75 / 327
過去~高校生編1
68
しおりを挟む
おい、マジかよ。
「だから、これは、このXをこっちに移動させて……」
「あぁ、なるほど!!……で、それから?」
「………お前さ、ちゃんと授業出てんの?」
「おぅ、もちろん!俺これでも無遅刻無欠勤だし!!」
あ、鈴木だっけか?
毎日出ててお前、コレですか?
「でもついつい眠くて寝ちゃうんだよね。えへっ?」
「…………」
『えへ?』じゃねぇよ、『えへ?』じゃ。
ダメだわ、こりゃ。
諦め気味になってると横から少し大きめの声が聞こえてくる。
「ちょっと、何やってんの?そこの問題さっきもやったでしょ?まじめに聞いてるわけ?」
「み…水野ぉ」
「もう一回最初からやって!」
「にゃは、慶ちんに怒られてやんの」
「あっちゃん……ここ、最初から間違えてるけど。…いい加減にしないと僕帰るよ」
「…ごめんにゃさい」
あんなふうにイラッときてる慶太は珍しい。
自分はすごく努力して試験に望んでる分、ここまで何の準備もせずにやってきたやつらに呆れてるのかもしれない。
てか、これ今日一日じゃ…。
ヤバっ。こんな事口に出そうものなら…
「ていうか、コレ今日一日じゃ無理なんじゃないの?」
「バカ!慶太、それ言うな!」
そんなこと言ったら、お前…
「「「「水野ぉ!!!頼む。明日も…てか、試験まで…」」」」
ほら、みろ。
はぁ、とあからさまにため息をつくとそこにいた野郎どもは一斉にこっちを向いた。
(何だよ、こっち見るなよ。)
そこにはチワワと言うほど可愛さもないが、あえて言うなら柴の成犬的な感じなのがウルウル涙を浮かべて俺を見てやがる。
「「「「桐生………な?」」」」
ちらりと慶太のほうに目をやると「仕方ないよね?」って顔してる。
これから一週間。
慶太との時間が減るんですか?
マジ勘弁してよ…。
「だから、これは、このXをこっちに移動させて……」
「あぁ、なるほど!!……で、それから?」
「………お前さ、ちゃんと授業出てんの?」
「おぅ、もちろん!俺これでも無遅刻無欠勤だし!!」
あ、鈴木だっけか?
毎日出ててお前、コレですか?
「でもついつい眠くて寝ちゃうんだよね。えへっ?」
「…………」
『えへ?』じゃねぇよ、『えへ?』じゃ。
ダメだわ、こりゃ。
諦め気味になってると横から少し大きめの声が聞こえてくる。
「ちょっと、何やってんの?そこの問題さっきもやったでしょ?まじめに聞いてるわけ?」
「み…水野ぉ」
「もう一回最初からやって!」
「にゃは、慶ちんに怒られてやんの」
「あっちゃん……ここ、最初から間違えてるけど。…いい加減にしないと僕帰るよ」
「…ごめんにゃさい」
あんなふうにイラッときてる慶太は珍しい。
自分はすごく努力して試験に望んでる分、ここまで何の準備もせずにやってきたやつらに呆れてるのかもしれない。
てか、これ今日一日じゃ…。
ヤバっ。こんな事口に出そうものなら…
「ていうか、コレ今日一日じゃ無理なんじゃないの?」
「バカ!慶太、それ言うな!」
そんなこと言ったら、お前…
「「「「水野ぉ!!!頼む。明日も…てか、試験まで…」」」」
ほら、みろ。
はぁ、とあからさまにため息をつくとそこにいた野郎どもは一斉にこっちを向いた。
(何だよ、こっち見るなよ。)
そこにはチワワと言うほど可愛さもないが、あえて言うなら柴の成犬的な感じなのがウルウル涙を浮かべて俺を見てやがる。
「「「「桐生………な?」」」」
ちらりと慶太のほうに目をやると「仕方ないよね?」って顔してる。
これから一週間。
慶太との時間が減るんですか?
マジ勘弁してよ…。
1
あなたにおすすめの小説
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
彼の至宝
まめ
BL
十五歳の誕生日を迎えた主人公が、突如として思い出した前世の記憶を、本当にこれって前世なの、どうなのとあれこれ悩みながら、自分の中で色々と折り合いをつけ、それぞれの幸せを見つける話。
メビウスの輪を超えて 【カフェのマスター・アルファ×全てを失った少年・オメガ。 君の心を、私は温めてあげられるんだろうか】
大波小波
BL
梅ヶ谷 早紀(うめがや さき)は、18歳のオメガ少年だ。
愛らしい抜群のルックスに加え、素直で朗らか。
大人に背伸びしたがる、ちょっぴり生意気な一面も持っている。
裕福な家庭に生まれ、なに不自由なく育った彼は、学園の人気者だった。
ある日、早紀は友人たちと気まぐれに入った『カフェ・メビウス』で、マスターの弓月 衛(ゆづき まもる)と出会う。
32歳と、早紀より一回り以上も年上の衛は、落ち着いた雰囲気を持つ大人のアルファ男性だ。
どこかミステリアスな彼をもっと知りたい早紀は、それから毎日のようにメビウスに通うようになった。
ところが早紀の父・紀明(のりあき)が、重役たちの背信により取締役の座から降ろされてしまう。
高額の借金まで背負わされた父は、借金取りの手から早紀を隠すため、彼を衛に託した。
『私は、早紀を信頼のおける人間に、預けたいのです。隠しておきたいのです』
『再びお会いした時には、早紀くんの淹れたコーヒーが出せるようにしておきます』
あの笑顔を、失くしたくない。
伸びやかなあの心を、壊したくない。
衛は、その一心で覚悟を決めたのだ。
ひとつ屋根の下に住むことになった、アルファの衛とオメガの早紀。
波乱含みの同棲生活が、有無を言わさず始まった……!
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる