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第二章 聖女の秘密
暴走
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「しかし、あの声は何だったのでしょうね。少し見てきます」
フェルナンドが、そう言って修練場の外へと歩いていく。
エレナは、先ほどの悲鳴の正体に心当たりがあった。
「リディア様、わたくし達も行ってみましょう」
リディアに声をかけ、アイコンタクトで『これ多分重要なヤツ』と伝える。リディアはすぐにエレナの意図を理解して、フェルナンドのあとを追う。本当に利発な子で助かる。
修練場のすぐ隣には薔薇園があり、その入り口のそばに女生徒が一人、たたずんでいた。悲鳴の主はこの子で間違いなさそうだ。
「どうしましたか」
淑女に対する騎士の見本のような、恭しい態度でフェルナンドが尋ねると、少女は口ごもりながら答えた。
「あ、あの……薔薇の中でこの木だけ、花がしぼんでしまっていたもので、……可愛そうだなと思って、何気なく触れてみたら、……その……」
女生徒は、えんじ色のスカートとジャケットという服装だった。クロエだ。やっぱり、フェルナンドとクロエの邂逅イベントだ。とエレナはほくそ笑む。
クロエが指し示した薔薇の木は、薔薇園の入り口、つるバラを這わせたアーチ型の門のすぐ横にあった。その花は少しもしぼんでおらず、他のどの薔薇よりも大輪の花をいくつも咲かせていた。また、庭師がその木だけ手入れをサボったかのように、伸び放題に伸びて片側の門柱のつるバラを隠してしまっていた。
「触った瞬間に急に元気になって、枝もどんどん伸びて……、それで、……こんな、ことに」
クロエは申し訳なさそうにそう告げた。
「君はたしか新入生の……クロエ君だね。途轍もない魔力の保有者がいると、学園の内外で噂になっている。おそらく魔力が暴走したんだろう」
フェルナンドはそう言いながら、問題の薔薇を一瞥する。
「この花はディスタント・ドラムスという品種で、咲き始めるのが他の品種よりも早いのです。花がしぼんでいたのは弱っていたのではなく、すでに咲き終わっていたのでしょう。四季咲きですので、放っておいてもすぐに次の花が咲いたはずですよ」
それを聞いて、クロエは顔を真っ赤にして恥じ入る。
「そうだったんですか。私の勘違いでこんなことになってしまって、本当に申し訳ないです……」
「いや、わざとではないのでしょう? まだ魔力の使い方を習っていないのだから、暴走は仕方がない。むしろ、君の持つ膨大な魔力が暴走して、大事故にならなかったのは幸運なぐらいだ。怪我はしてない?」
言われてクロエは、自分の手や身体を確認する。右手の人差し指から、ちょっとだけ血が出ていた。おそらく、急に伸び始めた薔薇のトゲが刺さったのだろう。
「傷があるね。じっとしていて。私も新入生だから上手ではないが、治癒魔法の心得がある」
フェルナンドはそう言うと、クロエの右手を両手で優しく包み込むと、静かに目を閉じて祈りを込め始めた。
「あ、あの……」
殿方に手を握られてドギマギしているクロエをよそに、フェルナンドは精神を集中して祈り続ける。フェルナンドの手のひらが仄かな燐光を発し、クロエの傷を癒やしていく。
少し離れて様子を見守っていたエレナは、すぐ横にいるリディアの様子をチラと横目で窺う。
お、イラついてるイラついてる。
リディアはただでさえ釣り目がちな目を一層険しくして、くちびるを噛み締めている。その右手で、スカートを強く握りしめている。明らかに、苛立ちを必死に抑え込んでいる様子だ。
六年前、堅信礼の日に始めてフェルナンドに出会って以降のリディアは、エレナからみて明白に彼に対して恋慕の情を抱いている。今でも素の状態の時は男言葉に戻るリディアが、男性であるフェルナンドのことをどう考えているのか、詳細なところはエレナにはわからない。女性であるリディアの身体の影響を受けて女性として彼を慕っているのか、男性の脇谷礼司のまま、女性的な容姿のフェルナンドに惹かれているのか、あるいは同性愛的に男性として男性のフェルナンドに焦がれているのか、本当のところはわからない。ただリディアの感情が『恋』であることは疑いえなかったし、リディアのそんな芽生えはじめの恋心を、エレナは微笑ましく見守っていた。スカートのリディアが握りしめた部分は皺になって後でアイロンがけが大変そうだけれど、クロエに嫉妬するこの子のかわいい姿を思い出してニヤニヤしながら作業できるなら、大した苦痛にはならないだろうなと思う。
