129 / 137
3章
王立図書館
しおりを挟む
そして、私は──図書館へと向かっていった。
王宮に一度戻ると、豪華な客室でメンデスと対面。
メンデスにあいさつ。争いが続いているせいかメンタルが落ち込んでいてあまり元気がないみたいだった。
「無理しないでね。辛かったら相談して」
「あ、あ、ありがとうございます。でもみんなが必死に戦っているので。私だけ……」
自分が足を引っ張っているのではないかと、罪悪感感じてるようにも思える。後、恐怖を感じている……のかな?
「本当なら、私だけがこんなところで何もしていないわけには行かないのですが……」
俯きながら言っているメンデスの体が、震えていた。そして悲しそうな表情。
ミシェウは、そんなメンデスを見て寄り添うように隣に移動。
「つまり、自分も力になりたいってこと?」
「は、は、はい……しかし私なんかがお役に立てるとは思えなくて」
そんなメンデスにミシェウは両手を掴んで顔を近づけた。
「大丈夫、ミシェウちゃんだって役に立てるよ」
「私がですか? 戦えない私が、どうやって」
「じゃあさ、一緒に王立図書館。行かない? どうしても調べたいことがあってさ。協力、してよ」
「え」
急な頼みにぽかんとなるメンデス。ちょっとこれじゃあ説明不足で何言ってるか理解できない。私が、ここに来た理由を説明。目的と、これから王立図書館でやること。
「これなら、メンデスちゃんも役に立てると思う。協力してくれない?」
「私からも、頼みたい。今は、一人でも多くの協力が必要なの」
2人で頼み込んで──メンデスはしばらく悩んだ後迷いながらコクリと頷いてくれた。
「私が力になって、それでみんなが助かるというのなら」
「ありがと。じゃあ行きましょう」
メンデスの表情が、少しだけ明るくなった。みんなの役に立てるという事が、影響しているみたい。
そして、私たちは馬車で王立図書館へと向かった。
中心街から馬車でしばらく進んだ場所。人気があまりない大きな山の中腹。
小さな城とも思えるサイズの建物。
「あれが王立図書館です」
「ありがとう警備のお兄さん」
アルルが右手をおでこに当ててみる。確かに、大きな建物というのはアルルの家を彷彿とさせる。
街道沿いの道から明らかにあまり人が通らないであろう細い道へ。
王立図書館の門にたどり着く。
門には、数人の警備の人。クラウンのサインが入った許可証を見せて中に入る。
中に入った瞬間、その初めて見る光景に思わず目を丸くしてしまった。
「何これ」
「本好きには、たまらないわね」
アルルの言葉通りね。中は──無限に続く書籍。
所々植物が生えていたり、見たこともない文字が描かれていたり。
小さな水路のようなものが流れているところもある。透き通っていて、清流ともいえる水の流れ。
ここ、どんな構造になっているの? そう考えていた時、背後から声が聞こえた。
「こんにちは」
突然の声に私達全員がそっちを向く。そこには、長髪で黄緑色の髪の女性。
深緑色のローブとロングスカートを履いていて、上品さと気品さ
そして、耳が横に長い。確かあれ、エルフって言うんだっけ。
どことなく落ち着いたような、表情がなくミステリアスな印象を受ける。
「ああ、ヘルメス。あなただったのね」
アルルは彼女を知っているらしい、耳打ちして聞いてみる。
「どんな人なの?」
「この図書館の管理をしている人」
「こんな広い図書館を、1人で?」
無限にある本。到底一人で管理なんてできないし、無理にしようとしたら植物は枯れて本や床はほこりまみれになってるはず。
でも埃被っている様子もない。清潔感はあってきれいになっている。
「エルフ伝統の加護魔法で、この状態を維持しています」
「そうなのね。ちなみに、どれくらい前からここにいるの?」
「アルル、あなたが生まれる前。300年くらいここで生きているわ」
エルフは──長寿種と言われて平均年齢が1,000歳で寿命がすごく長いんだっけ。
だから、それくらい生きていても全くおかしくはない。
「ずっと、ここにいたのね」
「まあ、大体そんな感じです。いるだけでなく、時には世界中を旅して大切な書物や、焚書などで失いそうになりそうな資料を集めて、保管しているんですよ。大切なものを、失うことがないように。それが私の使命なのだと自負しております」
ヘルメスが自身の胸に手を置きながら言う。誇りを持っているんだ。
「一緒に、探しましょう」
そして、ミシェウは周囲を興味津々そうに見る。
「これ、全部読むとなったら何年かかるんだろう」
「まあ、何十年という時間が消し飛ぶのは間違いなしね」
確かにそうだ。大きな建物に無限にある
途方もない本。全部読むなんて到底できない。そんなことしてたら、戦況が変わってしまう。
「せめてさ、どこにどんな本があるか案内みたいなのはないの?」
「えーと。ここの動力源は、古代魔法なの。そこにアクセスして、願いを全員で魔力を込れば──魔力は答えてくれるわ」
「そうなんだヘルメス」
「そうすれば古代魔法は私たちの願いを指し示す。だから──その力をみんなでともせば、力が指し示してくれるの」
王宮に一度戻ると、豪華な客室でメンデスと対面。
メンデスにあいさつ。争いが続いているせいかメンタルが落ち込んでいてあまり元気がないみたいだった。
「無理しないでね。辛かったら相談して」
「あ、あ、ありがとうございます。でもみんなが必死に戦っているので。私だけ……」
自分が足を引っ張っているのではないかと、罪悪感感じてるようにも思える。後、恐怖を感じている……のかな?
