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四章 深緑の髪飾り(領地編)
3.兄妹喧嘩は犬も食わない
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ひとまず、興奮しているミモザをなだめてやってから、俺たちはソファに座った。
ちょうど薔薇茶は冷めていたので、メリーナが気を利かせて持ってきてくれた新しい茶を飲みながら話を聞こうというわけだ。
「それでどうしました?」
温かいティーカップを目の前に、湯気で涙腺が緩んだのか、じわりとミモザの目が潤んだ。
「うっ……う、ううっ」
ミモザは泣くばかりで、何を聞いても答えない。ぽたぽたとティーカップの中に涙が沈んでいく。
せっかくの紅茶がしょっぱくなってしまう。
メリーナもそのことに気づいたようで、さり気なくティーカップを交換する。
ひとしきり泣いてから、ミモザは交換されたティーカップの中身をじっと見つめた。
ミモザの目の周りは腫れぼったくなり、二重だった瞼は一重になっている。
嗚呼、美少女が勿体ない。
「よかったらどうぞ。薔薇茶だそうですよ。ええっと、確か、美容にもいいらしいです」
俺はしょっぱくなる前にと紅茶を勧めた。
ミモザは何も言わずに頷いてティーカップに手を添える。
そして、ティーカップの中身を一気に飲み干した。実にいい飲みっぷりだ。
ミモザはほっとため息を吐いてから、手の甲で涙を乱暴に拭った。
(ハンカチくらい貸すぞ?)
そう思っていると、ミモザはハンカチを取り出し、ぶびっと盛大な音を立てて洟をかんだ。
(おい、美少女。もう少し美少女らしくしろ!)
「落ち着きました?」
「ええ」
「何があったんですか?」
ミモザは俺の顔を見る。
見る見るうちに目の淵に涙が溜まっていく。あ、また泣く。
「あのね、お兄様と喧嘩したの」
瞬きとともに音もなく、涙が零れた。
自分の心臓がびくりと跳ねたのがわかった。
(ど、どうしよう……まだ泣いてる……)
色んな人に泣かれまくっている手前、そろそろ慣れてもいいとは思うのだけど、やっぱり泣かれるのは心臓に悪い。
(慰めるか?)
いや、今の段階では、リゲルが悪いのか、ミモザが悪いのか、判断がつきかねるし、何が原因かも分からないのだから話しかけようもない。
下手に何か話して地雷を踏むよりはとぐっと堪えて、ミモザの言葉を待った。
「だって、だってね? お兄様ったら酷いの。急に熱を測れとか、病院に行けとか。何処も悪くないと言っているのに聞かなくて……」
俺は先程の手紙の内容を思い出した。
そう言えば、リゲルの奴、ミモザが病気なんじゃないかと心配していたんだった。
「あの……ミモザ様、きっとお兄様は悪気はないんだと思いますよ?」
「いいえ、悪気なんてあっても、なくてもどっちでも変わらないわ。酷いんだもの。私の言葉をまるで聞かないのよ。私はお兄様のお人形じゃないのに!」
「いえ、本当に心配をしているんだと思いますけど……」
「お姉様も……私のことを虐めるの?」
ミモザはハンカチで顔の下半分を隠しながら、首を傾げる。
瞼は一重で普段とは違っているが、涙で潤んだ瞳はとても綺麗な緑をしていた。
その緑が不安げに俺を覗く。
俺は思わず唾を飲み込む。
(嗚呼、もう、可愛いです。大きくて勝気な瞳が潤んでて庇護欲が掻き立てられるというか……好みの顔とは違うけど、なんて言うか、もう抱きしめてあげたいです!)
