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April
報告会のお時間です①
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あの制裁騒動から何事もなく時は過ぎ、放課後。
遂に、報告会の時間がやってきた。
ストッパーのちりちゃんが不在の今回。ちりちゃんは、代わりの人を探すと言っていたけど、大丈夫なんだろうか。不安で仕方ない。
少し憂鬱な気分になりながら、指定された教室の扉を開いた。
「お疲れ様です」
「お疲れ様でございます、蒼葉様! 本日も大変綺麗で可憐で麗しゅうございます!! 本日例の転入生への制裁があり、蒼葉様が巻き込まれたと聞いて、この雪之丞もう居ても立ってもいれずすぐにでも駆けつけたい衝動に駆られておりましたが、なにぶん3-Sが入っているS棟から体育館は遠すぎまして駆けつけることが出来ず、蒼葉様の一大事だと言うのに何たる──」
「ユキ、席に戻りなさい」
「うわっ!? ちょっとレオ、引っ張らないでくれよ!」
そこにいたのは、制服を綺麗に着こなした和風系イケメンの雅楽代先輩と、誰だろう? 美人系の男性がいる。緑色のネクタイなので3年生、恐らく雅楽代先輩と同じSクラスの人だと思う。
謎の先輩は暴れる雅楽代先輩の襟首を掴み、後ろへ引き戻している。何だこれ。なんか萌えるシチュエーションなんですけど。
「えっと……?」
腐男子心を何とか押し留めながら、見たことの無い先輩の登場に首を傾げる。
するとその先輩は、何とも綺麗な所作で跪き、頭を垂れた。やばい。かっけえ。
「初めまして、藤咲様。早々に雅楽代が失礼致しました。俺は、3-Sの二階堂玲音です。ぜひ、“レオン”とお呼びください。この度はお目にかかれまして大変光栄です」
とても育ちが良さそうなその名乗り。身体中から気品が満ち溢れている。
「初めまして、レオン先輩。藤咲蒼葉です。俺のこともそんな堅苦しくなく“蒼葉”で構いません。敬語もやめていただいて大丈夫です」
「そうですか? ではお言葉に甘え──」
「バカ!! 蒼葉様に失礼だろ!!」
「──とユキがいうので、敬語はこのままにさせていただきますね、蒼葉様」
「はぁ……」
少し困ったようにそう言うレオン先輩。子どもが駄々を捏ねて謝っている親みたいだ。
それにしても類は友を呼ぶとはまさにこのこと、と思えるくらい、纏う雰囲気だけ見ると2人は似ている。例えるなら、雅楽代先輩は侍、レオン先輩は騎士だ。どちらもとてもかっこいい。雅楽代先輩に関しては俺に関わらなければ、だけど。俺と話す雅楽代先輩は、愛の重いストーカーだった。下手したらヤンデレでは? とまで思ってたんだけど…。
「っていうか、何さらっと蒼葉様に名前で呼んでもらってるんだよ!? 蒼葉様、俺のこともぜひ“ユキ”とお呼びください!!」
「えっ」
「レオだけなんてずるい! 俺のことも名前で呼んでほしいですっ!!」
「……分かりました、ユキ先輩」
「うわあああああやったあああああ!!!」
断然うるさくなった雅楽代先輩──ユキ先輩。こんなキャラだったっけな? この人。
一方のレオン先輩はというと、何だか子どもを見守る親みたいに優しく微笑んでいた。
「ユキ。そろそろ席に着いて」
「だって聞いたかよ、レオ! 蒼葉様が俺のこと、“ユキ先輩”って!」
