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フィテアトル編
大きな泣き声
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まだ敵の奇襲は終わっていない……
シンクレアがそう感じたその時──
「びええええええええええええええええええええええええええええええええんんんんんん!!」
シンクレアがいた部屋からこの家全体に泣き声が響き渡るそれは今日の昼食の時の鳴き声と全く同じものだった。
「これパスカルの泣き声だよね?」
「確かにそうですわ、けどパスカルは夜は普段泣きませんわ、それに泣くとしてもおもちゃをとらない限りあんな大声では泣きませんわ。なにか……」
普段今日の昼、幸乃がおもちゃを取り上げていた時のようにのように右手に持っているおもちゃを取られたりしない限りあそこまで大声で泣きはしない、しかし今現実として大声で泣いている。
何かがおかしい……
シンクレアは思考を張り巡らせる、そしてとある答えにたどり着く。
「あああっ!!そういうことだったんですわ!! 彼らはおとりだったんですわ!!急いで行きましょう!!」
4人はすぐに走って3階に移動する、そしてシンクレアがいた部屋に入るとすぐに理解した。
彼女の予想通りだった。
先ほどまで戦っていた兵士たちはおとりだったのである。
玄関に突撃した部隊はおとりで、おとりの部隊に引きつけられている間にもう3人の兵士がシンクレアの部屋に侵入、カプセルを奪っていった。
しかし彼にも誤算はあった、そこにはパスカルがまだいたのである
そしてそれに驚いた兵士は誤ってカプセルを地面に落してしまった。
「あ、馬鹿!!そのカプセルは……」
なんとそのカプセルをパスカルが飲んでしまったのである。
敵の兵士の1人がパスカルをつかみ、彼ごとパスカルを奪おうとする。しかし彼はその際にパスカルが持っていたおもちゃを取り上げてしまった、
そしてパスカルは大泣きしてしまったのであった。
4人は兵士たちにすぐに襲いかかる。
その兵士をベルがとらえようとするとその兵士はパスカルを入り口に近い兵士にパスをするように投げる、幸乃たちは彼をとらえようとするが、ほかの兵士たちが立ちはだかる、さらに全員で防御呪文を発動し幸乃たちの攻撃を何とか防ぐ。
幸乃達は全体攻撃をしようものなら家自体が倒壊してしまうため近距離攻撃で何とか対応する、すぐに防御結界を破り、敵の兵士たちをなぎ倒していく。
10秒ほどで3人ほどいた敵の兵士たちをなぎ倒していく。
そしてすぐに外に出て行ってパスカルを拉致した兵士を追おうとする。
しかしその兵士は遠くに行ってしまい、逃してしまった。
シンクレアは走って追いかけるが敵兵は走力強化の術式を使っていたらしく、どこを探してもパスカルの姿はなかった。
幸乃達も手分けして探したが手掛かり一つ見つけられなかった。
30分ほど肩を落として落ち込んでいたシンクレアが家に帰ってくる。
両親は一度熟睡してしまうと朝まで何があっても起きないらしい。
そして翌朝になり、両親が起床する。
シンクレアはその瞳にほんのりと涙を浮かべながら両親に昨日起こった事態を説明する。
いつもの穏やかな彼女の口調は消え、所々つっかえ噛みながら昨日起こったことを両親に伝える、もちろんパスカルを拉致されてしまったことも……
しかし両親は彼女を責めたりしなかった。そしてシンクレアが必ず犯人を捕まえるという事を話すと両親は心配そうに言葉を返す。
「そうか……、でも無理はするなよ、お前まで何かあったなんてことが無いようにな……」
「ありがとうございます、本当に申し訳ございません」
両親はそう言いながらシンクレアの頭をなでなでする。
そうして彼女達は家の外に出る、そのタイミングでカラブロも合流した。
そして事情を聞き彼らの信者達も聞き込みで捜査に加わり
「しかし、捕らえるといっても手掛かり一つないんじゃあどうにもならんな、せめて服装とかどんな外見とか分かればいいのだが……」
頭を抱えるカラブロ、カラブロは信者との話しがありその場にはいなかったため、彼らがどういう軍団なのか見当もついていない、どういう集団だったかを聞くとそれにリルカが答える。
「あの、私フラッシュの時に見ました、その時の顔はすべて覚えています」
あのフラッシュのシーン、その1瞬でリルカは兵士たちの顔をおぼろげながら理解したらしい、ポケットから白紙を出すと彼らの似顔絵を描き始める。
顔を覚えておるのは3人くらいらしくリルカはその似顔絵を描き終える。
それを見たカラブロがすぐに信者たちにも捜査に協力してもらうよう頼みに行く。
「わかった、そのような情報が無いか部下も使って捜査する」
こうしてカラブロは信者たちを集め、幸乃達も彼らと一緒にしらみつぶしにパスカルが拉致されているところはどこか探索し始める。
捜索を始めて3時間ほど──
そのころ幸乃達は聞き込みをしているうちに有力な情報を手にした。
それはベルが貧困層が住んでいるスラム街で聞いた情報だった。そこで毛耳をした筋肉質な男性から聞いた情報だったのだが……
