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第三章
27:前哨戦
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「うげぇ、魔物だったか!」
醜悪に変貌を遂げた衛兵を前に、俺は聖剣を構える。
ラーティはジト目でこちらを睨んだ。
「ほら、殺ってしまった方が良かったでしょう?」
「たまたま当たっただけだろ……」
「たまたまではありません。わたくしは神の加護により相手のステータスを見る事ができるのです。彼らは寄生状態とありました。だからアレクサンダーさんをけしかけた方が良いと言っていたのですよ」
「そういう事は先に言ってくんない!?」
「言ったではありませんか。グラミー戦で敵の能力値をお伝えしましたよ」
「そんなんいちいち覚えてねぇよ!」
「ギギィ!」
カマキリの魔物が耳障りな声を発すると、周りから数人の衛兵が駆け寄ってきた。
しかもそいつらまでもが次々とカマキリに変身していく!
「仲間を呼ばれたか!」
「どうしましょう?」
「どうってそりゃ、倒すしかないだろ。奥の牢屋は行き止まりなんだし」
「なるほど。ではイサム様、お願いします」
サッと俺の後ろに隠れるラーティ。
「いや無理だろ」
「なぜです?」
「だってこの聖剣、虫特効はないんだろ?」
「ないですねぇ」
平然と言いやがる。
「聖剣の補助がなけりゃ、俺なんか村人その一なんだぞ。どうやって倒せっての?」
「大丈夫ですよ。手足の二、三本くらいなら治せますので」
「怪我を前提にするんじゃねぇ! やれって言うならお前も六倍の攻撃力で殴れってくれよ!?」
「わたくし、フォークより重い物を持った事がないので……」
「その杖はフォークより軽いのかよ!?」
「ギィィ!!」
騒ぎ立てる俺達にカマキリ達が襲い掛かる。
「ひぇぇっ!?」
「烈光斬ッ!」
「ガァァァ!」
セリムとグラミーゾンビが跳躍した。
氷の魔剣と骨の大鎌が閃き、カマキリの魔物達は一瞬でバラバラの細切れになる。
「つ、つえぇ……」
「攻撃はお二人に任せてしまって大丈夫そうですね」
「俺いらなくね……?」
「いらないですね」
うんうんとラーティはうなずいた。
「いやそこは否定しろよ!?」
「でも事実ですし」
くっそこんにゃろ……! 誰が俺を連れて来たと思ってんだ!
仕返しとばかりに俺はあからさまにため息をついた。
「もう魔王討伐やめようかな……」
「イサム様!?」
「だって俺いらない子みたいだし」
「そ、そんな事はありません! イサム様はなくてはならない存在です」
「ほんとにぃ?」
「本当ですとも。何しろ神に選ばれし勇者なのですから!」
「でも俺ってレベル1のカスゴミ勇者じゃん?」
「レベルアップすれば最強ですし……」
「そのレベルが上げらんねぇんだけど!?」
「二人とも、言い争いはそこまでだ」
セリムが剣に付いた汁を振り払った。
「これだけ大暴れした以上、ここでゆっくり談笑している暇はない。どうする?」
「とりあえず逃げよう。街中に行けばすぐには見つからんだろ」
「街が無事ならいいが……」
「それでも行かないという選択肢はないよ」
どうせここにいたって敵がまた集まってくるだけだしな。
「ではベルベルゾンビとグラミーは?」
「あいつらは草むらにでも隠れててもらおう。必要になったらラーティが召喚すればいい」
「なるほど、では市民街へ向かおう。あそこなら人が多いはずだ」
話し終えるやセリムが走り出し、俺達もその背を追った。
醜悪に変貌を遂げた衛兵を前に、俺は聖剣を構える。
ラーティはジト目でこちらを睨んだ。
「ほら、殺ってしまった方が良かったでしょう?」
「たまたま当たっただけだろ……」
「たまたまではありません。わたくしは神の加護により相手のステータスを見る事ができるのです。彼らは寄生状態とありました。だからアレクサンダーさんをけしかけた方が良いと言っていたのですよ」
「そういう事は先に言ってくんない!?」
「言ったではありませんか。グラミー戦で敵の能力値をお伝えしましたよ」
「そんなんいちいち覚えてねぇよ!」
「ギギィ!」
カマキリの魔物が耳障りな声を発すると、周りから数人の衛兵が駆け寄ってきた。
しかもそいつらまでもが次々とカマキリに変身していく!
「仲間を呼ばれたか!」
「どうしましょう?」
「どうってそりゃ、倒すしかないだろ。奥の牢屋は行き止まりなんだし」
「なるほど。ではイサム様、お願いします」
サッと俺の後ろに隠れるラーティ。
「いや無理だろ」
「なぜです?」
「だってこの聖剣、虫特効はないんだろ?」
「ないですねぇ」
平然と言いやがる。
「聖剣の補助がなけりゃ、俺なんか村人その一なんだぞ。どうやって倒せっての?」
「大丈夫ですよ。手足の二、三本くらいなら治せますので」
「怪我を前提にするんじゃねぇ! やれって言うならお前も六倍の攻撃力で殴れってくれよ!?」
「わたくし、フォークより重い物を持った事がないので……」
「その杖はフォークより軽いのかよ!?」
「ギィィ!!」
騒ぎ立てる俺達にカマキリ達が襲い掛かる。
「ひぇぇっ!?」
「烈光斬ッ!」
「ガァァァ!」
セリムとグラミーゾンビが跳躍した。
氷の魔剣と骨の大鎌が閃き、カマキリの魔物達は一瞬でバラバラの細切れになる。
「つ、つえぇ……」
「攻撃はお二人に任せてしまって大丈夫そうですね」
「俺いらなくね……?」
「いらないですね」
うんうんとラーティはうなずいた。
「いやそこは否定しろよ!?」
「でも事実ですし」
くっそこんにゃろ……! 誰が俺を連れて来たと思ってんだ!
仕返しとばかりに俺はあからさまにため息をついた。
「もう魔王討伐やめようかな……」
「イサム様!?」
「だって俺いらない子みたいだし」
「そ、そんな事はありません! イサム様はなくてはならない存在です」
「ほんとにぃ?」
「本当ですとも。何しろ神に選ばれし勇者なのですから!」
「でも俺ってレベル1のカスゴミ勇者じゃん?」
「レベルアップすれば最強ですし……」
「そのレベルが上げらんねぇんだけど!?」
「二人とも、言い争いはそこまでだ」
セリムが剣に付いた汁を振り払った。
「これだけ大暴れした以上、ここでゆっくり談笑している暇はない。どうする?」
「とりあえず逃げよう。街中に行けばすぐには見つからんだろ」
「街が無事ならいいが……」
「それでも行かないという選択肢はないよ」
どうせここにいたって敵がまた集まってくるだけだしな。
「ではベルベルゾンビとグラミーは?」
「あいつらは草むらにでも隠れててもらおう。必要になったらラーティが召喚すればいい」
「なるほど、では市民街へ向かおう。あそこなら人が多いはずだ」
話し終えるやセリムが走り出し、俺達もその背を追った。
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