「うん、よかったね」
「もう最高!! 死んでもいい!!」
「大丈夫。こんなことじゃ死なないよ」
荒ぶるユキ先輩の言葉をにこにこと聞き流すレオン先輩。何だろう。さっき抑えた腐男子心が揺さぶられるんですが。
もしかすると、もしかするかも…と思ってしまえば、いてもたってもいられなかった。
「あのー。お二人の関係って……」
「関係、ですか?」
「蒼葉様もしや嫉妬していただいてるんですか!? ご安心ください! 俺とレオはただの幼馴染みの腐れ縁です! レオと俺の間には何一つやましいことはありません! 俺は蒼葉様にお会いしてからずっと蒼葉様一筋です!! ご安心くださいね!!」
「あ、別に心配はしてないです」
ユキ先輩が嬉しそうに破顔しながら飛びついてこようとしたので、反射的に引いた。まぁ、避けなくてもレオン先輩が襟首取ってたけど。
「離せよ、レオ!」
「俺もユキも幼稚舎からいるんですよ」
「長いお付き合いですね」
「Sクラスはみんなそんなものです」
「はーなーせー!」
抗議するユキ先輩を華麗に無視し、レオン先輩は俺に話しかけてくる。
なので俺も気にすることなく会話した。いろいろ話聞けるのは楽しいし。何より、いつもより断然砕けていて子どもっぽいユキ先輩が可愛い。
「その中でも一層仲が良かったりとか」
「そうですね…。確かによく一緒にいますけど、親友と言うより保護者みたいな感覚です」
保護者だと言ったレオン先輩に、俺はものすごく納得できた。だってもうさっきからそうにしか見えないんだよ。少なくとも同い年だなんて信じられない。
だが当のユキ先輩は、不愉快だとでも言うように顔を顰める。
「え? ちょっとレオ。保護者は酷くない?」
「事実だ」
「そんなことない。俺のがお前の面倒見てるんだよ!」
「はいはい、わかったわかった」
「その言い方やめろって! もっと真面目に俺の話聞けよ!」
「聞いてるから、元の席に座ろうなー」
「子どもみたいな扱いすんな!」
首元掴まれた猫みたいな体勢のまま、ユキ先輩が叫んでいる。何これ。180cm超えている男子生徒がまるで駄々っ子のようだ。
1年間、かなりの数顔を合わせてきたけど、こんなにユキ先輩を可愛いと思ったことはない。そもそもそれなりに体格の良い人だし。それに、良い人なのはわかるんだけど、ストーカーだし愛が重すぎて避けてたくらいだ。
でも何? レオン先輩が関わるとこんなに可愛く変貌すんの? 精神年齢10歳くらい下がったんでは? ヤバい。ヤバいよこれ。レオン先輩のスパダリ感も相まって最高! 付き合ってくんないかな? 今すぐここでキスとかしていただいても構いませんよ!
「だから、俺の話を──」
「ユキ。報告会するんじゃないの?」
「あ! ……蒼葉様、失礼致しました…っ!!」
レオン先輩の声で、俺の存在を思い出したらしいユキ先輩。逆立てていた毛を戻して、大袈裟なくらい頭を下げる。
俺としては、俺のことは空気にしてそのままおっ始めてくれてもよかったんだけどな。と思いながら、隠しきれない笑顔をそのままに向けた。
「始めますか?」
「はい…」
「ユキ、テンション低いよ」
「誰のせいだよ!」
「はいはい。深呼吸してー」
「うるさい!」
うわぁ。もう今日の報告会最高!
ちりちゃん、部活でよかった。ちりちゃんのこと大好きだけど、こんな愛おしいCPが近くに存在しただなんて思わなかった。最高。いいぞもっとやれっ!
