15 / 15
はじめてのおつかい
まずば自己紹介といきましょう
しおりを挟む
「………なんだと思う?」
そう言って、美しい男はニコニコしながら首を傾げた。
「は?」
つい、その言葉が出てきてしまったのは仕方ないことだとおもう。
仕方ないだろ。これか口から出てこなかったんだ。
「あははっ。やっぱりそんな反応になるよね。ああ、そんなそりゃそうだと言いたげな顔はよしてくださいよ。このことには私にだって理由があるんだから。あ、今興味を持ちましたね?分かりますよ、すっごくわかりやすいんだからね?ユウジン、君は。」
何気に興味を持っていたことがサラッとバレてしまった。な、なんだか恥ずいんだけど…。
ま、まあ。とりあえずは、この美しい男のことを『美しい男』となんて呼ぶことになってしまったこんな茶番をすることになった言い分を聞こうではないか。
「あははっ。ですからユウジン。そんなに意気込んで聞かずともいいんだって言ったでしょ?本当に大した理由ではないのですから。
………あれ?ユウジン。なぜそんなに私を睨んでるのですか? ……あー、なるほど。
確かに『大したことの無い理由』というのは少し違いましたね。では正しい理由を話さしましょう。ああ、頼みますから、あまり気を張って聞かないでくださいね。気楽に、あくまでも気楽に、聞いてくださいよ。」
もったいぶってないで元から話せってものなんだけとな。 気を張らずに、気楽に、気楽にって、そんなに釘を刺さずともわかったから。 まあ、できるかどうかは約束出来ないけど。
とりあえず、話してもらえるらしいし、聞くとしますか。
「あははっ。わかっていただけたようで良かった。準備はよろしいですか?では、早速いきますよ、実はこの世界では真名…例えばあなたであれば、ユウジン・フォン・アンマリーですが、それを伝えるのはタブーとされているのです。
理由は簡単。
名前というものは、人に限らず、全ての生き物において己を縛るものであるのです。
それを知ってしまえば、名付けてしまえばその相手に関して色々と干渉することが出来てしまうのです。
故に、この世界では、基本真名は名乗りません。皆、自分を示す、ニックネームのようなものを周りには教え合うのです。
実際の名前を教えることはあっても、一部のもの以外はファーストネームや、ファミリーネームのみです。それ以上聞く事をしないのがマナーになっています。」
俺の顔は、今、見事な程に真っ青であるだろう。
俺の名前は、今まで多くの人に教え、伝えてしまっている。
極めつけは、3歳の頃のお披露目パーティの時だ。あの場には、使用人、付き添い人なども合わせれば、一体何人いたのだろうか。
少なくとも、2桁はゆうに越しているだろう。
そうなると、つまりは今までに会って話し、名前を教え、話した人間は全て、俺に干渉できるということだ。
干渉の度合いがどれほどのものかなど俺には全くわからないが、もしこの目の前の美しい男の言うことが本当であるならと考えると、サーッと顔から血が引いていく。
……や、やらかしてしまった。
「ああ、ユウジン。そんなに青い顔をして狼狽えずともいいんだよ。
この話は、ユウジン。君にはほとんど関係の無いことなのだからさ。
言ったでしょう?一部のものは、ほぼ大丈夫なのです。貴族には元々鑑賞されないように保護の魔法がかかっています。
更にユウジンは、貴族の中でも更にその上位。
それに、何より、君は『アンマリー家』なのんだよ。そんな人に悪さをしようというのは、酷く滑稽なほど馬鹿らしい事なんだから。
それに、何度も言っているでしょう?あなたはこの世の理からとっくに外れているんだ。その証拠に、何度あなたに我々が干渉しようとしても成功した試しがほとんど無いんだよ。」
サラッと凄いこと言われた気がしたけど、それはどこかにポイッと放り投げておこう。話が進まないし。
「安心した。それなら、俺も、俺の周りの人達も安全なわけだ。」
「そうですね。ほぼ安全です。そう易々と干渉されることは無いよ。
でもまあ、確かに、名前を知らないって言うのは不便だね。
それなら君に頼みがあるんだけど、」
ねえ、と、ワンクッションと、少しの間を開けて
『私の名前を、付けてくれないかな?』
「は?」
本日2度目のこの言葉が出た。
一体この男は何を言い出すのだ。
そして俺は何度こんなすっとんきょんなことを言うんだ。
「ああ、ごめんね?言葉足らずだったですね。
私には、君たちのように人に呼ばれる名前が無いのです。だから、私に呼び名をつけてほしのです。」
ん~、呼び名…さっき普通はニックネームを作るものだって言ってたし、軽く、ぱっと思いついたのが一番いい…かな?
