許されると思ったか オレンジジュース

リーフ

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喋るオレンジジュース

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僕の名前はラルフ。
ホストクラブに働いていた僕はとんでもないオレンジジュースに出会った。

―自宅
朝起きた僕は、財布の中身をチャックした。

「困ったなあ、友達の遊び過ぎですっからかんじゃん」

どうやら友達との遊びで
お母さんからもらったお小遣いを使い切ってしまったようだ。

「母さんからお小遣いもらうか……」

僕は身支度を整えて自分の部屋の扉を開けて
居間に出ると台所で料理してる母さんに話しかけた。

「母さん悪いけど、お小遣いくれない?」

母さんはこっちに振り向くと怒った顔になった。

「だめ!」

母さんは強い口調で僕の要求を拒否する。

「そんな母さん頼むよ」

僕は母さんにせがむようにお小遣いを要求する。

「お金が欲しいんだったら、バイトでもしなさい」

母さんは僕にそう啖呵を切って料理に集中する。

「バイトか……」

そうつぶやくと僕は部屋に戻ると先輩から教えてもらったバイトをすることにした。

―ホストクラブ

「いらっしゃいませ!」

そう先輩に教えてもらったバイトはホストだった。
流石に、僕は大学生だからお酒を飲むことには慣れている。

「ラルフくん、玄関でお客様を出迎えてくれないかな?」

僕は上司の指示で接客するお客さんを出迎えるため玄関に移動する。

「はい!」

ーホストクラブの玄関

僕が玄関に着いた同時にお客さんがホストクラブに入店してきた。

「いらっしゃいませ!」

僕は入店してきたお客さんに咄嗟に頭を下げて挨拶した。

「まあ、新しい子?」

この声…どこかで聞いたことがある…もしかして!
僕は頭を上げてそのお客さんの顔を確認したのだった。

「あっ……」

僕とそのお客さんは同じ言葉を発した。そうその人は母さんだったのだ。

「かっ、母さん」

「ラッ、ラルフ」

僕と母さんは動揺した、どうしてホストクラブに僕と母さんが出会うのだろうと。

「ラルフくん、お客様を席に着かせて」

僕の対応に心配した上司が店内の奥から走り僕の隣に止まりそう言葉を発した。

「あっ、こっ、こちらへ」

僕は動揺しながらもとりあえず母さんを席に座らせることにした。

「えっ、ええ」

僕は母さんを指定の席に案内して、母さんをその指定席に座らせた。

「あの…何かお飲み物は?」

僕はなるべく他の店員に気付かれない様に普通に接客対応をすることにした。

「そう、そうねオレンジジュースで」

母さんはオレンジジュースを頼んできた、よし取りに行ってこよう。

「じゃあ母さん……」

すると机の上にドーン!と何かが勢い良くぶつかった!

「ちぃっーす!」

降ってきたのはオレンジジュースの缶だった、しかも喋っている……。

「なによこれこのオレンジジュース喋っているじゃない」

母さんは喋るオレンジジュースの缶に恐怖の顔を浮かべた。

「人間知能100%だよ」

オレンジジュース缶は缶の口から笑いながら喋っている。

「それ遺伝子操作されたオレンジジュースってことじゃない」

遺伝子操作?僕には遺伝子のことはさっぱり分からない状況だった。

「そんなこと言わずに飲んでみてくださいよ、お客さん」

オレンジジュース缶は母さんに近づきながら自分を飲むように要求する。

「飲むわけないでしょそんな怪しいオレンジジュースなんて、もしかしたらあなたに寄生されるかもしれないじゃない」

母さんがそう発するとオレンジジュースは机をガンガンとジャンプして怒りを表した。

「なんだとぉ―――――!」

これはまずい、僕は母さんに注意することにした。

「母さん落ちついて」

だが業を煮やしたオレンジジュース缶は自分を母さんの顎に直撃した。

「あが―――――!」

顎を骨折した母さんは口を開けたまま席から転げ落ちた。

「か、母さ―――――ん」

オレンジジュースは倒れた母さんの口に飛びかかると缶の口からオレンジジュースは注ぎ込んだ。

「あっ……あっ……あっ……」

僕はその光景を黙ってみるしかなかった……すると!
母さんの体は緑色に変色しながら体形がどんどん大きくなっていった。

「まさかこれは……クリッチャー……」

母さんの口に注ぎ込んだオレンジジュースはパタッと床に落ちると
クリッチャー化した母さんが目覚め、体を起こして周囲を確認した。

「ナニカ…タベタイ……ウン?」

クリッチャー化した母さんは僕を見た……やっ、やばい!

「ジンニク…ジンニク…ジンニク―――――――――-!」

クリッチャー化した母さんが僕に攻撃を仕掛けて来た!!

―選択肢 1.近くにある消火器で使って戦う 2.そのまま戦う

1.近くにある消火器を使って戦う

はっと横になる消火器を見つけた僕は消火器を持ち上げ
クリッチャー化した母さんに消火器の粉を振りかける。

「ウギャ―――メガー――――」

2.そのまま戦う

「やあっ!!!!!」

僕は飛びかかってくるクリッチャー化した母さんの胸板に拳を直撃させる。

グギッ

「いたあああああっ!」

クリッチャー化した母さんの胸板に直撃した僕の拳は骨折してしまった。

「ラルフ…ラルフ」

突然クリッチャー化した母さんが正気を取り戻す様なつぶやきを発した。

「母さん、正気に戻ったんだね」

僕はクリッチャー化した母さんにそう言うとクリッチャーした母さんが
首を縦に振った。よし母さんが正気を取り戻したぞ、だけど元の姿に戻るには…

「どうしたんだラルフくん!」

やばい!ホストさん達が集まってきた!

「うわあ!なんだこの化け物は!」

集まったホストさん達は恐怖に怯える表情を見せながら僕の後ろに立つ。

「これはオレンジジュース飲んだことでクリッチャー化した母さんです」

僕は後ろを向くとホストさんにそう話しかけた。するとホストさん達は笑い出した。

「そうか、成功したんだね実験は」

僕は目を開いて驚いた。実験って……

「君のお母さんはオレンジジュースを飲んだことで遺伝子操作が体内に行われ
 知能変化・体形変化を促し君のお母さんはモンスターになってしまったのさ」

そういえば母さんとオレンジジュースが言っていたな、遺伝子操作って。

「だが研究データの成果をこの目で見ることになるとは思わなかった」

あのオレンジジュースは研究データできたオレンジジュースだったのか

「じゃあ母さんはホストさん達の成果の為に利用されたってことですか」

僕が強くそう言うと、ある一人のホストさんは腕を組んでほくそ笑み出した。

「まあ結果的にそういうことになるね、だが知能変化は不完全のようだ」

くそっ、母さんはこのホストさん達の
研究の成果のために利用されクリッチャー化母さんになったってことか












目に入った消火器の粉に悶える母さんに僕は?

1.1.消火器を頭から振り下ろす 1.2.とりあえず助けを呼ぶ 1.3.消火器を捨てて逃亡

1.1.消火器を頭から振り下ろす

僕は悶えるクリッチャー化した母さんの頭に
消火器を振り下ろした!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「ウギャャャャャ!!!」

あまりの痛さに母さんは大声を叫び、倒れこんでしまった。
その場に立ち尽くす僕、数分後はっと何かに気付きだした。

「母さんを……殺してしまった……」

僕は膝を崩しながらしゃがみ込み嗚咽を上げた。

「何かあったのか!?」

僕の泣き叫ぶ声を聞いたホストさん達が集まってきた。

その後、クリッチャー化した母さんは保健所で処理され
殺してしまった僕は警察庁長官から警察協力章を授与されたのだった。

ノーマルEND 処理されたクリッチャー

1.2.とりあえず助けを呼ぶ

「誰か来てください!ヘルプミー」

僕は大きな声で助けを呼ぶ、しかし母さんの手の爪が僕の首筋を掻き切った。

「ぶっは……」

僕は首から血を吹き出しながら目の前が真っ白になりその場に倒れてしまった。

BAD2 首を掻き切られる



1.3.消火器を捨てて逃亡

逃げるが勝ちだ、消火器を捨てるとその場に逃げようとした。
だが、母さんの爪が僕のズボンの後ろを引っかき、尻肉を負傷してしまった。

「うわあああああ!」

あまりの尻の痛さに絶叫していた僕はその場から逃げようと一生懸命廊下を走った。
そしてクリッチャー化した母さんも僕を食べようとしているのか追いかけて来る!!

「玄関はどこだ!!」

僕はもうこのホストクラブから出ようと玄関に着いて扉を開けて外に出た。

「はあ…はあ…はあ…家に帰ろう」

なぜか僕は無性に家に帰りたくなってきた、家の方が安全だと思ったからか。

―家

クリッチャー化した母さんから受けた尻肉の傷に苦しむ僕だったが
何とか家に着き、玄関の扉を開けて中に入り居間に移動した。

「痛てて……尻が痛くて椅子に座れないよ」

僕はテレビの前で腹ばいになりながらテレビのスイッチを入れる。

「速報です、ロプレ地区のホストクラブで謎の動物が暴れている模様です」

謎の動物か…はっとクリッチャー化した母さんのことを思い出した。

「そうだった……母さんのことをすっかり忘れていた!」

だがテレビ画像にはクリッチャー化した母さんを取り囲む警察が映っていた。

「やっ、やめろ!!!!!」

僕はテレビに向かって叫び声をあげながらもテレビは答えてはくれない。

バンバン!バンバン!と警察官がクリッチャー化した母さんに銃を発砲しクリッチャー化した母さんは倒れてしまった。くっ……母さん…どうして死んでしまったんだ。

BAD1 テレビで見た悲劇
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