アイドル候補生の初めてもらったテレビの企画が「天才アイドルは異世界で勇者になれるのか」だった件

静内燕

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ブリトン教と天空の書

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 そして彼が立ち上がろうとすると……

「ていっ!!」
 そこの何者かが割って入って彼に剣を振りかざす。

 ズバァァァァァァ

 攻撃がヒットしたエンデバー、バタッと倒れ今度こそ意識を失い動かなくなる。

「やっと始末しました」

 その声の主は裾が大きい頭巾にゆったりとした袖にくるぶし状のトゥニカ、それに修道服を着ていて金髪ですらっとした長身で妙齢の女性だった。

「彼、裏切っていたんです、我がエルリス教を……」

 バルディビアと彼女は名乗り話を進め始める。

 話によると、彼はどっかからか世界を終焉に導く冥王という者の話を聞いたらしい。



 幸乃がその言葉に反応し質問すとリルカが答え初める。

「この世界に最近になって表れたといわれる、どこかから来た勢力の事です、私が冒険者をしているのもそれが理由です、彼は心に憎しみや闇を抱えているものに憑依し勢力を高めています」

 この地では遠い超大国ララミディアから来たエルリス教とこの地が発祥である宗教ブリトン教が抗争していた、そして幼少のころからここで彼は過ごしていた。

 しかしその中で彼は両親を失なった、その中で彼はブリトン教はおろかこの地そのものに憎しみを覚えるようになったという。
 そして冥王の力を知りそれを利用しようとしていたらしい。

「彼は私たちの手で拘束し、ララミディアへ送還します」

「それと、リルカさん、話があるんですけどいいですか?」

 彼女は真剣な表情でリルカのほうを向いて話し始める。
「はい、何でしょうか?」

「リルカさん、あなたを保護させてください」
「ブリトン教は天空の書の秘密を外部に漏らしたものを罰しているには聞いていますか? この一件であなたは天空の書を狙っているのが明るみに出ています。それに天空の書を追っているのは私達も一緒です、ですからあなたの身柄をこちら側で保護します、そして護衛をつけさせた下で共同で天空の書を追いましょう」

 そう彼女はほほ笑んでお願いする。

「とりあえずこっちの準備が整う1週間後にあなたを向かい入れたいと思います、どうでしょうか?」

 リルカは少し沈黙した後、静かに口を開き始めて答えを出す。

「共に戦ってくれるのなら、私としては大丈夫です」


「あ、こっちは気にしなくていいよ、それが事情っていうんだったら仕方ないし」

 幸乃はリルカが幸乃に悪いと思っているのを察したのかにっこりと笑いだし両手を振りながら言葉を大丈夫だと言葉を返す。

「はい、でも1週間期間があるならそれだけでも行動できたらいいと思います」 

 ベルが無表情で提案するそれに幸乃とリルカも同調し、リルカと2人は1週間の間ともに行動する事となった。


「じゃあ1週間後の日没後に待ち合わせるってことでいい?場所は郊外の教会、でいいかな?」

 幸乃の提案にバルディビアは賛成し1週間後にいつも2人が住んでいる教会にバルディビアが来て身柄を引き渡す事となった。



 ※



「うっ俺達どうしたんだ?」
 ゆっくりと倒れていた冒険者たちが目を覚まし始めるするとバルディビアが叫び始める。

「みなさん、私の話を聞いてもらえるでしょうか」

 そして彼女が説明し出す、このクエストそのものがあなたたちを騙すクエストなのだと──

 そしてそのコードの使用者から魔力を吸い取りエンデバーがその力を悪用していた事、彼はすでにとらえている事も説明した。

 最後に冒険者たちの魔力の状況も確認した、一応吸収された魔力は戻っていたようだがコードで受け取った魔力は消えてしまったようであった。

「何だよ、いい話だと思ったのに……」
 冒険者からは落胆の声が聞こえる、その後彼らは元来た道をたどりある者は街へ、またある者は自分の家へ帰宅していった



 一方幸乃達3人は?


「ノーマネ―OK??OK??ありがとうございます!!!!」

 パン!!パン!!
 喜びのハイタッチを馬車の人とする。
 幸乃は再び道を通りかかった荷台かついた馬車のヒッチハイクに成功、。
 そして再びストレンセに戻った。 そこでまずは3人でギルドに行く

 ギルドで成功の報酬とこのクエストが主催者の罠だったと説明。
 証拠としてベルは意識を失っていたエンデバーからそれを指し示す書類をどさくさにまぎれて奪っていたようでそれをフレンサに見せて彼女はその言葉を信じた。
 そしてフレンサが成功のハンコを3人の登録書に押すと……

「え?何これ?」

「おめでとうございます、ランクアップです」

 フレンサが喜びながらそう宣言する。
 理由は幸乃の登録書が突然光り始め、紫だった登録書が緑色に色が変わった事からだった。
 幸乃さんは緑のランクになる。
 ベルとリルカのランクも一つずつ上がったようで緑から黄色にランクアップした。
 そして次の日のクエストが無いかフレンサに聞いてみた、すると……

「申し訳ありません、私は抜けさせてもらえませんか?」

 申し訳なさそうな口調で誰かが話しかける。
 そう話しに入ったのはリルカだった、何でも今日のクエストで戦闘だけでなく文字の解読にも相当の魔力を使ってしまったらしく、少しの間自身の術式を付けう魔力が尽きてしまうので自分だけそう言ったクエストから外してもらうように幸乃に頼む、すると……

「なーに言ってんのよ!!もう仲間じゃない、リルカちゃんをのけものになんかしないわよ!!」

 明るく幸乃は振る舞い、魔術とは無関係な仕事を選ぶ、それは4日間にわたる仕事で以前のように喫茶店のウェイターだが、もう1つ注文があり、店の売り上げを上げるアイデアを持っている人が欲しいらしく、その分報奨金の上がっていて幸乃はそれを選んだ。

 そして日が暮れてそのための手続きを終えると3人は食事のため繁華街へ出た。

 夜、3人は繁華街に出てベルのなじみの店、spero(スぺロ)に3人は入った。

 料理を頼むと3人は会話を始める。
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