27 / 42
第二十七夜 1本多々良─イッポンダタラ─
しおりを挟む
夏休み!いっぱい遊ぶぞ!と決心した矢先、オカ研メンバーから声がかかったが、断ることにした。
どうせ夏休みなら、別の友人とも遊びたい。
しかし。部長の「巨乳で可愛いも来る」という言葉に乗せられ参加することに。
前回もそれで痛い目に会いかけた気がするけど、それはそれ。
今度は川原でキャンプらしい。
当日。
オカ研メンバーの車2台で、男女合わせて8人でキャンプ場に向かった。
その途中、酷い体調不良に見舞われた。
目の前で飛び散る火花のような目眩。
金属を擦るような耳鳴り。
僕は部長に行き先を聞いたが、部長はたのしげに「秘密!でも、もしかしてもう霊障に合ってる?」などとのたまいやがった。
男二人女二人の車内で、部長は僕が霊媒だと語り始めた。
一人の女の子は、うそーとかこわーいとか言って驚いていたが、もう一人の眼鏡の子は黙っていた。
僕は、深々とシートにもたれかかって、グッタリとしていた。
そうしていると眼鏡の子がポツリと呟いた。
「私、そんな嘘ついて人の気を引こうとする人嫌い」
僕は体調が悪い僕はその呟きに怒りを感じながらも無視して寝てしまった。
祖父曰く。
俺らみてぇのがやばいところに行く時に体調が悪くなるのは、絶対に近づくなという、本能の訴えさ。
忌み地や禁足地に気をつけろ。
どうしても行かなきゃいけないときは、症状を確かめろ。
そこには答えがあるはずだ。
僕は最低限の手伝いを終わらせ、早々に寝ることにした。
体調不良は悪くなる一方。
症状に答え、か。
意識が山の中へ吸い込まれるように、僕は眠りについた。
目を覚ますとあたりは静か。みんな寝てるみたいだ。
喉が乾いていたので、水を持って外に出る。
すると、河原に眼鏡の子が立っていた。
「あなた、霊能者なんでしょ?私が『なんだか』わかる?」
暗いからこそ、その怪異はありありと見えた。
今まで気づかなかったが、彼女の片方の目は義眼だ。
そして、火花が散るような目眩に、金属音。そして足音。
普通に歩いてる人間の足音ではない。
まるで、片足でケンケンをしてるような音。
「一本多々良……」
と僕は呟く。
眼鏡の子が手にしているのは一振りの刀。
「あら、あなたは『本物』みたいね。偽物なら切り捨ててやろうと思ってたのに」
そう言って、彼女は僕に刀を渡す。
「お守りよ」
眼鏡の子はそのまま森に入り、未だに行方が分からない。
どうせ夏休みなら、別の友人とも遊びたい。
しかし。部長の「巨乳で可愛いも来る」という言葉に乗せられ参加することに。
前回もそれで痛い目に会いかけた気がするけど、それはそれ。
今度は川原でキャンプらしい。
当日。
オカ研メンバーの車2台で、男女合わせて8人でキャンプ場に向かった。
その途中、酷い体調不良に見舞われた。
目の前で飛び散る火花のような目眩。
金属を擦るような耳鳴り。
僕は部長に行き先を聞いたが、部長はたのしげに「秘密!でも、もしかしてもう霊障に合ってる?」などとのたまいやがった。
男二人女二人の車内で、部長は僕が霊媒だと語り始めた。
一人の女の子は、うそーとかこわーいとか言って驚いていたが、もう一人の眼鏡の子は黙っていた。
僕は、深々とシートにもたれかかって、グッタリとしていた。
そうしていると眼鏡の子がポツリと呟いた。
「私、そんな嘘ついて人の気を引こうとする人嫌い」
僕は体調が悪い僕はその呟きに怒りを感じながらも無視して寝てしまった。
祖父曰く。
俺らみてぇのがやばいところに行く時に体調が悪くなるのは、絶対に近づくなという、本能の訴えさ。
忌み地や禁足地に気をつけろ。
どうしても行かなきゃいけないときは、症状を確かめろ。
そこには答えがあるはずだ。
僕は最低限の手伝いを終わらせ、早々に寝ることにした。
体調不良は悪くなる一方。
症状に答え、か。
意識が山の中へ吸い込まれるように、僕は眠りについた。
目を覚ますとあたりは静か。みんな寝てるみたいだ。
喉が乾いていたので、水を持って外に出る。
すると、河原に眼鏡の子が立っていた。
「あなた、霊能者なんでしょ?私が『なんだか』わかる?」
暗いからこそ、その怪異はありありと見えた。
今まで気づかなかったが、彼女の片方の目は義眼だ。
そして、火花が散るような目眩に、金属音。そして足音。
普通に歩いてる人間の足音ではない。
まるで、片足でケンケンをしてるような音。
「一本多々良……」
と僕は呟く。
眼鏡の子が手にしているのは一振りの刀。
「あら、あなたは『本物』みたいね。偽物なら切り捨ててやろうと思ってたのに」
そう言って、彼女は僕に刀を渡す。
「お守りよ」
眼鏡の子はそのまま森に入り、未だに行方が分からない。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
洒落にならない怖い話【短編集】
鍵谷端哉
ホラー
その「ゾワッ」は、あなたのすぐ隣にある。
意味が分かると凍りつく話から、理不尽に追い詰められる怪異まで。
隙間時間に読める短編ながら、読後の静寂が怖くなる。 洒落にならない実話風・創作ホラー短編集。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる