魔野 ぬけ太

初書 ミタ

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望まぬ継承

プロローグ

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私は生れ落ちたときから、強かった。
種族的には、魔神と熾天使のハーフ
聖と魔を両方使用できた私は、
すべての魔法を習得し、
剣士としても超一流だった。
やがて世界を征服したわたしは
領主となり平和に世界を治めた。
だがそれから、2680年
私は年老いた。
かつての力は知識としてはあるが、
もはや行使するだけの体力も気力もない。
私は疲れた。人生に疲れたのだ。


おいこののろま、今から草野球やるんだ。
俺の家までランドセル届けろよ。
おれも、おれもー。
たのんだぜ、ぬけ太。
ランドセルを全員の家に届けると、
一人家に帰って来た。
両親は共働きで、ぼくは一人っ子だ。
何をやってもダメなぼくは草野球の
メンバーにも入れてもらえない
一人でボールを壁に投げて遊んでいると、
家の勝手口のほうへボールが転がっていった。
のどが渇いたので、冷蔵庫からお茶を飲もうと思い
玄関ではなく、勝手口から家に入った。
はず・・・・だ。


「どなたかな。」
天使の様な優しさを持った言葉で
地獄の底から響くような声が聞こえた。
「うわーーーっ。どなたですか。」
ぼくは、王様のような姿をした化け物に出会った。
「そんなに驚かれても困るのう。」
「ここは私の城の 玉座の間じゃ。」
「おどろくのは、こちらのほうじゃぞ。」
「ええーっと、家の裏口のドアを開けると
ここにつながっていたんです。」
「どこからきたのかはわからんが、
面白い服装だな。君の来た世界というのに行ってみたいのだ。」
「ほれ、そこのとびらからみえておる。」


「魔シャス」
そういうと、その化け物は 好々爺に変身した。
ぼくは、お小遣いをはたいて、そのおじいさんと
街を見て回った。
マクダナルドでハンバーガーを食べ、
近くの遊園地へ行った。
おじいさんが疲れているようなので、
ベンチで休んでいると、
ぼくはの自動販売機でジュースを買うため
少し目を離した。
戻ってくると、おじいさんは胸を押さえて苦しんでいた。


「わしは長い間後継者を探していた。
まさか君のような子供になろうとは、
わしは魔帝、君に私の力をすべて与えよう。」
そう言うとおじいさんは手術室へ入っていった。
そして、おじいさんは亡くなった。
大動脈瘤破裂だった。
身寄りのないおじいさんは、無縁仏として葬られた。


病院から家に戻って、自分の部屋に帰ると
一人の少女が座っていた。
おじいさまはどうされたのですか?
今日一日のことを話し、亡くなったことを伝えた。
「そうですか、おじい様は死にたがっていましたから
ちょうど良かったのかもしれません。」

「平和な国は、腐敗がはびこり、貧富の差が大きくなりました。
自らが魔王と名乗り、玉座の間に勇者が来るのを待っていたのです。
自己犠牲と献身の心を持ち、強大な存在に挑む勇気と決断力を持つもの。
ついに現れませんでしたが。」

皇女・魔姫は、残念そうにぼくを見ると、
「仕方ありませんね。すべての力をあなたが継承した以上、
皇帝として相応しい人格を身につけてもらいます。」


朝寝坊した僕は、作り置きされた味噌汁をごはんにかけると
急いでかきこんで、小学校へ急いだ。
必死に走っても、足の遅いぼくでは間に合いそうもない。
魔法の力で解決しようかと思った。
そこに妖精の姿をした魔帝の娘マキがあきれ返って
文句をたれてきた。
「朝起きられなかったのは、自己管理できないあなた自身の責任です。」
「魔法は決められた時間に学校に行けないから使うものではありません。」
けっきょく遅れたぼくだったけど、立たされたりという体罰は
今の時代は、禁止されているのでない。
ただ、今日はテストの日だった。
僕は、運動神経は最低だけど、頭は悪くないと自負している。
母親が働いて、そのお金で、学習塾に通ってるからだ。
なんとか、20分遅れてテストを受けた僕は、
最後まで問題をやりきった。
先生が今日は起こらないなと思っていたら、
転校生が来るらしい。
「すめらぎ、まき」です。

そう言って入ってきたのは、魔帝の娘 魔姫だった。
普通の人間の女の子に見える。



================

すめらぎさんが 声をかけてきたせいで ぼくはうつだ。
いじめっこが、
「こいつ、おんなとはなしてるぜ~。」
などと、トイレにまで付いてきてからかうのだ。
「おまえら、どんなかんけ~。」
あほ丸出しで、あたまの悪い ガキ大将は
こんどは、すめらぎにからんだ。
小学3年生だと 男女の身長差があまりない。
というより、明らかに外国人な外見のすめらぎは
片手で、ガキ大将の 雑田を持ち上げると、
「何か御用でしょうか。」
とても子供とは思えない迫力で、
慇懃無礼に、雑田の襟首を締め上げた。
そのとたん、「おか~ちゃ~ん」
ガキ大将は泣き出した。
こいつは元々強いけど、泣くとパワーアップするタイプで、
小学6年生くらいに見える、すめらぎに
なんだかくねくねした動きで襲い掛かっていった。
見事な一本背負いだった。
地面に叩きつけられると、雑田はおもらしをして気絶した。
「殴りかかるのはともかく、鼻水をつけるのは我慢できませんわ。」
この瞬間、このクラスのボスが誰か決まった。
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2018.05.04 ユーザー名の登録がありません

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