「ほら、治りましたよ」
「あ、ありがとうございます……」
指の傷が完全に消えてフェルナンドが祈りをやめた時、堪えきれないようにリディアが二人のもとへと歩み寄った。
「ストップ! すとーっぷ! ですわ!」
エレナが教えたわけでもないのに、『チェンジ☆リングス』でのリディアの第一声を完全に再現するリディア。突然のことにぽかんとしてリディアを見つめる二人に、彼女は優雅にカーテシーする。
「エチェバルリア公爵家の長女リディアと申します。よろしくお見知りおきを」
いや二人とも知ってるだろ。とエレナは思う。ゲームのシナリオではクロエとは初顔合わせだからここで名乗ることになっているけれど、昨日リディアがシナリオにない行動をとったせいで知り合ってしまっている。とはいえ、リディアの登場が唐突過ぎて、二人とも『目の前の人物にまったく心当たりがない』かのようなきょとんとした表情をしているので、自己紹介にもあまり違和感がない。そのあたり、何か運命というか強制力のようなものが働いて、ゲームのイベントと同じことが起こるようになっているのかな、などとエレナは思う。
「ところで、一体いつまで手を握り合ってらっしゃるの? 不純異性交遊として先生がたにご報告した方がよろしいかしら」
いやお前が乱入しなかったらとっくに離してるだろ。と、エレナは初めてゲームをプレイしたときと同じツッコミを心の中でする。リディアの言葉でようやく自分たちが手を握り合ったままだったことに気づいた二人は、互いに赤面して手を引っ込める。客観的に見て、リディアは二人の仲を進展させる役にしか立っていない。
「いやすまない。なにぶん治癒魔法はまだ初心者なもので、相手に手を触れないと使えないのです」
「でしたら! なにもフェルナンド様が治療なさらなくても、医務室に連れて行くとか……」
「養護教諭の先生は土曜日はおられないし、神父様のいる礼拝堂までは結構距離がある。あそこまで歩く苦労にくらべれば、自分で治癒魔法を使うほうがまだ疲労が少ない。
そんなわけで、試合の後で疲れているからつい不精をしてしまった。淑女の手に不躾に触れたことについては反省している」
フェルナンドはそう言って、深々と頭を下げる。そんなに素直に謝られてしまうとかえって非難しにくくなるらしく、リディアは「わ、わかればいいのですわ」と矛先を納める。
その時、修練場の方からフェリシアたちがリディアのもとへやって来た。ちょっと様子を見に行っただけのはずのリディアがなかなか戻って来ないので、心配して見にきたようだ。
「リディア様。どうなさいました?」
「なんでもありませんわ。クロエが薔薇で怪我をしたので、フェルナンド様が治してくださっただけです」
突き放すようなリディアの口調に、彼女がご機嫌斜めなのを感じ取ったミランダは、その場の雰囲気をやわらげるように、わざと明るい口調で言った。
「何事もなかったのでしたら良かったですわ。試合も終わりましたし、もう寮へ帰りませんか? わたくし、見ていただけなのに疲れてしまいました」
ミランダ自身が疲れたというより、リディアが機嫌が悪いのはたいてい疲れている時だからこう言ったのだろう。昔からエレナがよくリディアが機嫌を崩すと適当に理由をつけて自室で休ませていたのを、ミランダはよく見ている。そのエレナのやり方に習って、リディアを寮に帰らせようとしているのだ。さすがに長い付き合いだけのことはある。
「そうですわね。帰りましょう」
「ええ。ではフェルナンド様、とても良い試合でしたわ。わたくし達はこれでお暇いたします。それではご機嫌よう」
そう言うとミランダはリディアの手を引いて、少し強引に寮へと歩き出した。フェリシアとプリシラがそれに続き、エレナも彼女たちの後を追う。
(なんか不思議なくらい、シナリオ通りだったな)
リディアたちの後ろ姿を見つめながら、エレナは思った。
フェルナンドが、そう言って修練場の外へと歩いていく。
エレナは、先ほどの悲鳴の正体に心当たりがあった。
「リディア様、わたくし達も行ってみましょう」
リディアに声をかけ、アイコンタクトで『これ多分重要なヤツ』と伝える。リディアはすぐにエレナの意図を理解して、フェルナンドのあとを追う。本当に利発な子で助かる。
修練場のすぐ隣には薔薇園があり、その入り口のそばに女生徒が一人、たたずんでいた。悲鳴の主はこの子で間違いなさそうだ。
「どうしましたか」
淑女に対する騎士の見本のような、恭しい態度でフェルナンドが尋ねると、少女は口ごもりながら答えた。
「あ、あの……薔薇の中でこの木だけ、花がしぼんでしまっていたもので、……可愛そうだなと思って、何気なく触れてみたら、……その……」
女生徒は、えんじ色のスカートとジャケットという服装だった。クロエだ。やっぱり、フェルナンドとクロエの邂逅イベントだ。とエレナはほくそ笑む。
クロエが指し示した薔薇の木は、薔薇園の入り口、つるバラを這わせたアーチ型の門のすぐ横にあった。その花は少しもしぼんでおらず、他のどの薔薇よりも大輪の花をいくつも咲かせていた。また、庭師がその木だけ手入れをサボったかのように、伸び放題に伸びて片側の門柱のつるバラを隠してしまっていた。
「触った瞬間に急に元気になって、枝もどんどん伸びて……、それで、……こんな、ことに」
クロエは申し訳なさそうにそう告げた。
「君はたしか新入生の……クロエ君だね。途轍もない魔力の保有者がいると、学園の内外で噂になっている。おそらく魔力が暴走したんだろう」
フェルナンドはそう言いながら、問題の薔薇を一瞥する。
「この花はディスタント・ドラムスという品種で、咲き始めるのが他の品種よりも早いのです。花がしぼんでいたのは弱っていたのではなく、すでに咲き終わっていたのでしょう。四季咲きですので、放っておいてもすぐに次の花が咲いたはずですよ」
それを聞いて、クロエは顔を真っ赤にして恥じ入る。
「そうだったんですか。私の勘違いでこんなことになってしまって、本当に申し訳ないです……」
「いや、わざとではないのでしょう? まだ魔力の使い方を習っていないのだから、暴走は仕方がない。むしろ、君の持つ膨大な魔力が暴走して、大事故にならなかったのは幸運なぐらいだ。怪我はしてない?」
言われてクロエは、自分の手や身体を確認する。右手の人差し指から、ちょっとだけ血が出ていた。おそらく、急に伸び始めた薔薇のトゲが刺さったのだろう。
「傷があるね。じっとしていて。私も新入生だから上手ではないが、治癒魔法の心得がある」
フェルナンドはそう言うと、クロエの右手を両手で優しく包み込むと、静かに目を閉じて祈りを込め始めた。
「あ、あの……」
殿方に手を握られてドギマギしているクロエをよそに、フェルナンドは精神を集中して祈り続ける。フェルナンドの手のひらが仄かな燐光を発し、クロエの傷を癒やしていく。
少し離れて様子を見守っていたエレナは、すぐ横にいるリディアの様子をチラと横目で窺う。
お、イラついてるイラついてる。
リディアはただでさえ釣り目がちな目を一層険しくして、くちびるを噛み締めている。その右手で、スカートを強く握りしめている。明らかに、苛立ちを必死に抑え込んでいる様子だ。
六年前、堅信礼の日に始めてフェルナンドに出会って以降のリディアは、エレナからみて明白に彼に対して恋慕の情を抱いている。今でも素の状態の時は男言葉に戻るリディアが、男性であるフェルナンドのことをどう考えているのか、詳細なところはエレナにはわからない。女性であるリディアの身体の影響を受けて女性として彼を慕っているのか、男性の脇谷礼司のまま、女性的な容姿のフェルナンドに惹かれているのか、あるいは同性愛的に男性として男性のフェルナンドに焦がれているのか、本当のところはわからない。ただリディアの感情が『恋』であることは疑いえなかったし、リディアのそんな芽生えはじめの恋心を、エレナは微笑ましく見守っていた。スカートのリディアが握りしめた部分は皺になって後でアイロンがけが大変そうだけれど、クロエに嫉妬するこの子のかわいい姿を思い出してニヤニヤしながら作業できるなら、大した苦痛にはならないだろうなと思う。
「ほら、治りましたよ」
「あ、ありがとうございます……」
指の傷が完全に消えてフェルナンドが祈りをやめた時、堪えきれないようにリディアが二人のもとへと歩み寄った。
「ストップ! すとーっぷ! ですわ!」
エレナが教えたわけでもないのに、『チェンジ☆リングス』でのリディアの第一声を完全に再現するリディア。突然のことにぽかんとしてリディアを見つめる二人に、彼女は優雅にカーテシーする。
「エチェバルリア公爵家の長女リディアと申します。よろしくお見知りおきを」
いや二人とも知ってるだろ。とエレナは思う。ゲームのシナリオではクロエとは初顔合わせだからここで名乗ることになっているけれど、昨日リディアがシナリオにない行動をとったせいで知り合ってしまっている。とはいえ、リディアの登場が唐突過ぎて、二人とも『目の前の人物にまったく心当たりがない』かのようなきょとんとした表情をしているので、自己紹介にもあまり違和感がない。そのあたり、何か運命というか強制力のようなものが働いて、ゲームのイベントと同じことが起こるようになっているのかな、などとエレナは思う。
「ところで、一体いつまで手を握り合ってらっしゃるの? 不純異性交遊として先生がたにご報告した方がよろしいかしら」
いやお前が乱入しなかったらとっくに離してるだろ。と、エレナは初めてゲームをプレイしたときと同じツッコミを心の中でする。リディアの言葉でようやく自分たちが手を握り合ったままだったことに気づいた二人は、互いに赤面して手を引っ込める。客観的に見て、リディアは二人の仲を進展させる役にしか立っていない。
「いやすまない。なにぶん治癒魔法はまだ初心者なもので、相手に手を触れないと使えないのです」
「でしたら! なにもフェルナンド様が治療なさらなくても、医務室に連れて行くとか……」
「養護教諭の先生は土曜日はおられないし、神父様のいる礼拝堂までは結構距離がある。あそこまで歩く苦労にくらべれば、自分で治癒魔法を使うほうがまだ疲労が少ない。
そんなわけで、試合の後で疲れているからつい不精をしてしまった。淑女の手に不躾に触れたことについては反省している」
フェルナンドはそう言って、深々と頭を下げる。そんなに素直に謝られてしまうとかえって非難しにくくなるらしく、リディアは「わ、わかればいいのですわ」と矛先を納める。
その時、修練場の方からフェリシアたちがリディアのもとへやって来た。ちょっと様子を見に行っただけのはずのリディアがなかなか戻って来ないので、心配して見にきたようだ。
「リディア様。どうなさいました?」
「なんでもありませんわ。クロエが薔薇で怪我をしたので、フェルナンド様が治してくださっただけです」
突き放すようなリディアの口調に、彼女がご機嫌斜めなのを感じ取ったミランダは、その場の雰囲気をやわらげるように、わざと明るい口調で言った。
「何事もなかったのでしたら良かったですわ。試合も終わりましたし、もう寮へ帰りませんか? わたくし、見ていただけなのに疲れてしまいました」
ミランダ自身が疲れたというより、リディアが機嫌が悪いのはたいてい疲れている時だからこう言ったのだろう。昔からエレナがよくリディアが機嫌を崩すと適当に理由をつけて自室で休ませていたのを、ミランダはよく見ている。そのエレナのやり方に習って、リディアを寮に帰らせようとしているのだ。さすがに長い付き合いだけのことはある。
「そうですわね。帰りましょう」
「ええ。ではフェルナンド様、とても良い試合でしたわ。わたくし達はこれでお暇いたします。それではご機嫌よう」
そう言うとミランダはリディアの手を引いて、少し強引に寮へと歩き出した。フェリシアとプリシラがそれに続き、エレナも彼女たちの後を追う。
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