「えっ、それは本当ですか?」
「ああ、この辺りで勧誘していたな、1万eauと引き換えにやってほしいことがあるってな」
「どういった事ですか?」
シンクレアがそう感じたその時──
「びええええええええええええええええええええええええええええええええんんんんんん!!」
シンクレアがいた部屋からこの家全体に泣き声が響き渡るそれは今日の昼食の時の鳴き声と全く同じものだった。
「これパスカルの泣き声だよね?」
「確かにそうですわ、けどパスカルは夜は普段泣きませんわ、それに泣くとしてもおもちゃをとらない限りあんな大声では泣きませんわ。なにか……」
普段今日の昼、幸乃がおもちゃを取り上げていた時のようにのように右手に持っているおもちゃを取られたりしない限りあそこまで大声で泣きはしない、しかし今現実として大声で泣いている。
何かがおかしい……
シンクレアは思考を張り巡らせる、そしてとある答えにたどり着く。
「あああっ!!そういうことだったんですわ!! 彼らはおとりだったんですわ!!急いで行きましょう!!」
4人はすぐに走って3階に移動する、そしてシンクレアがいた部屋に入るとすぐに理解した。
彼女の予想通りだった。
先ほどまで戦っていた兵士たちはおとりだったのである。
玄関に突撃した部隊はおとりで、おとりの部隊に引きつけられている間にもう3人の兵士がシンクレアの部屋に侵入、カプセルを奪っていった。
しかし彼にも誤算はあった、そこにはパスカルがまだいたのである
そしてそれに驚いた兵士は誤ってカプセルを地面に落してしまった。
「あ、馬鹿!!そのカプセルは……」
なんとそのカプセルをパスカルが飲んでしまったのである。
敵の兵士の1人がパスカルをつかみ、彼ごとパスカルを奪おうとする。しかし彼はその際にパスカルが持っていたおもちゃを取り上げてしまった、
そしてパスカルは大泣きしてしまったのであった。
4人は兵士たちにすぐに襲いかかる。
その兵士をベルがとらえようとするとその兵士はパスカルを入り口に近い兵士にパスをするように投げる、幸乃たちは彼をとらえようとするが、ほかの兵士たちが立ちはだかる、さらに全員で防御呪文を発動し幸乃たちの攻撃を何とか防ぐ。
幸乃達は全体攻撃をしようものなら家自体が倒壊してしまうため近距離攻撃で何とか対応する、すぐに防御結界を破り、敵の兵士たちをなぎ倒していく。
10秒ほどで3人ほどいた敵の兵士たちをなぎ倒していく。
そしてすぐに外に出て行ってパスカルを拉致した兵士を追おうとする。
しかしその兵士は遠くに行ってしまい、逃してしまった。
シンクレアは走って追いかけるが敵兵は走力強化の術式を使っていたらしく、どこを探してもパスカルの姿はなかった。
幸乃達も手分けして探したが手掛かり一つ見つけられなかった。
30分ほど肩を落として落ち込んでいたシンクレアが家に帰ってくる。
両親は一度熟睡してしまうと朝まで何があっても起きないらしい。
そして翌朝になり、両親が起床する。
シンクレアはその瞳にほんのりと涙を浮かべながら両親に昨日起こった事態を説明する。
いつもの穏やかな彼女の口調は消え、所々つっかえ噛みながら昨日起こったことを両親に伝える、もちろんパスカルを拉致されてしまったことも……
しかし両親は彼女を責めたりしなかった。そしてシンクレアが必ず犯人を捕まえるという事を話すと両親は心配そうに言葉を返す。
「そうか……、でも無理はするなよ、お前まで何かあったなんてことが無いようにな……」
「ありがとうございます、本当に申し訳ございません」
両親はそう言いながらシンクレアの頭をなでなでする。
そうして彼女達は家の外に出る、そのタイミングでカラブロも合流した。
そして事情を聞き彼らの信者達も聞き込みで捜査に加わり
「しかし、捕らえるといっても手掛かり一つないんじゃあどうにもならんな、せめて服装とかどんな外見とか分かればいいのだが……」
頭を抱えるカラブロ、カラブロは信者との話しがありその場にはいなかったため、彼らがどういう軍団なのか見当もついていない、どういう集団だったかを聞くとそれにリルカが答える。
「あの、私フラッシュの時に見ました、その時の顔はすべて覚えています」
あのフラッシュのシーン、その1瞬でリルカは兵士たちの顔をおぼろげながら理解したらしい、ポケットから白紙を出すと彼らの似顔絵を描き始める。
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それを見たカラブロがすぐに信者たちにも捜査に協力してもらうよう頼みに行く。
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それはベルが貧困層が住んでいるスラム街で聞いた情報だった。そこで毛耳をした筋肉質な男性から聞いた情報だったのだが……
「えっ、それは本当ですか?」
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「どういった事ですか?」
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