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第2章 訓練の日々

訓練の日々 48

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 叙任式のあと、まずは皆、見習い騎士の領地に戻り広間に集まる。
 戻る途中、中庭まで香るご馳走の匂いに惹かれチラッと食堂を垣間見ると、もうすでに今まで出たことのない料理が並んでいた。ノアとモーラが鼻息荒く見つめている。

「ノア、騎士らしくしろよ」

 レイがノアの肩を肩でこずいた。

「う、うん」

 ノアは、手に持ったマントの紋章を見つめ何とかその場を離れた。

 
 広間につくと、すぐにヴィベールが来てこれからのことを話し始めた。後ろには、隠密部隊隊長アヌシビ、魔法部隊長隊長セイセルー、シエンナ地区長官バレン、テト地区副長官グレーン、そしてストラスブルが控えている。

「まずは、おめでとうと言っておこう。そして、これから今まで以上に忙しくなるぞ」

 と言って並ぶ皆を見回した。

「皆はずっとここに隔離されていたので、あまり情報を知らぬと思うが、今、シエンナ騎士団の管轄区では、南に位置するテト地区にて隣国との小競り合いが起きておる。まだ、何とも言えぬ状況だが予断を許さぬ。そこで、明日から早速、ランスとビルバには他の騎士たちと一緒にテト地区へ行ってもらう。詳しくはテト地区の副長官グレーンから聞くように」
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