捨てられオメガは純情ビッチ~王太子に婚約破棄されたら隣国の騎士団長に溺愛されるなんて聞いてませんが?~

夏芽玉

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3話 閨教育の成果

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「アシュリーが!? なんで!? 僕たちは子供のころからずっと一緒で……」
「そうだけど、もう無理っ! これ以上、ユリエルとは一緒に居られないっ!!」

 いかに僕たちが仲良しかということを説明しようとしたら、アシュリーが国王の後ろから半泣きで叫んだ。

「そんな!? 僕たちはずっと仲良しだったじゃないか!! 昨日の夜だって、一緒のベッドで寝て……」
「それがおかしいんだって!! 夜の来訪は断ってるのに、なんで朝になったらいつも私のベッドにユリエルが居るんだよっ!?」
「僕がアシュリーの婚約者でもうすぐ番になる予定だからだよっ!」
 
 だから、夜に一緒のベッドで寝るのは不自然なことじゃないって思うんだけど。
 ただ、前までは「一緒に寝たい」とお願いしたら「いいよ!」って言ってくれていたのに、最近アシュリーは夜に僕を寝室に入れてくれなくなった。それで仕方ないから、僕はアシュリーが寝た後に、こっそり寝室に忍び込んでいるんだ。僕の隣で無防備に眠るアシュリーは、すごく可愛い。
 
 最初は一国の王子の寝室に忍び込むなんて絶対無理だと思っていたけれど、そのあたりは従者のテオが上手く手引きをしてくれるので、いまのところ成功率は百パーセントだ。
 王宮の警備の隙とか、アシュリーの部屋の鍵の在り処とか、僕だって知らないことをなんでテオが知っているのかは不思議だけど……まぁ、とにかく僕の従者はとても優秀なのだ。

「しかも勝手にベッドに忍び込んでくるだけじゃなくて、今日の朝は……あ、あ、あなんことをするなんて……!!」
「あんなこと……って!! アシュリーのおちんちんが勃起……朝勃ちっていうらしいんだけどね。それで苦しそうだったから、ちょっと舐めてあげようかなって思っただけじゃないか!! あのまま僕に身を任せてくれれば、絶対に気持ちよくしてあげれたのに……!!」

 目覚めたとき、アシュリーの性器が寝巻の布を押し上げていたんだ。
 ちょうど閨教育で、性器を舐めるのは二人の雰囲気を高めるのに有効だって習ったばかりだったから、早速、口淫ってやつを実践してみようと僕は思った。
 それでズボン脱がせて下履きに手を掛けたころ、目覚めたアシュリーに絶叫されて、衛兵たちが部屋に押し入ってきて……そして、僕は早朝から国王に呼び出されたんだ。
 
「ユリエルの馬鹿っ!! こんなところでそーゆーこと言わないでっ!! 恥ずかしいでしょ!!」
「でも、番になるには発情期にセックスをしながら項を噛まないといけないじゃないか。だから、僕は万全の準備をするために……」

 番になる日が近づいてきているので、最近は閨教育の時間が増えて、内容も実践的なものになってきた。
 僕もアシュリーも、その日まではセックスをしてはいけないことになっている。だけど、初めてのセックスで失敗するのは嫌だから、できることからちょっとずつ試していきたいと思ったんだ。
 それに、アシュリーだって、同じように閨教育を受けてるから、そういうのは全部わかってるものだと思っていたんだけど……
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