「……蒼葉様。聞いてますか?」
「あ、聞いてなかったですー」
笑顔のまま告げると、ユキ先輩は何故か嬉しそうに同じことを話してくれた。
「では初めから。新学期が始まりまして、新入生が複数人入隊を希望しております。順次面会を行いながら、受け入れている状態です。また、例の転入生が来たことにより、蒼葉様を取り巻く環境もかなり変化しましたよね?」
「んー、そうですね」
「そのため、我が親衛隊も少々荒れております。端にまで目を配らせているつもりではありますが、一部過激な隊員からは、転入生を制裁すべきだという声も出ています」
「マジですか」
制裁。やっぱり、そう言った声はいろんなところから出ているんだな。
昼休みにナギが言っていた。俺が遭遇したのは、止めきれなかった生徒会長の過激派のものなのだそうだ。だけど本当は、予定されていた制裁はもっとたくさんあり、下手をすれば今日、もっとたくさんの事件が起こっていたかもしれないと。
物思いに耽る俺に、ユキ先輩が淡々と続ける。
「あの転入生、まだ入ってきたばかりなのにあまりに馴れ馴れしいですし。それに蒼葉様も付き纏われて、あまり良いお顔をされていらっしゃらなかったので」
そう言われるとキツい。実際、良い感情は抱いていないのだ。アンチだーって思った上に、今日アイツが〔Aqua〕に何かを抱いていることもわかった。そうなると余計に関わりづらいのも事実。
でも、朔の件は俺の個人の問題だ。親衛隊員の人たちが、制裁だなんて野蛮なことをする必要はない。
「それはすみません。でも、俺のことを慕ってくれるのなら、皆さんの人生を棒に振るようなことしないでください。皆さんが気にするようなことにはなりませんから。よろしくお願いします」
事件処理をして帰ってきた里緒によると、今回の制裁事件の加害者は全員退学処分になるらしい。処分については制裁の内容にもよるそうだが、今回は凌辱という卑劣な犯行に及ぼうとしていたこと、結果的に返り討ちにあって未遂ではあるものの、その残忍さは極めて悪質であると結論づけられたそうだ。そして、彼らが初犯ではないと言うことも、この重い処分が下された理由の1つだそうだ。
愛情がおかしな方向に向かって、こんな重大な犯罪を犯してしまう。気持ちはわかる、だなんて初日は思ったりしたけど、やっぱりダメだ。一時の感情で、人生の道を踏み外してほしくない。彼らは踏みとどまるべきだったんだ。
だから俺は、俺を慕ってくれている親衛隊員にはそんなことはしてほしくない。
家柄も、学歴もある、お金持ちの子息たち。
──彼らは俺と違って、何にでもなれるはずなんだから。
「今のお優しい慈愛に満ち溢れたお言葉、この雅楽代雪之丞が責任をもって隊員に伝えておきます」
優しくふわりと微笑んでくれるユキ先輩。親衛隊長としてのユキ先輩はとても頼りになる。
ほんと、俺にもこのままの雰囲気で接してくれれば言うことないのにな……。
遂に、報告会の時間がやってきた。
ストッパーのちりちゃんが不在の今回。ちりちゃんは、代わりの人を探すと言っていたけど、大丈夫なんだろうか。不安で仕方ない。
少し憂鬱な気分になりながら、指定された教室の扉を開いた。
「お疲れ様です」
「お疲れ様でございます、蒼葉様! 本日も大変綺麗で可憐で麗しゅうございます!! 本日例の転入生への制裁があり、蒼葉様が巻き込まれたと聞いて、この雪之丞もう居ても立ってもいれずすぐにでも駆けつけたい衝動に駆られておりましたが、なにぶん3-Sが入っているS棟から体育館は遠すぎまして駆けつけることが出来ず、蒼葉様の一大事だと言うのに何たる──」
「ユキ、席に戻りなさい」
「うわっ!? ちょっとレオ、引っ張らないでくれよ!」
そこにいたのは、制服を綺麗に着こなした和風系イケメンの雅楽代先輩と、誰だろう? 美人系の男性がいる。緑色のネクタイなので3年生、恐らく雅楽代先輩と同じSクラスの人だと思う。
謎の先輩は暴れる雅楽代先輩の襟首を掴み、後ろへ引き戻している。何だこれ。なんか萌えるシチュエーションなんですけど。
「えっと……?」
腐男子心を何とか押し留めながら、見たことの無い先輩の登場に首を傾げる。
するとその先輩は、何とも綺麗な所作で跪き、頭を垂れた。やばい。かっけえ。
「初めまして、藤咲様。早々に雅楽代が失礼致しました。俺は、3-Sの二階堂玲音です。ぜひ、“レオン”とお呼びください。この度はお目にかかれまして大変光栄です」
とても育ちが良さそうなその名乗り。身体中から気品が満ち溢れている。
「初めまして、レオン先輩。藤咲蒼葉です。俺のこともそんな堅苦しくなく“蒼葉”で構いません。敬語もやめていただいて大丈夫です」
「そうですか? ではお言葉に甘え──」
「バカ!! 蒼葉様に失礼だろ!!」
「──とユキがいうので、敬語はこのままにさせていただきますね、蒼葉様」
「はぁ……」
少し困ったようにそう言うレオン先輩。子どもが駄々を捏ねて謝っている親みたいだ。
それにしても類は友を呼ぶとはまさにこのこと、と思えるくらい、纏う雰囲気だけ見ると2人は似ている。例えるなら、雅楽代先輩は侍、レオン先輩は騎士だ。どちらもとてもかっこいい。雅楽代先輩に関しては俺に関わらなければ、だけど。俺と話す雅楽代先輩は、愛の重いストーカーだった。下手したらヤンデレでは? とまで思ってたんだけど…。
「っていうか、何さらっと蒼葉様に名前で呼んでもらってるんだよ!? 蒼葉様、俺のこともぜひ“ユキ”とお呼びください!!」
「えっ」
「レオだけなんてずるい! 俺のことも名前で呼んでほしいですっ!!」
「……分かりました、ユキ先輩」
「うわあああああやったあああああ!!!」
断然うるさくなった雅楽代先輩──ユキ先輩。こんなキャラだったっけな? この人。
一方のレオン先輩はというと、何だか子どもを見守る親みたいに優しく微笑んでいた。
「ユキ。そろそろ席に着いて」
「だって聞いたかよ、レオ! 蒼葉様が俺のこと、“ユキ先輩”って!」
「うん、よかったね」
「もう最高!! 死んでもいい!!」
「大丈夫。こんなことじゃ死なないよ」
荒ぶるユキ先輩の言葉をにこにこと聞き流すレオン先輩。何だろう。さっき抑えた腐男子心が揺さぶられるんですが。
もしかすると、もしかするかも…と思ってしまえば、いてもたってもいられなかった。
「あのー。お二人の関係って……」
「関係、ですか?」
「蒼葉様もしや嫉妬していただいてるんですか!? ご安心ください! 俺とレオはただの幼馴染みの腐れ縁です! レオと俺の間には何一つやましいことはありません! 俺は蒼葉様にお会いしてからずっと蒼葉様一筋です!! ご安心くださいね!!」
「あ、別に心配はしてないです」
ユキ先輩が嬉しそうに破顔しながら飛びついてこようとしたので、反射的に引いた。まぁ、避けなくてもレオン先輩が襟首取ってたけど。
「離せよ、レオ!」
「俺もユキも幼稚舎からいるんですよ」
「長いお付き合いですね」
「Sクラスはみんなそんなものです」
「はーなーせー!」
抗議するユキ先輩を華麗に無視し、レオン先輩は俺に話しかけてくる。
なので俺も気にすることなく会話した。いろいろ話聞けるのは楽しいし。何より、いつもより断然砕けていて子どもっぽいユキ先輩が可愛い。
「その中でも一層仲が良かったりとか」
「そうですね…。確かによく一緒にいますけど、親友と言うより保護者みたいな感覚です」
保護者だと言ったレオン先輩に、俺はものすごく納得できた。だってもうさっきからそうにしか見えないんだよ。少なくとも同い年だなんて信じられない。
だが当のユキ先輩は、不愉快だとでも言うように顔を顰める。
「え? ちょっとレオ。保護者は酷くない?」
「事実だ」
「そんなことない。俺のがお前の面倒見てるんだよ!」
「はいはい、わかったわかった」
「その言い方やめろって! もっと真面目に俺の話聞けよ!」
「聞いてるから、元の席に座ろうなー」
「子どもみたいな扱いすんな!」
首元掴まれた猫みたいな体勢のまま、ユキ先輩が叫んでいる。何これ。180cm超えている男子生徒がまるで駄々っ子のようだ。
1年間、かなりの数顔を合わせてきたけど、こんなにユキ先輩を可愛いと思ったことはない。そもそもそれなりに体格の良い人だし。それに、良い人なのはわかるんだけど、ストーカーだし愛が重すぎて避けてたくらいだ。
でも何? レオン先輩が関わるとこんなに可愛く変貌すんの? 精神年齢10歳くらい下がったんでは? ヤバい。ヤバいよこれ。レオン先輩のスパダリ感も相まって最高! 付き合ってくんないかな? 今すぐここでキスとかしていただいても構いませんよ!
「だから、俺の話を──」
「ユキ。報告会するんじゃないの?」
「あ! ……蒼葉様、失礼致しました…っ!!」
レオン先輩の声で、俺の存在を思い出したらしいユキ先輩。逆立てていた毛を戻して、大袈裟なくらい頭を下げる。
俺としては、俺のことは空気にしてそのままおっ始めてくれてもよかったんだけどな。と思いながら、隠しきれない笑顔をそのままに向けた。
「始めますか?」
「はい…」
「ユキ、テンション低いよ」
「誰のせいだよ!」
「はいはい。深呼吸してー」
「うるさい!」
うわぁ。もう今日の報告会最高!
ちりちゃん、部活でよかった。ちりちゃんのこと大好きだけど、こんな愛おしいCPが近くに存在しただなんて思わなかった。最高。いいぞもっとやれっ!
「……蒼葉様。聞いてますか?」
「あ、聞いてなかったですー」
笑顔のまま告げると、ユキ先輩は何故か嬉しそうに同じことを話してくれた。
「では初めから。新学期が始まりまして、新入生が複数人入隊を希望しております。順次面会を行いながら、受け入れている状態です。また、例の転入生が来たことにより、蒼葉様を取り巻く環境もかなり変化しましたよね?」
「んー、そうですね」
「そのため、我が親衛隊も少々荒れております。端にまで目を配らせているつもりではありますが、一部過激な隊員からは、転入生を制裁すべきだという声も出ています」
「マジですか」
制裁。やっぱり、そう言った声はいろんなところから出ているんだな。
昼休みにナギが言っていた。俺が遭遇したのは、止めきれなかった生徒会長の過激派のものなのだそうだ。だけど本当は、予定されていた制裁はもっとたくさんあり、下手をすれば今日、もっとたくさんの事件が起こっていたかもしれないと。
物思いに耽る俺に、ユキ先輩が淡々と続ける。
「あの転入生、まだ入ってきたばかりなのにあまりに馴れ馴れしいですし。それに蒼葉様も付き纏われて、あまり良いお顔をされていらっしゃらなかったので」
そう言われるとキツい。実際、良い感情は抱いていないのだ。アンチだーって思った上に、今日アイツが〔Aqua〕に何かを抱いていることもわかった。そうなると余計に関わりづらいのも事実。
でも、朔の件は俺の個人の問題だ。親衛隊員の人たちが、制裁だなんて野蛮なことをする必要はない。
「それはすみません。でも、俺のことを慕ってくれるのなら、皆さんの人生を棒に振るようなことしないでください。皆さんが気にするようなことにはなりませんから。よろしくお願いします」
事件処理をして帰ってきた里緒によると、今回の制裁事件の加害者は全員退学処分になるらしい。処分については制裁の内容にもよるそうだが、今回は凌辱という卑劣な犯行に及ぼうとしていたこと、結果的に返り討ちにあって未遂ではあるものの、その残忍さは極めて悪質であると結論づけられたそうだ。そして、彼らが初犯ではないと言うことも、この重い処分が下された理由の1つだそうだ。
愛情がおかしな方向に向かって、こんな重大な犯罪を犯してしまう。気持ちはわかる、だなんて初日は思ったりしたけど、やっぱりダメだ。一時の感情で、人生の道を踏み外してほしくない。彼らは踏みとどまるべきだったんだ。
だから俺は、俺を慕ってくれている親衛隊員にはそんなことはしてほしくない。
家柄も、学歴もある、お金持ちの子息たち。
──彼らは俺と違って、何にでもなれるはずなんだから。
「今のお優しい慈愛に満ち溢れたお言葉、この雅楽代雪之丞が責任をもって隊員に伝えておきます」
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