20 / 40
第三章 エルフの里
17話 あり得ない襲撃者
しおりを挟む
翌朝。食事や準備を終えた2人は、エルフたちと共に森へ入り、魔獣の討伐へ同行していた。
討伐隊は複数いるが、全てが別行動を取っている。森の中ならば特殊な魔法で連絡を行えるため、いざというときは近くの部隊がすぐ援護へ来る運びだ。
1つの部隊は3人ほどで構成されており、ローランたちが同行を許された部隊は、彼らを含めて5人の部隊となっていた。
エルフは外見で年齢を判断し辛い。だが、指示を出している1人に従っているところから、残り2人は幾分か若いようだった。
迷いなく進み、発見しては討伐していくエルフたちを疑問に思い、ローランは聞く。
「もしご迷惑でなければ教えていただきたいのだが、なぜ魔獣がいる場所が分かっているのだろうか?」
あくまで下からの、教えてもらう側だという話し方に、隊長格のエルフは気をよくする。魔法で連絡を行えていることも、同じ手法で聞き出していた。
「世界樹から一定の範囲内にいる存在は、特殊な魔法で感知することができる。侵入している魔獣の場所は、全て把握しているということだ」
ありがとうございます、とローランは頭を下げる。
本来ならば秘匿されている情報だが、マーシーの能力によって、エルフたちも少しだけ口が滑りやすくなっていた。
範囲は決まっているとはいえ、通信と感知が行えることは大きなアドバンテージだ。
こういった一風変わった魔法を得意としているエルフたちに、ローランは感心していたのだが、マーシーは笑顔のまま小声で言った。
「つまり、ボクたちはいなくてもいいってことじゃん。慣例で呼び出したとは言っていたけど、それにしては呼んだ数も少ないよね。冒険者をたった2人だけとか、なんかあるでしょ」
その意見には同意らしく、ローランも作り笑顔のまま小さく頷く。
明らかに別の意図を感じざるを得ない依頼で、2人は気を緩めないようにしていた。
森の中に現れた魔獣は、大蛇の背に小さな翼が生えた形をしている。
ただし、その翼で飛ぶことはできず、落下速度を変えたり、僅かに滑空したりといった動きを見せていた。
実力は四等級に届いているが、まだ五等級の冒険者である2人には、手こずる敵である。
しかし、エルフたちにとっては違うらしい。特に手こずることもなく、遠距離から弓矢か魔法で削り、近距離では短剣やナイフを手に軽々と討ち取っていた。
2人は指示に従うという約束をしていたこともあり、エルフたちの行動を阻害しない動きをしている。
ローランは、エルフたちが見ていない方向を警戒して備える。
マーシーは、戦闘中や戦闘後の回復を引き受けている。
当初は妙な人間たちだと訝しげにしていたが、特に反発することもなく援護に徹している2人と数時間を共にすれば、エルフたちも次第に気を許し始めていた。
休憩中、隊長格のエルフが言う。
「ふむ。何の経験も積まずに帰るのも良くないだろう。次は我々が援護に回ろうじゃないか」
「ありがとうございます。しかし、我々の腕前では、とても皆さまのようにはいきません。お手を煩わせてしまうでしょう」
「気にすることはない。失敗も糧となるからな」
スッカリ気をよくしたエルフたちの援護を受け、ローランは前に出る。マーシーも少しだけ前に位置を変更した。
少し進むと、エルフが木の枝を指さす。そちらに魔獣が潜んでいることを感知したようだ。
ローランたちがやるべきことは、突飛な行動を取ることでもなければ、実力を示すことでもない。
エルフたちの機嫌を取りながら依頼を進め、無事に今日を終えることが目的だ。
マーシーの支援魔法を受けた後、ローランは魔法で出した数本の水の矢を、枝に向かって放つ。攻撃を受け、葉の中から魔獣が飛び出した。
水の矢が当たった部分に痣はあるが、貫いてはいない。敢えて、その程度の威力に抑えてあった。
ローランは手にしていた剣を、飛び掛かって来た魔獣へ素早く振った。
しかし、魔獣の体に切れ目は入ったが仕留め切れていない。想定よりも魔獣の鱗は固い。
魔獣は怯み、1度距離を取ってとぐろを巻く。
それを見て、ローランは空いた手で瓶を取り出し、指で輪を作り、息を吹き込んだ。
ゆるりとした速度で向かって来る大きな泡を見て、魔獣はそれごと潰そうと、とぐろのように巻いた体を一気に伸ばした。
魔獣が噛みつこうとした泡は割れることなく、そのままニュルリと魔獣を取り込んだ。泡の中で魔獣が暴れる。
「ほう。面白い魔法だ」
泡の魔法には珍しさがあり、エルフが声を出した。
しかし、今のローランに答える余裕はない。魔力を操作し、泡が割れないように精密な調整を行っていた。
足場を失った魔獣は、柔らかな泡の中でもがく。
