RPG009 ペットはボコってHP1割以下にしてテイムします 改良版

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第1章

19 神の死

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「あなたはラジエル族の方なのではないでしょうか?」
帰りの宇宙船でキール・ドラゴニアは突然、井伊リエルを見て言った。

「印旛ティアさんの力は異常です。米原さんや露原さんは強いと言っても
その星の人間レベルでの異常なステータス。私の総戦闘値は20億程度
米原さんは24億です。」

「リエルというのが本名ならガブリエル ウリエルのどちらかですよね?
女性なので 熾天使ウリエル でまちがいないですか?」

しばらく押し黙っていたリエルだったが、重い口を開いた。

「魔界に異常なマナ保有量の魔族が居た。世界のバランスを保つため
神が天罰で殺した。しかし、その魔族は純粋無垢な透明なマナだったんだ。」

「神は宇宙と同規模のマナの器を持っていた。例えば、100万リットルの水に
絵の具を少し入れただけではそんなに色は変わらないだろ。
人は死ぬとマナになり、神という水に溶けるのだ。善も悪も死ねば
神に溶け純粋な色になり、再生される。赤ん坊のマナは透明なのだ。」

「天罰で何の悪もなしていない無垢なものを殺したため、神の色が黒く染まり
世界を黒く染めないため、神は消滅され、その力だけをティアが継承した。」

「私の使命は 神を復活させることなのだよ。」

「魔族も行動が 善寄りになって来ていた。リエルの育てる野菜が
純粋無垢な色だったため、黒も薄いねずみ色になっていたのだ。
完全なラジエル界の失策だ。」

リエルはうつむくとその場を立ち去った。


俺たちは銀河を救った英雄ということで、主星アヌンナキへの入城が
許可された。
俺はいままで自分たちは個人でも最高戦力だと思っていたが
あくまで人間という範疇でだけらしかった。
ドラゴンを祖とする『竜族』は生まれたての赤ん坊でも
総戦闘値1億はあるらしい。テイムしたばかりのドラキチと同じくらいだ。
キールは戦闘向きではないが、それでも装備なしで20億だ。
ドラゴニアの軍人にはとても勝てる気がしない。

なぜこんなことを言っているのかというと、
銀河皇帝ウィリアム・ドラゴニアが御前試合をしたいというのだ。
相手はドラゴニア帝国最強レベルの戦士でドラキチと同レベルの
ステータスに武装を加えた強さだ。勝てる気がしない。

城は人間のものと違いそれほど装飾過多ではない。
金属製で近代的なビルに近い。ガラスのように透明な部分も
ガラスではなく特殊な金属でできているらしい。

通されたのは玉座ではなく、城の庭だった。
ドラゴニアは強さを重視する種族らしく、戦闘できないものは
玉座に通すわけにはいかないとのこと。
代表して戦うのは俺、はっきり言って戦闘力は『露原樹』や『英島豊』
のほうが上だし、さすがに白魔法使いの『大仏実』や攻撃力のない『印旛ティア』、
成長余力ゼロの『井伊リエル』よりは強いだろう。
『古月』は御前試合に出すと失礼だろう。

しばらくすると、対戦相手が出てきた、筋骨隆々とした壮年のドラゴニアだ。
「何か欲しいものはないか?一太刀でも入れられれば、陛下が下賜されるだろう。
ほう戦闘力は54億か、24億と聞いていたんだがな。武装でも変更したか?」

「ちなみにあなたの戦闘力っていくらですか?」
俺は聞いてみた。
「装備を含めて約350億だな」

俺は剣のモンスター『エクリプス』を抜いた。

相手のドラゴニアは、「先に攻撃してきていいぞ、戦力差6倍ではハンデくらい
やらないと私が笑われる」と笑っていた。

「勝てるとは思いませんよ。ただ一太刀は入れさせていただきます。」
そう言うと『エクリプス』を相手のドラゴニアに投げつけた。
相手は心底がっかりしたようにかわすと、俺を見ると斬りかかってきた。
が、その動きが止まった。『エクリプス』は自らの意志で相手の背中に
突き刺さっていた。

「剣のモンスターか!」

敵意を向け剣を構える相手に俺は言った。
「降参です。私は拳士ではありません。素手では無理です。」

「わかった。虫けらのような小細工だが約束は約束だ。」
相手の戦士は言った。

「で貴様は何を求めるのだ?」

「最強の猫娘と兎娘をください」
おれは8人目と9人目のメンバーとなるものを探していた。
ドラゴニアは複数の惑星に違った種族を支配者として進化させている。
強い『猫娘』と『兎娘』くらいいるだろう。

「わかった。受け入れよう」
皇帝を見て戦士は言った。

おれは、軽蔑されているようだが、そもそも俺は戦士ではないし。
職業的には戦士だけど、実質テイマー、直接戦闘は苦手だ。

残念ながら銀河皇帝と直接話すのは駄目らしい。
戦っていたコロセウムのようなところを出て、豪華な貴賓室で
ジュースを飲んでいると、猫娘と兎娘が来た。
猫娘に『蘭間にゃ』、兎娘に『独野うさ』と名付け、
仲間にすることにした。戦闘力は弱く、ここでメイドをしていたらしい。
かえってウルドラ修行せねばなるまい。

おれは、ドラゴニア帝国の圧倒的戦闘力と科学技術力に平伏し、
帰路についたのであった。
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