でも、その感情はあまりにも下心丸出し過ぎて、リゲルに対しても、ミモザに対しても悪いことをしているような気持ちになる。
そもそも、俺はご令嬢だ。少なくとも俺のアルキオーネはそういう弱味に漬け込んだりしない。
絶対にそんなことをしてはいけないのだ。
俺はぐっと堪える。
前世の妹が「お兄ちゃんの変態!」と罵っている幻聴も聞こえてくる。
だめだ。まだ、俺は清廉潔白なアルキオーネでいたい。
俺は頭を振った。
「そんなことしません。それにリゲルだって貴女を心配してわたくしに手紙までくれたんですよ」
「それでもあまりにも頓珍漢だわ!」
そういえば、リゲルは王都にいるとき、我が家まで走るのが日課だと言っていた。それを聞いて、正直、ストーカーっぽくて気持ち悪いなと思ったことを思い出す。
確かにリゲルのやることは時々理解の範疇を軽く超えてくることがあるのは事実だ。
「まあ、リゲルのやることが理解できないと思う気持ちはちょっと分かりますけど……」
「でしょう?」
「でも、リゲルは貴女のことをちゃんと考えてますよ。考えすぎて空回りしてるだけなんですけど」
「空回りもいいところよ!」
べったりなブラコンのミモザが兄に反発しているのは兄離れのいい兆候なのか、それともこのまま拗れてしまうのか……
拗らせてしまうのは勿体ない気もする。
可哀想なリゲルのためにも少しだけフォローしてやろう。
「でも、最近、ミモザ様の様子がおかしいのも事実でしょう?」
「う、そ……それはぁ……っ」
「何を企んでいるのか知りませんけど、素直に話してあげたらどうです?」
「それは無理! 絶対言えないわ!」
どうやら、ミモザは兄にアルファルドへの恋心を話せないでいるらしい。
それもそうか。二人とも犬猿の仲だ。
「まあ、恋の話なんて兄妹ではなかなかできませんよね」
「は?」
「え? 違うんですか?」
「いや、違わないけど、違うというか……どちらかと言うと、私はお兄様の方の問題というか……いやでも……」
ミモザはブツブツと呟きながら赤いジャムの乗った甘いクッキーを手に取った。
宝石のようにキラキラと輝くそれをミモザは口の中に押し込む。
「お花!」
ミモザは驚いたように目を開いた。
(お花?)
そういえば、先日、庭師に貰った花で、バシリオスとジャムを作った。あれは確か、赤いバラのジャムだった。
俺はクッキーを手に取る。
口に放り込むと、薔薇の香りが鼻から抜けた。やっぱり、俺の作ったものだ。
「嗚呼、そのクッキー、お嬢様が作ったジャムを使っているんですよ」
メリーナはまるで自分の作ったもののように自慢げに言う。
「美味しいわ! お姉様、すごい!」
「それほどでもないですよ。誰でも作れますし」
「誰でも?」
ミモザの言葉に俺は「これだ!」と思った。
このクッキーをリゲルに贈ってさっさと仲直りしてもらおう。
名付けて「クッキーで仲直り作戦」だ。
「作ってみますか?」
「え?」
俺の言葉にミモザはびっくりしたような顔をする。
ミモザがなんで驚くのか分からない。
「だって泊っていくんでしょう? 明日、一緒に作りましょうよ」
そう言いながら、俺はもう一枚、クッキーを齧った。
「そう、そうだけど……」
「だけど? 何か不都合でも?」
「いえ、私の方はちゃんとお母様に泊ってくるって言ったから大丈夫だと思うけど……」
なるほど。ちゃんと抜かりなく親に許可をとっているなら問題ない。
「メリーナ、うちも不都合はないですよね?」
「ええ、お嬢様。お泊りになると仰っていたので既にお部屋もご用意させていただいております」
メリーナは微笑んだ。
流石、俺のメイドさんは仕事が早い。
「というわけなので、泊っていきましょう」
せっかく来てくれたんだ。たまにはこんなことがあってもいいだろう。ちょうど俺も退屈していたし。
「いいの?」
「ベラトリックス様に許可まで取っていて何を言っているんですか?」
「それはそうだけど……」
ミモザは戸惑うような表情で俺とクッキーを交互に見つめた。
「ちょっとだけお兄様を困らせてやりましょう? 帰ってこなかったら、きっとリゲルは動揺しますよ」
俺は悪戯っぽく笑う。
「それもそうね」
ミモザは少し考えていたようだが、納得したように頷く。
(よしよし、上手くいったぞ。)
俺は心の中でほくそ笑む。
でも、このままだと、また同じことが起きるだろう。
今後、こんな感じで駆けこまれても困るから、リゲルの方は俺が上手いこと言っておこう。
俺は十六年間兄貴をやってきたからリゲルの力にもなれるはずだ。
とりあえずはリゲルにも反省してもらわなければいけないし、ミモザのお泊りは決定だ。
ミモザも、リゲルも、時間を置いて落ち着いて考えられるようになれば、仲直りなんてすぐだ。
俺は微笑む。
「リゲルをちょっと困らせてミモザ様が満足したら、仲直りすればいいんです。なんだかんだ、兄というものは妹に弱いんですから」
「それは、アルキオーネ様も?」
どういう意味だろう、俺には妹なんていないのに。
(嗚呼、そうか。もしも妹がいると仮定して、弱いかどうか聞いているんだな。)
俺はそう納得した。
勿論、俺は前世において自他ともに認めるシスコンだった。
妹がいたら滅茶苦茶可愛がるはずだし、人様に迷惑を掛けない我儘なら許すだろう。
「そうですね。きっとそうだと思いますよ」
そう言った途端、メリーナの顔が一瞬曇った気がした。
メリーナの地雷でも踏んでしまったのだろうか。姉妹の仲が悪いなんて聞いたことがなかったけれど。
そう思ったが、よく見るとメリーナの表情は笑顔だった。
(なんだ。勘違いか……)
「そう。なら、やっぱり今日はよろしくお願いします」
ミモザは改まって頭を下げた。
「こちらこそよろしくお願いしますね」
さあ、楽しいお泊りの始まりだ。
俺はワクワクしながらミモザに向かって微笑んだ。
ちょうど薔薇茶は冷めていたので、メリーナが気を利かせて持ってきてくれた新しい茶を飲みながら話を聞こうというわけだ。
「それでどうしました?」
温かいティーカップを目の前に、湯気で涙腺が緩んだのか、じわりとミモザの目が潤んだ。
「うっ……う、ううっ」
ミモザは泣くばかりで、何を聞いても答えない。ぽたぽたとティーカップの中に涙が沈んでいく。
せっかくの紅茶がしょっぱくなってしまう。
メリーナもそのことに気づいたようで、さり気なくティーカップを交換する。
ひとしきり泣いてから、ミモザは交換されたティーカップの中身をじっと見つめた。
ミモザの目の周りは腫れぼったくなり、二重だった瞼は一重になっている。
嗚呼、美少女が勿体ない。
「よかったらどうぞ。薔薇茶だそうですよ。ええっと、確か、美容にもいいらしいです」
俺はしょっぱくなる前にと紅茶を勧めた。
ミモザは何も言わずに頷いてティーカップに手を添える。
そして、ティーカップの中身を一気に飲み干した。実にいい飲みっぷりだ。
ミモザはほっとため息を吐いてから、手の甲で涙を乱暴に拭った。
(ハンカチくらい貸すぞ?)
そう思っていると、ミモザはハンカチを取り出し、ぶびっと盛大な音を立てて洟をかんだ。
(おい、美少女。もう少し美少女らしくしろ!)
「落ち着きました?」
「ええ」
「何があったんですか?」
ミモザは俺の顔を見る。
見る見るうちに目の淵に涙が溜まっていく。あ、また泣く。
「あのね、お兄様と喧嘩したの」
瞬きとともに音もなく、涙が零れた。
自分の心臓がびくりと跳ねたのがわかった。
(ど、どうしよう……まだ泣いてる……)
色んな人に泣かれまくっている手前、そろそろ慣れてもいいとは思うのだけど、やっぱり泣かれるのは心臓に悪い。
(慰めるか?)
いや、今の段階では、リゲルが悪いのか、ミモザが悪いのか、判断がつきかねるし、何が原因かも分からないのだから話しかけようもない。
下手に何か話して地雷を踏むよりはとぐっと堪えて、ミモザの言葉を待った。
「だって、だってね? お兄様ったら酷いの。急に熱を測れとか、病院に行けとか。何処も悪くないと言っているのに聞かなくて……」
俺は先程の手紙の内容を思い出した。
そう言えば、リゲルの奴、ミモザが病気なんじゃないかと心配していたんだった。
「あの……ミモザ様、きっとお兄様は悪気はないんだと思いますよ?」
「いいえ、悪気なんてあっても、なくてもどっちでも変わらないわ。酷いんだもの。私の言葉をまるで聞かないのよ。私はお兄様のお人形じゃないのに!」
「いえ、本当に心配をしているんだと思いますけど……」
「お姉様も……私のことを虐めるの?」
ミモザはハンカチで顔の下半分を隠しながら、首を傾げる。
瞼は一重で普段とは違っているが、涙で潤んだ瞳はとても綺麗な緑をしていた。
その緑が不安げに俺を覗く。
俺は思わず唾を飲み込む。
(嗚呼、もう、可愛いです。大きくて勝気な瞳が潤んでて庇護欲が掻き立てられるというか……好みの顔とは違うけど、なんて言うか、もう抱きしめてあげたいです!)
でも、その感情はあまりにも下心丸出し過ぎて、リゲルに対しても、ミモザに対しても悪いことをしているような気持ちになる。
そもそも、俺はご令嬢だ。少なくとも俺のアルキオーネはそういう弱味に漬け込んだりしない。
絶対にそんなことをしてはいけないのだ。
俺はぐっと堪える。
前世の妹が「お兄ちゃんの変態!」と罵っている幻聴も聞こえてくる。
だめだ。まだ、俺は清廉潔白なアルキオーネでいたい。
俺は頭を振った。
「そんなことしません。それにリゲルだって貴女を心配してわたくしに手紙までくれたんですよ」
「それでもあまりにも頓珍漢だわ!」
そういえば、リゲルは王都にいるとき、我が家まで走るのが日課だと言っていた。それを聞いて、正直、ストーカーっぽくて気持ち悪いなと思ったことを思い出す。
確かにリゲルのやることは時々理解の範疇を軽く超えてくることがあるのは事実だ。
「まあ、リゲルのやることが理解できないと思う気持ちはちょっと分かりますけど……」
「でしょう?」
「でも、リゲルは貴女のことをちゃんと考えてますよ。考えすぎて空回りしてるだけなんですけど」
「空回りもいいところよ!」
べったりなブラコンのミモザが兄に反発しているのは兄離れのいい兆候なのか、それともこのまま拗れてしまうのか……
拗らせてしまうのは勿体ない気もする。
可哀想なリゲルのためにも少しだけフォローしてやろう。
「でも、最近、ミモザ様の様子がおかしいのも事実でしょう?」
「う、そ……それはぁ……っ」
「何を企んでいるのか知りませんけど、素直に話してあげたらどうです?」
「それは無理! 絶対言えないわ!」
どうやら、ミモザは兄にアルファルドへの恋心を話せないでいるらしい。
それもそうか。二人とも犬猿の仲だ。
「まあ、恋の話なんて兄妹ではなかなかできませんよね」
「は?」
「え? 違うんですか?」
「いや、違わないけど、違うというか……どちらかと言うと、私はお兄様の方の問題というか……いやでも……」
ミモザはブツブツと呟きながら赤いジャムの乗った甘いクッキーを手に取った。
宝石のようにキラキラと輝くそれをミモザは口の中に押し込む。
「お花!」
ミモザは驚いたように目を開いた。
(お花?)
そういえば、先日、庭師に貰った花で、バシリオスとジャムを作った。あれは確か、赤いバラのジャムだった。
俺はクッキーを手に取る。
口に放り込むと、薔薇の香りが鼻から抜けた。やっぱり、俺の作ったものだ。
「嗚呼、そのクッキー、お嬢様が作ったジャムを使っているんですよ」
メリーナはまるで自分の作ったもののように自慢げに言う。
「美味しいわ! お姉様、すごい!」
「それほどでもないですよ。誰でも作れますし」
「誰でも?」
ミモザの言葉に俺は「これだ!」と思った。
このクッキーをリゲルに贈ってさっさと仲直りしてもらおう。
名付けて「クッキーで仲直り作戦」だ。
「作ってみますか?」
「え?」
俺の言葉にミモザはびっくりしたような顔をする。
ミモザがなんで驚くのか分からない。
「だって泊っていくんでしょう? 明日、一緒に作りましょうよ」
そう言いながら、俺はもう一枚、クッキーを齧った。
「そう、そうだけど……」
「だけど? 何か不都合でも?」
「いえ、私の方はちゃんとお母様に泊ってくるって言ったから大丈夫だと思うけど……」
なるほど。ちゃんと抜かりなく親に許可をとっているなら問題ない。
「メリーナ、うちも不都合はないですよね?」
「ええ、お嬢様。お泊りになると仰っていたので既にお部屋もご用意させていただいております」
メリーナは微笑んだ。
流石、俺のメイドさんは仕事が早い。
「というわけなので、泊っていきましょう」
せっかく来てくれたんだ。たまにはこんなことがあってもいいだろう。ちょうど俺も退屈していたし。
「いいの?」
「ベラトリックス様に許可まで取っていて何を言っているんですか?」
「それはそうだけど……」
ミモザは戸惑うような表情で俺とクッキーを交互に見つめた。
「ちょっとだけお兄様を困らせてやりましょう? 帰ってこなかったら、きっとリゲルは動揺しますよ」
俺は悪戯っぽく笑う。
「それもそうね」
ミモザは少し考えていたようだが、納得したように頷く。
(よしよし、上手くいったぞ。)
俺は心の中でほくそ笑む。
でも、このままだと、また同じことが起きるだろう。
今後、こんな感じで駆けこまれても困るから、リゲルの方は俺が上手いこと言っておこう。
俺は十六年間兄貴をやってきたからリゲルの力にもなれるはずだ。
とりあえずはリゲルにも反省してもらわなければいけないし、ミモザのお泊りは決定だ。
ミモザも、リゲルも、時間を置いて落ち着いて考えられるようになれば、仲直りなんてすぐだ。
俺は微笑む。
「リゲルをちょっと困らせてミモザ様が満足したら、仲直りすればいいんです。なんだかんだ、兄というものは妹に弱いんですから」
「それは、アルキオーネ様も?」
どういう意味だろう、俺には妹なんていないのに。
(嗚呼、そうか。もしも妹がいると仮定して、弱いかどうか聞いているんだな。)
俺はそう納得した。
勿論、俺は前世において自他ともに認めるシスコンだった。
妹がいたら滅茶苦茶可愛がるはずだし、人様に迷惑を掛けない我儘なら許すだろう。
「そうですね。きっとそうだと思いますよ」
そう言った途端、メリーナの顔が一瞬曇った気がした。
メリーナの地雷でも踏んでしまったのだろうか。姉妹の仲が悪いなんて聞いたことがなかったけれど。
そう思ったが、よく見るとメリーナの表情は笑顔だった。
(なんだ。勘違いか……)
「そう。なら、やっぱり今日はよろしくお願いします」
ミモザは改まって頭を下げた。
「こちらこそよろしくお願いしますね」
さあ、楽しいお泊りの始まりだ。
俺はワクワクしながらミモザに向かって微笑んだ。
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