完全に動きを封じてしまえば、どうということはない相手だ。
ローランは泡へ近づき、魔獣の頭を狙って剣を突き刺し、動きが完全に止まってから魔法を解除した。
まだ慣れていない魔法の使用。
ローランは浮かんだ汗を袖で拭う。
「変わった魔法の使い方をするな。えぇっと、名前は……」
「ローランとマーシーです」
「あぁ、そうだったな。ローランの水魔法は変化に富んでいる。マーシーの回復魔法もかなりのものだ。そのまま伸ばしていけば、良い冒険者となるだろう」
「ありがとうございます。しかし、制御に手を焼いております。複数相手には使えず、未熟さを恥じるばかりです」
「ボクもエルフの人たちに比べたらまだまだだからなー。もっとがんばらないと」
エルフたちはまた気をよくし、将来有望な人間に笑みを向ける。
だが、一番の成果はエルフに名前を覚えてもらったことだろう。まだこれから数日滞在することを考えれば、かなり良い初日であった。
その後、さらに数体の魔獣を討伐する。これにはローランとマーシーも参加が許され、連携を取って行わせてもらえた。
まだ余力のある中、隊長格のエルフが言う。
「さて、そろそろ戻るとするか」
多少は認めたが、あくまで客人に近い扱い。
ローランたちと居るエルフたちの仕事は、それなりに魔獣を倒しながら、2人を見張ることにある。無理をさせることも、怪我をさせることもしない。
そうと分かっているローランたちも、異を唱えたりはせず、ただ頷いてみせた。
しかし、その時だった。
急にガサガサと周囲から音が響き、目を向ければ複数の魔獣が姿を現していた。
「なっ。どういうことだ? なにも感知していないぞ!」
「こちらも同じです! ……連絡も通じない?」
明らかな異変。エルフたちは慌てながらも、ローランたちを守るような隊列で身構える。
だが、魔獣たちは舌をチロチロと出すだけで襲い掛かって来ない。それは、今までに戦った魔獣たちとは違う行動だった。
不思議に思っていると、悪寒が走る。
感知せずとも分かるほどに強大な魔力。全員が空を見上げた。
宙に浮いているのは、全身が黒鎧で覆われた、真紅のマントを身に付けた存在。
挿絵で見たことがあるそれを見て、誰かが声を発した。
「ま、魔王?」
魔王らしき者はゆるりと手を上げ、スッと下ろす。
それに合わせ、魔獣たちが襲い掛かって来た。
討伐隊は複数いるが、全てが別行動を取っている。森の中ならば特殊な魔法で連絡を行えるため、いざというときは近くの部隊がすぐ援護へ来る運びだ。
1つの部隊は3人ほどで構成されており、ローランたちが同行を許された部隊は、彼らを含めて5人の部隊となっていた。
エルフは外見で年齢を判断し辛い。だが、指示を出している1人に従っているところから、残り2人は幾分か若いようだった。
迷いなく進み、発見しては討伐していくエルフたちを疑問に思い、ローランは聞く。
「もしご迷惑でなければ教えていただきたいのだが、なぜ魔獣がいる場所が分かっているのだろうか?」
あくまで下からの、教えてもらう側だという話し方に、隊長格のエルフは気をよくする。魔法で連絡を行えていることも、同じ手法で聞き出していた。
「世界樹から一定の範囲内にいる存在は、特殊な魔法で感知することができる。侵入している魔獣の場所は、全て把握しているということだ」
ありがとうございます、とローランは頭を下げる。
本来ならば秘匿されている情報だが、マーシーの能力によって、エルフたちも少しだけ口が滑りやすくなっていた。
範囲は決まっているとはいえ、通信と感知が行えることは大きなアドバンテージだ。
こういった一風変わった魔法を得意としているエルフたちに、ローランは感心していたのだが、マーシーは笑顔のまま小声で言った。
「つまり、ボクたちはいなくてもいいってことじゃん。慣例で呼び出したとは言っていたけど、それにしては呼んだ数も少ないよね。冒険者をたった2人だけとか、なんかあるでしょ」
その意見には同意らしく、ローランも作り笑顔のまま小さく頷く。
明らかに別の意図を感じざるを得ない依頼で、2人は気を緩めないようにしていた。
森の中に現れた魔獣は、大蛇の背に小さな翼が生えた形をしている。
ただし、その翼で飛ぶことはできず、落下速度を変えたり、僅かに滑空したりといった動きを見せていた。
実力は四等級に届いているが、まだ五等級の冒険者である2人には、手こずる敵である。
しかし、エルフたちにとっては違うらしい。特に手こずることもなく、遠距離から弓矢か魔法で削り、近距離では短剣やナイフを手に軽々と討ち取っていた。
2人は指示に従うという約束をしていたこともあり、エルフたちの行動を阻害しない動きをしている。
ローランは、エルフたちが見ていない方向を警戒して備える。
マーシーは、戦闘中や戦闘後の回復を引き受けている。
当初は妙な人間たちだと訝しげにしていたが、特に反発することもなく援護に徹している2人と数時間を共にすれば、エルフたちも次第に気を許し始めていた。
休憩中、隊長格のエルフが言う。
「ふむ。何の経験も積まずに帰るのも良くないだろう。次は我々が援護に回ろうじゃないか」
「ありがとうございます。しかし、我々の腕前では、とても皆さまのようにはいきません。お手を煩わせてしまうでしょう」
「気にすることはない。失敗も糧となるからな」
スッカリ気をよくしたエルフたちの援護を受け、ローランは前に出る。マーシーも少しだけ前に位置を変更した。
少し進むと、エルフが木の枝を指さす。そちらに魔獣が潜んでいることを感知したようだ。
ローランたちがやるべきことは、突飛な行動を取ることでもなければ、実力を示すことでもない。
エルフたちの機嫌を取りながら依頼を進め、無事に今日を終えることが目的だ。
マーシーの支援魔法を受けた後、ローランは魔法で出した数本の水の矢を、枝に向かって放つ。攻撃を受け、葉の中から魔獣が飛び出した。
水の矢が当たった部分に痣はあるが、貫いてはいない。敢えて、その程度の威力に抑えてあった。
ローランは手にしていた剣を、飛び掛かって来た魔獣へ素早く振った。
しかし、魔獣の体に切れ目は入ったが仕留め切れていない。想定よりも魔獣の鱗は固い。
魔獣は怯み、1度距離を取ってとぐろを巻く。
それを見て、ローランは空いた手で瓶を取り出し、指で輪を作り、息を吹き込んだ。
ゆるりとした速度で向かって来る大きな泡を見て、魔獣はそれごと潰そうと、とぐろのように巻いた体を一気に伸ばした。
魔獣が噛みつこうとした泡は割れることなく、そのままニュルリと魔獣を取り込んだ。泡の中で魔獣が暴れる。
「ほう。面白い魔法だ」
泡の魔法には珍しさがあり、エルフが声を出した。
しかし、今のローランに答える余裕はない。魔力を操作し、泡が割れないように精密な調整を行っていた。
足場を失った魔獣は、柔らかな泡の中でもがく。
完全に動きを封じてしまえば、どうということはない相手だ。
ローランは泡へ近づき、魔獣の頭を狙って剣を突き刺し、動きが完全に止まってから魔法を解除した。
まだ慣れていない魔法の使用。
ローランは浮かんだ汗を袖で拭う。
「変わった魔法の使い方をするな。えぇっと、名前は……」
「ローランとマーシーです」
「あぁ、そうだったな。ローランの水魔法は変化に富んでいる。マーシーの回復魔法もかなりのものだ。そのまま伸ばしていけば、良い冒険者となるだろう」
「ありがとうございます。しかし、制御に手を焼いております。複数相手には使えず、未熟さを恥じるばかりです」
「ボクもエルフの人たちに比べたらまだまだだからなー。もっとがんばらないと」
エルフたちはまた気をよくし、将来有望な人間に笑みを向ける。
だが、一番の成果はエルフに名前を覚えてもらったことだろう。まだこれから数日滞在することを考えれば、かなり良い初日であった。
その後、さらに数体の魔獣を討伐する。これにはローランとマーシーも参加が許され、連携を取って行わせてもらえた。
まだ余力のある中、隊長格のエルフが言う。
「さて、そろそろ戻るとするか」
多少は認めたが、あくまで客人に近い扱い。
ローランたちと居るエルフたちの仕事は、それなりに魔獣を倒しながら、2人を見張ることにある。無理をさせることも、怪我をさせることもしない。
そうと分かっているローランたちも、異を唱えたりはせず、ただ頷いてみせた。
しかし、その時だった。
急にガサガサと周囲から音が響き、目を向ければ複数の魔獣が姿を現していた。
「なっ。どういうことだ? なにも感知していないぞ!」
「こちらも同じです! ……連絡も通じない?」
明らかな異変。エルフたちは慌てながらも、ローランたちを守るような隊列で身構える。
だが、魔獣たちは舌をチロチロと出すだけで襲い掛かって来ない。それは、今までに戦った魔獣たちとは違う行動だった。
不思議に思っていると、悪寒が走る。
感知せずとも分かるほどに強大な魔力。全員が空を見上げた。
宙に浮いているのは、全身が黒鎧で覆われた、真紅のマントを身に付けた存在。
挿絵で見たことがあるそれを見て、誰かが声を発した。
「ま、魔王?」
魔王らしき者はゆるりと手を上げ、スッと下ろす。
それに合わせ、魔獣たちが襲い掛かって来た。
11
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる