31 / 61
第二章 聖女の秘密
祈り
しおりを挟む
エウラリアが目を醒ましたとき、まだ夜が明けて間もないらしく、カーテンの隙間から弱々しいオレンジ色の光が漏れていた。朝食の時間までには、だいぶ時間がありそうだ。
「あ、起こしてしまいましたか」
窓際で一輪挿しの水を換えていたメイドのリタが、申し訳なさそうに言う。だがエウラリアは別に彼女が立てた物音で起きたわけではないし、彼女がそばにいることすら気づいていなかった。起きたのは本当に偶然だ。
そうリタに告げると、彼女は安心して水換え作業に戻る。
一度目が醒めてしまうと、二度寝する気にもならない。ベッドから身を起こすと、水換えを終えたリタが着替えを手伝ってくれる。
着替え終わってカーテンを開けると、太陽はまだ地平線の近くにあった。
手持ち無沙汰でぼーっとしていると、紅茶を淹れてくれたリタがこんな話をする。
「あまり知られていないですけど、日が昇って地平線から完全に離れたら、寮の外を出歩いてもいいんです。わたくしの在学中は、早朝の静かな学園内を散歩したい生徒が、ちらほらと出歩いていましたよ」
言われて窓の外を見ると、東の空はまだほんのりと朝焼け色に染まっていて、人のいない学園は静謐な空気を漂わせている。この中を散歩するのは悪くない考えだが、見るかぎり人の姿は見えない。本当に出歩いていいのか確証がないので、実行にはかなり勇気がいる。
「リタがいたときと今では、規則が変わっているかもしれないし……」
「お部屋に置いてあった寮則を確認しました。ちゃんと変わらず記載がありましたよ。『午後七時以降、朝日が地平線から完全に離れるまでの外出を禁じる』と。
昔、早朝に出歩いたのを咎められた寮生が『門限はあっても朝何時まで外出禁止かの規定はない。明文化されていない規則で人を罰するのはおかしい』と大暴れしたので、寮則が書き換えられたのです」
寮則は確かに、部屋の本棚に聖書や教科書と一緒に用意されていた。だがその冊子は結構分量があり、隅々まで把握するのは無理がある。重要事項は寮長から口頭で説明があったこともあり、エウラリアは寮則に一度も目を通していない。
「なんでそんなことを知っているの? 寮則が変わった経緯まで……」
「早朝に教室に置き忘れた宿題を取りに行ったのがバレて、一年生なのに寮長副寮長を向こうにまわしてしつこく論陣を張って抵抗し、とうとう寮則を書き換えさせた当人が、このわたくしなんです」
そう言ってリタは、いたずらっぽく笑った。
「寮則の書き換えは七十年ぶりだったそうですが、一年半後にその面倒くさい寮生が寮長なんかに選ばれたものですから、なにか起こるたびに寮則はバカバカしいまでの厳密性を求めて書き換えられ、わたくしの在学中に寮則は七ページほど分量が増えました。改訂履歴を見る限り、その後の改定はないようですね」
そう言って、リタは誇らしげに胸を張る。
「リタがそんなに大暴れを……。想像できませんわ」
黒鴉智亜がエウラリアとしてこちらの世界で目覚めてから、リタはずっと優しく、何かに悩んでいるエウラリアに何も聞かずに寄り添ってくれている。日に干した毛布みたいな存在に見えるリタが、在学中はそんなに活動的だったなんて、本人から聞かされてもすぐには信じられない。
「わたくしが大人しいのはエウラリア様が理不尽なことをなさらないからです。自分の利益が理不尽に害されようとした時は、わたくしは大暴れしてでも抵抗しますよ。自分だけでなくエウラリア様のことも、いざとなれば大暴れして守りますから、頼りにしてくださいね」
「ありがとう」
黒鴉智亜もエウラリアも一人っ子だが、姉がいればこんな感じなのかな。とエウラリアは思う。自分の悩みに、深く立ち入らずにそれとなく気を使ってくれるリタは、誰にも話せない秘密を持つ彼女にはありがたい存在だった。
「寮則の改訂履歴を見るだけでも面白いですよ。例えば、女神暦一三二九年にも複数回の改定がされていますけど、その二年前に一度改定があるんです。この時もやっぱり、わたくしと同じような方がいたのかなって。だとするとその方、自分のせいで作られた服装に関する規則を、自分が寮長になってから真っ先に廃止しているんですよね」
楽しそうに話すリタを見ながら、その昔の寮生というのは、ひょっとしたらリタの前世なんじゃないかな、なんて思えてしまって、無表情なエウラリアの頬にわずかに笑みが浮かぶ。
しかし、『前世』という言葉から忌まわしいことを連想してしまい、再び無表情に戻る。
エウラリアの『前世』は、こことはまったく異なる二十一世紀の日本に生きていて、この世界のことは『チェンジ☆リングス』というゲームを通して知っていた。ゲーム世界に転生するネット小説だってたくさん読んできたんだから、堅信礼のあの日、いち早く状況を把握して悪目立ちしないようエウラリアになりきることだってできたのに。
何もしないでいると、暗いことばかり考えてしまう。紅茶も飲み終えてしまったし、リタの勧めどおり、外を散歩するのも良いかもしれない。
「少し、外の空気を吸ってきます」
エウラリアがそう言って立ち上がると、感情の読みにくい彼女の声音から、陰鬱な気配を鋭敏に感じ取ったリタが、優しい口調で言う。
「わたくしもご一緒してもよろしいですか?」
侍女としての義務感からではなく、本当に同行したいと思っているという感じだった。それでいて、もし一人になりたいのなら邪魔はしない、というニュアンスも言外に感じられた。一人になりたい気分なのは確かだが、こんなに気を使ってくれるリタを邪魔に思うはずもない。エウラリアは「来ていただけると嬉しいです」と付き添いを許可した。
屋外の空気は少し冷たかったが、かえってそれが心地よい。目的地を定めず歩くエウラリアに、リタが影のようにつき従う。
歩いているうちに礼拝堂の前まで来てしまった。今日は日曜日だから、朝食の後で日曜礼拝でもう一度来ることになる建物だ。
「早朝の礼拝堂には、在学中に来たことがあります。薔薇窓が東を向いているので、そこから朝日が差し込んでとても綺麗ですよ」
リタにそう言われて、エウラリアは礼拝堂の扉を開けて中に入っていった。
言われたとおり、礼拝堂正面の巨大な薔薇窓から朝日が光の柱となって降り注いでいて、とても荘厳な眺めだった。そして礼拝堂の中心、光の柱に照らされているあたりに、先客がいた。
跪き指を組んで祈りを捧げていたその先客は、エウラリアに気づいて振り返った。
黒髪を肩の上で切りそろえた、煙水晶色の瞳の少年だ。
(……ジル様!?)
『チェンジ☆リングス』の攻略キャラの一人、ロヨラ侯爵の次男ジルベルトだ。黒鴉智亜だった頃、『チェンジ☆リングス』のキャラの中ではジルベルトが一番好きだった。ネットでジルベルトメインの二次創作を読み漁ったし、お小遣いを奮発してキャラソンも買った。ボーナストラックに入っていたジルベルトの甘いささやきボイスを聴きながら寝るのが日課だったこともある。その憧れのジル様が、薔薇窓から射し込む光を受けてここに立っている。
「これはエウラリア様、おはようございます。こんな朝早くからお祈りですか」
入ってきたのがエウラリアだと分かると、ジルベルトはにこやかに挨拶した。この笑顔だ。黒鴉智亜を夢中にさせたのは、この邪気のない透き通った微笑みなのだ。
「ええ、おはようございます……」
そう返事をしながら、エウラリアは嫌なことに気づいてしまった。
自分は、よりによってエウラリアとして、ジルベルトと出逢ったのだ。
『チェンジ☆リングス』で、エウラリアはジルベルトルートのライバルキャラだ。グッドエンド、つまり主人公クロエがジルベルトと結ばれるルートでは、当然ながらエウラリアは失恋することになる。では、バッドエンドではどうなるかというと……。
エウラリアがジルベルトに告白すると、ジルベルトは苦悩することになる。一人の男性として、一人の女性であるエウラリアを好きな気持ちと、敬虔な女神教の信者として、神聖不可侵な次期聖女エウラリアを崇拝する気持ちが、彼の中でせめぎ合う。全信徒の信仰の縁であるべき聖女が、自分一人と恋仲になるのは許されることではない。悩んだ末に彼は、自ら命を断つ。
だから、この恋は成就してはいけない。
彼を失いたくないならば、彼を好きになってはいけない。
エウラリアの頬に一筋、涙の滴が伝った。
「あ、起こしてしまいましたか」
窓際で一輪挿しの水を換えていたメイドのリタが、申し訳なさそうに言う。だがエウラリアは別に彼女が立てた物音で起きたわけではないし、彼女がそばにいることすら気づいていなかった。起きたのは本当に偶然だ。
そうリタに告げると、彼女は安心して水換え作業に戻る。
一度目が醒めてしまうと、二度寝する気にもならない。ベッドから身を起こすと、水換えを終えたリタが着替えを手伝ってくれる。
着替え終わってカーテンを開けると、太陽はまだ地平線の近くにあった。
手持ち無沙汰でぼーっとしていると、紅茶を淹れてくれたリタがこんな話をする。
「あまり知られていないですけど、日が昇って地平線から完全に離れたら、寮の外を出歩いてもいいんです。わたくしの在学中は、早朝の静かな学園内を散歩したい生徒が、ちらほらと出歩いていましたよ」
言われて窓の外を見ると、東の空はまだほんのりと朝焼け色に染まっていて、人のいない学園は静謐な空気を漂わせている。この中を散歩するのは悪くない考えだが、見るかぎり人の姿は見えない。本当に出歩いていいのか確証がないので、実行にはかなり勇気がいる。
「リタがいたときと今では、規則が変わっているかもしれないし……」
「お部屋に置いてあった寮則を確認しました。ちゃんと変わらず記載がありましたよ。『午後七時以降、朝日が地平線から完全に離れるまでの外出を禁じる』と。
昔、早朝に出歩いたのを咎められた寮生が『門限はあっても朝何時まで外出禁止かの規定はない。明文化されていない規則で人を罰するのはおかしい』と大暴れしたので、寮則が書き換えられたのです」
寮則は確かに、部屋の本棚に聖書や教科書と一緒に用意されていた。だがその冊子は結構分量があり、隅々まで把握するのは無理がある。重要事項は寮長から口頭で説明があったこともあり、エウラリアは寮則に一度も目を通していない。
「なんでそんなことを知っているの? 寮則が変わった経緯まで……」
「早朝に教室に置き忘れた宿題を取りに行ったのがバレて、一年生なのに寮長副寮長を向こうにまわしてしつこく論陣を張って抵抗し、とうとう寮則を書き換えさせた当人が、このわたくしなんです」
そう言ってリタは、いたずらっぽく笑った。
「寮則の書き換えは七十年ぶりだったそうですが、一年半後にその面倒くさい寮生が寮長なんかに選ばれたものですから、なにか起こるたびに寮則はバカバカしいまでの厳密性を求めて書き換えられ、わたくしの在学中に寮則は七ページほど分量が増えました。改訂履歴を見る限り、その後の改定はないようですね」
そう言って、リタは誇らしげに胸を張る。
「リタがそんなに大暴れを……。想像できませんわ」
黒鴉智亜がエウラリアとしてこちらの世界で目覚めてから、リタはずっと優しく、何かに悩んでいるエウラリアに何も聞かずに寄り添ってくれている。日に干した毛布みたいな存在に見えるリタが、在学中はそんなに活動的だったなんて、本人から聞かされてもすぐには信じられない。
「わたくしが大人しいのはエウラリア様が理不尽なことをなさらないからです。自分の利益が理不尽に害されようとした時は、わたくしは大暴れしてでも抵抗しますよ。自分だけでなくエウラリア様のことも、いざとなれば大暴れして守りますから、頼りにしてくださいね」
「ありがとう」
黒鴉智亜もエウラリアも一人っ子だが、姉がいればこんな感じなのかな。とエウラリアは思う。自分の悩みに、深く立ち入らずにそれとなく気を使ってくれるリタは、誰にも話せない秘密を持つ彼女にはありがたい存在だった。
「寮則の改訂履歴を見るだけでも面白いですよ。例えば、女神暦一三二九年にも複数回の改定がされていますけど、その二年前に一度改定があるんです。この時もやっぱり、わたくしと同じような方がいたのかなって。だとするとその方、自分のせいで作られた服装に関する規則を、自分が寮長になってから真っ先に廃止しているんですよね」
楽しそうに話すリタを見ながら、その昔の寮生というのは、ひょっとしたらリタの前世なんじゃないかな、なんて思えてしまって、無表情なエウラリアの頬にわずかに笑みが浮かぶ。
しかし、『前世』という言葉から忌まわしいことを連想してしまい、再び無表情に戻る。
エウラリアの『前世』は、こことはまったく異なる二十一世紀の日本に生きていて、この世界のことは『チェンジ☆リングス』というゲームを通して知っていた。ゲーム世界に転生するネット小説だってたくさん読んできたんだから、堅信礼のあの日、いち早く状況を把握して悪目立ちしないようエウラリアになりきることだってできたのに。
何もしないでいると、暗いことばかり考えてしまう。紅茶も飲み終えてしまったし、リタの勧めどおり、外を散歩するのも良いかもしれない。
「少し、外の空気を吸ってきます」
エウラリアがそう言って立ち上がると、感情の読みにくい彼女の声音から、陰鬱な気配を鋭敏に感じ取ったリタが、優しい口調で言う。
「わたくしもご一緒してもよろしいですか?」
侍女としての義務感からではなく、本当に同行したいと思っているという感じだった。それでいて、もし一人になりたいのなら邪魔はしない、というニュアンスも言外に感じられた。一人になりたい気分なのは確かだが、こんなに気を使ってくれるリタを邪魔に思うはずもない。エウラリアは「来ていただけると嬉しいです」と付き添いを許可した。
屋外の空気は少し冷たかったが、かえってそれが心地よい。目的地を定めず歩くエウラリアに、リタが影のようにつき従う。
歩いているうちに礼拝堂の前まで来てしまった。今日は日曜日だから、朝食の後で日曜礼拝でもう一度来ることになる建物だ。
「早朝の礼拝堂には、在学中に来たことがあります。薔薇窓が東を向いているので、そこから朝日が差し込んでとても綺麗ですよ」
リタにそう言われて、エウラリアは礼拝堂の扉を開けて中に入っていった。
言われたとおり、礼拝堂正面の巨大な薔薇窓から朝日が光の柱となって降り注いでいて、とても荘厳な眺めだった。そして礼拝堂の中心、光の柱に照らされているあたりに、先客がいた。
跪き指を組んで祈りを捧げていたその先客は、エウラリアに気づいて振り返った。
黒髪を肩の上で切りそろえた、煙水晶色の瞳の少年だ。
(……ジル様!?)
『チェンジ☆リングス』の攻略キャラの一人、ロヨラ侯爵の次男ジルベルトだ。黒鴉智亜だった頃、『チェンジ☆リングス』のキャラの中ではジルベルトが一番好きだった。ネットでジルベルトメインの二次創作を読み漁ったし、お小遣いを奮発してキャラソンも買った。ボーナストラックに入っていたジルベルトの甘いささやきボイスを聴きながら寝るのが日課だったこともある。その憧れのジル様が、薔薇窓から射し込む光を受けてここに立っている。
「これはエウラリア様、おはようございます。こんな朝早くからお祈りですか」
入ってきたのがエウラリアだと分かると、ジルベルトはにこやかに挨拶した。この笑顔だ。黒鴉智亜を夢中にさせたのは、この邪気のない透き通った微笑みなのだ。
「ええ、おはようございます……」
そう返事をしながら、エウラリアは嫌なことに気づいてしまった。
自分は、よりによってエウラリアとして、ジルベルトと出逢ったのだ。
『チェンジ☆リングス』で、エウラリアはジルベルトルートのライバルキャラだ。グッドエンド、つまり主人公クロエがジルベルトと結ばれるルートでは、当然ながらエウラリアは失恋することになる。では、バッドエンドではどうなるかというと……。
エウラリアがジルベルトに告白すると、ジルベルトは苦悩することになる。一人の男性として、一人の女性であるエウラリアを好きな気持ちと、敬虔な女神教の信者として、神聖不可侵な次期聖女エウラリアを崇拝する気持ちが、彼の中でせめぎ合う。全信徒の信仰の縁であるべき聖女が、自分一人と恋仲になるのは許されることではない。悩んだ末に彼は、自ら命を断つ。
だから、この恋は成就してはいけない。
彼を失いたくないならば、彼を好きになってはいけない。
エウラリアの頬に一筋、涙の滴が伝った。
0
あなたにおすすめの小説
ブラック・スワン ~『無能』な兄は、優美な黒鳥の皮を被る~
碧
ファンタジー
「詰んだ…」遠い眼をして呟いた4歳の夏、カイザーはここが乙女ゲーム『亡国のレガリアと王国の秘宝』の世界だと思い出す。ゲームの俺様攻略対象者と我儘悪役令嬢の兄として転生した『無能』なモブが、ブラコン&シスコンへと華麗なるジョブチェンジを遂げモブの壁を愛と努力でぶち破る!これは優雅な白鳥ならぬ黒鳥の皮を被った彼が、無自覚に周りを誑しこんだりしながら奮闘しつつ総愛され(慕われ)する物語。生まれ持った美貌と頭脳・身体能力に努力を重ね、財力・身分と全てを活かし悪役令嬢ルート阻止に励むカイザーだがある日謎の能力が覚醒して…?!更にはそのミステリアス超絶美形っぷりから隠しキャラ扱いされたり、様々な勘違いにも拍車がかかり…。鉄壁の微笑みの裏で心の中の独り言と突っ込みが炸裂する彼の日常。(一話は短め設定です)
義姉をいびり倒してましたが、前世の記憶が戻ったので全力で推します
一路(いちろ)
ファンタジー
アリシアは父の再婚により義姉ができる。義姉・セリーヌは気品と美貌を兼ね備え、家族や使用人たちに愛される存在。嫉妬心と劣等感から、アリシアは義姉に冷たい態度を取り、陰口や嫌がらせを繰り返す。しかし、アリシアが前世の記憶を思い出し……推し活開始します!
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波@ジゼルの錬金飴③発売中
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
悪役令嬢になりましたので、自分好みのイケメン近衛騎士団を作ることにしました
葉月キツネ
ファンタジー
目が覚めると昔やり込んだ乙女ゲーム「白銀の騎士物語」の悪役令嬢フランソワになっていた!
本来ならメインヒロインの引き立て役になるはずの私…だけどせっかくこんな乙女ゲームのキャラになれたのなら思うがままにしないと勿体ないわ!
推しを含めたイケメン近衛騎士で私を囲ってもらって第二の人生楽しみます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる