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第1章 揚げ出し鶏と淡い恋 料理屋「〇」黎明編1
エールとから揚げとライムの香り1
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初めて訪れる店に入るときはちょっとした勇気がいる
まるで初めて入るダンジョンに向かうような高揚感と不安が付きまとうが…嫌いではない
私の名前はリナ=フォンテーヌ
種族はダークエルフ、職業は冒険者だ…
「冒険者…か」
独り言で自嘲気味につぶやく
というのも最近、私は調子が悪い
慢性的なダルさが続き集中できない事が増えてきていた
増えてきてはいたが、食欲が全くないわけではなく、食事はとっているし、熱があるといったあからさまな病気というわけではない
だが、明らかに以前の切れや集中力がないせいで仲間達にも心配されていた
そしてついには仲間との連携がうまくいかず今日ダンジョンで受けていたクエストを失敗してしまった
自分のせいだった
戦いの最中にダルさに気を取られ、突っ込むべきタイミングを外して仲間が魔物から攻撃を受け怪我をしてしまった
仲間はとても優しく、気にするなと言ってくれたが、
少し休んだ方が良いとしばらくクエストへの参加は見送られてしまったのだ
情けない…正直気落ちしていた…
こんな時は美味い飯を食べるにかぎる!といつもの店に向かうが…そんな時は運も悪いのか、お店は休みだった
うまくいかない日はあるが、最近は特に精神的に凹むことも多くなってきた
とぼとぼと街の中を歩き、とうとう腹の減りすぎかフラフラするような歩き方で街の裏通りの方へ入った時だった
ふわりと良い匂いが鼻孔をくすぐった…
こんな裏通りの店に美味しそうな匂いの店なんてあったかな?
まわりを見ると看板が出ている店は一つしかない
近づいてみると先程の良い匂いがさらに強くなった…
初めて入る店だ…高い店なら嫌だな…不味かったらどうしよう…まぁこの国の料理は基本的に不味いからそれは期待しないで良いかな…
でもあまりにも良い匂いがリナの心を掴んで離さなかった…
「入るか!」
意を決してお店に入る前に看板を見る
「料理屋〇 ~お酒と料理のお店~お気軽にどうぞ」
そんな看板を横目に入口の暖簾をくぐり抜けてドアを開ける
「いらっしゃいませだにゃ!」
「いらっしゃいませ!」
猫の獣人と人族のマスターか・・・珍しいな・・・
カウンター付きの客席とテーブルの席、奥には小上がりの席があり、雰囲気は良いが…お客さんがいない
これは…失敗かな?
リナは率直に思ったのだが、今更引き返すにはバツが悪い
せめてエールでも飲んでサラッと帰れば角も立つまい…
そんな事を考えながらカウンターの席についた
メニューは色々あるようだが…聞いたことのないメニューが多い
これは獣人向けの店だったか?でも作っているのは人族…うーんよく分からないな
リナが悩みながらメニューを見ていると
マスターが声をかけてくる
「お客さん!今日は新鮮なウッドバードが手に入ったんで良かったら鶏料理はいかがですか?」
それは嬉しい!!
「肉料理は大好きなんだ!じゃあお勧めのつまみとエールを頼むよ」
「はいよ!」にこっと笑いながらマスターは調理に入った
「こちらどうぞ!」温かくしてある濡れた布巾を渡される…
「これは…?」
「おしぼり…?だにゃ!手を拭いたり顔を拭いても良いらしいにゃw」
よく分かってなさそうな説明だったが、温かくほんのり良い匂いのするおしぼりで手を拭くとなぜかホッとする
これは良いな…気遣いが嬉しい…少し期待していいかも…?
「お待たせしたにゃ!エールとおとーしにゃ」
「おとーし?それが料理名なのか?」不思議に思い聞くと猫獣人もよくわからずどう説明していいかアワアワしている
「それはお通しっていう最初のサービス料理ですよ・・・今日は昆布と豆の煮しめ、海藻が嫌いでなければ是非!」
「あっ箸が難しかったらフォークでどうぞ!」
それは新しいサービスだな…素直に嬉しい
「ありがとう!いただくよ」
まずはエールのグラスを手に取り口に入れる…!!
エールとグラスが冷えている!これは・・・
「美味いな!冷えたエール初めて飲んだが…これは良い!!」
サービスのお通しとやらもつまんでみる
これもしっかりと味の染みた甘めだが、塩のきいたホッとする味だ
「これも美味い!メインの鶏料理の前にこんな気遣いは嬉しいな」
「喜んでもらってよかったにゃ♡おかわりしたい時は遠慮せずにゃー♡」
可愛い猫耳獣人がそばでそっと伺いを立てれるように作業をしている
良い雰囲気だ!
目の前でマスターが作っている料理も目で見れて良い
どうやら油を使った料理みたいだが・・・
リナは期待に胸を躍らせ鶏料理を待つことにした
まるで初めて入るダンジョンに向かうような高揚感と不安が付きまとうが…嫌いではない
私の名前はリナ=フォンテーヌ
種族はダークエルフ、職業は冒険者だ…
「冒険者…か」
独り言で自嘲気味につぶやく
というのも最近、私は調子が悪い
慢性的なダルさが続き集中できない事が増えてきていた
増えてきてはいたが、食欲が全くないわけではなく、食事はとっているし、熱があるといったあからさまな病気というわけではない
だが、明らかに以前の切れや集中力がないせいで仲間達にも心配されていた
そしてついには仲間との連携がうまくいかず今日ダンジョンで受けていたクエストを失敗してしまった
自分のせいだった
戦いの最中にダルさに気を取られ、突っ込むべきタイミングを外して仲間が魔物から攻撃を受け怪我をしてしまった
仲間はとても優しく、気にするなと言ってくれたが、
少し休んだ方が良いとしばらくクエストへの参加は見送られてしまったのだ
情けない…正直気落ちしていた…
こんな時は美味い飯を食べるにかぎる!といつもの店に向かうが…そんな時は運も悪いのか、お店は休みだった
うまくいかない日はあるが、最近は特に精神的に凹むことも多くなってきた
とぼとぼと街の中を歩き、とうとう腹の減りすぎかフラフラするような歩き方で街の裏通りの方へ入った時だった
ふわりと良い匂いが鼻孔をくすぐった…
こんな裏通りの店に美味しそうな匂いの店なんてあったかな?
まわりを見ると看板が出ている店は一つしかない
近づいてみると先程の良い匂いがさらに強くなった…
初めて入る店だ…高い店なら嫌だな…不味かったらどうしよう…まぁこの国の料理は基本的に不味いからそれは期待しないで良いかな…
でもあまりにも良い匂いがリナの心を掴んで離さなかった…
「入るか!」
意を決してお店に入る前に看板を見る
「料理屋〇 ~お酒と料理のお店~お気軽にどうぞ」
そんな看板を横目に入口の暖簾をくぐり抜けてドアを開ける
「いらっしゃいませだにゃ!」
「いらっしゃいませ!」
猫の獣人と人族のマスターか・・・珍しいな・・・
カウンター付きの客席とテーブルの席、奥には小上がりの席があり、雰囲気は良いが…お客さんがいない
これは…失敗かな?
リナは率直に思ったのだが、今更引き返すにはバツが悪い
せめてエールでも飲んでサラッと帰れば角も立つまい…
そんな事を考えながらカウンターの席についた
メニューは色々あるようだが…聞いたことのないメニューが多い
これは獣人向けの店だったか?でも作っているのは人族…うーんよく分からないな
リナが悩みながらメニューを見ていると
マスターが声をかけてくる
「お客さん!今日は新鮮なウッドバードが手に入ったんで良かったら鶏料理はいかがですか?」
それは嬉しい!!
「肉料理は大好きなんだ!じゃあお勧めのつまみとエールを頼むよ」
「はいよ!」にこっと笑いながらマスターは調理に入った
「こちらどうぞ!」温かくしてある濡れた布巾を渡される…
「これは…?」
「おしぼり…?だにゃ!手を拭いたり顔を拭いても良いらしいにゃw」
よく分かってなさそうな説明だったが、温かくほんのり良い匂いのするおしぼりで手を拭くとなぜかホッとする
これは良いな…気遣いが嬉しい…少し期待していいかも…?
「お待たせしたにゃ!エールとおとーしにゃ」
「おとーし?それが料理名なのか?」不思議に思い聞くと猫獣人もよくわからずどう説明していいかアワアワしている
「それはお通しっていう最初のサービス料理ですよ・・・今日は昆布と豆の煮しめ、海藻が嫌いでなければ是非!」
「あっ箸が難しかったらフォークでどうぞ!」
それは新しいサービスだな…素直に嬉しい
「ありがとう!いただくよ」
まずはエールのグラスを手に取り口に入れる…!!
エールとグラスが冷えている!これは・・・
「美味いな!冷えたエール初めて飲んだが…これは良い!!」
サービスのお通しとやらもつまんでみる
これもしっかりと味の染みた甘めだが、塩のきいたホッとする味だ
「これも美味い!メインの鶏料理の前にこんな気遣いは嬉しいな」
「喜んでもらってよかったにゃ♡おかわりしたい時は遠慮せずにゃー♡」
可愛い猫耳獣人がそばでそっと伺いを立てれるように作業をしている
良い雰囲気だ!
目の前でマスターが作っている料理も目で見れて良い
どうやら油を使った料理みたいだが・・・
リナは期待に胸を躍らせ鶏料理を待つことにした
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