キコが心配そうにエレナに近づいてくる。すぐ目の前までやってきて、気まずくてうつむいたエレナの顔を覗き込むようにしてくる。宝石みたいな瞳がエレナの目を真っ直ぐに見つめる。男の子にしては長い金色のまつ毛の一本一本や、ビスクドールみたいなすべすべの白い肌の肌目まで判別できる距離にキコの顔がある。
(近い近いって! 人にはそれぞれパーソナルスペースというものがあるんだよ。わかるかなボク?)
美少年にゼロ距離で見つめられて、エレナはちょっと動揺した。作中のフランシスコもこんな風に女の子に分け隔てなく近づいては優しく気づかって、『たらし』のフランシスコと呼ばれていたけれど、彼の女性をたらし込む能力は天然ものだったみたいだ。
「な、なんでもありません」
明らかに動揺しながら答えるエレナにキコはちょっと怪訝な顔をしたけれど、「何か困ったことがあったらすぐ言ってね」とだけ告げて、リディアの方に向き直った。そうしてリディアに歩み寄りながら、ダンスのレクチャーを始める。
「まずは足のステップだけ練習しましょう。私のステップをよく見て、真似て見てください」
そう言って華麗にステップを踏み始めたキコを見ながら、エレナは考えた。
(攻略キャラに会うのはまだ先だと思ってたけど、以外に早く出会ったわね。これはフラグ管理を考え始めないと……)
『チェンジ☆リングス』には四人の攻略可能キャラがいて、それぞれに対し、ヒロインがそのキャラと結ばれるグッドエンドと、ライバルキャラに取られてしまうバッドエンドがある。ゲーム前半終了時点で最も親密度が高いキャラのルートに入り、そこからの選択肢をどう選ぶかによってグッドエンドかバッドエンドかが決定する。
リディアはフェルナンドルートにおいて、ヒロインの恋のライバルとして登場する。フェルナンドのグッドエンド、つまりヒロインがフェルナンドと結ばれた場合、リディアとエレナは取りかえ児として火炙りにされてしまう。これは絶対に避けなければならない結末だ。
じゃあヒロインがフェルナンドを選ばず、別のキャラのルートに入れば問題ないのか、というと、そうとも言い切れない気がする。たとえば、フランシスコルートのライバルキャラは、真面目で勉強熱心な学園女子寮の寮長、セシリア・フアネーレ嬢だ。ヒロインより一年先輩でフランシスコと同学年の彼女は恋とは無縁の真面目一辺倒の少女だったが、一年生のときにフランシスコから勉強を教えてもらったことがあるらしい。女子に対する距離が近すぎる白皙の美少年による一対一の個人指導。耳に吐息がかかるほどの至近距離から甘いボイスで解き方を囁かれたり、セシリアが数式を解いているときに、ノートに書きつけた途中計算が間違っていたときに『そこ違う』とペンを持つ手をギュッと握って止めたりするヤバすぎる授業をたっぷり三時間受けたセシリアは、異性に免疫がなかったせいもあってすっかり恋の虜になってしまったらしい。普段は変わらず真面目な優等生かつ良き寮長なのだが、ヒロインのクロエがフランシスコと親密にしているのを見ると心にモヤモヤが溜まってしまい、寮長の立場を使ってクロエを陰に陽にいびってしまう。そんな自分に凄く罪悪感を持っている女の子だ。
フランシスコのグッドエンドでは、セシリアはフランシスコとクロエの交際を受け入れ、自分の恋は儚い夢だったと割り切って、それ以降はただ真面目なだけではない、人を愛することの大切さも知った女性へと成長を遂げるのだが、バッドエンド、つまりセシリアのほうがフランシスコと結ばれた場合には、ちょっと恐ろしい結末が待っている。
フランシスコと正式に交際することになったことで、逆に『奪われたらどうしよう』という不安がセシリアの中で増大していき、彼女の嫉妬心と猜疑心に拍車がかかるのだ。女子寮は嫉妬の鬼となった寮長セシリアが支配する、フランシスコと少しでも親しげに接した女生徒を次々に糾弾し退寮に追い込んでいく狂気の山岳ベースと化す。
このルートに入ってしまったら、フランシスコの父親の主家の娘で、同じ屋敷の敷地内で育ったリディアにもセシリアの魔の手は迫ってくるだろう。
(学園に入るまでに、キコくんの女性に近すぎる癖を治してあげないと……)
ステップだけの練習が一段落し、二人で組み合ってのダンスを練習し始めたキコとリディアをぼんやりと眺めながら、エレナはそう思った。リディアは運動に対する欲求だけは高校球児並でも体力はやはり九歳の公爵令嬢でしかないらしく、すでに少し疲れ気味だ。
「少し休憩しましょう」
リディアの疲労を見て取って、キコがそう言ってダンスをやめた。そうそう、フランシスコって女性を惚れさせることには無自覚でも女性の気持ちが分かってないわけじゃなく、相手が困ってるのを察して気づかうのはめっちゃうまいんだよな。それがまたモテる理由なんだけど。
レッスンを中断したキコが、ずっとこちらを見つめているエレナに気づいて、天使みたいな微笑を浮かべて会釈しながらエレナに近づいてきた。
「エレナさんも踊りたい?」
すっ、と。
さも、そうするのが自然であるかのように優しくエレナの右手を取ってダンスに誘うキコ。子供の手って温かいな、とか思いながらもエレナはさっと手を振りほどく。
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