豪雨の中での秘密話

yagimina

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愚痴話

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結局集まったのは七人だった。
ひとつ屋根の下で何をするか悩む。
真剣に悩むものもいれば、そう出ない者もいる。
と一人、
「愚痴だな。」
といった。
「誰が溜まってそう?」
と聞けば私を指さした。
はぁ、愚痴は言ってる方は楽になるが、他の奴らは聞くだけだ。
共感したらややこしくなるし、しなければその人との間が少し離れる。
だったら、言わなければいいじゃないか。
いや、私には絶対無理だ。
私はじっくり考えるのが苦手だ。
言ってしまったことに対して、のちのち後悔するのが末、だけど繰り返してしまうのが私、いや、人間だ。
そして、愚痴を言った。
共感してくれた。
私は気持ちはよかった。
また繰り返すことになるのだろうか。
少し恐れを覚えた。
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