「本当なら、私だけがこんなところで何もしていないわけには行かないのですが……」
俯きながら言っているメンデスの体が、震えていた。そして悲しそうな表情。
ミシェウは、そんなメンデスを見て寄り添うように隣に移動。
「つまり、自分も力になりたいってこと?」
「は、は、はい……しかし私なんかがお役に立てるとは思えなくて」
そんなメンデスにミシェウは両手を掴んで顔を近づけた。
「大丈夫、ミシェウちゃんだって役に立てるよ」
「私がですか? 戦えない私が、どうやって」
「じゃあさ、一緒に王立図書館。行かない? どうしても調べたいことがあってさ。協力、してよ」
「え」
急な頼みにぽかんとなるメンデス。ちょっとこれじゃあ説明不足で何言ってるか理解できない。私が、ここに来た理由を説明。目的と、これから王立図書館でやること。
「これなら、メンデスちゃんも役に立てると思う。協力してくれない?」
「私からも、頼みたい。今は、一人でも多くの協力が必要なの」
2人で頼み込んで──メンデスはしばらく悩んだ後迷いながらコクリと頷いてくれた。
「私が力になって、それでみんなが助かるというのなら」
「ありがと。じゃあ行きましょう」
メンデスの表情が、少しだけ明るくなった。みんなの役に立てるという事が、影響しているみたい。
そして、私たちは馬車で王立図書館へと向かった。
中心街から馬車でしばらく進んだ場所。人気があまりない大きな山の中腹。
小さな城とも思えるサイズの建物。
「あれが王立図書館です」
「ありがとう警備のお兄さん」
アルルが右手をおでこに当ててみる。確かに、大きな建物というのはアルルの家を彷彿とさせる。
街道沿いの道から明らかにあまり人が通らないであろう細い道へ。
王立図書館の門にたどり着く。
門には、数人の警備の人。クラウンのサインが入った許可証を見せて中に入る。
中に入った瞬間、その初めて見る光景に思わず目を丸くしてしまった。
「何これ」
「本好きには、たまらないわね」
アルルの言葉通りね。中は──無限に続く書籍。
所々植物が生えていたり、見たこともない文字が描かれていたり。
小さな水路のようなものが流れているところもある。透き通っていて、清流ともいえる水の流れ。
ここ、どんな構造になっているの? そう考えていた時、背後から声が聞こえた。
「こんにちは」
突然の声に私達全員がそっちを向く。そこには、長髪で黄緑色の髪の女性。
深緑色のローブとロングスカートを履いていて、上品さと気品さ
そして、耳が横に長い。確かあれ、エルフって言うんだっけ。
どことなく落ち着いたような、表情がなくミステリアスな印象を受ける。
「ああ、ヘルメス。あなただったのね」
アルルは彼女を知っているらしい、耳打ちして聞いてみる。
「どんな人なの?」
「この図書館の管理をしている人」
「こんな広い図書館を、1人で?」
無限にある本。到底一人で管理なんてできないし、無理にしようとしたら植物は枯れて本や床はほこりまみれになってるはず。
でも埃被っている様子もない。清潔感はあってきれいになっている。
「エルフ伝統の加護魔法で、この状態を維持しています」
「そうなのね。ちなみに、どれくらい前からここにいるの?」
「アルル、あなたが生まれる前。300年くらいここで生きているわ」
エルフは──長寿種と言われて平均年齢が1,000歳で寿命がすごく長いんだっけ。
だから、それくらい生きていても全くおかしくはない。
「ずっと、ここにいたのね」
「まあ、大体そんな感じです。いるだけでなく、時には世界中を旅して大切な書物や、焚書などで失いそうになりそうな資料を集めて、保管しているんですよ。大切なものを、失うことがないように。それが私の使命なのだと自負しております」
ヘルメスが自身の胸に手を置きながら言う。誇りを持っているんだ。
「一緒に、探しましょう」
そして、ミシェウは周囲を興味津々そうに見る。
「これ、全部読むとなったら何年かかるんだろう」
「まあ、何十年という時間が消し飛ぶのは間違いなしね」
確かにそうだ。大きな建物に無限にある
途方もない本。全部読むなんて到底できない。そんなことしてたら、戦況が変わってしまう。
「せめてさ、どこにどんな本があるか案内みたいなのはないの?」
「えーと。ここの動力源は、古代魔法なの。そこにアクセスして、願いを全員で魔力を込れば──魔力は答えてくれるわ」
「そうなんだヘルメス」
「そうすれば古代魔法は私たちの願いを指し示す。だから──その力をみんなでともせば、力が指し示してくれるの」
0
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
どうやらお前、死んだらしいぞ? ~変わり者令嬢は父親に報復する~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「ビクティー・シークランドは、どうやら死んでしまったらしいぞ?」
「はぁ? 殿下、アンタついに頭沸いた?」
私は思わずそう言った。
だって仕方がないじゃない、普通にビックリしたんだから。
***
私、ビクティー・シークランドは少し変わった令嬢だ。
お世辞にも淑女然としているとは言えず、男が好む政治事に興味を持ってる。
だから父からも煙たがられているのは自覚があった。
しかしある日、殺されそうになった事で彼女は決める。
「必ず仕返ししてやろう」って。
そんな令嬢の人望と理性に支えられた大勝負をご覧あれ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと宣言されたけどレベル1の状態でも実は最強な村娘!!
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
この世界の勇者達に道案内をして欲しいと言われ素直に従う村娘のケロナ。
その道中で【戦闘レベル】なる物の存在を知った彼女は教会でレベルアップに必要な経験値量を言われて唖然とする。
ケロナがたった1レベル上昇する為に必要な経験値は...なんと億越えだったのだ!!。
それを勇者パーティの面々に鼻で笑われてしまうケロナだったが彼女はめげない!!。
そもそも今の彼女は村娘で戦う必要がないから安心だよね?。
※1話1話が物凄く短く500文字から1000文字程度で書かせていただくつもりです。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる