4 / 7
004 水の精霊
しおりを挟む北東の森だったな。なんだか証を示さなければならないらしいが、ついでにおいしい水が手に入りそうだ。
これぞ、一石二鳥ってやつだ。さて、行ってみよう。
とりあえず、北東へ向かって歩いてきたのだが、森って、あれのことなのか。
明らかに森と呼べるような木々はなく、これ以上進んでも、何も無いし。いや、あれは森とは言わないと思うのだが。
酔っ払いの言うことだし。アリなのか。
さて、入ってみるか。迷路になっているって話だったからな。おまけに、目印は泉だの像だのって話しだ。明らかに誰かが作ったものだろうな。
森に入ると、左右の二手に分かれていた。試しに右に行くかな。右は更に上下に分かれた道に着いたが、どちらに行くべきか。
まず、上に行ってみよう。
と、上に行くと行き止まり。アイテム(青の玉)をゲットして、元の場所に戻ろうとしたが、いきなりスタート地点に戻されてしまった。
どうやら、戻れば元の場所に戻るようになっているらしい。今度は、先程の道の下に行こうと思う。
すると、なにやらまたアイテム(赤の玉)が、落ちているものは頂いていこう。こちらも行き止まりになっているようだ。なんだ、右側の道はどれもハズレだったようだ。
今度は左の道に進む。すると十字に分かれていた。どうやらこちらの道で合っているようだ。1つは、俺が来た道だから。まずは、まっすぐ行ってみるか。
すると、また行き止まり。アイテムは無かったが、変わった装置があった。一応調べてみよう。
お、何かはめ込むようになっている。
さっき見つけてきたアイテムは、ここにはめるための物だったのか。
という事は、どの道も当たりって事だな。
これって、迷路にもなっていないような気がするが。
ということで、他の道も全部行って、アイテムを集めて来よう。上の道にはアイテム(黄の玉)、下の道には(緑の玉)があった。だけど、これってどうはめたら良いんだ?
そういえば、青・赤・黄・緑というと、この世界に分かれている大陸それぞれのカラーじゃないのか?
青は東の(青龍大陸)、赤は南の(朱雀大陸)、
黄は西の(白虎大陸)、緑は北の(玄武大陸)
だとすると、上にはめ込むのは当然「緑」だよな。下は「赤」、右は「青」、左は「黄」
………。
どこかで、何かの音がした。
さて、どこか変わったのかな?って、すぐ側に魔方陣が出現したし!なんだろう。これってやっぱり何かの魔法ってやつなのか?
こういう物にはあまり近づかない方が良いのだろうけれど、ここで待っていても仕方がないし、試しに行ってみるか。
魔方陣の方に近づいてみる。
すると、一気に周りの景色が変わった。これって、やっぱり瞬間転移装置(ワープ)ってやつか。
「こ、ここは?」
辺りを見渡すと、あの話にあった泉が目の前に広がっていた。ということは、すぐ近くに像が二つあるはず。探してみよう。
探してみると、泉の側に女神像があり、その横に変わった像があった。何か秘密があるはずだ。
調べてみよう。
「………。」
待てよ。てか、どうやってそこまで行くんだ?女神像の周りは泉のようで、近づくことができない。中央の像まで行くためにはどうしたらいいのだろう。
やはり、あの青いマス……とりあえず行ってみるか。と、やっぱりワープか!?あっという間に中央の陸地へ来てしまった。
すごいな。魔法ってやつは。
でも、先にワープがないぞ。
そういえば、おいしい水が必要だったな。汲んでいこう!
女神像の元で、おいしい水を手に入れた。
するとワープが出現した。えらく簡単だなぁ。しかし、そのワープに乗ると元いた場所に戻されてしまった。
どうやらもう1つのほうだったようだ。ということで、もう一度中央の陸地へ渡り、反対の像を見てみる。水の中にレバーのようなものがあった。
もしかして、こっちか。レバーを切り替えた。
すると、もう1つのワープができた。
さて、行ってみるか。ワープの向こうへ!ワープの向こうには洞窟があった。これが、話にあった洞窟らしいな。
しかし、声が聞こえると言う話だったが、何も起こらないし、聞こえないな。
どういうことだ?
とりあえず、中に入ってみよう。普通に入れてしまった。中は小さな空間で、所々にきれいな石の塊がある程度。
もしかして、これが魔石なのか?奥に宝箱が見える。明らかに場違いなものだよな。
何でまたこんな所にと思ったが、とりあえず開けてみよう。すると、中から青い精霊が現れた。
「な、なんだ!!魔石があるはずじゃ?」
思わず、一歩後退する。
「助けてください。私だけでは救えない。」
………一体、何がどうなっているんだ?
「あの…誰ですか?」
「私は青龍大陸の守護精霊である水の精霊、ウォーター・シュイ・クアン」
「………呼びにくい名前だな。クアンでいいか?」
「はい。」
「それで、クアン何があったんだ?」
「それが、私の眷属であるスライムがいなくなってしまったのです。」
「………スライム。もしかして、あの大群のやつか?」
「いえ、一匹ですが?」
「中央に変な色のスライムが居たんだが、違うのか。」
「分かりません。もしかするとその子かもしれないです。」
「俺は、スライム退治を任されたんだ。」
「なんですって!あの子は…いえ、それであなたは魔石を求めて来たのですね。」
「そうだ。でも魔石はなさそうだな。」
「いえ、私が持っています。」
「本当か?欠片でもいい。分けてくれないか?」
「もし、私の眷属を助ける手伝いをしてくださるなら、差し上げましょう。」
「分かった。どうすればいい?」
「私を連れて行ってください。」
「え?連れて行くって言っても、精霊って動いていいのか?」
「非常事態ですから。」
「了解!じゃ行こうぜ」
と、まぁそんなこんなで、精霊と行動を共にする事になった。
精霊を連れているといっても、一緒に歩いているわけではない。精霊は普通人には見えないものだ。精霊自身が姿を見せる気があるか、それを見る資質がない限り見えないんだ。
言ってみれば、憑いているって言った方が正しい表現だろう。クアンの話しによると憑いている間はクアンの力が使えるようになるらしい。
つまり、水属性の力が使えるようになったということだ。といっても、俺自身のレベルが低いため大した技は使えないけどな。
「聞いてもいいですか?」
「何だ?」
「あなたは、なぜスライム退治を請け負ったのですか?」
「クアンは知っているだろう。今この世界から水が無くなっている。」
「ええ。我々精霊の力ではもうこの世界は保てない程狂ってしまいました。」
「その原因を知りたいんだ。」
「知ってどうするのです?」
「分からない。でも、知らなきゃいけないような気がするんだ。」
俺はクアンに幼い頃のことを話した。
「なるほど。あなたは、原因追及と落し物を返すために旅をしたいと。」
「そう。ただ、未だに村長にも会えない状態だけどな。」
「その落とし物、見せていただけますか?」
「あぁ。いいよ!」
クアンは落とし物を手に取ると驚きに目を見開いた。
「こ、これは!!」
「知っているのか?」
「いえ、直接知っている訳ではありませんが、恐らくアクオス様の物です」
「アクオス?それって、この世界の神様だよな。」
「ええ。」
「そっか。神様って、えぇー?」
「私もびっくりです。人前に現れるなんてことは、今まで前例がありません。」
「でも、助けてくれたんだよな。これも返さないといけないし。」
「ふふ。これは、大変な旅になりそうですね。」
クアンはウィンの素直な心を称賛しつつ微笑んだ。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる