TSアイドルの卑猥なる日常

プルルペルル

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導入

02~きっかけ~

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 学校の門をくぐり、教室に向かう途中で、さゆりの大きな声が響く。

「おーい、こっちこっち!」

 元気いっぱいに手を振る彼女に、オレは苦笑しながら歩み寄る。

 さゆりは一年のときからの友達だ。

「おはよ、朝から元気だな」

 オレは彼女の隣に並び、教室へ向かって歩き始める。

「もちろん! だってまたあの『願い箱』の噂が広がってるんだもん!」

 さゆりは嬉しそうに話し始める。

 願い箱とは紙に願い事を書いてとある箱に入れると書いたことが現実になるというものだ。
 しかも当人は書いたことを忘れてしまい願いがかなったことに疑問を持たない。当然周囲の人間も起こる出来事に違和感を覚えることがない。どんな突飛な出来事もそれが当然であると認識するのだという。
 一応かなえられる願いは一つだけで次の願いを入れると前に入れた願いは無効になるという。

「そもそも叶ったことを認識できないなら、その願い箱が原因かなんてわからないだろ?」

「それもそうだけど~。本当だったら面白いじゃん! 私がもっと頭良くなるように書けたら最高なのに!」

 さゆりは無邪気に笑いながら言う。

 さゆりはあまり頭が良くない。おバカ、あほの子というやつだ。

「そんな箱、本当にあったら怖いけどな……」

 実際、ある日突然人が消えるかもしれないのだ、そして誰も気が付かない……それにエロ漫画みたいな展開になってみろ……オレの受ける被害がでかいことは容易に想像できる。

「ねぇ、どうせだったら私たちも何か面白いこと書いてみようよ!」

 さゆりは目を輝かせながら提案する。

「箱のほうを見つけないといみないだろ……」

「うーん、そっか。じゃあ、片っ端から入れてみよう!」

 この娘は学校中の箱に願いを書いた紙を入れるつもりだろうか?

「無理だろ……」

「え~! でも隣のクラスのノンちゃんはやったらしいよ~」

「じゃあ、それで本当かどうかわかるだろ?」

「それもそうだけど~」

 教室に到着しオレは自分の席に座る。
 鞄を開ければ今朝の封筒が目に入った。

「あ、そうだ」

 オレは鞄の中から封筒を取り出した。
 さゆりが横から興味津々に覗き込んでくる。

「何それ? お手紙?」

「いや、よくわかんねぇ……」

 オレは封を切り、中の書類を取り出す。目を通すと、そこには驚くべき内容が書かれていた。

『ネオアライズ合格通知』

「えっ…何んだ、これ?」

 オレは思わず声に出してしまう。
 文章を読めばネオアライズはアイドルのユニット名であり、どうやらオレはその一員として採用されたらしい。全く身に覚えがない。どうしてこんなものが届くのか。

「すごーい!おめでとう!」

 さゆりが突然拍手しながら言う。

「やったじゃん、アイドルだって!」

「ちょ、ちょっと待って! なんだこれ!? オレこんなの知らないんだけど……!?」

 オレは混乱しながらさゆりを見る。

「あー、それね、実は…私が応募しちゃった!」

 さゆりは悪びれもせずに笑いながら言った。

「は!?!? なんで勝手にそんなことを…!?」

 オレは呆然とする。

「だってアイカ、とってもかわいいし! こんなにエッチな体なんだもん!」

 さゆりはそう言ってオレ胸を正面から持ち上げた。オレの方がだいぶ背が高いため頭上に掲げる形である。

「いや、それは関係ないだろ!」

 オレはため息をつきながら頭を抱える。さゆりの行動にはいつも驚かされるけれど、今回は少しばかり度が過ぎている気がする。

「ま、合格しちゃったんだし、やるしかないっしょ!」

 さゆりは楽しそうに笑っているが、オレはどうすればいいのか全く分からない。

 というかオーディション的なもの受けていないのになぜ受かるのか……所属する事務所は大手みたいだけど……

 オレは一抹の不安を拭えないでいるとの格好をした担任が教室に入ってきて朝のホームルームが始まる。

 ん?

 オレはいつもと同じはずの光景にどこか違和感を感じながらも、アイドルについて考える―――




 ◆



 その日の午後、放課後。
 さゆりは一人で旧校舎の教室に足を運んでいた。

 今朝言ったことを実践していたのだ。

 誰もいない静かな部屋の片隅で、大きくため息をついた。

 その手にはアイカに届いたものと同じ紙……しかしそこには不合格と書かれている。

「はぁ~、私は受からなかったのにな~」

 さゆりはそうつぶやいて机に突っ伏した。

 そして何を思ったのか目の前に出してある紙に自分と友達との違いを書く。

「”アイカ”は私と違って”美人”だし……”背も高い”し……”おっぱいも大きい”し……絶対”男受け”良いよね……クラスの”男子たちからもエッチな目”で見られてるし……前に揉んだ時なんか”すぐにエロい声を漏らし”ちゃって男子の視線独り占めにしてたなー……本人は経験無いって言ってたけど絶対”ヤってる”よね……うん絶対”ヤりまくってる”よ! じゃなきゃあんな”エッチな体”にならないって! 変に男子の下半身事情に詳しいし結構”変態”かも……? ”性欲も強そう”……まあ、でも私と違って”頭も悪くない”し……”気が強い頼れる姉御”って感じだけど”断れない性格”だし……そういうところも”モテる”ポイントなのかなー? あんなスケベな体なのに”男勝り”というか男の子っぽいところも人気の秘訣なのかな……? 男子だけじゃなくて”女子にもモテる”し……っていうかアイカが付き合うとしたらどんな相手だろう? んー、やっぱり”身体の相性”が大事って言うし……”アソコがデカい”男子が好きだったりするのかな……? ”性欲が強かったり””上手かったり”? そもそもアイカは”胸が弱い”からな~……私が遊びでいじった時も”感じまくって”怒られたし…………ってあれ?」

 さゆりが気が付くと紙には単語がずらりと並んでいた。

 アイドル アイカ 美人 背が高い 巨乳 男受け 男子たちのエッチな目 すぐにエロい声を漏らす ヤりまくり エッチな体 変態 性欲が強い 頭が良い 気が強い 頼れる 断れない モテる 男勝り 女子にもモテる アソコがデカい 性欲が強い 上手い 胸が弱点(特に乳首) 感じまくり

 途中からは何やら変なことを書いてしまった気がする……

「……ま、いっか」

 さゆりは少しの間きょとんとしていたが、すぐにその紙をくしゃくしゃに丸めて室内にあった小さな木製のへと放り入れた。

「ナイスシュート! よしっアイカは親友だもん! 応援しなきゃ!」

 さゆりはそう言って親友を応援することに決めると教室から出て行く。










 開けられた窓から風が吹き箱が倒れる……そこには何も入っていなかった―――
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