LETTER*GIFT

友樹 みこと

文字の大きさ
8 / 12

文香からの手紙『色違いな思い出達』

しおりを挟む

こんにちはゆうちゃん。
文香です。

今この手紙を読んでいるゆうちゃんの顔見たくないなーって思う。
もー、私から伝えるべきことなんて何も残って無いんじゃないかなー。

……話すとしたらあの時の話かな。
覚えているでしょうか?
ゆうちゃんと、私ふみかちゃんとの出会いを。

同じ小学校、同じクラスになったのは、ゆうちゃんがスグちゃんと出会った後。

私が初めて塗り絵をした時の話だった。

「おい!森津の絵なんか変だぞ!」
「ほんとだ!空が紫じゃん!」
「……?空はいつもこの色でしょ?」
「そんなわけねぇーだろ!気持ちわりぃ!」

鉄板な雰囲気で虐めてくる小学生、
はい。ここでとーじょーゆうちゃん!

「気持ち悪くなんかねぇよ。おもしれえじゃん!」

いやー、嬉しかったですね。
神なんじゃね?って思いましたね。

しかし、ゆうちゃんの神エピソードはここで終わらないのです。
その後も、私は変だ変だと言われて、なんと、まみーぱぴーにまでその話が伝わったんですねー。

「ちゃんと同じようにしなさい!」「お前をそんなふうに育てた覚えはない!」

まぁ、良くある話です。ただでさえ、何考えてるかわからないって有名だった娘が、意味不明な行動をして学校で騒がれたんですから。
そりゃ、両親も気持ち悪がりますわ。
そして、気持ち悪いものは殴られるし、蹴られもする。

ちょっと青じんだ体で学校に登校したらその日の夜、今度はゆうちゃん、家の窓ガラス割って、スグちゃん、鈴音っちを連れて私のこと誘拐したんだよね。

「そこまでだ!クソ親父!」
「てめぇらそれでも親か!子どもの個性も認められねぇなら、初めから産むな!親になる資格なんかないわ!」
「文香さんは今日から家で預からさせていただきます。もし断れば……どんな事をしてでも」

「文香戻って来なさい!」「親にどこまで迷惑かければ気が済むの!?」
「嫌!私はみんなの方が好き!」

あの日から、すぐちゃんちでお世話になるようになったんですねー。
親権問題とかややこしかったけど、お家柄あんまり騒ぎ立てることも出来ずって感じで、流石すぐちゃんパワー。
3人ともかっこよかったなぁー。みんなに惚れそうだった。
でも言い出してくれたのはゆうちゃんだったよね。
そして言ってくれたんだ。

「いつか、お前と同じ景色見てみたい」

ってね!

もー、私頑張りました。夢を叶えるために。
私と、ゆうちゃんのために。

……ゆうちゃん、私のこと嫌わないでくれてありがとう。
私が人と違うバケモノだって言われた時、ゆうちゃんは面白い奴だって言ってくれた。

いつか、私と同じ景色が見たいって……。

でも、感謝の時間はここまで!

ここからゆうちゃんは1人で歩いていくのです!

さらだばー!

せんくすふぉーゆー
Byfumika
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです

こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。 まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。 幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。 「子供が欲しいの」 「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」 それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。

幼馴染を溺愛する旦那様の前からは、もう消えてあげることにします

睡蓮
恋愛
「旦那様、もう幼馴染だけを愛されればいいじゃありませんか。私はいらない存在らしいので、静かにいなくなってあげます」

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

ガネス公爵令嬢の変身

くびのほきょう
恋愛
1年前に現れたお父様と同じ赤い目をした美しいご令嬢。その令嬢に夢中な幼なじみの王子様に恋をしていたのだと気づいた公爵令嬢のお話。 ※「小説家になろう」へも投稿しています

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

処理中です...