71 / 105
第四章
71:自動防衛システム
しおりを挟む
闇夜の草むらに溶け込むような濃緑色のローブを身にまとい、男は仲間の信徒達と共に魔法学園に忍び込んでいた。
聖堂教会より暗殺部隊『使徒』へ下された任務は、大賢者レンの誘拐である。必ず生かして捕らえよと言われているため、魔法学園の人間に見つかるわけにはいかない。
男が待っていると、偵察に向かわせた信徒の一人が戻ってきた。
「対象は見つかったか?」
「はい。レンと思しき少年奴隷は現在、ジエッタニア姫とともに王族専用の学生寮におりました」
「よくやった。では手はず通りに行くぞ」
人目につかないよう物陰を進み、月明かりの下で周囲を警戒する。
そんな中、先頭をいく信徒が『止まれ』を意味するハンドサインを送ってきた。
「どうした?」
「トラップです。ジエッタニア姫の部屋の窓の前に仕掛けられているようです」
男が確認すると、鈴が吊るされた麻糸が窓辺から地面に向けて二本張られていた。引っ掛けると音が鳴る仕組みのようだ。
(ただの鳴子か……。無いよりはマシだろうが、こんなに目立つように仕掛けるとは素人仕事にもほどがある)
聖堂教会の暗部としてこれまで生きてきた中で、トラップの張り巡らされた家屋への侵入は幾度となくこなしてきた。
要人暗殺、誘拐、情報工作などなど。そのすべてを成功させてきたからこそ今ここに生きていられるのだ。この程度のチープなトラップに引っ掛かるような間抜けなどこの使徒の隊員には一人としていない。
「誘拐の対象は大賢者という噂だが、しょせんは眉唾もののようだな。しかし一応突入前に防御魔法を付与しておけ」
「必要ありますかね?」
「念のためだ。相手は無詠唱で魔法を使う事ができるらしい。万一魔法戦になったら不利になるぞ」
「なるほど。では……エルト・ル・ヴェア・ロエブ・ウィンダーレ――ぐあっ!?」
突然石つぶての魔法がばらまかれ、服に付与された風の防護膜ごと信徒達がぶっ飛ばされた。
(伏兵かっ!?)
とっさに草むらへ身を隠す。
だが今ので半数の仲間がやられてしまったらしい。死んではいないようだが、この状況で気を失う事は致命的である。
(くそ、やられた……!)
おそらくワイヤートラップはあえて目立つよう仕掛けられた囮で、警護の伏兵を用意していたのだろう。
だが予想していた追撃はなく、辺りは虫の音だけが鼓膜を震わせている。
魔法を放った伏兵は物音どころか呼吸音一つ立てず、どこにいるのかがまったくわからない。まるで最初からそこに誰もいなかったかのようである。
(なんという手練だ……気配さえ感じさせないとは!)
「がぁっ!?」
暗闇の中で再び仲間の悲鳴が聞こえた。
魔法は見えなかったのでトラップに引っ掛かったのかもしれない。
悲鳴は一度では終わらず、一人、また一人と罠に掛かって倒れていく。更には鳴子まで鳴り響き、人の気配が増した。
(まずい……! 伏兵に気を取られすぎてトラップへの警戒が薄れている!!)
うかつだったと男は後悔した。
まさかチープなトラップを見せて油断を誘った上で、別のトラップを隠しておくとは。しかも気配を完全に殺せるほど手練の伏兵を配備しておくなど、使徒の襲撃を予期していたとしか思えない。
(恐るべき遠謀深慮の持ち主だ。まさに大賢者の名に相応しい……。なるほど、テラミス王女殿下がその力を欲するのも道理というわけか!)
男が苦渋に顔を歪めていた、その時だ。
「誰かいるの?」
突如窓が開かれた。中から白銀の半獣人であるジエッタニア王女が顔を出す。
(バカめ、油断したな! ジエッタニア王女を誘拐してレンをおびき寄せるための人質にしてやる……!!)
「お前達、王女を狙え! エルト・ラ・スロヴ・ランゼス・ウィンダーレ!」
「ひゃっ!?」
男の杖先から風の槍が雨のように放たれる。
当たりどころが悪ければ命はない。多少の防御魔法など意にも介さぬ威力を込めたその魔法を、殺さないようジエッタニア王女の手足のみに集中させる。
しかし――
「なにぃっ!?」
その光景に、男は我が目を疑った。
すべての魔法がことごとく防御障壁に弾かれたのだ。
「あー、ビックリしたぁ」
慌てて窓から離れるジエッタニア王女。
(バカな……!? すべてを一瞬で防いだだと……!?)
防御魔法にしては尋常ならざる数だった。多重展開するにも限界はあるのだ。
術者の腕にもよるが、障壁を五枚張れれば熟練者と言われる。十枚も展開できるなら宮廷魔法使いにもなれるほどの実力者である。それを見越して十以上の風の槍を仲間と共に一点集中したのだ。
それが、防がれた。
(つまり、かの大賢者レンは少なくとも宮廷魔法使い以上の実力を持つという事なのか……!?)
恐るべきその実力に、男は震え上がる。
人目に付いた以上、もはやレンの誘拐任務は続行不可能だ。今はこの事を聖堂教会とテラミス王女へ報告する事が最優先だろう。
苦虫を噛み締める思いで、男は仲間の信徒を動けるだけ集めてその場から逃げ出した。
***
報告が届いたのは、翌朝テラミスが桶の湯でメリナに体を洗ってもらっていた時だった。
「失礼致します! テラミス王女殿下はいらっしゃいますか!?」
駆け込む勢いで男の声が聞こえ、メリナが護身用のナイフをつかみ取る。
「どなたですか?」
「失礼! 私は使徒所属の司祭でございます。急ぎご報告をと思いまして」
「テラミス様は湯浴みの最中です。後ほどなさってください」
「いいわ、報告なさい」
「よろしいのですか?」
「ドア越しでも話くらい聞けるわ。それでどうしたの?」
「はい。昨夜、使徒の信徒達が大賢者誘拐の任を受けて王立魔法学園へ向かったのですが、およそ半数が捕縛され、失敗したとの事でございます!」
「は……?」
思わずテラミスはドアへ目を向けた。メリナも体を洗う手が止まっている。
「あなた達『使徒』は、聖堂教会の信徒の中でも選りすぐりの戦士なのよね?」
「そのつもりではございますが……」
「なのにレンを捕まえ損ねたという事?」
「申開きの言葉もございません……」
司祭は沈んだ声音で答えた。それほどまでに完敗だったのだろう。
「……まぁいいわ。それで失敗の原因は?」
「はい。なんでもジエッタニア様の部屋の周囲に多数のトラップが仕掛けられていた上、恐るべき伏兵がいたとの事で……」
「伏兵とは?」
「手練れの信徒の目耳をしても気配すら感じさせず、詠唱もなしに魔法を乱発し、宮廷魔法使いに優るとも劣らない数の防御魔法を施せる者がいたようです」
「ジエッタニアにそんな凄腕の魔法使いが付いているという情報はないわ。あるとすれば大賢者であるレンではなくて?」
「可能性はございます……」
再び司祭の声音が重く沈む。
(気配すら感じさせずに魔法を使い、たやすく暗殺者達を退ける大賢者ね……。ますます欲しくなったわ)
「それと、ご報告はもう一つございます」
「話しなさい」
「王国魔法騎士団に動きありとの情報が入りました」
「王国魔法騎士団という事は、ハーヴィンお兄様が?」
「はい。おそらく王太子殿下もかの大賢者を狙っているのでしょう」
「そう……レンを巡ってお兄様と奪い合いというわけね」
メリナにタオルで体を拭かれながら、テラミスは口元を歪めて笑った。
相手も動くというなら、それより早く動くまでだ。
「聖堂騎士団を動かしなさい。王立魔法学園にいるわたくしの支持者達には避難命令を出すように」
「テラミス様!? よもや王都を戦場にするおつもりですかっ!?」
「戦場にするのは魔法学園だけよ。何なら更地にしてもいいわ。レンを奪われるくらいならね」
「さ、さすがにそれは……。貴族のご子息も通う学園なのですよ?」
なおも渋る司祭に、テラミスはため息をついた。
体を拭くメリナの手を払い除け、そばに置いてあった宝玉を手に取る。
「王位継承権を持つ王族で、現在生き残っているのは三人。エムトハの魔術師を持つわたくしと、アラマタールの杖を持つジエッタニア。そしてファラガの笛を持つハーヴィンお兄様。それぞれが王家の秘宝を有している。でも一人だけ、このパワーバランスを崩しかねない存在を有する者がいるわ」
「……それは一体?」
「まだわからないの? この戦い、わたくしとハーヴィンお兄様のどちらかで、レンを手にした陣営が勝利を収めるという事よ」
テラミスは王宮から逃げる際に出くわした錬の姿を思い出す。
彼は両手に杖をそれぞれ持って魔法を行使していた。
あの杖は魔石銃という魔法具らしいが、あんな物を作れる魔法使いなどこの国には他に誰一人としていない。
「ジエッタニアは支持基盤もなく取るに足らないお飾り王女だけれど、あの子には大賢者が付いている。彼の英知は王国の秘宝にも優る力を持っているわ」
「魔石の入手経路を封鎖してもなお……でございますか?」
「魔石の貯蔵がなくならない限りはね。だからこそ聖堂騎士を派兵するのよ」
王国魔法騎士団が錬を狙うなら、それより先に聖堂騎士団が錬をかすめ取るのだ。
いかに強固な防御魔法が使えようと、魔石は使うほどに消耗し、いずれは枯渇する。錬を狙うならそこだ。
「魔石を山ほど持って行って、王立魔法学園へ魔法を放ちなさい。かの大賢者レンを無力化するため、魔石の消耗戦を強いるのよ」
「御意に!」
司祭は素早くドアから離れていく。
(魔石がなくなる時が楽しみね)
テラミスは不敵に口元を歪めて笑った。
聖堂教会より暗殺部隊『使徒』へ下された任務は、大賢者レンの誘拐である。必ず生かして捕らえよと言われているため、魔法学園の人間に見つかるわけにはいかない。
男が待っていると、偵察に向かわせた信徒の一人が戻ってきた。
「対象は見つかったか?」
「はい。レンと思しき少年奴隷は現在、ジエッタニア姫とともに王族専用の学生寮におりました」
「よくやった。では手はず通りに行くぞ」
人目につかないよう物陰を進み、月明かりの下で周囲を警戒する。
そんな中、先頭をいく信徒が『止まれ』を意味するハンドサインを送ってきた。
「どうした?」
「トラップです。ジエッタニア姫の部屋の窓の前に仕掛けられているようです」
男が確認すると、鈴が吊るされた麻糸が窓辺から地面に向けて二本張られていた。引っ掛けると音が鳴る仕組みのようだ。
(ただの鳴子か……。無いよりはマシだろうが、こんなに目立つように仕掛けるとは素人仕事にもほどがある)
聖堂教会の暗部としてこれまで生きてきた中で、トラップの張り巡らされた家屋への侵入は幾度となくこなしてきた。
要人暗殺、誘拐、情報工作などなど。そのすべてを成功させてきたからこそ今ここに生きていられるのだ。この程度のチープなトラップに引っ掛かるような間抜けなどこの使徒の隊員には一人としていない。
「誘拐の対象は大賢者という噂だが、しょせんは眉唾もののようだな。しかし一応突入前に防御魔法を付与しておけ」
「必要ありますかね?」
「念のためだ。相手は無詠唱で魔法を使う事ができるらしい。万一魔法戦になったら不利になるぞ」
「なるほど。では……エルト・ル・ヴェア・ロエブ・ウィンダーレ――ぐあっ!?」
突然石つぶての魔法がばらまかれ、服に付与された風の防護膜ごと信徒達がぶっ飛ばされた。
(伏兵かっ!?)
とっさに草むらへ身を隠す。
だが今ので半数の仲間がやられてしまったらしい。死んではいないようだが、この状況で気を失う事は致命的である。
(くそ、やられた……!)
おそらくワイヤートラップはあえて目立つよう仕掛けられた囮で、警護の伏兵を用意していたのだろう。
だが予想していた追撃はなく、辺りは虫の音だけが鼓膜を震わせている。
魔法を放った伏兵は物音どころか呼吸音一つ立てず、どこにいるのかがまったくわからない。まるで最初からそこに誰もいなかったかのようである。
(なんという手練だ……気配さえ感じさせないとは!)
「がぁっ!?」
暗闇の中で再び仲間の悲鳴が聞こえた。
魔法は見えなかったのでトラップに引っ掛かったのかもしれない。
悲鳴は一度では終わらず、一人、また一人と罠に掛かって倒れていく。更には鳴子まで鳴り響き、人の気配が増した。
(まずい……! 伏兵に気を取られすぎてトラップへの警戒が薄れている!!)
うかつだったと男は後悔した。
まさかチープなトラップを見せて油断を誘った上で、別のトラップを隠しておくとは。しかも気配を完全に殺せるほど手練の伏兵を配備しておくなど、使徒の襲撃を予期していたとしか思えない。
(恐るべき遠謀深慮の持ち主だ。まさに大賢者の名に相応しい……。なるほど、テラミス王女殿下がその力を欲するのも道理というわけか!)
男が苦渋に顔を歪めていた、その時だ。
「誰かいるの?」
突如窓が開かれた。中から白銀の半獣人であるジエッタニア王女が顔を出す。
(バカめ、油断したな! ジエッタニア王女を誘拐してレンをおびき寄せるための人質にしてやる……!!)
「お前達、王女を狙え! エルト・ラ・スロヴ・ランゼス・ウィンダーレ!」
「ひゃっ!?」
男の杖先から風の槍が雨のように放たれる。
当たりどころが悪ければ命はない。多少の防御魔法など意にも介さぬ威力を込めたその魔法を、殺さないようジエッタニア王女の手足のみに集中させる。
しかし――
「なにぃっ!?」
その光景に、男は我が目を疑った。
すべての魔法がことごとく防御障壁に弾かれたのだ。
「あー、ビックリしたぁ」
慌てて窓から離れるジエッタニア王女。
(バカな……!? すべてを一瞬で防いだだと……!?)
防御魔法にしては尋常ならざる数だった。多重展開するにも限界はあるのだ。
術者の腕にもよるが、障壁を五枚張れれば熟練者と言われる。十枚も展開できるなら宮廷魔法使いにもなれるほどの実力者である。それを見越して十以上の風の槍を仲間と共に一点集中したのだ。
それが、防がれた。
(つまり、かの大賢者レンは少なくとも宮廷魔法使い以上の実力を持つという事なのか……!?)
恐るべきその実力に、男は震え上がる。
人目に付いた以上、もはやレンの誘拐任務は続行不可能だ。今はこの事を聖堂教会とテラミス王女へ報告する事が最優先だろう。
苦虫を噛み締める思いで、男は仲間の信徒を動けるだけ集めてその場から逃げ出した。
***
報告が届いたのは、翌朝テラミスが桶の湯でメリナに体を洗ってもらっていた時だった。
「失礼致します! テラミス王女殿下はいらっしゃいますか!?」
駆け込む勢いで男の声が聞こえ、メリナが護身用のナイフをつかみ取る。
「どなたですか?」
「失礼! 私は使徒所属の司祭でございます。急ぎご報告をと思いまして」
「テラミス様は湯浴みの最中です。後ほどなさってください」
「いいわ、報告なさい」
「よろしいのですか?」
「ドア越しでも話くらい聞けるわ。それでどうしたの?」
「はい。昨夜、使徒の信徒達が大賢者誘拐の任を受けて王立魔法学園へ向かったのですが、およそ半数が捕縛され、失敗したとの事でございます!」
「は……?」
思わずテラミスはドアへ目を向けた。メリナも体を洗う手が止まっている。
「あなた達『使徒』は、聖堂教会の信徒の中でも選りすぐりの戦士なのよね?」
「そのつもりではございますが……」
「なのにレンを捕まえ損ねたという事?」
「申開きの言葉もございません……」
司祭は沈んだ声音で答えた。それほどまでに完敗だったのだろう。
「……まぁいいわ。それで失敗の原因は?」
「はい。なんでもジエッタニア様の部屋の周囲に多数のトラップが仕掛けられていた上、恐るべき伏兵がいたとの事で……」
「伏兵とは?」
「手練れの信徒の目耳をしても気配すら感じさせず、詠唱もなしに魔法を乱発し、宮廷魔法使いに優るとも劣らない数の防御魔法を施せる者がいたようです」
「ジエッタニアにそんな凄腕の魔法使いが付いているという情報はないわ。あるとすれば大賢者であるレンではなくて?」
「可能性はございます……」
再び司祭の声音が重く沈む。
(気配すら感じさせずに魔法を使い、たやすく暗殺者達を退ける大賢者ね……。ますます欲しくなったわ)
「それと、ご報告はもう一つございます」
「話しなさい」
「王国魔法騎士団に動きありとの情報が入りました」
「王国魔法騎士団という事は、ハーヴィンお兄様が?」
「はい。おそらく王太子殿下もかの大賢者を狙っているのでしょう」
「そう……レンを巡ってお兄様と奪い合いというわけね」
メリナにタオルで体を拭かれながら、テラミスは口元を歪めて笑った。
相手も動くというなら、それより早く動くまでだ。
「聖堂騎士団を動かしなさい。王立魔法学園にいるわたくしの支持者達には避難命令を出すように」
「テラミス様!? よもや王都を戦場にするおつもりですかっ!?」
「戦場にするのは魔法学園だけよ。何なら更地にしてもいいわ。レンを奪われるくらいならね」
「さ、さすがにそれは……。貴族のご子息も通う学園なのですよ?」
なおも渋る司祭に、テラミスはため息をついた。
体を拭くメリナの手を払い除け、そばに置いてあった宝玉を手に取る。
「王位継承権を持つ王族で、現在生き残っているのは三人。エムトハの魔術師を持つわたくしと、アラマタールの杖を持つジエッタニア。そしてファラガの笛を持つハーヴィンお兄様。それぞれが王家の秘宝を有している。でも一人だけ、このパワーバランスを崩しかねない存在を有する者がいるわ」
「……それは一体?」
「まだわからないの? この戦い、わたくしとハーヴィンお兄様のどちらかで、レンを手にした陣営が勝利を収めるという事よ」
テラミスは王宮から逃げる際に出くわした錬の姿を思い出す。
彼は両手に杖をそれぞれ持って魔法を行使していた。
あの杖は魔石銃という魔法具らしいが、あんな物を作れる魔法使いなどこの国には他に誰一人としていない。
「ジエッタニアは支持基盤もなく取るに足らないお飾り王女だけれど、あの子には大賢者が付いている。彼の英知は王国の秘宝にも優る力を持っているわ」
「魔石の入手経路を封鎖してもなお……でございますか?」
「魔石の貯蔵がなくならない限りはね。だからこそ聖堂騎士を派兵するのよ」
王国魔法騎士団が錬を狙うなら、それより先に聖堂騎士団が錬をかすめ取るのだ。
いかに強固な防御魔法が使えようと、魔石は使うほどに消耗し、いずれは枯渇する。錬を狙うならそこだ。
「魔石を山ほど持って行って、王立魔法学園へ魔法を放ちなさい。かの大賢者レンを無力化するため、魔石の消耗戦を強いるのよ」
「御意に!」
司祭は素早くドアから離れていく。
(魔石がなくなる時が楽しみね)
テラミスは不敵に口元を歪めて笑った。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる