2 / 53
第1章 揚げ出し鶏と淡い恋 料理屋「〇」黎明編1
揚げ出し鶏と淡い恋2
しおりを挟む
…はぐはぐッ…「うみゃー♡」…はぐはぐ♡
勢いよく食べるのに喋るからご飯粒が飛んでほっぺに飛んだのをみて
「食べるか、喋るかどっちかにしなよ、ご飯は逃げないよ」
クスっと笑い口元につくご飯粒を取って食べる
「うみゃああぁぁ♡」と恥ずかしそうに照れながらご飯を食べ続けるミャオがとても可愛かった…
俺が彼女と出会ったのは、経営状況の改善の為、食材を取る為に入った森の中だった
実は俺には神からもらった能力の中に鑑定スキルと調合スキルがあったので、まずは旧レシピに圧倒的に足りない調味料やスパイス、ハーブ等の味の変化を生み出すものを集めることにしたのだ
鑑定スキル:言わずと知れた全ての物を情報として享受できる万能辞典の様なもの(人のステータスや感情等も読める)
調合スキル:万能薬から家庭の調味料まで作ることのできる錬金術の簡易版(エリクサー等の寿命にかかわる薬は不可)
正直言って神に真っ先にねだった能力達といっても過言ではない(照れ笑い)
一応、魔物もいる魔法も使える国と聞いたが、別に勇者になりたいとか武勲で栄誉を得るなどは全く考えていなかった
あくまで美味しい物を食べながら、ある程度不自由しない生活を望んで神にねだった結果、
では美味しい物と認定した魔物に関してはある程度の討伐スキルもあった方がいいだろうとの事で、魔物に負けない程度の魔力と全属性使用可能の魔法知識は想像魔法スキル(賢者)としておまけしてもらった
想像魔法スキル(賢者):思い描いた魔法を魔力に応じて使用できる威力、効果は魔力次第
賢者?少し気になったが、まあ多少の魔法が使える程度でこの魔法のあふれる国では対して珍しい事もないので、転移してからの生活ですっかり気にしないでいた
そんな力を貰った俺は何も臆する事もなく、食材への好奇心が抑えられず、転移して経営状況を確認し、生活にも慣れたころ直ぐに森に入ることにしたのだ
森で目指したのは、まずはキノコや野草(山菜の仲間)、天然のハーブ類だ
森に入ってすぐに食べれそうなキノコや野草に鑑定スキルをかけ、食べれそうなものは適度に残しながら採取した
一度にすべては使い切れないし、生態系の維持の為にもほどほどがいいと考えたのだ
腰に巻いてきたポーチに入れて採取していたのだが、よくよく考えたらマジックバッグならたくさん入るのでは?
と気づき、想像魔法スキルで四次〇ポケットを想像しマジックバッグと唱えると空間になぜか白いバッグが現れ、持っていたポーチに融合するかのように消えていった
そのバッグに手を入れると目の前に中身の書かれたウィンドウが現れ、今まで集めた食材が並んでいた
これは分かりやすくていいな!しかも外観は普通のポーチだから変に勘繰られることもないし、有難うF先生♡
と先人の知恵に感謝しつつ森の中に入っていったところで叫び声が聞こえた
「にゃああああ!助けてニャー」
助けを呼びながら森の奥から走ってくる何かが来る、それを追う大きな何かもいっしょに…
俺は内心ビビりながら少し開けた場所に下がり、叫んだ
「こっちだー!こっちに逃げてこい!」
ガサガサと茂みを揺らしながら方向をこちらに向けた何かが近づいてきてバサッと茂みを抜けたときに
「・・・猫?!」
俺は一瞬頭が思考停止したが、俺の脇を通り過ぎながら逃げたことを確認するとすぐにそれを追う大きな雉型の魔物も認識した
直ぐに鑑定を発動すると
ウッドバード:肉も美味いが、卵も美味い比較的捕まえやすい鳥、直進攻撃しかできない
「ウッドバードか!」
ウッドバードの肉はよく獲られるこの世界では良い御馳走の一つ
俺はテンションが上がり、魔法を唱える
「ウィンドカッター」
首を狙い風の刃が飛んでいく、スパンと切れ味のいい刃に首を切られて頭のないウッドバードは少しスピードを落としながらその場に倒れこんだ
初めて魔物を倒したのだが、意外に冷静だった、ビビってはいたものの…食材だからなのだろうか?
すぐに血抜きをするために首を狙ったのも正解だと足をロープで結び木にぶら下げた
血抜きをするしないでは、肉の価値が変わるからな
俺はどんな料理にするかホクホク顔でウッドバードの血抜きをしながら羽をむしっていると
後ろから先程の猫が現れ、すり寄ってきた
足先で鼻先をすりすりして俺を見つめる猫は礼を言っているようにも見えた
あれ?さっき助けてって叫んだのは別の何か?とふと考えた瞬間
「助けてくれてありがとうだにゃ」
「え?!!!」
正直驚いた、知識として獣人であることに直ぐに気付いたのだが、日本では当然見たことないし、此方の世界でも珍しい、獣人の国にでも行かなければなかなか出会えることもない
「君は獣人か!そうか!…まぁそれは良いとして怪我がなかったか?」冷静に俺が聞くと
「おかげさまで何ともないにゃ、お前様は命の恩人なのにゃ、本当にありがとにゃ」
「命の恩人は大袈裟だが、無事でよかったよ…ところで何でウッドバードに追いかけられていたんだ?」
「森の中であいつの巣を見つけたのにゃ、卵も…ちょっと隙を見て卵を貰おうとしたら見つかってしまったにゃ」
「それは残念だったな」俺は笑いながら猫を抱き上げた
「やっぱり美味い物は誰でも食べたくなるもんな」猫に向かって微笑みかけると
「当然なのにゃ」と猫がプンプンしながら言った後に残念がる姿が可愛くて二人で笑いあった
勢いよく食べるのに喋るからご飯粒が飛んでほっぺに飛んだのをみて
「食べるか、喋るかどっちかにしなよ、ご飯は逃げないよ」
クスっと笑い口元につくご飯粒を取って食べる
「うみゃああぁぁ♡」と恥ずかしそうに照れながらご飯を食べ続けるミャオがとても可愛かった…
俺が彼女と出会ったのは、経営状況の改善の為、食材を取る為に入った森の中だった
実は俺には神からもらった能力の中に鑑定スキルと調合スキルがあったので、まずは旧レシピに圧倒的に足りない調味料やスパイス、ハーブ等の味の変化を生み出すものを集めることにしたのだ
鑑定スキル:言わずと知れた全ての物を情報として享受できる万能辞典の様なもの(人のステータスや感情等も読める)
調合スキル:万能薬から家庭の調味料まで作ることのできる錬金術の簡易版(エリクサー等の寿命にかかわる薬は不可)
正直言って神に真っ先にねだった能力達といっても過言ではない(照れ笑い)
一応、魔物もいる魔法も使える国と聞いたが、別に勇者になりたいとか武勲で栄誉を得るなどは全く考えていなかった
あくまで美味しい物を食べながら、ある程度不自由しない生活を望んで神にねだった結果、
では美味しい物と認定した魔物に関してはある程度の討伐スキルもあった方がいいだろうとの事で、魔物に負けない程度の魔力と全属性使用可能の魔法知識は想像魔法スキル(賢者)としておまけしてもらった
想像魔法スキル(賢者):思い描いた魔法を魔力に応じて使用できる威力、効果は魔力次第
賢者?少し気になったが、まあ多少の魔法が使える程度でこの魔法のあふれる国では対して珍しい事もないので、転移してからの生活ですっかり気にしないでいた
そんな力を貰った俺は何も臆する事もなく、食材への好奇心が抑えられず、転移して経営状況を確認し、生活にも慣れたころ直ぐに森に入ることにしたのだ
森で目指したのは、まずはキノコや野草(山菜の仲間)、天然のハーブ類だ
森に入ってすぐに食べれそうなキノコや野草に鑑定スキルをかけ、食べれそうなものは適度に残しながら採取した
一度にすべては使い切れないし、生態系の維持の為にもほどほどがいいと考えたのだ
腰に巻いてきたポーチに入れて採取していたのだが、よくよく考えたらマジックバッグならたくさん入るのでは?
と気づき、想像魔法スキルで四次〇ポケットを想像しマジックバッグと唱えると空間になぜか白いバッグが現れ、持っていたポーチに融合するかのように消えていった
そのバッグに手を入れると目の前に中身の書かれたウィンドウが現れ、今まで集めた食材が並んでいた
これは分かりやすくていいな!しかも外観は普通のポーチだから変に勘繰られることもないし、有難うF先生♡
と先人の知恵に感謝しつつ森の中に入っていったところで叫び声が聞こえた
「にゃああああ!助けてニャー」
助けを呼びながら森の奥から走ってくる何かが来る、それを追う大きな何かもいっしょに…
俺は内心ビビりながら少し開けた場所に下がり、叫んだ
「こっちだー!こっちに逃げてこい!」
ガサガサと茂みを揺らしながら方向をこちらに向けた何かが近づいてきてバサッと茂みを抜けたときに
「・・・猫?!」
俺は一瞬頭が思考停止したが、俺の脇を通り過ぎながら逃げたことを確認するとすぐにそれを追う大きな雉型の魔物も認識した
直ぐに鑑定を発動すると
ウッドバード:肉も美味いが、卵も美味い比較的捕まえやすい鳥、直進攻撃しかできない
「ウッドバードか!」
ウッドバードの肉はよく獲られるこの世界では良い御馳走の一つ
俺はテンションが上がり、魔法を唱える
「ウィンドカッター」
首を狙い風の刃が飛んでいく、スパンと切れ味のいい刃に首を切られて頭のないウッドバードは少しスピードを落としながらその場に倒れこんだ
初めて魔物を倒したのだが、意外に冷静だった、ビビってはいたものの…食材だからなのだろうか?
すぐに血抜きをするために首を狙ったのも正解だと足をロープで結び木にぶら下げた
血抜きをするしないでは、肉の価値が変わるからな
俺はどんな料理にするかホクホク顔でウッドバードの血抜きをしながら羽をむしっていると
後ろから先程の猫が現れ、すり寄ってきた
足先で鼻先をすりすりして俺を見つめる猫は礼を言っているようにも見えた
あれ?さっき助けてって叫んだのは別の何か?とふと考えた瞬間
「助けてくれてありがとうだにゃ」
「え?!!!」
正直驚いた、知識として獣人であることに直ぐに気付いたのだが、日本では当然見たことないし、此方の世界でも珍しい、獣人の国にでも行かなければなかなか出会えることもない
「君は獣人か!そうか!…まぁそれは良いとして怪我がなかったか?」冷静に俺が聞くと
「おかげさまで何ともないにゃ、お前様は命の恩人なのにゃ、本当にありがとにゃ」
「命の恩人は大袈裟だが、無事でよかったよ…ところで何でウッドバードに追いかけられていたんだ?」
「森の中であいつの巣を見つけたのにゃ、卵も…ちょっと隙を見て卵を貰おうとしたら見つかってしまったにゃ」
「それは残念だったな」俺は笑いながら猫を抱き上げた
「やっぱり美味い物は誰でも食べたくなるもんな」猫に向かって微笑みかけると
「当然なのにゃ」と猫がプンプンしながら言った後に残念がる姿が可愛くて二人で笑いあった
196
あなたにおすすめの小説
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
異世界でホワイトな飲食店経営を
視世陽木
ファンタジー
定食屋チェーン店で雇われ店長をしていた飯田譲治(イイダ ジョウジ)は、気がついたら真っ白な世界に立っていた。
彼の最後の記憶は、連勤に連勤を重ねてふらふらになりながら帰宅し、赤信号に気づかずに道路に飛び出し、トラックに轢かれて亡くなったというもの。
彼が置かれた状況を説明するためにスタンバイしていた女神様を思いっきり無視しながら、1人考察を進める譲治。
しまいには女神様を泣かせてしまい、十分な説明もないままに異世界に転移させられてしまった!
ブラック企業で酷使されながら、それでも料理が大好きでいつかは自分の店を開きたいと夢見ていた彼は、はたして異世界でどんな生活を送るのか!?
異世界物のテンプレと超ご都合主義を盛り沢山に、ちょいちょい社会風刺を入れながらお送りする異世界定食屋経営物語。はたしてジョージはホワイトな飲食店を経営できるのか!?
● 異世界テンプレと超ご都合主義で話が進むので、苦手な方や飽きてきた方には合わないかもしれません。
● かつて作者もブラック飲食店で店長をしていました。
● 基本的にはおふざけ多め、たまにシリアス。
● 残酷な描写や性的な描写はほとんどありませんが、後々死者は出ます。
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
優の異世界ごはん日記
風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。
ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。
未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。
彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。
モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。
異世界勇者のトラック無双。トラック運転手はトラックを得て最強へと至る(トラックが)
愛飢男
ファンタジー
最強の攻撃、それ即ち超硬度超質量の物体が超高速で激突する衝撃力である。
ってことは……大型トラックだよね。
21歳大型免許取り立ての久里井戸玲央、彼が仕事を終えて寝て起きたらそこは異世界だった。
勇者として召喚されたがファンタジーな異世界でトラック運転手は伝わらなかったようでやんわりと追放されてしまう。
追放勇者を拾ったのは隣国の聖女、これから久里井戸くんはどうなってしまうのでしょうか?
異世界ネットスーパー始めました。〜家事万能スパダリ主夫、嫁のために世界を幸せにする〜
きっこ
ファンタジー
家事万能の主夫が、異世界のものを取り寄せられる異世界ネットスーパーを使ってお嫁ちゃんを癒やしつつも、有名になっていく話です。
AIと一緒に作りました。私の読みたいを共有します
感想もらえたら飛んで喜びます。
(おぼろ豆腐メンタルなので厳しいご意見はご勘弁下さい)
カクヨムにも掲載予定
転生したら無自覚に世界最強になっていた件。周りは僕を崇めるけど、僕自身は今日も日雇い仕事を探しています。
黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ異世界に転生した元サラリーマンの星野悠。
彼に与えられたのは「異常な魔力」と「無自覚に魔術を使う能力」。
しかし自己評価が低すぎる悠は、自分のチート能力に全く気づかない。
「困っている人を助けたい」――その純粋な善意だけで、魔物を一撃で消滅させ、枯れた大地を蘇らせ、難病を癒してしまう。
周囲が驚愕し、彼を英雄と崇めても、本人は「たまたまです」「運が良かっただけ」と首を傾げるばかり。
これは、お人好しな青年が、無自覚なまま世界を救ってしまう、心温まる勘違いと奇跡の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる