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第四怪
逢魔ヶ刻に逢いまして候2
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「マジで死ぬかと思ったんだからね!そういうの良くないと思います!!!」
「そうは言ってもこれやるの通過儀礼みたいなもんだし」
「いやそんな通過儀礼いらんわ」
「お前の爺さんもしたんだぞ」と言う彼方の後ろでは怪人改め、霧崎さんがうんうん、と頷いている。
「ほんっっっと死ぬかと思った、しかも知らん名前でまたなんか出るのかと思ったらあんただし」
「いや、普通に人間としての名前と妖怪としての名前ってだけなんだが」
「とにかく驚いた」
反省の様子など何一つない彼方にまったくもう、とため息をつくと私は一升瓶を地面に置いた。
︎︎︎︎☺︎
ここは荒れ果てた神社の境内だ。いつものパトロール中だとそんなことは無く普通にこじんまりとした神社なのだが、何故か今日に限ってはこんな感じで「あれ?間違ったかな?」なんて思っていた。まぁそうしたら霧崎さんが居て追いかけっこで一升瓶だった訳だが。
彼方いわく、ここは彼の縄張りなのだそうだ。
掻い摘んで説明すると妖怪の中には、ある特定の条件を満たすことで真価を発揮する者がいるのだという。
彼はその良い例でこの“荒れ果てた神社”が彼の縄張りであり、そこに迷い込んだものを脅すのが彼の怪異なのだという。
その名も『切り裂き魔の怪』
この場合の切り裂き魔というのは実は彼のことではないと知るのだが、それはまた別の話である。
「まぁ詳しく知りたきゃ宮地亭黎明っつう噺家でも訪ねろ」
霧崎さんはそう言うと私の持ってきた一升瓶の封を切った。
「宮地亭……黎明?」
首を傾げる私に彼方が
「俺らの中じゃわりかし有名な噺家さ。まぁ、偏屈じゃあるが怪談の腕は確かだ。たしか、うちの学校にそのひ孫だかひいひい孫だかが居たなぁ」
と言うのだ。
「えっ、それ単純計算してもめっちゃおじいちゃんじゃん。生きてんの?」
「死んでる」
「即答じゃん。てか、死んでたら訪ねるも何もないのでは……?」
「死んでるとは言ったがあの世に行ってないからなァ」
「そうそう、あの変人噺家がそう簡単にあっちに行くわけがねぇんだよな。まぁそのうちあの人の寄席にも連れてってやるよ」
ほとんど客は妖者だがなと言うと彼方は楽しげにけらけらと笑った。
「そうは言ってもこれやるの通過儀礼みたいなもんだし」
「いやそんな通過儀礼いらんわ」
「お前の爺さんもしたんだぞ」と言う彼方の後ろでは怪人改め、霧崎さんがうんうん、と頷いている。
「ほんっっっと死ぬかと思った、しかも知らん名前でまたなんか出るのかと思ったらあんただし」
「いや、普通に人間としての名前と妖怪としての名前ってだけなんだが」
「とにかく驚いた」
反省の様子など何一つない彼方にまったくもう、とため息をつくと私は一升瓶を地面に置いた。
︎︎︎︎☺︎
ここは荒れ果てた神社の境内だ。いつものパトロール中だとそんなことは無く普通にこじんまりとした神社なのだが、何故か今日に限ってはこんな感じで「あれ?間違ったかな?」なんて思っていた。まぁそうしたら霧崎さんが居て追いかけっこで一升瓶だった訳だが。
彼方いわく、ここは彼の縄張りなのだそうだ。
掻い摘んで説明すると妖怪の中には、ある特定の条件を満たすことで真価を発揮する者がいるのだという。
彼はその良い例でこの“荒れ果てた神社”が彼の縄張りであり、そこに迷い込んだものを脅すのが彼の怪異なのだという。
その名も『切り裂き魔の怪』
この場合の切り裂き魔というのは実は彼のことではないと知るのだが、それはまた別の話である。
「まぁ詳しく知りたきゃ宮地亭黎明っつう噺家でも訪ねろ」
霧崎さんはそう言うと私の持ってきた一升瓶の封を切った。
「宮地亭……黎明?」
首を傾げる私に彼方が
「俺らの中じゃわりかし有名な噺家さ。まぁ、偏屈じゃあるが怪談の腕は確かだ。たしか、うちの学校にそのひ孫だかひいひい孫だかが居たなぁ」
と言うのだ。
「えっ、それ単純計算してもめっちゃおじいちゃんじゃん。生きてんの?」
「死んでる」
「即答じゃん。てか、死んでたら訪ねるも何もないのでは……?」
「死んでるとは言ったがあの世に行ってないからなァ」
「そうそう、あの変人噺家がそう簡単にあっちに行くわけがねぇんだよな。まぁそのうちあの人の寄席にも連れてってやるよ」
ほとんど客は妖者だがなと言うと彼方は楽しげにけらけらと笑った。
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