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7話 再会
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ダンジョンから戻った俺達三人。翌日、戦果を報告するため午前中にギルドへ。クエストを探す人々であふれ、にぎやかなギルド、迷わず受付の所へ結果を報告する。
「すばらしいですね。あのダンジョンをですか?」
ネリーさんが両手をパンと叩いて嬉しそうな表情をする。
「シュウ君のおかげだよ。すごかったんだよ」
「そんなことないよ」
「仲が良さそうですね。では、報奨金を要しますね」
ネリーさんが機嫌が良さそうな表情で書類を準備しようとしたその時。
「おい! シュレーダー。どういうことだよ!!」
そして思いがけない人物と再会した。ギルドの中一帯に聞こえる罵声。
声だけでわかる。グラムだ。彼は「正義の剣」のメンバーと共に、シュレーダーたちを睨みつけていた。
「シュレーダー、お前があのダンジョンを攻略したって? ふざけるな! お前みたいな最弱がそんな偉業を成し遂げるはずがない! な、ガイン」
「そうだそうだ。インチキ報告もいい加減にしろ!」
グラムの声は怒りに震えていた。
自分に攻略できなかったダンジョンが俺に攻略されるという事に腹を立てているのだろうか。昔からプライドが無駄に高かったからな。
それだけじゃない、筋肉質で斧使いの男ガインと僧侶のセイルもこっちを睨みつけている。緑のセミロングで眼鏡をかけた少女。弓使いのエレナだけが、震えて目をそらしていた。
「グラム、俺はお前たちと違って、自分の力を信じてる。勝ったのは、インチキじゃない」
冷静に言葉を返す。当然だ──確かに俺は後方だったけど。ここで引いたらアンネとエルムまでズルをしたと思わされてしまう。
「アンネとエルムは、必死になって戦てくれた。それを愚弄するなら、俺は許さない」
「そんなことないよ。シュウ君は一生懸命戦ってたもん」
「そうです。それをバカにするのは、誰であろうと許しません!!」
二人とも、俺をかばってくれるのは嬉しい。けど、ヒートアップしすぎているような気がする。
「ふん、エルフごときに何が分かる。シュレーダー、いつか必ずお前を叩き潰してやる」
グラムが剣を抜きかけたその時、エルムが一歩前に出た。
「勇者グラム様、マスターを侮辱するのはおやめください。彼は私たちにとって、かけがえのない仲間です」
まさに一触即発ともいえる状態。そんな中、二人の間にネリーさんが呆れた表情で割って入る。
「喧嘩はそこまでです。これ以上もめ事をおこすなら、一定期間の出禁になりますよ」
その言葉に、グラムもエルムも感情を抑えて一歩引く。ギルドを出禁になったらまともな仕事を受けられず冒険者としてはかなりできることが制限されてしまう。
「エルム。ありがとう、俺のことはもういいから」
「そうですか、しかし」
「俺のことをかばってくれてありがとう。けど、また三人でクエストしたいから」
「……分かりました」
何とか矛を収めてくれた。エルムに万が一の事があったら困るからな。
一方グラム、顔が一瞬歪んだが、すぐに嘲笑を浮かべた。
「へっ、どうせまぐれだろうがよ。お前なんかに……俺達を越せるわけねぇだろ! 行くぞてめぇら」
「そうだそうだ。グラムの言うとおりお前なんか、すぐにボロが出て消し炭だろうがな」
そう言い残し、グラム達は去っていった。エレナだけが、心配そうな表情で俺に視線を送っていた。
俺はこの場から去っていく彼らの背中を見送りながら、静かに呟く。
「絶対、お前たちよりすごいパーティーを作る」
絶対超える。この二人と一緒に。拳を強く握って、心の中で強く誓うと、アンネが俺の一歩前に出た。
「べーだ! シュウ君の方が、あんた達よりずっと強いもん!!」
悔しそうに地団駄を踏んでいた。流石にそれは、買いかぶり過ぎなんじゃないかな? そして、アルムがアンネの隣の達両肩を掴む。
「気持ちはありますが、けんかしていいことはないですよ。冷静になってください」
「けど……」
不満そうに顔を膨らますアンネ。何とか説得しないと。
「そうだよ。気持ちはありがたいけど、問題をおこしたら元も子もないよ」
「うん。わかった」
何とか納得してくれたアンネ。それから、俺はパーティー加入の手続きを取る。
「手続き完了!! これで私達仲間だね」
「これから、よろしくお願いします」
その後、俺達は今後の方針を話し合うために近くのカフェへ。
「わああっ! ホワイトチョコモカフラペチーノクリームラテ・トールサイズ。一度飲んでみたかった! わーい!!」
アンネが頼んだのは、ホワイトチョコや生クリームが乗っかったコーヒー。以前からこの店に行きたかったらしく、店に着く前からこんな楽しそうなテンションをしていた。
「何か、詠唱みたいな長さのコーヒーばかりだねこの店。来て驚いちゃった」
とりあえず、一番オーソドックスだというエメラルドバックスラテを一口飲んだ。初めて着た店。ちょっとにぎやかで作戦会議には向かない気が。
「高くておしゃれなコーヒーを売っている若い女性に人気の店なんです」
「確かに。若い女性が多いな。何人かでおしゃべりをしていたり、一人で勉強している人もいるね」
「いい店でしょ」
楽しくデートとかなら、いい雰囲気になるだろうなとは思った。けど、せっかく二人と行くんだしこういうところで話すのも悪くはないか。
そして、俺達は今後のことについて話し合う。
「すばらしいですね。あのダンジョンをですか?」
ネリーさんが両手をパンと叩いて嬉しそうな表情をする。
「シュウ君のおかげだよ。すごかったんだよ」
「そんなことないよ」
「仲が良さそうですね。では、報奨金を要しますね」
ネリーさんが機嫌が良さそうな表情で書類を準備しようとしたその時。
「おい! シュレーダー。どういうことだよ!!」
そして思いがけない人物と再会した。ギルドの中一帯に聞こえる罵声。
声だけでわかる。グラムだ。彼は「正義の剣」のメンバーと共に、シュレーダーたちを睨みつけていた。
「シュレーダー、お前があのダンジョンを攻略したって? ふざけるな! お前みたいな最弱がそんな偉業を成し遂げるはずがない! な、ガイン」
「そうだそうだ。インチキ報告もいい加減にしろ!」
グラムの声は怒りに震えていた。
自分に攻略できなかったダンジョンが俺に攻略されるという事に腹を立てているのだろうか。昔からプライドが無駄に高かったからな。
それだけじゃない、筋肉質で斧使いの男ガインと僧侶のセイルもこっちを睨みつけている。緑のセミロングで眼鏡をかけた少女。弓使いのエレナだけが、震えて目をそらしていた。
「グラム、俺はお前たちと違って、自分の力を信じてる。勝ったのは、インチキじゃない」
冷静に言葉を返す。当然だ──確かに俺は後方だったけど。ここで引いたらアンネとエルムまでズルをしたと思わされてしまう。
「アンネとエルムは、必死になって戦てくれた。それを愚弄するなら、俺は許さない」
「そんなことないよ。シュウ君は一生懸命戦ってたもん」
「そうです。それをバカにするのは、誰であろうと許しません!!」
二人とも、俺をかばってくれるのは嬉しい。けど、ヒートアップしすぎているような気がする。
「ふん、エルフごときに何が分かる。シュレーダー、いつか必ずお前を叩き潰してやる」
グラムが剣を抜きかけたその時、エルムが一歩前に出た。
「勇者グラム様、マスターを侮辱するのはおやめください。彼は私たちにとって、かけがえのない仲間です」
まさに一触即発ともいえる状態。そんな中、二人の間にネリーさんが呆れた表情で割って入る。
「喧嘩はそこまでです。これ以上もめ事をおこすなら、一定期間の出禁になりますよ」
その言葉に、グラムもエルムも感情を抑えて一歩引く。ギルドを出禁になったらまともな仕事を受けられず冒険者としてはかなりできることが制限されてしまう。
「エルム。ありがとう、俺のことはもういいから」
「そうですか、しかし」
「俺のことをかばってくれてありがとう。けど、また三人でクエストしたいから」
「……分かりました」
何とか矛を収めてくれた。エルムに万が一の事があったら困るからな。
一方グラム、顔が一瞬歪んだが、すぐに嘲笑を浮かべた。
「へっ、どうせまぐれだろうがよ。お前なんかに……俺達を越せるわけねぇだろ! 行くぞてめぇら」
「そうだそうだ。グラムの言うとおりお前なんか、すぐにボロが出て消し炭だろうがな」
そう言い残し、グラム達は去っていった。エレナだけが、心配そうな表情で俺に視線を送っていた。
俺はこの場から去っていく彼らの背中を見送りながら、静かに呟く。
「絶対、お前たちよりすごいパーティーを作る」
絶対超える。この二人と一緒に。拳を強く握って、心の中で強く誓うと、アンネが俺の一歩前に出た。
「べーだ! シュウ君の方が、あんた達よりずっと強いもん!!」
悔しそうに地団駄を踏んでいた。流石にそれは、買いかぶり過ぎなんじゃないかな? そして、アルムがアンネの隣の達両肩を掴む。
「気持ちはありますが、けんかしていいことはないですよ。冷静になってください」
「けど……」
不満そうに顔を膨らますアンネ。何とか説得しないと。
「そうだよ。気持ちはありがたいけど、問題をおこしたら元も子もないよ」
「うん。わかった」
何とか納得してくれたアンネ。それから、俺はパーティー加入の手続きを取る。
「手続き完了!! これで私達仲間だね」
「これから、よろしくお願いします」
その後、俺達は今後の方針を話し合うために近くのカフェへ。
「わああっ! ホワイトチョコモカフラペチーノクリームラテ・トールサイズ。一度飲んでみたかった! わーい!!」
アンネが頼んだのは、ホワイトチョコや生クリームが乗っかったコーヒー。以前からこの店に行きたかったらしく、店に着く前からこんな楽しそうなテンションをしていた。
「何か、詠唱みたいな長さのコーヒーばかりだねこの店。来て驚いちゃった」
とりあえず、一番オーソドックスだというエメラルドバックスラテを一口飲んだ。初めて着た店。ちょっとにぎやかで作戦会議には向かない気が。
「高くておしゃれなコーヒーを売っている若い女性に人気の店なんです」
「確かに。若い女性が多いな。何人かでおしゃべりをしていたり、一人で勉強している人もいるね」
「いい店でしょ」
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そして、俺達は今後のことについて話し合う。
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