42 / 61
第二章 聖女の秘密
ファティマ
しおりを挟む
大聖堂内の一室、普段は住み込みで働く神父たちの会議場になっているらしい部屋に、リディアたち学園から来た生徒が集められていた。全員揃ったところで神父が入室し、生徒たちに割り振られる仕事説明する。
やるべき仕事は、礼拝堂をはじめとする堅信礼で使用される数々の部屋の掃除から、挨拶に来る要人たち向けの贈答品の準備、堅信礼を受ける子女たちの名簿や席次に漏れや間違いがないかの確認作業の補佐に至るまでいろいろだった。
「そして、聖女様は準備のためにいつも以上にご多忙になられるので、身の回りのお世話をする巫女も足りなくなります。今回はエウラリア様がいらっしゃいますので、エウラリア様にこのお役目をお願いいたしたいと思っております」
「わかりました。聖女様のおそばに仕えることができるなんて光栄ですわ」
エウラリアは、目論見どおりファティマに接する機会の多い役目をもらうことができた。しかし残念ながら、この役目の定員は一名のようで、リディアは同じ役目に就くことはできない。
「わたくしは、なるべく聖女様のお近くでお仕事したいですわ」
とりあえず予定通りわがままを言ってみるリディア。
「聖女様のお近く……ですか」
「ええ、仮に聖女様の控え室のお掃除が一番聖女様のお近づきになれるなら、それでも構いませんわ」
実直そうな神父は、国内随一の名家の令嬢に掃除をさせることを少し躊躇ったようだったが、結局はリディアの意見を承諾した。
「そうですね。聖女様の控え室の掃除は女性にお願いしたほうがよいですし、聖女様と会話をする機会もあるのでエチェバルリア嬢のご希望にも沿うでしょう。では控え室のお掃除はエチェバルリア嬢と、あと一名、女性にお願いいたしたいのですが」
「それならわたくしが」
間髪入れず、ミランダが挙手する。
「ではミランダ・ガルシア嬢。お願いいたします。次に、礼拝堂のお掃除は椅子の設置等も含みますので、男性を五、六人ほど――」
そんな風にして仕事の割り振りが決められ、生徒たちはそれぞれの持ち場についた。
*
結論から言えば、控え室の掃除の仕事だからといってファティマと話す機会などほぼなかった。かろうじて会話があったのは、掃除が終わった後でファティマに報告に行ったときくらいだ。ファティマが控え室まで確認にやってきて室内を見回し、「綺麗になりましたわ。ありがとう」と感謝の言葉を述べて終わり。
他の役目を割り振られていた生徒たちもそれぞれの手伝いを終えて、聖堂内の小食堂で夕食を饗された。
「結局、今日はファティマ様とお話できませんでしたわ」
夕食も終わり、あてがわれた寝室でベッドに腰掛けて、リディアはそうひとりごちた。
「明日はまた、いろいろと仕事が割り振られるはずです。その時に期待するしかありませんね」
エレナがそう言って励ます。明日は朝から、大司教たちに挨拶に来た要人たちの取次や、聖堂内の案内などを手伝い、堅信礼終了後は後片付けを分担して行う。
「ですが、明日はファティマ様も今日以上にご多忙でしょうし……」
「そうですね。エウラリア様の方で、うまくファティマ様にお話を聞けていると良いのですが」
そんなことを話していると、部屋のドアがノックされた。ノックの主はファティマ付きの巫女の一人で、ファティマが手伝いの生徒たちと話がしたいと言うので呼びに来たのだという。なんでも、堅信礼を手伝ってくれたお礼に、生徒一人ひとりと話をする時間を作ってくれたのだそうだ。
降ってわいた幸運に、リディアはすぐに招きに応じた。エレナも随伴して、面会のために用意された小部屋へ向かう。
「お休み中のところ呼びつけてしまってごめんなさいね」
ファティマはそう言って微笑む。
「いえ、とんでもございませんわ。ご多忙のところお時間を割いていただき、感謝の極みですわ」
リディアが恐縮すると、ファティマは「そんなにかしこまらなくて良いのですよ」と優しく笑った。
「わたくしが若い女の子とおしゃべりしたかっただけですから、気楽にお話してくれた方が助かります。実は、今回こうやって一人ひとりお招きしているのは女子だけなんですよ。やはり夜に殿方と会うのは、大司教たちが反対しますもので。だからこのことは、男子たちには内緒にしてくださいね」
ファティマは、口元に右手の人さし指を立てて、しーっ、のジェスチャーをした。
「男子たちには不公平になって申し訳無いのですけど、どうしても若い女の子とお話したくて、この場を設けさせてもらいました」
若い子と話したいって、そんなウザいおっさんみたいなことを……とリディアは思ったが、さすがに言わないでおいた。
「そんなわけで、聖女ファティマに面会しているのではなく、ただの孤独なファティマお婆ちゃんの話し相手になるつもりで接していただいて結構ですからね。ええと、あなたのお名前は確か……」
「エチェバルリア公爵家の長女リディアと申します」
「そうそう、リディアちゃんでしたね。確か、わたくしの使う控え室のお掃除をしてくれたのだったかしら」
「ええ、そうですわ。お掃除が終わった後にちょっとご挨拶しただけですのに、覚えていてくださったのですね」
ファティマは、もちろん、とにこやかに微笑んだ。
「それではリディアちゃん。せっかくですので、お悩み相談でも受け付けましょうか。信仰のことに限らず、勉学のこと、将来のこと、あるいはもっとささいなことでもいいから、お悩みがあればお聞きしますわ」
「悩み……ですか?」
「そう、どんなことでも、人生の大先輩であるこのファティマお婆ちゃんが相談に乗りますわ。リディアちゃんは確か学園の一年生でしたわよね。ご実家を出て寮生活をはじめたばかりで、不安も悩みも一杯あるのではなくて? 親元を離れて生活を続けていけるか不安だとか、お隣の寮生の騒音がうるさいとか。
――なんなら、恋の悩みでも良いのですよ? 聖女になってからそういうものとは無縁になりましたが、本当はそういう話、大好きなんです」
ファティマはそう言って、いたずらっぽくウィンクしてみせる。
悩み相談。エウラリアのことを訊くのには、ちょうどいいチャンスではある。だが、どう尋ねるかは頭を使わなければならない。正直に全部話せば、エウラリアが取りかえ児であるとバラすようなものだ。核心部分をうまくぼかしつつ、エウラリアの「自分は、忌むべき取りかえ児なのではないか」「自分が聖女だというのは、自分を助けるためのファティマの嘘ではないか」という悩みの答えだけ引き出すには……。
リディアがそうやって言いにくそうに、それでいて何かを伝えたげに思い悩んでいると、ファティマは「何か言いづらいことですか? ひょっとして恋バナですか? 恋バナですね?」と、少しうわずった声で聞いてくる。どんだけ恋バナしたいんだろう。かわいいなこのお婆さん。
「ええと、恋バナではないのですが……その、質問がありまして」
「そう、恋バナではないのですね……。どんな質問でも大歓迎ですわ」
恋バナではないと聞いて少しだけテンションを落としたファティマだったが、優しくそう言ってくれた。
リディアは、思い切ってこう問いかけてみた。
「あまり快い話ではありませんので、ご不快に思われたらお詫びいたしますが……
聖女様は取りかえ児というものを、どうお考えですか?」
やるべき仕事は、礼拝堂をはじめとする堅信礼で使用される数々の部屋の掃除から、挨拶に来る要人たち向けの贈答品の準備、堅信礼を受ける子女たちの名簿や席次に漏れや間違いがないかの確認作業の補佐に至るまでいろいろだった。
「そして、聖女様は準備のためにいつも以上にご多忙になられるので、身の回りのお世話をする巫女も足りなくなります。今回はエウラリア様がいらっしゃいますので、エウラリア様にこのお役目をお願いいたしたいと思っております」
「わかりました。聖女様のおそばに仕えることができるなんて光栄ですわ」
エウラリアは、目論見どおりファティマに接する機会の多い役目をもらうことができた。しかし残念ながら、この役目の定員は一名のようで、リディアは同じ役目に就くことはできない。
「わたくしは、なるべく聖女様のお近くでお仕事したいですわ」
とりあえず予定通りわがままを言ってみるリディア。
「聖女様のお近く……ですか」
