【R18】体に刻む恋のspell

神楽冬呼

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supplementary tuition番外編

君へと還る

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明るい病室、病院のベットの上、口付けを交わす。
頭の中がぐだぐだに溶けそうな、甘く熱い感触。

 オレが惚れてたんだ…………

見つめ合うとそれが分かる。
肌に触れると、ざわざわと胸の中で何かが燻った。



ある日、目を覚ますと記憶が抜けていた。
自分を知らないと言う事は、まるで抜け殻になったようで酷く不快だ。
どうやら事故に合い、頭に怪我を負ったらしい。
数時間で、何となく目の前にいるのが両親だと言う事は分かるようになり、酷い頭痛が残された。

仕方ない。成るようにしか成らない。
気楽に行こう、そう思ったのに…………
『思い出してよ』
失った記憶の中にいるらしい女が叫ぶ。

どうやら妊娠しているらしい。
しかも、父親は自分。
 18才で妊娠させるって、どうした…………オレ。

しかもその女、見た目は決して悪くはないが、素顔のせいか味気ない。
小柄な体とくりくりと大きな瞳が、どこかリスに似ている。
何かを求めるように時折、感情的になる。
酷く気掛かりで、もどかしい。
自分が何故その女と関係していたのか、好奇心から距離を詰めた。

そして、あっさり虜込とりこまれた。
上目遣いに見上げてくる顔、戸惑いながらすぐに染まる頬、隙だらけで構いたくなる。
放っておけない。
知りたい。
独占したい。



キスをして良く分かった。
自分がいかに彼女に惚れていたか…………
狂おしいほどに触れたくなる。
必死に応えようとする口付け、柔らかく濡れた唇は薄く開き自分の舌先を誘い込む様だった。

欲しくて欲しくて堪らない。

この感じを覚えている。
舌を這わせる度に肌が震え、彼女の息が乱れていく。
手の平に吸い付くような熱い肌が、その柔らかさが、止め処ない欲情を煽り、甘く啼く声が理性を奪う。
もっとその声を聞きたい、啼かせたい。
秘部へと迷い無く指を潜り込ませると、そこはすでにしっとりと濡れていた。
指先に絡みつく襞と愛液が、昂ぶりを教えてくれる。
彼女の蕩けそうに潤んだ瞳が、ぞくぞくと欲情を刺激する。
自分の中に嗜虐心がある事を知らしめられる、その瞳。

「どうして欲しい?」

ショーツを脱がしながら口付けを落とす。
恥じらう彼女の顔が艶やかに色付き、絡めた舌先が動いた。

れて…………」

発音しない声のように、唇の合間で漏らすような囁きは下腹部を滾らせる。

「ゴム、ある?」
「…………あ、ゴムないな」

遠慮がちに尋ねてくる彼女の掠れた声で、急に意識が引き戻された。
性欲に流されるままに抱くところだった。

「真崎くんの財布………、そこに、多分入ってるよ」
「マジで?」

しどろもどろに伝えながらも、彼女は顔を赤らめている。
今更、恥ずかしがるものだろうか。
多分数え切れない程に、自分は彼女を抱いてきている。
子どもまで作っているのに、ここまで反応が初心うぶだと言う事は、SEXの主導権は常に自分にあったのだろうか。
財布の中には確かにゴムが入っていた。

「妊娠中はゴム必須って、真崎くんが」
「…………オレって、あんたの事、よほど大事にしてたんだな」

自分の事とは言え、感心してしまう。

「うんっ…………」

ふわりと、幸せそうに彼女が微笑んだ。
顔一面に満悦な、花が咲いた様だった。

 ああ、オレは ────
思い出したい。
想いを寄せ合い求め合う自分たちがいたのなら、その頃に戻りたい。
彼女の想いに応えたい。

切に、そう思いながら、彼女の中へとはいり込む。
思っていたよりもキツく抵抗がある。
漏れてくる小さな喘ぎに合わせ、愛液が満たしていくところを見ると痛くはないらしい。
充分に濡れた膣内は、隙間なく包み込むようにゆっくり奥へ奥へと誘う。
凹凸のある内壁が畝り、締め付けられる甘い刺激に思わず目を閉じ熱い吐息を漏らしていた。
全てを受け入れられているような、充足感に支配される。
緩々と抽挿しながら彼女の上へと身体を沈めた。

「あっ、…………んんっ」

肩に額を寄せながら、彼女が息を荒げている。
粘膜を擦る度に、中は熱く絡みつく。

「…………すげ、いっ」

自分が漏らした声がやけに熱い。
迷いや不安、保つべき理性までその快楽の前に意味を無くしていく。
もっと、もっと奥に、這入りたい。
この女の全てが欲しくなる。
腰を落とし、更に深く突き挿れると彼女が身震いした。
膣内から太腿に伝うような細かな震え。

 ──── そうだった、妊娠してんだ。

「夢月さんは、平気?」

調子に乗り過ぎたのか…………
不安になり真っ赤に蒸気した頬に唇を寄せる。
細められた瞳が揺らめかせ、彼女は小さく頷くと唇を重ねてきた。
先程までのキスとは違う。
彼女から絡めてくる舌先は熱くて甘く、膣内は呼応するようにじわじわと悦楽へと引き摺り込んでいくように畝った。
誘われるままに腰を揺らし、彼女の中を味わう。

「…………はぁ、んっ」

脳内を溶かすような甘い声、吐息まじりの口付けと、膣内で包み込んでくる粘膜の熱さ ──────
細い腕がしがみ付いてきて、湿った肌が密着する。
喘ぎ声を抑えようと切なげに歪める眉と、潤んだ瞳。

 知ってる、この感覚…………

刺激し続けると変わってくる膣内が、彼女の昂ぶりを教えてくれる。
蠕動しながら捕まえるみたいに締め付けてくる。
得も言われぬ快感に、律動を速めた。

 ────── 知ってる、この先にある幸福感を。



『私、真崎くんに恋してる』

頭の中に唐突に、声が響いた。
愛しい、その声………………待ち望んだ、その言葉。

どうしようもなく恋しくて、想いが募れば募る程に虚しくて、苦しかった。
勝手に諦めて、自暴自棄になった。
拗ねていたんだ。
手が届く処にいるのに、気づかれない。
何もできずにいる自分に絶望した。

 だけど、違う。
 それじゃダメだ…………

自分が変わらなければ。
彼女に相応しい自分に、守ることができる自分にならなければいけない。

諦める努力じゃない、忘れる努力じゃない、気を紛らわす為に時間を使うんじゃない。
変われる努力を、変わる為に時間を ──── 

 だって、彼女はいつだって、そうしていた。

『あっくん、一緒に頑張ろ』

太陽みたいな笑顔、その笑顔でいつだって信じて待っていてくれる。
受け止めてくれようとする。
いつだって、ありのままに受け止めて、受け入れてくれる。

『………真崎くんがいい』

『大好き………愛してるよ』

 ────── そうだ
 やっと、やっと手に入れた幸福感だ。


「…………真崎、くん?」

愛しいその瞳が真っ直ぐに自分を見つめて来る。


 守らなければ、いけない ──── 夢月を。
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