「んー、じゃあ、………流歌…とか?」
ふと、この美しい男の声がふと、か頭に流れた。『流れる歌のように美しい声』だから、流歌。
「………気に入らなかっかかな?」
目を見開いて、ポカンとしている。男に目を向け、俺は尋ねる。
「い、いや、まさか本当に名付けてくれるとは思わなかったから…。
…流歌……。嬉しいです。ありがとう。」
ニコッとぱっと花が咲いたかのように男……流歌は笑った。
その時、すっと俺の頬に流歌の左手が伸びてきた。
ぎゅっと目を閉じる。すると、ピリッと刺されたような痛みが耳に走った。
……え、耳??
そっと、割れ物にでも触れるように痛みの走った耳に触れてみる。
………ん?
「なにこれ。ピアス?」
そこには確かにピアスが付けられていた。
気になって色々いじってみても、一向に取れてしまう様子はない。
「気になりますか?そのピアスは私と契約をした証のため、外すことは絶対にありませんよ。」
おいこら、ちょいまて。
「俺か今、何時流歌と契約なんてものを結んだんだよ。」
「ついさっきですよ。先程私に名前をつけてくださったじゃないですか。それは、この世界、というか、私にとって大切な契約の儀式だったのですよ。」
おい、そんなこと聞いてないぞ。
「……………嘘つき」
「話さなかっただけでしょう?嘘なんてひとつもついていませんよ。」
にっといたずらっぽく笑って指を人さし指を唇の中心に当てる。流歌だとそんな姿も絵になるから困る。
というか、嘘つくのも言わないのも同じようなもんだし。
流歌に向かって、むっとした顔で言っても、笑って流されてい待ったけど。
そう言って、美しい男はニコニコしながら首を傾げた。
「は?」
つい、その言葉が出てきてしまったのは仕方ないことだとおもう。
仕方ないだろ。これか口から出てこなかったんだ。
「あははっ。やっぱりそんな反応になるよね。ああ、そんなそりゃそうだと言いたげな顔はよしてくださいよ。このことには私にだって理由があるんだから。あ、今興味を持ちましたね?分かりますよ、すっごくわかりやすいんだからね?ユウジン、君は。」
何気に興味を持っていたことがサラッとバレてしまった。な、なんだか恥ずいんだけど…。
ま、まあ。とりあえずは、この美しい男のことを『美しい男』となんて呼ぶことになってしまったこんな茶番をすることになった言い分を聞こうではないか。
「あははっ。ですからユウジン。そんなに意気込んで聞かずともいいんだって言ったでしょ?本当に大した理由ではないのですから。
………あれ?ユウジン。なぜそんなに私を睨んでるのですか? ……あー、なるほど。
確かに『大したことの無い理由』というのは少し違いましたね。では正しい理由を話さしましょう。ああ、頼みますから、あまり気を張って聞かないでくださいね。気楽に、あくまでも気楽に、聞いてくださいよ。」
もったいぶってないで元から話せってものなんだけとな。 気を張らずに、気楽に、気楽にって、そんなに釘を刺さずともわかったから。 まあ、できるかどうかは約束出来ないけど。
とりあえず、話してもらえるらしいし、聞くとしますか。
「あははっ。わかっていただけたようで良かった。準備はよろしいですか?では、早速いきますよ、実はこの世界では真名…例えばあなたであれば、ユウジン・フォン・アンマリーですが、それを伝えるのはタブーとされているのです。
理由は簡単。
名前というものは、人に限らず、全ての生き物において己を縛るものであるのです。
それを知ってしまえば、名付けてしまえばその相手に関して色々と干渉することが出来てしまうのです。
故に、この世界では、基本真名は名乗りません。皆、自分を示す、ニックネームのようなものを周りには教え合うのです。
実際の名前を教えることはあっても、一部のもの以外はファーストネームや、ファミリーネームのみです。それ以上聞く事をしないのがマナーになっています。」
俺の顔は、今、見事な程に真っ青であるだろう。
俺の名前は、今まで多くの人に教え、伝えてしまっている。
極めつけは、3歳の頃のお披露目パーティの時だ。あの場には、使用人、付き添い人なども合わせれば、一体何人いたのだろうか。
少なくとも、2桁はゆうに越しているだろう。
そうなると、つまりは今までに会って話し、名前を教え、話した人間は全て、俺に干渉できるということだ。
干渉の度合いがどれほどのものかなど俺には全くわからないが、もしこの目の前の美しい男の言うことが本当であるならと考えると、サーッと顔から血が引いていく。
……や、やらかしてしまった。
「ああ、ユウジン。そんなに青い顔をして狼狽えずともいいんだよ。
この話は、ユウジン。君にはほとんど関係の無いことなのだからさ。
言ったでしょう?一部のものは、ほぼ大丈夫なのです。貴族には元々鑑賞されないように保護の魔法がかかっています。
更にユウジンは、貴族の中でも更にその上位。
それに、何より、君は『アンマリー家』なのんだよ。そんな人に悪さをしようというのは、酷く滑稽なほど馬鹿らしい事なんだから。
それに、何度も言っているでしょう?あなたはこの世の理からとっくに外れているんだ。その証拠に、何度あなたに我々が干渉しようとしても成功した試しがほとんど無いんだよ。」
サラッと凄いこと言われた気がしたけど、それはどこかにポイッと放り投げておこう。話が進まないし。
「安心した。それなら、俺も、俺の周りの人達も安全なわけだ。」
「そうですね。ほぼ安全です。そう易々と干渉されることは無いよ。
でもまあ、確かに、名前を知らないって言うのは不便だね。
それなら君に頼みがあるんだけど、」
ねえ、と、ワンクッションと、少しの間を開けて
『私の名前を、付けてくれないかな?』
「は?」
本日2度目のこの言葉が出た。
一体この男は何を言い出すのだ。
そして俺は何度こんなすっとんきょんなことを言うんだ。
「ああ、ごめんね?言葉足らずだったですね。
私には、君たちのように人に呼ばれる名前が無いのです。だから、私に呼び名をつけてほしのです。」
ん~、呼び名…さっき普通はニックネームを作るものだって言ってたし、軽く、ぱっと思いついたのが一番いい…かな?
「んー、じゃあ、………流歌…とか?」
ふと、この美しい男の声がふと、か頭に流れた。『流れる歌のように美しい声』だから、流歌。
「………気に入らなかっかかな?」
目を見開いて、ポカンとしている。男に目を向け、俺は尋ねる。
「い、いや、まさか本当に名付けてくれるとは思わなかったから…。
…流歌……。嬉しいです。ありがとう。」
ニコッとぱっと花が咲いたかのように男……流歌は笑った。
その時、すっと俺の頬に流歌の左手が伸びてきた。
ぎゅっと目を閉じる。すると、ピリッと刺されたような痛みが耳に走った。
……え、耳??
そっと、割れ物にでも触れるように痛みの走った耳に触れてみる。
………ん?
「なにこれ。ピアス?」
そこには確かにピアスが付けられていた。
気になって色々いじってみても、一向に取れてしまう様子はない。
「気になりますか?そのピアスは私と契約をした証のため、外すことは絶対にありませんよ。」
おいこら、ちょいまて。
「俺か今、何時流歌と契約なんてものを結んだんだよ。」
「ついさっきですよ。先程私に名前をつけてくださったじゃないですか。それは、この世界、というか、私にとって大切な契約の儀式だったのですよ。」
おい、そんなこと聞いてないぞ。
「……………嘘つき」
「話さなかっただけでしょう?嘘なんてひとつもついていませんよ。」
にっといたずらっぽく笑って指を人さし指を唇の中心に当てる。流歌だとそんな姿も絵になるから困る。
というか、嘘つくのも言わないのも同じようなもんだし。
流歌に向かって、むっとした顔で言っても、笑って流されてい待ったけど。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(23件)
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
更新待ってたから凄い感動しました!
毎回面白いので更新待ってます!でも体は大切にして下さい(^^)/
bookさん!
お久しぶりです⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
更新、お待たせして、すみません。
現在、1話執筆中なので気長にお待ちください。
これからもよろしくお願いします!!
のんびりマイペースで更新してなー
龍牙王様
ありがとうございます(*´ω`*)
ほんとにゆっくりペースになってしまって申し訳ないです(_ _)
明日公演の前に少し時間があるらしいので少し書こうかと思っています!!
仰った通りマイペースで行こうと思います!!
沢山の感想?ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
同じく、焦ったものさじゃよ の所違和感あるんだけど 変じゃない?
龍牙王様
先程の指定と同じで訂正させていただきました!
他にも何かあったら言ってくださいね?
ありがとうございましたm(_ _)m