「ええ、仮に聖女様の控え室のお掃除が一番聖女様のお近づきになれるなら、それでも構いませんわ」
実直そうな神父は、国内随一の名家の令嬢に掃除をさせることを少し躊躇ったようだったが、結局はリディアの意見を承諾した。
「そうですね。聖女様の控え室の掃除は女性にお願いしたほうがよいですし、聖女様と会話をする機会もあるのでエチェバルリア嬢のご希望にも沿うでしょう。では控え室のお掃除はエチェバルリア嬢と、あと一名、女性にお願いいたしたいのですが」
「それならわたくしが」
間髪入れず、ミランダが挙手する。
「ではミランダ・ガルシア嬢。お願いいたします。次に、礼拝堂のお掃除は椅子の設置等も含みますので、男性を五、六人ほど――」
そんな風にして仕事の割り振りが決められ、生徒たちはそれぞれの持ち場についた。
*
結論から言えば、控え室の掃除の仕事だからといってファティマと話す機会などほぼなかった。かろうじて会話があったのは、掃除が終わった後でファティマに報告に行ったときくらいだ。ファティマが控え室まで確認にやってきて室内を見回し、「綺麗になりましたわ。ありがとう」と感謝の言葉を述べて終わり。
他の役目を割り振られていた生徒たちもそれぞれの手伝いを終えて、聖堂内の小食堂で夕食を饗された。
「結局、今日はファティマ様とお話できませんでしたわ」
夕食も終わり、あてがわれた寝室でベッドに腰掛けて、リディアはそうひとりごちた。
「明日はまた、いろいろと仕事が割り振られるはずです。その時に期待するしかありませんね」
エレナがそう言って励ます。明日は朝から、大司教たちに挨拶に来た要人たちの取次や、聖堂内の案内などを手伝い、堅信礼終了後は後片付けを分担して行う。
「ですが、明日はファティマ様も今日以上にご多忙でしょうし……」
「そうですね。エウラリア様の方で、うまくファティマ様にお話を聞けていると良いのですが」
そんなことを話していると、部屋のドアがノックされた。ノックの主はファティマ付きの巫女の一人で、ファティマが手伝いの生徒たちと話がしたいと言うので呼びに来たのだという。なんでも、堅信礼を手伝ってくれたお礼に、生徒一人ひとりと話をする時間を作ってくれたのだそうだ。
降ってわいた幸運に、リディアはすぐに招きに応じた。エレナも随伴して、面会のために用意された小部屋へ向かう。
「お休み中のところ呼びつけてしまってごめんなさいね」
ファティマはそう言って微笑む。
「いえ、とんでもございませんわ。ご多忙のところお時間を割いていただき、感謝の極みですわ」
リディアが恐縮すると、ファティマは「そんなにかしこまらなくて良いのですよ」と優しく笑った。
「わたくしが若い女の子とおしゃべりしたかっただけですから、気楽にお話してくれた方が助かります。実は、今回こうやって一人ひとりお招きしているのは女子だけなんですよ。やはり夜に殿方と会うのは、大司教たちが反対しますもので。だからこのことは、男子たちには内緒にしてくださいね」
ファティマは、口元に右手の人さし指を立てて、しーっ、のジェスチャーをした。
「男子たちには不公平になって申し訳無いのですけど、どうしても若い女の子とお話したくて、この場を設けさせてもらいました」
若い子と話したいって、そんなウザいおっさんみたいなことを……とリディアは思ったが、さすがに言わないでおいた。
「そんなわけで、聖女ファティマに面会しているのではなく、ただの孤独なファティマお婆ちゃんの話し相手になるつもりで接していただいて結構ですからね。ええと、あなたのお名前は確か……」
「エチェバルリア公爵家の長女リディアと申します」
「そうそう、リディアちゃんでしたね。確か、わたくしの使う控え室のお掃除をしてくれたのだったかしら」
「ええ、そうですわ。お掃除が終わった後にちょっとご挨拶しただけですのに、覚えていてくださったのですね」
ファティマは、もちろん、とにこやかに微笑んだ。
「それではリディアちゃん。せっかくですので、お悩み相談でも受け付けましょうか。信仰のことに限らず、勉学のこと、将来のこと、あるいはもっとささいなことでもいいから、お悩みがあればお聞きしますわ」
「悩み……ですか?」
「そう、どんなことでも、人生の大先輩であるこのファティマお婆ちゃんが相談に乗りますわ。リディアちゃんは確か学園の一年生でしたわよね。ご実家を出て寮生活をはじめたばかりで、不安も悩みも一杯あるのではなくて? 親元を離れて生活を続けていけるか不安だとか、お隣の寮生の騒音がうるさいとか。
――なんなら、恋の悩みでも良いのですよ? 聖女になってからそういうものとは無縁になりましたが、本当はそういう話、大好きなんです」
ファティマはそう言って、いたずらっぽくウィンクしてみせる。
悩み相談。エウラリアのことを訊くのには、ちょうどいいチャンスではある。だが、どう尋ねるかは頭を使わなければならない。正直に全部話せば、エウラリアが取りかえ児であるとバラすようなものだ。核心部分をうまくぼかしつつ、エウラリアの「自分は、忌むべき取りかえ児なのではないか」「自分が聖女だというのは、自分を助けるためのファティマの嘘ではないか」という悩みの答えだけ引き出すには……。
リディアがそうやって言いにくそうに、それでいて何かを伝えたげに思い悩んでいると、ファティマは「何か言いづらいことですか? ひょっとして恋バナですか? 恋バナですね?」と、少しうわずった声で聞いてくる。どんだけ恋バナしたいんだろう。かわいいなこのお婆さん。
「ええと、恋バナではないのですが……その、質問がありまして」
「そう、恋バナではないのですね……。どんな質問でも大歓迎ですわ」
恋バナではないと聞いて少しだけテンションを落としたファティマだったが、優しくそう言ってくれた。
リディアは、思い切ってこう問いかけてみた。
「あまり快い話ではありませんので、ご不快に思われたらお詫びいたしますが……
聖女様は取りかえ児というものを、どうお考えですか?」
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波@ジゼルの錬金飴③発売中
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
義姉をいびり倒してましたが、前世の記憶が戻ったので全力で推します
一路(いちろ)
ファンタジー
アリシアは父の再婚により義姉ができる。義姉・セリーヌは気品と美貌を兼ね備え、家族や使用人たちに愛される存在。嫉妬心と劣等感から、アリシアは義姉に冷たい態度を取り、陰口や嫌がらせを繰り返す。しかし、アリシアが前世の記憶を思い出し……推し活開始します!
ブラック・スワン ~『無能』な兄は、優美な黒鳥の皮を被る~
碧
ファンタジー
「詰んだ…」遠い眼をして呟いた4歳の夏、カイザーはここが乙女ゲーム『亡国のレガリアと王国の秘宝』の世界だと思い出す。ゲームの俺様攻略対象者と我儘悪役令嬢の兄として転生した『無能』なモブが、ブラコン&シスコンへと華麗なるジョブチェンジを遂げモブの壁を愛と努力でぶち破る!これは優雅な白鳥ならぬ黒鳥の皮を被った彼が、無自覚に周りを誑しこんだりしながら奮闘しつつ総愛され(慕われ)する物語。生まれ持った美貌と頭脳・身体能力に努力を重ね、財力・身分と全てを活かし悪役令嬢ルート阻止に励むカイザーだがある日謎の能力が覚醒して…?!更にはそのミステリアス超絶美形っぷりから隠しキャラ扱いされたり、様々な勘違いにも拍車がかかり…。鉄壁の微笑みの裏で心の中の独り言と突っ込みが炸裂する彼の日常。(一話は短め設定です)
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが
侑子
恋愛
十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。
しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。
「どうして!? 一体どうしてなの~!?」
いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる