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フィテアトル編
3日後
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「しかし、カプセルはどうしましょうか?」
するとそこにカラブロがやってきた。そしてベルが彼にパスカルの体の中にあるカプセルを取り出せるか聞いてみる。彼はそれに対する答えをすでに見つけていた。
事情を聞いていたカラブロはブリトン教の信者や知り合いにお腹の中のカプセルの取り出しができる人物がいないか片っ端から回っていた、そしてシスターの一人にそれができる亜人がいたらしくその人物に出してもらう事となった。
兎のような耳をしているシスターはパスカルのお腹に手をかざす。次にシスターは術式を発動する、彼女が呪文を唱え始めるとパスカルのお腹が光り始める、そしてお腹の上にカプセルか出現し始める。
「ミス・シンクレア、これであなたの弟さんは大丈夫です」
「そうですか、ありがとうございます」
シンクレアは喜びのあまりほほ笑んで頭を下げてお礼を言う。
幸乃達も喜ぶながら深々と頭を下げた。
その後、そのカプセルを持ってリルカやカラブロと共に再び皇帝の住んでいるボルフス=マルク宮殿へ向かっていった。
宮殿ではシンクレアが顔パスで皇帝の所へ向かう。
小柄な体型で金髪のロングヘアーにド派手なドレスの少女のヴェラッティの妹、シャレー。
赤いマントに冒険者のようだが豪華そうな服装をしていた皇帝マイエル=フォン=ヴェラッティ、2人の部屋へ幸乃、ベル、リルカ、カラブロ、シンクレアの5人は案内された。
そしてシンクレアがポケットから指輪を入れる箱に入っていた例のカプセルを取り出す。ヴェラッティはカプセルを奪ったことに対してお礼を言うとそのカプセルに興味を示す。
すると幸乃が疑問に思ったことを質問し出す。
「そういえば、このカプセルっていったいどうすればいいの?」
幸乃の疑問だった、奪ったところでそのカプセルに入っている情報をどのように自分達が入手できるか、それが幸乃にとっての疑問だったのである。するとその言葉に反応したのはシャレーだった。シャレーは髪の毛をなでながら私に任せて、と言葉を放つ。
次にシャレーはシンクレアからカプセルを受け取り机の上に置く、そして机の上のカプセルに手をかざすと目をつぶり、術式を発動する。
すると突然机の上に1枚の紙が出現し始めその紙に文字が現れ刻まれていった。
「え、これがシャレーちゃんの力だったんだ……」
「んん、まあね」
2人がそんな会話をしているとベルが紙に書かれた内容を確認し始める。
その内容の主な要点はこうだった。
72師団が犯罪組織「アルコーン」と取引をしていてその内容や行っている場所などが分かるようになっていた。
そして次の取引の場所や時間までが記載されていた。
当然次の取引を抑えようという話しになり、シャレーやヴェラッティがその話題を出す、しかし幸乃が1つの質問を投げかける。
「でもこの日って私やベルちゃんは活動できないよ、3皇戦でしょこの翌日って」
幸乃の疑問通りだった、この取引の次の日は3皇戦の2戦目で幸乃とベル、シンクレアはその準備をしなければならない、当然深夜に取引は行われるのでこの作戦に参加できないのであった。
「恐らくそれが狙いなんでしょうね、これなら他の目もそっちに向きがちでしょうし」
ベルがそう言葉を発すると次に提案してきたのはカラブロだった。だったら三皇戦とは関係ない俺とリルカが行けばいいと提案し、幸乃達もそれを承認した。
そして今後の作戦の全体図などを全員で相談し、幸乃達はこの場所を後にした。
そして3日後、その日がやってきた。
ベルと幸乃が3皇戦の前日、準備をしているころ、秘密裏にリルカとカラブロは動きだしていた。
夜、皆が寝静まり始め街の住宅から明かりが消える。
農地や草原が広がるフィテアトルの郊外、人気が全くいないはずの道路に馬車が2台止まっていた。
1つは犯罪組織「アルコーン」が用意している禁止されている薬物などを運搬するはずの馬車。
もう1つが今回ターゲットにしている72師団だった。
彼らは裏組織から横流ししてもらった兵器や薬物の取引のためにこの場所へやってきた。
「ふう、ここが集合場所か」
3人の傭兵の格好をした兵士たちが馬車から下りる。
彼らこそが今回シンクレアたちが動向が怪しいとして何か冥王とつながりがあるんじゃないかと疑われていた72師団の末端の兵士であった。
彼らは傭兵ではない職業軍人であり、ここには3人ほどいた。
ここで大事な作戦があり、そのための場所である首都から5kmほどのここにたどり着いていた。
兵士達はアルコーンを名乗る人物7人ほどに軽く挨拶をして握手をする。
さらに世間話などをしてこの場がなごむ。
そして取引を始めるために荷物を取り出すため後ろの大きな荷物入れを空けると……
「よ!!」
するとそこにカラブロがやってきた。そしてベルが彼にパスカルの体の中にあるカプセルを取り出せるか聞いてみる。彼はそれに対する答えをすでに見つけていた。
事情を聞いていたカラブロはブリトン教の信者や知り合いにお腹の中のカプセルの取り出しができる人物がいないか片っ端から回っていた、そしてシスターの一人にそれができる亜人がいたらしくその人物に出してもらう事となった。
兎のような耳をしているシスターはパスカルのお腹に手をかざす。次にシスターは術式を発動する、彼女が呪文を唱え始めるとパスカルのお腹が光り始める、そしてお腹の上にカプセルか出現し始める。
「ミス・シンクレア、これであなたの弟さんは大丈夫です」
「そうですか、ありがとうございます」
シンクレアは喜びのあまりほほ笑んで頭を下げてお礼を言う。
幸乃達も喜ぶながら深々と頭を下げた。
その後、そのカプセルを持ってリルカやカラブロと共に再び皇帝の住んでいるボルフス=マルク宮殿へ向かっていった。
宮殿ではシンクレアが顔パスで皇帝の所へ向かう。
小柄な体型で金髪のロングヘアーにド派手なドレスの少女のヴェラッティの妹、シャレー。
赤いマントに冒険者のようだが豪華そうな服装をしていた皇帝マイエル=フォン=ヴェラッティ、2人の部屋へ幸乃、ベル、リルカ、カラブロ、シンクレアの5人は案内された。
そしてシンクレアがポケットから指輪を入れる箱に入っていた例のカプセルを取り出す。ヴェラッティはカプセルを奪ったことに対してお礼を言うとそのカプセルに興味を示す。
すると幸乃が疑問に思ったことを質問し出す。
「そういえば、このカプセルっていったいどうすればいいの?」
幸乃の疑問だった、奪ったところでそのカプセルに入っている情報をどのように自分達が入手できるか、それが幸乃にとっての疑問だったのである。するとその言葉に反応したのはシャレーだった。シャレーは髪の毛をなでながら私に任せて、と言葉を放つ。
次にシャレーはシンクレアからカプセルを受け取り机の上に置く、そして机の上のカプセルに手をかざすと目をつぶり、術式を発動する。
すると突然机の上に1枚の紙が出現し始めその紙に文字が現れ刻まれていった。
「え、これがシャレーちゃんの力だったんだ……」
「んん、まあね」
2人がそんな会話をしているとベルが紙に書かれた内容を確認し始める。
その内容の主な要点はこうだった。
72師団が犯罪組織「アルコーン」と取引をしていてその内容や行っている場所などが分かるようになっていた。
そして次の取引の場所や時間までが記載されていた。
当然次の取引を抑えようという話しになり、シャレーやヴェラッティがその話題を出す、しかし幸乃が1つの質問を投げかける。
「でもこの日って私やベルちゃんは活動できないよ、3皇戦でしょこの翌日って」
幸乃の疑問通りだった、この取引の次の日は3皇戦の2戦目で幸乃とベル、シンクレアはその準備をしなければならない、当然深夜に取引は行われるのでこの作戦に参加できないのであった。
「恐らくそれが狙いなんでしょうね、これなら他の目もそっちに向きがちでしょうし」
ベルがそう言葉を発すると次に提案してきたのはカラブロだった。だったら三皇戦とは関係ない俺とリルカが行けばいいと提案し、幸乃達もそれを承認した。
そして今後の作戦の全体図などを全員で相談し、幸乃達はこの場所を後にした。
そして3日後、その日がやってきた。
ベルと幸乃が3皇戦の前日、準備をしているころ、秘密裏にリルカとカラブロは動きだしていた。
夜、皆が寝静まり始め街の住宅から明かりが消える。
農地や草原が広がるフィテアトルの郊外、人気が全くいないはずの道路に馬車が2台止まっていた。
1つは犯罪組織「アルコーン」が用意している禁止されている薬物などを運搬するはずの馬車。
もう1つが今回ターゲットにしている72師団だった。
彼らは裏組織から横流ししてもらった兵器や薬物の取引のためにこの場所へやってきた。
「ふう、ここが集合場所か」
3人の傭兵の格好をした兵士たちが馬車から下りる。
彼らこそが今回シンクレアたちが動向が怪しいとして何か冥王とつながりがあるんじゃないかと疑われていた72師団の末端の兵士であった。
彼らは傭兵ではない職業軍人であり、ここには3人ほどいた。
ここで大事な作戦があり、そのための場所である首都から5kmほどのここにたどり着いていた。
兵士達はアルコーンを名乗る人物7人ほどに軽く挨拶をして握手をする。
さらに世間話などをしてこの場がなごむ。
そして取引を始めるために荷物を取り出すため後ろの大きな荷物入れを空けると……
「よ!!」
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